政治

2020年6月1日

【三橋貴明】財政拡大は評価され、緊縮財政は罵倒される

【今週のNewsピックアップ】

メディアが絶対に報じない第二次補正予算の真相
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12600023849.html

で? いつ、財政破綻するの?
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12600256377.html

総額32兆円の第二次補正予算が
閣議決定されました。

無論、総額も中身も不十分で、
「最悪」10兆円強しか真水にならない、
自民党と財務省の双方が
「渋々納得する玉虫色の予算」
ではあるのですが、

4月末時点では、
「第二次補正予算はやらない。
 やっても、数兆円」
という話が、永田町を飛び交っていたのですよ。

GW明けに「国民の声」を受けた
自民党の国会議員が騒ぎ、大規模予算を求め、
党側の岸田政調会長と
官邸側の西村経済再生担当大臣が汗を流し、
何とかまとめ上げたのが第二次補正予算なのです。

もちろん、恐慌下の日本経済を救うには
全く足りませんし、
「現金給付」「粗利補償」「消費税率0%」
も実現していない。

それでも、今回の第二次補正予算を
「評価するべき」と考える理由を、
三つ、挙げておきたいと思います。

一つ目。
元々は「補正予算? やらねえよ」と、
舐めた態度だった官邸、財務省が、
「国民の声を受けた
 自民党国会議員の奮闘」により、
一次補正を越す新規国債発行に
踏み切らざるを得なかった。

つまりは、憲法で保障された
「国民の財政主権」に基づき、
政党政治が機能し、政治が動いた。

この「成功体験」は大きいですよ。

二つ目。
第二次補正予算が国会を通ると、
2020年度の日本のPB
(プライマリーバランス)赤字は、
約67兆円に達することになります。

PB赤字=政府の新規貨幣発行ですが、
2020年度の「政府貨幣発行額」は、
リーマンショック期や東日本大震災期の
二倍を超すことになります。

【日本の政府貨幣発行額(兆円)】

http://mtdata.jp/data_70.html#2jihosei

それにも関わらず、国債金利は上がらず、
インフレ率も低迷するという光景を、
今後の日本国民は目にすることになるのです。

何しろ、日本銀行が国債無制限買取を
宣言しており、さらに恐慌で総需要が
激減している以上、67兆円「程度」の
政府の貨幣発行、需要創出で国債金利や
インフレ率が上昇するはずもないのです。

結果的に、日本国民は
「財政破綻論が嘘だった」という現実を
目撃するか、あるいは「突きつけられる」
ことになります。

それにも関わらず、
財政破綻論を駆逐できないとなると、
「そんな国は普通に亡びるだろ」
としか言いようがないですよ。

三つ目。
政界に「財政拡大は国民から評価され、
緊縮財政は罵倒される」という空気が
醸成されつつある。

実は、これが一番でかい。
日本の国会議員の多くは、
所詮は空気で動くのです。

本気かどうかは分かりませんが、
5月29日、あの麻生財務大臣までもが、
↓こんなことを言い出した。

「増税に頼るのではなく、
 景気回復によって税収が伸びることを目指す」
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/31962

政治的なアドバルーンなのかも
知れませんが、とにもかくにも
現在の日本で権力を持っているのは
自民党なのです。

自民党において、
「財政拡大が評価され、
 緊縮財政が罵倒される」
という空気が常識化したとき、
我が国の緊縮財政路線からの
脱却は本格化します。

そういう意味で、今回、
不十分とはいえ新規国債発行の拡大に
努力した岸田政調会長や西村大臣を、
少しだけでも評価し、
褒めて下さるとありがたく存じます。

◆過去十年以上に渡る三橋の言論活動の
 「集大成」とでもいうべき、
 「自民党の消滅(ベストセラーズ)」
 (Kindle版)が刊行になりました。

 https://amzn.to/2zotmDR
 書籍版は、6月26日に発売予定です。

◆週刊実話 連載
 「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」
  第371回 財政破綻論者というウイルス

 なお、週刊実話の連載は、
 以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
 http://wjn.jp/article/category/4/

◆メルマガ 週刊三橋貴明
 Vol575 表券主義と金属主義
 http://www.mag2.com/m/P0007991.html

 なぜ、未だに「政府は貨幣を
 発行してはならない。
 貨幣の担保は貴金属(でなければならない)」
 といった奇妙な論調が根絶されないのか。

 理由は「戦争」と
 「グローバリズム」にあるのです。

◆メディア出演

三橋TV第240回
【緊縮財政と自己責任論 
 竹中ビジネスに貢献し続けた日本国民】
 https://youtu.be/aFF4-LUDGKI

三橋TV第241回
【緊縮財政のせいで我々は
 一人6500万円の所得を失ったんだよ!】
 https://youtu.be/bgEZQ00DWp0

三橋TV第242回
【消費税0%にすると
 二年で一人15万円の消費が増えるんだよ!】
 https://youtu.be/rx_aFpWkGHg

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特別コンテンツ、
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コロナ専門家会議3つの問題点
「半自粛」こそ真の感染対策【藤井聡】
https://youtu.be/mOUyVDy_5EE

政府コロナ対策の根本的な間違い
PCR検査以外の選択肢を検討せよ【藤井聡】
https://youtu.be/UEN-kxA9V1k

【緊急速報】2次補正、
 真水32兆円決定の裏側
 〜自民党の内部で一体、
 何が起こっているのか?
|藤井聡(京都大学大学院)
 ×安藤裕(自民党衆議院議員)
https://youtu.be/NcK8Z5fg4_w

緊急中継!メディアが絶対に報じない
「第二次補正予算」の真相【三橋貴明】
https://youtu.be/o_84xWKTcRE

チャンネル桜に出演しました。

【Front Japan 桜】玉虫色の第二次補正予算
/ 持続化給付金769億受注はパソナか?[桜R2/5/29] https://youtu.be/Wsmo53-DHC8

【討論】種苗法改正と日本の農業の未来[桜R2/5/30] https://youtu.be/dHVYuogGh0U

◆三橋経済塾

6月20日(土) 
三橋経済塾第九期第六回講義の
お申込み受付を開始致しました。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1129

会場は「TKP札幌カンファレンスセンター」、
ゲスト講師は元北海道議会議員・
チャンネル桜北海道キャスター、
小野寺まさる先生です。

今回は地方講義であるため、
一般の方も参加可能です。
https://ws.formzu.net/fgen/S81496643/

※三密を回避するため、
 広めの会場で人数を絞った開催となるため、
 お申込はお早めに。

三橋経済塾ご入塾はこちらから。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/

◆チャンネルAJER 
『現金給付10万円から解る貨幣の真実』(前編-1)』
 三橋貴明 AJER2020.5.26
 https://youtu.be/5jhttpo80JE

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【三橋貴明】財政拡大は評価され、緊縮財政は罵倒されるへの3件のコメント

  1. 大和魂 より

    三橋先生が、絶えず指摘している経済学者を始めとする連中を考える時に、腑に落ちないのが、櫻井よしこの存在です。これはネットでも殆ど名前は出て来ませんが、その影響力は絶大で、橋下徹とか池上彰とかに匹敵するメディアと結託する列記としたプロパガンダ要員ですよ!それから現状の日本社会における背景の責任も当然、安倍政権と与党にあることは明確です。それは移民政策を始め消費税増税や観光立国など、枚挙に暇がありません。また海外の出来事なども含めて全てが意図的に合理的な背景であり、国内では先の東京都知事選挙の印象操作と受け止めております。

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  2. 黒田 より

    さっそくお礼メールを送ってみました。人間ですから、反応があれば嬉しいですものね。大事な事だと思います。

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  3. 利根川 より

     池戸万作さんが語った「失政のなかった本来の日本(失われた20年がなかった日本)」はとても夢のある話でしたね。

    リニア新幹線網

    これはいいものだ。
     移動の多い仕事の方は分かるのかもしれませんが、どれだけスムーズに移動ができるか、交通網がどれだけ発達してるかで稼ぎは変わってくるそうです。
     かつて日本は「夢の超特急(新幹線)」を世界で初めて整備し、「技術立国」として海外に認識されていました。
     当時の世界記録では、アメリカのペンシルバニア鉄道の時速153キロメートルが最高速度であったところ、新幹線はその1.6倍の時速250キロメートルを目指した構想で、国内外に与えた衝撃は大きなものであったと思います。
     
    そんな輝かしい姿も今や過去のもの。

     新幹線整備において長らく日本の後塵を拝していたフランスやドイツは新幹線の技術開発を進め、いまでは20万人以上の人口をかかえたほとんどすべての都市に新幹線を整備しています。
     20万人以上の人口を抱えている都市で新幹線が未だ整備されていない都市は、フランスではオルレアンとクレルモンフェランの2都市、ドイツではケムニッツただ1都市だけとなっている。
     ご老人の中には、いまだに下にみている所のある中国ですら新幹線を自国開発するに至っています。
     ところが、日本では平成22年時点で人口20万人以上の都市にもかかわらず、新幹線が接続されていない都市は実に21にも及ぶという。
     
    「日本はこのままだと財政破綻してしまうから、政府はできるだけお金は発行しないようにしなければならない(新規国債発行はゆるされない)」

    という理由から新幹線網の構築をサボっているうちに、いつのまにやら後進に抜かされて行ったわけですね。
     今回のコロナ禍や近年頻発する各種災害でも毎回支出を渋っていますが、これも理由は同じです。緊縮ですね。
     東京は休業要請に応じた企業に補助をだしていますが、それをする余裕のない自治体では保証なし。
     これでは東京一極集中がより悪化する事態になりかねないわけですが、これもまた理由は同じで

    「日本はこのままだと財政破綻してしまうから、地方交付税交付金は減らさねばならない」

    というわけですね。
     地方交付税交付金は南関東と東北を除いてずっと下がっていて、いまだに小泉政権時以下の状況が続いているそうです。
     人も金も出さんが地方自治体は何とか対応しろとムチャぶりされる自治体も大変だと思いますが、いつの時代も日本社会は末端は優秀なので何とかしてしまうのがすごい所です。
     逆に何とかしてしまうから上の方(財政制度等審議会の面々とかね)はアレなままなのかもしれませんが…
     日本やアメリカなどの自国通貨建て国債の国は構造上、財政破綻などしないということは財務省ですら認めていることですので、そろそろ緊縮政策は終わりにして頂きたいところです。
     コロナ禍での対応の遅れから、倒産廃業が増加してしまっているそうで、そんな状況下では夢のまた夢なのかもしれませんが

    リニア新幹線網

    技術立国っぽくていいですよね。
    ところで、おさらいというのはとても重要なものなのだそうで、私自身、自分が学んだことの確認のためにも文字にしておさらいしてみようかと思います。

    お金には種類がある。

    ・現金(硬貨と紙幣)

    ・銀行預金

    銀行預金にも種類がある。

    ・銀行預金(我々一般人や民間企業が自分の口座に貯蓄している預金の事)

    ・日銀当座預金(政府・金融機関専用の銀行預金で、中央銀行にしか存在しない預金。一般人や非金融機関は口座を持てない)

    国債とはなにか。

    ・定められた期間持っていると、満期にはちょっとお得な利子が付いた上でお金に交換されるもの。つまり、定期預金の様なものでお金の一種。

    なぜ、日本円には価値があるのか。

    ・日本で金儲けをした場合、儲けに応じて日本政府に税金を支払わねばならないが、日本政府は日本円でしか税金を受け取ってくれないから

    ・日本円を持っていると、日本人が提供する商品やサービスの購入が可能になるから

    なぜ、銀行預金には価値があるのか

    ・銀行預金を「引き出す」ことで、いつでも銀行預金と同額の現金を入手することができるから

    銀行は、預金引き出しに備えてある程度の現金を店舗に用意してあるが、その現金はどうやって手に入れたのか

    ・一般の銀行は、中央銀行にある自分の口座から自分の日銀当座預金を「引き出す」ことで現金を入手できる

    中央銀行に預金されている日銀当座預金はどのようにして発生しているのか

    ・政府が発行する新規国債と引き換えに作られるのが日銀当座預金

    政府はなぜ新規国債を発行するのか

    ・公共事業や公共サービスの代金を支払うため

    公共事業や公共サービスを「提供できる技術者や設備が国内に無い場合」はどうなるのか

    ・いくらお金を積んでも、それを提供する業者や技術者がいなければ、商品もサービスも受けることはできない

    結論:
    どうして日本のお金(現金・銀行預金・日銀当座預金・国債)に価値があるのかというと、そのお金で日本人から商品やサービスを提供してもらえるから。
    つまり、日本国民に商品やサービスを提供する能力があるから。
    どうして「お金」なんてものを作って「経済を回す」必要があるのかというと、日本国民の「商品やサービスを提供する能力」を維持・発展させるため。

    金本位制(兌換紙幣)の時代は、紙幣を持っていると貴金属(ゴールド)と交換できるからお金に価値があった(という部分もあった)
    現代の不換紙幣の価値は、その紙幣でどれだけの商品やサービスが手に入るかで決まる
    その国にどれだけの供給能力があるのかが、その国の強さであり、その国の発行するお金の価値になる

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