こんにちは。表現者クライテリオン、編集長の藤井聡です。
このたび、表現者クライテリオンの最新刊が発行されました。その最新刊の特集は『岸田文雄はニッポンジンの象徴である~依存症のなれの果て』。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BYYQZMNK
一見すると、岸田文雄を批判しているようにも見えるかもしれませんが、よくよくそのタイトルを吟味すればおわかりいただけると思いますが、この特集はそんな岸田文雄を一国の総理にまで仕立て上げ、とりたてて強く反発する様子も無い私たち現代日本人、つまり、カタカナで書くところの「ニッポンジン」こそが、本特集のメインの批判対象なわけです。
じゃぁ、ニッポンジンのどういうところを批判しているのかといえば、そのサブタイトルに示したように、現代ニホンジンの「依存症」という側面です。
で、かの岸田文雄氏の「たたずまい」は、そんな現代ニホンジンの依存症の「なれの果て」の姿だというのが、この特集タイトルが暗示するところのものであります。そして、そんな岸田文雄氏の「たたずまい」は、現代ニホンジンの自画像なのだということを改めて強調することで、現代ニホンジンの自己反省を促すことができないか…というのが、本誌の狙いです。
本特集ではこうした趣旨の下、その内容を以下の様に編纂いたしました。
[座談/対談]
・岸田文雄とは何者か?/亀井静香×藤井 聡×浜崎洋介
・佐高信が語る、岸田政権の腐敗と病理/佐高 信×藤井 聡
[論説]
・「日本の歴史」に聞く耳持たぬ岸田首相――その言葉は宏池会、財務省の鋳造品/上島嘉郎
・私たちの「からっぽ」を乗り越えるために――戦後日本人試論/浜崎洋介
・緊縮財政こそ財政破綻への道ではないか/森永康平
・人として持つべき「死生観」を失った感染対策の愚/甲野善紀
・「猿蟹合戦」から考える依存症者によって作られる社会の末路/仁平千香子
・表現の自由とは何か/呉 智英
亀井先生と佐高先生は共に、岸田氏という政治家が、他の政治家と比べて如何に無責任なのかを、両氏の豊富なご経験を踏まえて厳しくご批判されました。
特に亀井氏は、(岸田氏がこれ以上デタラメな政治を続ければ)「これからは、下手をしたらテロの時代に入るよ」と発言。それを受けて、亀井氏と当方とで下記のように対話いたしました。
『藤井 本当にそうですね。現在国民の中に、岸田文雄を熱狂的に支持はしないけれど是認する態度が一方にはありますが、その一方で、岸田文雄に対する憤りや苛立ちも拡大しているのではないかと思います。
亀井 テロは四十%の支持も要らないんだよ。一人いればいいわけだから。
藤井 そうです。ですから、他人を苛立たせるあの岸田文雄という存在は、むしろテロを誘発する契機となり得るのではないかと思います。』
いわばこの記事で、岸田氏が「依存症」政治を続けている限り、テロが起こってしまうということの警告を発していた訳ですが…誠に残念ながらそれがこの特集号を発売した4月14日の翌日に現実のものとなってしまったわけです。
森永康平氏には、岸田内閣が「財政破綻を避けるためだ!」といって必死になって続けている「緊縮財政」こそが日本における財政破綻への唯一の扉となり得るのではないですか、との警告を発する論考をご寄稿いただきました。
誠に皮肉な話ですが、岸田氏が少子化や防衛力の増強を進めれば進めるほど、増税を繰り返され、その結果、少子化や防衛力弱体化が「加速」してしまうーーーというのと全く同じ話が、財政破綻においても起こることになるわけです。
愚か極まりない話ですが、結果について責任を持たず、物事を深く考えずに、(上島氏が今回批判されたように)ステレオタイプの政策論に「依存」し続ければ、やればやるほど事態が悪化する、という悪夢にさいなまれる事になる…という次第です。
ただし、こうした岸田氏の振る舞いはニッポンジン全体の依存症の象徴であることは既に指摘したとおりです。
そして仁平氏、浜崎氏は、そんなニッポンジンの依存症そのものをターゲットとした直接的なご批評を掲載されました。
仁平氏の原稿は、ニッポンジンが重度の依存症を煩っている限り、多数派意見やステレオタイプに「依存」し続け、現下の岸田内閣の恐るべき「愚策」が是認され続け、日本の政治的社会的外交的劣化は加速していくほかない、ということを描写したものでした。
一方で、浜崎氏の原稿は、「黒船」によって近代化し、「敗戦」によって民主化した日本は、明治以降今日に至るまで一貫して舶来物の近代や民主主義に「依存」し続けてきたことのツケとして、今日のニッポンジンの依存症がある、という歴史的経緯を的確に描写しておられます。
だからこそ私たちは、目の前にいるあの「岸田文雄」のたたずまいをただただ批判するだけでなく、その姿が、我々ニッポンジンの映し鏡そのものなのだという事を理解すると同時に、その深刻さを深く把握しながら、明治から続くニッポンジンの歴史を踏まえつつ、如何にして自立的に判断できる国民になるのかを……考え続けることが必要不可欠なのです。
その試みは絶望的に困難であると思いますが…それができない限り、我々は世界的な歴史の渦の中で、藻屑として消え去るほかありません。
それを避けるために一体何ができるのか…できる限りの事をできるだけ、一人一人が行っていくためにも、是非、本特集をご一読いただきたいと思います。
どうぞ、よろしくお願い致します。
追伸1 表現者クライテリオンの最新刊『岸田文雄はニッポンジンの象徴である~依存症のなれの果て』は下記よりご購読下さい。
アマゾン:https://www.amazon.co.jp/dp/B0BYYQZMNK
定期購読:https://the-criterion.jp/subscription/
追伸2:今週は論ずべき事がいくつもありました…ご関心の方は下記、ご一読ください。
<青天井>で成長し続ける諸外国と競争する日本は、<天井>ある国民負担増で対応している限り100%敗北する ~「十公零民」でも税不足は確実である
https://foomii.com/00178/20230424190244108301
「史上最悪レベルの性暴力事件」の可能性すら指摘されるジャニー喜多川氏「性加害・性虐待」問題(前半:真実を報じない日本のテレビメディアの闇)
https://foomii.com/00178/20230419094954108092
「史上最悪レベルの性暴力事件」の可能性すら指摘されるジャニー喜多川氏「性加害・性虐待」問題(後半:被害者の「保護」問題)
https://foomii.com/00178/20230421005139108179
表現者クライテリオン最新刊『岸田文雄はニッポンジンの象徴である~依存症のなれの果て』が示す、日本最大の危機の正体。への2件のコメント
2023年4月26日 3:52 PM
貴方やサクラ社長が散々支持して来たアへシンゾー路線の延長線に過ぎないと私は思いますが、
依存症てアメリカ属国の間にアメリカ裏勢力の専横に愛想尽かせた各国がぺトロダラー一斉に止めようとのうねりの大きさに右往左往してるだけでしょう。
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2023年4月27日 2:27 PM
浅間山荘鎮圧の第一線鎮圧部隊警察庁にいた亀井静香警視正がテロの時代が又来た等と寝言を垂れるのは笑止千万
貴方の時代から銃砲店潰しが始まったし、モデルガンエアガンも無くなりつつあるし、肥料硝酸塩も禁止されたし、安易に薬局で硫酸塩酸も買えないし,違法な職務質問で拘束される民間人も増えてるし、刃物買うにも監視カメラで録画されるし、
何がテロの時代だ 素手や石つぶてでテロ起こすのか?
大阪府等警察官の携行火器で現場で問答無用で処刑される時代になりましたよ、内務省出身後藤田官房長官の時代の方が遥かに民主的でしたよ。
ファシズム遂行の言い訳に民衆蜂起鎮圧やむ終えず論は戦前の特高警察復活に繋がるし、安易にテロ時代等と口にするのは止めなさい!
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