日本経済

2018年11月22日

【三橋貴明】本当の意味の「将来世代の悲劇」

三橋TV第18回【中国が経済成長できた理由】
https://youtu.be/uLKfGKwL_Xw

日本の緊縮財政は、
財政破綻論に基づき推進されています。

「クニノシャッキンでタイヘンダ~。
だから増税やむなし、政府はムダを削れ」

というわけでございますが、
主導しているのはもちろん財務省です。

そして、財務省傘下の政府の組織である財政制度等審議会、
吉川洋、伊藤元重、土居丈朗ら財務省御用学者、
経済界(経団連、経済同友会など)、

ポジショントークとして破綻論を唱える証券会社の関係者、
財政破綻ビジネス(藤巻健史、浅井隆、朝倉慶など)など、

様々なチャネルを通じて日本社会に浸透していきました。

証券会社の「破綻論エコノミスト」は使い捨てであるため、
次々に登場人物が変りますが、

それ以外は「財務省の共犯者」として、
今後も未来永劫、死の瞬間まで破綻論を叫び続けるでしょう。

彼らの目には、

1.日本政府の負債残高が増えても、金利は全く上昇しない。

【日本政府の長期債務残高(左軸)と長期金利(右軸)】

 

2.日本国債の金利は主要国最低水準

【主要国の長期金利の推移(%)】

 

という事実は目に入らないわけです。

ちなみに、日本国債の金利が低いことは
「財政破綻」があり得ないことを示していますが、
別にいい話ではありません。

デフレ深刻化で、民間におカネが
適切な金利で貸し出されていない証なのです。

そのあたりの説明は、
三橋TVでグラフ使ってやっていきますので、お楽しみに。

さて、政府の負債(クニノシャッキン、ではありません)が
増えているにも関わらず、金利が上昇しないことを受け、

破綻論者(特にビジネスの連中)は、
「日銀の国債買取で、ハイパーインフレーションになる~っ!!!」
と、破綻論のすり替えを行いました。

ところが、実際には日銀が350兆円超のマネタリーベースを発行し、
国債を買い取ったにも関わらず、インフレ率はゼロのまま。

というわけで、今度は、
「日銀当座預金に金利をつけなければならないため、
日銀が債務超過で破綻する~っ!!!」

に、またまた破綻論のすり替えを行ったわけでございます。

とりあえず、「財政破綻」だの「ハイパーインフレーション」だのと、
散々に国民を騙したことを謝罪しようよ、藤巻大先生。
(今の大先生の破綻論は「日銀崩壊論」)

もっとも、藤巻大先生は「詐欺師」というよりは
「単なるバカ無知」なのですが、
財政制度等審議会の連中はより悪質です。

彼らは、財政破綻など起こりえないことを理解していながら、
財務省への忠誠を貫くため、
財政破綻論を叫び続けているのです。つまりは詐欺師です。

『財政審、平成財政のつけ回し指弾 「将来世代に悲劇」
https://this.kiji.is/437455660264834145?c=39546741839462401

財政制度等審議会は20日、
2019年度予算編成に向けた建議(意見書)を麻生太郎財務相宛てに提出した。

借金を膨らませた平成30年間の財政運営を巡り、
返済の形で負担先送りのつけが回る将来世代が「悲劇の主人公だ」と断じ、
チェック機能を欠いた政府や国会を指弾。

19年10月の消費税率10%への引き上げの確実な実施や高齢者医療、
大学などの予算改革に注力するよう求めた。

安倍政権は18年度第2次補正予算案を編成し、
19年度も景気下支えの歳出を上積みする。

この点も効果的な方策に絞るよう財政審はくぎを刺したが、
危機感が受け止められるかは見通せない。』

彼らがいう「予算改革」とは、要するに「予算削減」です。

財政制度等審議会の、特に学者の連中は、
日本が財政破綻しないことを知っています。

それにも関わらず、財務省への忠誠を尽くすために、
「将来世代に悲劇」などと、正義感面して言ってのけるのです。

とはいえ、真の意味における
「将来世代の悲劇」とは、財政の話ではありません。

このまま緊縮財政が継続し、インフラはボロボロ、
防衛力も弱体化、社会保障制度も崩壊、
教育も荒廃、科学技術は「劣等国」に落ちぶれた日本国。

小国化した日本国で暮らすことこそが、
将来世代の悲劇なのです。

そして、財政破綻論の影響で、
我が国はこのままは普通にデフレが継続し、小国化。
将来世代の悲劇は実現するでしょう。

わたくしたちの子供たち、孫、その先の子孫に
「悲劇の暮らし」を送らせたくないならば、
財政破綻論を潰さなければなりません。

日本の財政破綻の可能性はゼロなのです。

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【三橋貴明】本当の意味の「将来世代の悲劇」への3件のコメント

  1. たかゆき より

    人間の幸せとは何か

    それは この世に生まれてこないこと とか、、

    というわけで

    将来世代の方々には この世に

    特に 日本で生を受けたことが

    運の尽き と 

    諦めていただくほか ございません。。。

    今だけ 俺だけ おカネの小生 で ございます ♪

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  2. コメントに返信する

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  3. 日本晴れ より

    主要国の長期金利の推移は財政赤字が一番大きい日本が一番低いって事は日本は一番財政破綻する確率が低い国の証明ですよね
    ただ低すぎる金利は決して良くない事ですが
    それが分からないあるいは無視する財政破綻論者はもう非論理的
    ダブスタ人間です。

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