政治

2018年11月21日

【藤井聡】壊れかけた日本 今一番大切なのは、当たり前のことを「発言」し続けることです

From 藤井聡@京都大学大学院教授

 

白は白であり、黒ではなく、
黒は黒であり、白でない。

そして、

上は上にあり、
下は下にある。

―――こうした当たり前の「秩序」が守られた時、
国は豊かに繁栄し、
民は幸福と安寧を手に入れることができます。

しかし、

白が黒と言われ、
黒が白と言われ、

上のものが下に置かれ、
下のものが上に置かれはじめた時、

その国は「乱れ」、
民は幸福と安寧を失い、
貧困と混沌を生きねばならなくなります。

そしてまさに今の日本は、
国は「乱れ」
貧困と混沌を生きることを
余儀なくされています。

こうした「乱れ」を正していく、
最も強い力を持っているのはもちろん「政府」です。

しかし、その政府自身が「乱れ」はじめては、
もはやその国で、政治の力で
民の幸福と安寧を取り戻すことなど、
期待できなくなります。

そうなればもう後は、
「言論」の力で、
それを、一般の国民や様々な学者、
官僚、政治家、そして、政府寄稿にお届けし、
少しずつその「乱れ」を正し、
まっとうな「世論」を喚起し、
正しき「ポピュリズム」を立ち上げていく他に、
https://the-criterion.jp/backnumber/80_201809/
「正道」はなくなってしまいます。

ついては筆者はこの度、学者として、

『10%消費税』が日本経済を破壊する
http://ur0.biz/MCc2

を上梓しました。

なぜなら、消費増税の影響は軽微であるとか、
消費増税しなければ社会保障は賄えない等、
「黒を白」と言い、「白を黒」と言うような、
詐欺師が吐くような出鱈目ばかりが、
世論や霞が関・永田町を席巻しているからです。

つまりこれは、こうした無秩序状況から脱却し、
秩序だった国を目指さんとしたための出版です。

実際、本書を読めば、よほど知性を欠いた方でない限り、
10%消費税が如何に激しく日本経済を破壊するかを、
いとも容易く理解いただけるものと思います。

そして以上の出版に加えて筆者はこれまで、

「消費増税を凍結せよ」という雑誌を編集し、
https://the-criterion.jp/backnumber/s01_201812/

自身が編集する「週刊ラジオ表現者」
じっくりと論じました。
https://the-criterion.jp/radio/r20181119/

次週以降の「週刊ラジオ表現者」でも
この消費税問題を
複数回にわたってお話する予定です。
https://the-criterion.jp/category/radio/

しかし、何もかもが逆さまになり、
あらゆる白が黒と言われ、
あらゆる下が上に置かれ始めているのが、
今の日本。

したがって、正すべきは
「消費増税問題」だけではありません。

「国民の生命」よりも「財政規律」を守り続ければ、
これからの災害でますます多くの国民が命を落とし、
我が国の未来に巨大な禍根を残すことになるでしょう。

同じく「財政規律」を重視し、
「デフレ脱却」を放置し続ければ、
やはり、我が国の未来に
巨大な禍根を残すことになるでしょう。

今、霞が関・永田町で議論されている
「移民」の問題について言っても、
わが国の未来に大きな禍根となりうる問題。

「日米の貿易協定」もまた、
同じく我が国の未来に大きな禍根を残し得る
深刻な問題となり得ます。

「北方領土問題」や「韓国外交問題」も、
たった一つの交渉や協定が、
さらに同じく我が国の未来に大きな禍根を残し得る
深刻な問題となり得ます。

つまり、今、日本人一人一人が、
「白を白」と言わず
「黒を黒」とも言わなければ、

ものの数年間で、何十年何百年という未来に対して、
もう取り返しの付かない「巨大な禍根」
残しかねない状況にあるのが、
今の日本なのです。

私達は、ものの数十年で皆、
その寿命が尽きてしまう存在です。

しかし、この日本列島には、
私たちの子供たちや孫たち、子孫たちが
半永久的に生き続けるのです。

にも拘わらず、
これだけ数多くの「禍根」を、
それも修復することが著しく困難な「根深い禍根」を、
私たちの世代で、
ありとあらゆるところに残し続けても
いいものなのでしょうか――――。

もちろん、皆さんそれぞれのお立場が
お有りだと思います。

しかし、その中でも、
最善を尽くして様々に「発言」し続けることは、
この壊れかけた日本を、
本当に壊してしまわないために残された、
「最後の手段」なのではないかと思います。

当方もまた、
できる限りの「発言」を、
全力で続けて参りたいと思います。

 

追伸:

そんな深刻な問題の中でも、
とりわけ重要な問題の一つが、「大阪の民主主義」の問題です。
大阪の政治の展開如何では、日本のネオリベ=新自由主義を過激に拡大させ、
取り返しのつかない禍根を残すことになります。

https://the-criterion.jp/mail-magazine/m20181119/

そんな問題を考えるためにも是非、
12月8日(土)の午後6時からの、表現者クライテリオンシンポジウム
『大阪で考える保守思想――日本の再生は大阪から始まる』
にご参加ください。
一人でも多くの参加者の皆様をお待ちしています。

関連記事

政治

【佐藤健志】戦後脱却で、日本は「右傾化」して属国化する

政治

【平松禎史】霧につつまれたハリネズミのつぶやき:第廿九話

政治

【三橋貴明】オーストリア自由党は「極右」なのか!?

政治

【佐藤健志】「トランプ列車」の大脱線、またはポピュリズムへの歯止め(後編)

政治

【佐藤健志】今日から自由貿易を「無防備主義」と呼ぼう!

【藤井聡】壊れかけた日本 今一番大切なのは、当たり前のことを「発言」し続けることですへの3件のコメント

  1. たかゆき より

    憲法は国家の鑑

    嘘つき 泥棒の周辺諸国を

    平和を愛する諸国と 言い

    軍隊の配備を放棄すると宣言しながら

    自衛隊を有し

    憲法改正という撒き餌に釣られる

    雑魚の群れ

    現行憲法が日本壊滅のために 制定されたものならば

    ものの見事に その機能を発揮

    というわけで

    現行憲法を破棄して 自主憲法を制定しないかぎり

    未来永劫 「かのやうに」

    で ございませう (たぶん) ♪

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

  2. たかゆき より

    「かのやうに」

    森鷗外が 悩んだといわれる
    史実と 神話

    神話に登場する 神々に 比定される
    人物がそれぞれに存在した という 説に
    与する小生は 

    鴎外のように 懊悩することは
    ございません ♪

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

まだデータがありません。

まだデータがありません。

最新記事

  1. 歴史

    【三橋貴明】グローバリズムという疫病

  2. 日本経済

    【小浜逸郎】エリートたちの思考停止

  3. メディア

    【藤井聡】『防災対策、行政頼み限界』(日本経済新聞20...

  4. 日本経済

    【室伏謙一】実情を無視した消費税軽減税率はかえって消費...

  5. 日本経済

    【三橋貴明】最も少子化を推進した内閣総理大臣

  6. 日本経済

    【三橋貴明】電力は生命維持装置

  7. 日本経済

    【竹村公太郎】不思議な日本共同体(その5)東京の消費を...

  8. 未分類

    【施 光恒】公開シンポジウムのお知らせ(中野剛志氏来る...

  9. 政治

    【藤井聡】保守の、保守による、保守のための「安倍晋三総...

  10. 日本経済

    【三橋貴明】裏切りの国民

MORE

タグクラウド