「「霧につつまれたハリネズミのつぶやき」:第四十六話」
From 平松禎史@アニメーター/演出家
◯オープニング
6月18日7時58分、
M6.1、震源の深さ13km
死者5名、重傷者含む負傷者は406名とのこと。
これ以上の死者が出ないよう、
ボクは前日(この地震の4時間ほど前)
自然災害に対する政府や多くの国民の危機感がなさ過ぎることをブ
「自然災害国の民が現実を見ようとしない恐怖」
https://ameblo.jp/tadashi-
5月17日に起きた千葉県東方沖の震度4の地震。
6月17日午後3時に起きた群馬県南部の地震。
この二つが関連しているように思えたからです。
理由は上記エントリーに書きましたが、
関東地方では、
その延長上に、千葉県東方沖の連発地震。
そう推測できます。
大阪の地震で地震学者と思しき方が、
とんでもない。やや対象を絞って列島規模で考えても、「隣」
地震の間隔、10年程度のズレは「ちょっとの差」に過ぎません。
知識層ほど、思考の規模が短期化・狭小化しているのでしょうか?
さらに遡ると、
「日本は環太平洋火山帯の一部・なさすぎる政府の危機感」
https://ameblo.jp/tadashi-
大阪の地震も日本各地の火山噴火も「まさか!」の連続です。
しかし
その「まさか」が起こってしまうのが、
第四十六話:「自然災害への対処をできなくする思考の短期・
◯本編
さて
2018年4月の実質賃金が出ました。
実質賃金(ニッポンの数字)
http://www.nippon-num.com/
ー0.23% です。
前月は少し上がっていたので期待もあったのですが、ダメですね。
消費者物価指数はコアコア(生鮮食料品とエネルギーを除いた)
と言いますか、
景気が良くなっているわけではありません。
企業に原材料や加工費・
賃金を上げない、または下げることで対処することになる。
その結果…
実質賃金の下落、というデータにあらわれるわけですね。
家計調査(二人以上の世帯)2018年(平成30年)4月分 (2018年6月5日公表)
http://www.stat.go.jp/data/
3月に続いて4月も、名目・実質ともに家計消費が減りました。
勤労者世帯の実収入が上がっているのは、
社会保障が削減されていくので世帯実収入が増えても消費に回らな
消費の減少率が悪化するのは、
この通り、実質賃金が下がり、公的支出が減れば、
そして、益々賃金が下がっていくことになる。
ばっちりデータにあらわれているこの20年間の負のループ。
「危ないブロック塀」が野放しになる深刻原因
死亡事故が繰り返し起きているのだが…」(東洋経済オンライン)
https://toyokeizai.net/
記事が指摘するように
危険なブロック塀を撤去し生け垣や丈夫なものに更新するにはお金
当たり前の話です。
自治体の助成金は呼び水にはならず、
例示されているのは東京都の平均年収ランキングでベスト10に入
特別区では税収の多くが都全体に吸収されますが、
それでも、防災減災の意識が働かないのはどういうわけなのか?
政府の取組みを見てから書きましょう。
平成29年度 建設投資見通し(けんせつPlaza)
https://www.kensetsu-plaza.
土木建設分野で見た予算配分の推移がわかります。
政府の建設投資は、
民間の建設投資に対して、
オリンピックの土木建設投資があるはずなのに、
2018(平成30)年1~3月期四半期別GDP速報 (2次速報値)(内閣府)
http://www.esri.cao.go.jp/jp/
数字をざっと見てどう思います? マイナスが目立ちますよね。
今年の第1四半期は名目・実質GDPがマイナスになりましたが、
景気が良くならないのは、政府支出が足らないからだと言えます。
GDPが縮小し、
こんな状況で、
震災があったからといって、
無理ですよね。
自治体も民間も通貨を発行することができないので、
20年の緊縮財政で、土木建設分野は供給能力を失ってきました。
東日本大震災の復興投資やオリンピックで戻しつつあるようですが
防災減災を実行しようとすれば、またぞろ「供給制約が〜〜」
実際に、全国的に防災減災をやろうとしても、
民間のブロック塀対策が進まないのと似ています。
わかっちゃいるけど、やられない。
なぜか。
所得が増えないからですよ。
民間は?
一時的な助成金があったとしてもブロック塀の撤去と耐震化には出
短期的には助かっても、長期的に所得が増えない状況では、
…じゃぁ、今のままで。。。となってしまう。
国家規模の防災減災は?
震災復興やオリンピックで一時的な需要があったとしても、
…じゃぁ、設備も人材も増やさないほうが良いよね。。。
この繰り返しで、
政府が旗を振って短期的思考のビジネス政治を推進した結果、
地震に弱いのはブロック塀だけではありません。
一時期進められた建物や高架の耐震化、建て替えも足らない。
都会の危険な住宅密集地も放置状態。
万が一に複数の避難路になる幹線道路の整備も関東でしか進められ
東京一極集中を緩和する地方へのインフラ投資は全くと良いほどや
政府が短期的なグローバルビジネスに躍起になり、
最悪なのは、
国土の特性や国民性といった文化を共有しない外国企業に長期的な
大阪北部地震で政府は交付金の前倒し支給を検討しているそうです
自分たちの国を、自分たちで守るのは当たり前(by母)。
これがわからなくなっているのが安倍政権です。
通貨発行権を持つ政府が、「国の借金で財政破綻」
財政拡大をやろうとしない政府が、
◯エンディング
所得が上がらないから、先のことにお金が使えなくなっている。
長期的な投資を諦めざるを得なくなっている。
危険なのはわかっちゃいるが、明日の収益確保に手一杯・・・。
この本質的な危機を自覚し、まじめに考えないと、
経済成長(=国民の所得増)が、最優先の第一歩です。
◯コマーシャル
岡田麿里監督作品『さよならの朝に約束の花をかざろう』
http://sayoasa.jp/
ボクはコア・ディレクターとして絵コンテ演出・
2月24日から始まって4ヶ月。上映館は残り少なくなりました。
全国で125館で上映していただきました。感謝です。
『平松禎史 アニメーション画集』発売中。
『エヴァンゲリオン』シリーズや『彼氏彼女の事情』
http://amzn.asia/hetpEPD
画集第二弾『平松禎史 Sketch Book』発売中。
キャラクターデザインのラフや楽描き、国民の祝日の絵「
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TVアニメ『ユーリ!!! on ICE』の完全新作劇場版、制作決定!
ボクのブログです。
http://ameblo.jp/tadashi-
【平松禎史】「霧につつまれたハリネズミのつぶやき」:第四十六話への2件のコメント
2018年6月23日 2:34 PM
日本の政治はもう自分達に未来が無いことを確信して行っている
かのようです。
未来への必要な投資も計画も戦略も何もない。
もう短期的に動きさえする事が政治だと言わんばかりですから
こいつらには10年先も無いんだなと思わずにいられない。
国家自殺自滅のために政治をするのがこいつらの仕事なのでしょう。
奴隷属国の末路ですね。
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2018年6月23日 4:48 PM
病んでますね 日本
機能的にも器質的にも。。
「このままだと 死ぬよ」と言われても
聞く耳持たず
消費税増税こそが 「特効薬」と嘯く有様
緊縮財政で体力を削ぎつつ
「特効薬」の濃度 何%まで増量したら
お気に召すのか、、、致死量は如何ほどか
じっくりと 経過観察させて頂きます♪
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