From 施 光恒(せ・てるひさ)@九州大学
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●●マスコミが報じない不都合な真実とは
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おっはようございま〜す(^_^)/
先日(8日)、文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演させていただいたときにも触れたのですが、この記事、興味深いですね。
のび太は「ノビー」ドラえもん、米TVに登場へ(『読売新聞』7月7日付)
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20140707-OYT1T50101.html
今月7日から「ドラえもん」がアメリカで放映されるようになりました。その際、日本政府が翻訳や広報宣伝を支援し、アメリカの習慣や文化に合わせて登場人物の名前や設定を変えたそうです。
例えば、のび太は「ノビ─」、ジャイアンは「ビック・ジー」という具合に登場人物の名前はアメリカ式になりました。また、記事によると「米国の放送基準では子供向け番組にも「健康的な食生活の推進」が求められているため、ドラえもんが多くのどら焼きをほおばるシーンは短縮した」とあります。
きっと、いわゆる「児童ポルノ」にうるさいアメリカですから、しずちゃんの入浴シーンもカットでしょう。
「ドラえもんがアメリカ全土でテレビで放映される」というニュースを目にしたとき、「ドラえもん、ついにアメリカに受け入れられるのかな」と思いました。
o((=゜ェ゜=))o
というのは、ドラえもんは、すでにアジアや中東など非欧米諸国では広く受け入れられ高い人気を誇っていますが、アメリカやヨーロッパではあまり広まらず人気も出ないといわれてきたからです。
なぜドラえもんがアメリカなど欧米でこれまで受けなかったかといえば、欧米で一般的な「成長」や「成熟」の見方と合致しないからだと推測できるでしょう。のび太が困ったときすぐドラえもんに頼ってしまうため、「ドラえもん」の話は他者依存的でよくないとアメリカの大人は感じるのだと思います。個人主義的なアメリカの理想からすれば、「人間はもっと強く、独立してなければならない」と思うのでしょう。
考えてみれば、スヌーピーの出てくるアメリカの国民的マンガ「ピーナッツ」の主人公チャーリー・ブラウンは、のび太同様、冴えない子という設定ですが、日本人からみると不思議なぐらい誰にも頼らないのです。「誰も僕のことを好きになってくれない…」(Nobody likes me.)と口癖のようにつぶやきつつ、一人たたずむという風情の子です。
(チャーリー・ブラウンなど「ピーナッツ」の登場人物はこちらで⇒「ピーナッツの仲間たち」(「スヌーピーと仲間たちのオフィシャルサイト」)
http://www.snoopy.co.jp/archives/who/
チャーリー・ブラウンは、愛犬のスヌーピーともドライな関係です。
スヌーピーのほうも一般的日本人の感覚では可愛らしい性格とは言い難く、チャーリー・ブラウンたち周囲の人間をかなり覚めた目でみつめています。
(●)_`・)
アメリカでは、チャーリー・ブラウンのように、「自立した」人間が好まれるのでしょう。アメリカ的観点からすれば、のび太は依存的過ぎ、「ドラえもん」は「教育上よくない」とみえてしまうのです。
ちなみに、チャーリー・ブラウンは悩みが深くなると、友達のルーシーの精神分析ごっこの患者となり、そこで相談します。いかにもアメリカ的です。
日本では、のび太とドラえもんの関係が依存的で教育上よろしくないと考えられることはほとんどありません。
のび太は、勉強も運動もできませんが、優しい思いやりのある子です。「ドラえもん」の話のなかで、ドラえもんやジャイアン、スネ夫、しずちゃんといった他の登場人物と関わりながら、ますます思いやりの心や共感能力を磨いていきます。
日本では、「独立した子」よりも、「思いやりのある子」「やさしい共感能力のある子」のほうが好まれますし、「思いやり」や「共感能力」を伸ばしてほしいというのが多くの親や教師の願いです。人と人との支え合いの大切さも強調されます。
日本の見方では、思いやりや共感能力を発達させ、他者の気持ちを敏感に読みとり、他者と支え合うことができる人こそ、「成熟した大人」だと理解されます。のび太は、勉強や運動はできなくても、そういう意味での大人へは一歩一歩近づいていきますので、「ドラえもん」が教育上悪いなどとは普通、思われないのでしょう。
日本と欧米(特にアメリカ)との文化の違いですよね。
ところで、私が上記の読売新聞の記事で気になったのは、「ドラえもん」の今回のアメリカ進出が日本政府のバックアップをかなり受けているという点です。放送番組の海外輸出を助成する基金から翻訳費や広報宣伝費が出ているとのことです。いわゆる「クール・ジャパン」戦略の一環です。
「クール・ジャパン」戦略は、安倍政権の成長戦略の目玉の一つとされ、昨年から官民共同で基金が設立されています。2015年3月までに、900億円に投資規模が拡大されるという大事業です。
私は、どうも官主導で日本の大衆文化(サブ・カルチャー)を外国に売り込もうというこの「クール・ジャパン」戦略、好きになれません。
もちろん、日本のドラマやアニメ、マンガ、歌謡曲、食べ物などを外国の人が自然に好んでくれることは大変うれしいことですし、そういう外国人が増えればいいなと私も思います。ですが、日本政府が日本の大衆文化を積極的に売り込み、外国の文化市場を奪いに行くというのは、やっぱりなんか違うという感じがします。
ドラマや歌謡曲、子供向け番組のようなものは、本来、各国それぞれで作り、楽しむものでしょう。それぞれ自国の生活や文化に基づき、自分たちの胸を打つものを作っていくべきだと思います。
ある国の政府が、他国の文化市場を積極的に奪いに行こうというのは、なんか品がありません。
少し前の「韓流」の押し付けに私も含め多くの日本人が辟易したように、日本の「クール・ジャパン」も結局は、現地の人の反感を買う結果になってしまわないかと心配になります。
日本政府は、韓国の真似をして大衆文化を官主導で外国に売り込むようなことをせず、むしろ日本国内に「優れた大衆文化を生み出す基盤」を手厚く作るように努めるべきではないでしょうか。
「優れた大衆文化を生み出す基盤」というのは、身近な趣味や娯楽に熱中し、お金を使う豊かさとゆとりをもつ中産階級が分厚く存在することだと思います。ある国に、そういう中流層が多数存在していれば、自然とその国独自の大衆文化が栄えるはずです。
その大衆文化が外国から見ても魅力的なものであれば、政府が旗など振らなくても、外国人のほうから自分たちにもその文化を楽しませてくれと言ってきて、買ってくれるでしょう。
日本政府は、「日本の大衆文化を外国に売り込むぞ!外需を奪うぞ!」という帝国主義的でカッコ悪いふるまいをするのではなく、「趣味に熱中でき、お金も使える豊かで安定した中流層を日本国内に分厚く作るぞ!」と頑張るべきではないかと思います。それが結局、魅力的な大衆文化を栄えさせることにつながるのです。
別の言い方をすれば、外国から見た場合のある国の大衆文化の魅力の源泉とは、その国の普通の人々の生活に対する憧れです。
ひと昔前の日本でアメリカの大衆文化の人気が高かったのは、日本人の間に一般的なアメリカ人の暮らしへの憧れがあったからでしょう。青々とした芝生に囲まれた家、温かくゆとりある家庭、自由で活気ある学園生活。アメリカにそんなイメージを抱く人々が多かったからこそ、アメリカの映画や音楽、ドラマは人気があったのです。
よく指摘されることですが、今の日本の若者は以前ほどアメリカの映画を観たり、音楽を聴いたりしなくなりました。
例えば、映画の興行収入は、2006年ごろから邦画が洋画を上回るようになり、最近はその傾向が定着しています。
音楽でも、以前と比べ、洋楽の人気は落ちてきています。私が学生だった20年ぐらい前までは、ちょっとおしゃれな学生は洋楽を好むという傾向がありましたが、最近の学生にとって洋楽はマイナーな趣味となっているようです。
実際、統計をみても、オーディオ・レコード(CDやレコード)の売上金額は、1985年では、洋盤と邦盤の比率は38対62でしたが、2013年では15対85となり、邦盤が洋盤を圧倒するようになっています(日本レコード協会のHPの統計より)。
現在の米国は、格差社会化が進み、一握りの富裕層が以前にも増して豊かになる一方、かつての中産階級の暮らし向きは大幅に悪化しています。それに伴って、日本の若者の持つアメリカのイメージも、以前のように明るいものではなくなりました。そのため、アメリカの大衆文化の人気も落ちたのです。
日本で「韓流ブーム」が一時的なもので終わったのは、日本人にとって韓国の普通の人々の暮らしが憧れとはならなかったからだと思います。結局、「韓流ブーム」は、韓国政府の資金による一種の「ドーピング」の結果に過ぎませんでした。
一方、現在、日本の大衆文化がアジアをはじめとする諸国で比較的高い人気を得ているのは、日本の一般的な人々の生活に対する憧れが根底にあるからに他なりません。アニメやマンガ、ファッションなどから垣間見える普通の日本人の暮らしが豊かで楽しそうに見える。これが日本の大衆文化の現在の人気の源泉だと思います。
しかし近年、日本社会の格差社会化も進みつつあります。中流層の「下流化」も進んでいます。
「クレヨンしんちゃん」のお父さん・野原ひろしは、連載が始まった当初の1990年の設定では、平凡で、どちらかと言えば冴えないお父さんでした。東京の中堅商事会社の係長で35歳、埼玉・春日部に一軒家をローンで購入、年収650万、妻子持ちという設定です。
しかし最近、ネットでよく話題になるように、中流層の下流化が進んだ現在からみれば、クレヨンしんちゃんのパパは、「勝ち組」です。現在の35歳の男性で、野原ひろし以上の境遇の人は、かなり恵まれた層だと言えます。
日本の格差社会化が進んでいけば、趣味に熱中できお金を使える層は少なくなっていきます。結果的に、日本の大衆文化は、廃れていくでしょう。海外から見ても、日本の普通の人々の生活は憧れではなくなります。そうなってしまえば、海外に日本の大衆文化を輸出しようとすることは単なる押し売りになります。韓国のことをとても笑えなくなります。
日本の大衆文化を本当に世界の人々に親しんでもらいたいと思うのなら、政府は、「クール・ジャパン」戦略などではなく、日本の普通の人々の生活の豊かさと安定を取り戻す政策に地道に力を注ぐべきです。それが結果的に、日本の大衆文化を栄えさせ、外国の人々からみても魅力的なものにするのだと思います。
長々と失礼しますた
<(_ _)>
PS
グローバル経済の優等生・韓国が陥った罠とは?
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【施 光恒】「クール・ジャパン」より大切なものへの21件のコメント
2014年7月11日 11:12 PM
貴方がそう思うのは事実でしょうし、海外の方も気に入らないのかもしれません。しかし、「相手の話を好意的に聴いている」ということを示さなくては、という、その態度それ自体には、少なからず良さがあると思われませんか。国の良い文化とは、他国に認められるものということ以上に、国の長い歴史の中で培われてきた作法があることそれ自体だと思われませんか。自国の文化に対する海外の反応は気になりますが、反応自体が良さの判断材料になるのかというと、疑わしいかもしれません。
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2014年7月12日 10:43 PM
まともな技量をもったまともなアーティストであれば問題と無縁なのか?そんな事はないと思います。AKBからは離れまずが、例えば、佐村河内事件のことも思いだしてみましょう。褒め契られるにおいても貶されるにおいても、消費されたのは、楽曲それ自体にとってはどうでもいいはずの、発表者のキャラとか、そこに過剰に読みこまれたわかりやすいストーリー、ほとんどそれだけだったではありませんか。「現代のベートーベンの苦悩と偉大(を盗人たけだけしくもみごとに演じきった,、卑劣きわまりない詐欺師、佐村河内守の告白)」とでも言いましょうか。少なくとも、(素人とは評しがたい)真筆者本人は、佐村河内名義で売りだされた「作品」それ自体の(芸術的)価値を毫も信じてはおらず、翻って、公衆が実際には何を欲しがっているかについてだけは、よく知っていたと見るべきでしょう。根底にあるのは、作品に自らの「プロフェッショナリズム」を込めれば込めるほど、作品の商品価値が否応なく失なわれてゆくという冷厳な事実に対する諦観だと思います。
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2014年7月14日 4:39 PM
先回はトンチンカンなコメントを入れてしまいました。施先生、申し訳ございません。 ドラえもんを、後継として朝鮮系の方が描き続けている、と言う話を以前から知っており、「また左派が捩じ込んで来たのか?」と思い込んでました。女性閣僚二人、何をやってるんだ……。これでは、「クールジャパン」ではなく、「ポップジャパン」のゴリ押しです。アニメを始めとするポップジャパンは、既に若いネット世代を中心にシェアし合う感覚で、拡がっており、今後ますます、放って置いても拡散されていくでしょう。何故、ここに、公金を注ぎ込んで後追いをしなけらばならないのか。両大臣は、マーケティング戦略等、本を開いてみた事すら無いのでは?弁護士上がりですか? 日弁連?恐らくは、ご自身で研鑽される事なく、「売れてる秋元さん達に相談すれば」で、まんまとAKBの広告費に流用された。どうせバスに全面広告を出すなら、津軽三味線をライブ感覚で弾く若者の写真にして頂きたい。一見、ギターと似ているように見せ掛け、「おや? この楽器は?」と、興味を持って貰えるかも知れない。津軽三味線は海外でも人気が高い。ジャズセッション等、多用な試みが成されています。その後、徐々に、伝統文化の世界へ誘えば良い。芸能だけでなく、武道。 茶道や華道、装道。そうする事により、ウリジナルの打消しも可能になる。両者、見比べれば、「どちらが伝統か」、一目瞭然でしょう。一国のトップにこう言っては失礼ですが、安倍総理は女性を見る目が無さ過ぎます。内助の功、一切ナシであそこまで外交を中心とし、成果を挙げてらっしゃる点に、大変、畏敬の念を抱いておりますが。金美齢女史の文章で、どこかで見かけた話です。ポップアイドルが、しな垂れ掛かったような着崩した着物で、ポスターに「クールジャパン」の文字。コレが、芸妓さんの、白粉を塗ったしとやかな立ち姿であれば、どれだけ良かったろうに、と。「クール」である限り、我が国の長い歴史の中で、洗練されたものをアピールして頂きたい。
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2014年7月15日 5:42 AM
アーティストが「素人」であり、実力が皆無だから、ですよね?
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2014年7月16日 3:34 AM
テキサス親父さんのような良識ある方はバリバリオバマ政権やウォール街の害悪連中を批判されてますね。 親父さんが今のシナや朝鮮に媚びを売るアメリカに対して日本人は怒るべきだと本でおっしゃってましたね。 最近のアメリカの姿勢には正直ウンザリするところがありますね。
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2014年7月17日 8:33 AM
グローバル資本のおそろしさをyoutube場面でも見ました。韓国だけでなくインドネシアも同様です。スハルト政権が導入したIMFや英国資本は新しい形の植民地主義にほかなりません。マレイシアがIMFを拒否したのは正解です。そしてまたぞろ南シナ海で欧米資本が入り乱れて植民地的な戦いを始める雲行きではないでしょうか。日本もこの戦に参戦することになるでしょうが、その中で国家の完全独立を勝ち取る努力をするべきです。大東亜戦争は未だ終わってはいないのです。
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2014年7月18日 3:13 AM
と、いうか日本の歴史をみる限り、官や公に関わった文化で大成したものって、たとえば西洋画のように一から学ぶ必要があって保護・育成されたものぐらいでせう少なくとも公や官が売り込み、宣伝して成功したものなんてあったのか
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2014年7月18日 6:53 AM
>市街を走り回っているよりはマシと思います>が。秋元氏は商売が上手いですね。楽曲ではな>く、投票権や握手券をCDとして販売しています>(笑) 作品自体で飯を食う時代は終ったんですよ。そこを無理押ししようとすれば、待っているのは、(著作権の失効した)歴史上の名曲名演その他もろもろに対する無謀な挑戦、そしてこれらとの熾烈な競争です。過酷すぎるとは思いませんか。
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2014年7月19日 5:25 AM
>その大衆文化が外国から見ても魅力的なものであれば、政府が旗など振らなく>ても、外国人のほうから自分たちにもその文化を楽しませてくれと言ってき>て、買ってくれるでしょう。そう。コンテンツ自体に魅力があれば、良くも悪くも、そのエッセンスは誰に命ぜられるまでもなく伝播し、あるいは盗まれ流用されてゆくはず。ジャングル大帝しかり、”Juliette, je t'aime”しかり、今度、公開されるというハリウッド版『ゴジラ』しかり。それから、”All you need is kill”というのでしょうか、目下公開中洋画の原作は、日本のラノベだとのこと。なのに、為政者たちが、そうした流れだけでは満足できずに、日本産のものには日本(政府)印をつけて送り出さねばならん、みたいな、ある種の執着を抱くのは、どうしてか。>日本政府は、「日本の大衆文化を外国に売り込むぞ!外需を奪うぞ!」とい>う帝国主義的でカッコ悪いふるまいをするのではなく、「趣味に熱中でき、>お金も使える豊かで安定した中仰るような、海外展開とか外需の獲得とかもさることながら、その手前に「公式文化の選定」という狙いがありはしないか。特定のコンテンツを政府が政策的に肩入れする、しないを通じて「これは推し」「これは不都合」みたいな選りわけが、公的機関のイニシアチブで行われる。而して、「日本の心」とか「国民の教養」とかいう名の、官制「文化パッケージ」とでも言うべきものの輪郭づけと形成が行なわれ、これが国民投合のひとつの装置としての役割を負わされる。(いかにも、本文の執筆者あたりが、涎を垂らして有難がりそうな話です)そういうわけで、「クールジャパン」を政策的に推進するにあたって、一応、国際的にフィーチャーする、しない、ということが目標として掲げられているらしいが、そういうのは、一種の「口実」でしかない、という可能性を疑ってかかるべきではありますまいか。ついでに言うなら、「国民の連帯」という名の共同幻想がかりそめにも成立しさえすれば、「クールジャパン」の目的は果たされたことになるわけですから、その内容の良しあしは、実のところは二の次ということになる。なので、場合によっては『軽井沢絶頂夫人』のごときがその構成要素として選定されたとしても、何ら異とするにあたらない。(少なくとも形式的には)
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2014年7月21日 4:39 AM
この人、丸山の反動なのかな?戦前の日本を貶めて、自分たちの妄想を日本人の誇りとしての平和主義としてプロモーションした左翼は論外。しかし、そんなに日本文化はいいものではないです。会話をしている時に日本人が浮かべる愛想笑いの薄気味悪さは、私の海外の知り合いも、気持ちが悪いと断言しています。
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2014年7月22日 9:17 AM
>しかし最近、ネットでよく話題になるように、中流層の下流化が進んだ現在か>らみれば、クレヨンしんちゃんのパパは、「勝ち組」です。現在の35歳の男性>で、野原ひろし以上の境遇の人は、かなり恵まれた層だと言えます。さらに時は流れ、人口減少の影響で、「ベッドタウン」という概念そのものが廃れてゆき、作品が時代に遠く追い越されるなんてことは、考えられないでしょうか。。。
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2014年7月23日 12:15 PM
「ごりおし」は反感買いやすいですしね・・・「おくゆかしさ」は日本の美意識だったと思うのですが、自分で「クール」とか言うなよ、と恥ずかしくなります。アメリカの「豊かさ」とか「正義」とか「白人と黒人のチーム」とかはプロパガンダ色が強すぎますが、日本の文化は自然に愛されるものであって欲しいです。しかし、よく言われる「欧米では子供の自立が」というのは本当なんでしょうか?ポケモンがアメリカで紹介され始めた頃、「アメリカの子供も『熱い友情』を求めている」という調査結果があったと記憶しています。ヨーロッパの昔話でも「魔法使いのお婆さん」や「森の小人たち」、「白馬の王子様」という「助け」はポピュラーですし。・・・うーん、助けられるのは「お姫様」や「女の子」か。「ダメな男の子が助けられる話」は・・・「長靴を履いた猫」でしょうか?「さえない男が、二足歩行をする猫型のふしぎな友人の助けで成功する話」・・・あれ?ヨーロッパの昔話にでてくる「子供」って「ヘンゼルとグレーテル」とか、陰惨な立場のものが多い気がします。飢餓が多く、子供が子供らしくいられない時代の影響でしょうか。「子供は自立を」というのが親の要請、昔の暗い社会の影響だとしたら、それは不幸なのかもしれません。日本の昔話は、一寸法師も桃太郎も「子供が自発的に家をでて、冒険の末に成功する話」で、むしろ「独立心」旺盛ですね。(間引きとかの暗喩はあるにせよ)「王子様とお姫様」でもない、「村のお爺さんお婆さん」に育てられた子供が冒険をする物語が(暗喩を忘れて)伝えられてきた日本は幸運だったのでしょう。色々と大変な世界に、日本から新たな「幸せな物語」を伝えることができるよう、日本は庶民レベルで「幸せ」であるべきですね。
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2014年7月24日 2:11 AM
ドラえもんもなぁ余次元ポケットから、のび太くんに、”平均供給力概念”なんかを出してあげたりするから、デフレではない、なんて答案に書いちゃうんだよなぁ。「そんなんっ出さへんでっ」 え、そう。ごめんなさい。
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2014年7月24日 3:42 PM
文化のごり押しは嫌われますね そんなお金があるのならアニメを支えている裏方さんにお金を上げて欲しいです
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2014年7月25日 5:02 AM
ドラえもん上陸に日本政府が? まぁ、クールジャパンの一環として、AKBの写真を全面に貼り付けたバスが、ロンドン市街を走り回っているよりはマシと思いますが。秋元氏は商売が上手いですね。楽曲ではなく、投票権や握手券をCDとして販売しています(笑) そんな事から、クールジャパン戦略も、左派メディアが利用しつつ暗躍はしているのでしょうね。だって、ドラえもんって、今、後を引き継いで作品を描いている作家さんが半島出身の人でしょう? 文化背景が「日本の感覚」から逸脱したストーリーを描いてますから。バレバレです。だから、ドラえもんが「左派勢力に捩じ込まれた」のでは無いでしょうか? 安倍総理ご自身が、漫画やアニメ、アイドルに詳しいとは思えませんから。左派が圧倒的な政財界の中で、立ち回りながら生き延びなければなりません。そうしないと、第一次内閣の時のように潰されます。手法がストレート過ぎて、敵視されましたから。 保守論壇も「花」が居ないとキツイと思います。「商売」が絡めば、売れる方に流れるし。「B層」ってヤツですか? 「自分は保守ではない」と仰る方が多いかと思いますが、現在の日本では「真ん中から右が全員保守」認定を受けています(笑)
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2014年7月25日 6:49 AM
施光恒さんは真っ当なお方だったのですね。すばらしいことです。一見地味な話題のようで、かなり本質的な問題だと思います。この切り口で本を一冊どうでしょう。しかし、だらしない、魅力のない、尊敬に値しない、不誠実な日本人が増殖してしまいました。どうしましょう。
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2014年7月26日 8:53 PM
そのまま輸出するのではダメだったのでしょうか?ドラえもんを通して日本人の考え方や価値観を知ってもらえたかも知れないのに。私もスヌーピーのDVDを見て、ああ、アメリカ人の歴史観はこうなのだなと、すごく納得した事がありましたし。船で渡って来て、ネイティブアメリカンに医療や文明を与えて、彼らも感謝している、みたいな内容でした。普通の人の生活の豊かさ、これが日本の強みだったのに、いつから外国人のお手伝いさんとか、そんな事を検討する国になってしまったのか・・・いろいろ不安な事は多いですが、でも日本の初等教育はまだ上手くいっていると思うんです。ただ施先生と藤井先生との対談の中での「スーパーグローバル大学」の話など聞くと、これも・・・その内「ゴミを拾ったら、清掃員の仕事がなくなるじゃないか」なんて平気で言う日本人が出てきたら嫌だなぁ。
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2014年7月28日 8:38 PM
ワタクシ貧乏ヒマなしリーマンも多忙が閾値を超えると施先生のようなじっくりと丁寧なお話が染み入ってやすまります。ありがとうございます。不思議なのはこのご意見がメディアやコンテンツの送り手、作り手から聞こえてきた記憶がないことで、豊かな中流層は描かれる対象でかつ、消費してくれるもっともメインなターゲット、だと思うのですが。なぜジブ○のお偉いさんが「日本はもっと貧しくなったほうがいい」などテレビで公言するのか(しかも民主党時代!)不思議に思います。あまり深くものを考えるのがめんどくさいのでしょうか。話せば通じる可能性があるのでしょうか。賢さの指標として唯一認めたい傾聴力のほかに、賢くなる少なくとも一つの方法で最近思うのは、「むずかしいことばをつかわないこと」なのかなと、先生の平易な文章をみて、あらためて感じました。
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2014年7月29日 8:34 AM
6年くらい前にSF作家のウイリアム・ギブソンがTwitterで、日本の漫画やアニメを見てると日本人の方がアメリカ人より楽しく暮らしてるように見えると言ってて、それに賛同する外人もいましたが、クールジャパンには無反応でした。僕らだってマイケルジャクソンやビートルズが、アメリカ政府やイギリス政府の支援を受けてると知ったらかっこいいとは思いません。当たり前のことです。
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2014年7月30日 9:12 AM
言葉遣いは丁寧ながらも、尖ったナイフの切れ味の如き冷静な視点。まさに妙味。さすが、施大老….アメリカ人の動画等をYou-Tubeで観ておりマウスと、古き良きアメリカをもう一度と願っている田舎の人達が結構ウォールの民を批判しているかと思います。そういう人達は日本人と心で繋がり合えるのでは?ちうて思ておりマウス。彼らの中から日米合作で政治家や言論人を生みだす時期に来ているのでしゃうか?
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2014年7月31日 12:57 PM
いつも楽しく拝見しています。まったくおっしゃる通りだと思います。基本、安倍政権は設計主義なんですよ、それでかえって社会をガタガタにするっていうことに気付いていない、なんかしてないと不安だからやたらいろいろなことをしようとするんですが、いいように操られている・・・ほんと会社をつぶす2代目の典型ですね。
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