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2013年10月30日

【東田剛】これで安倍政権は安泰

FROM 東田剛

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最近、佐藤健志氏の『震災ゴジラ』にはまっています。おかげで、だいぶ、賢くなりました。
しかし、『崖の上のポニョ』が、そういう話だったとは・・・。
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続けて佐藤氏の『夢見られた近代』を読んでいたところ、「言語環境の汚染」という概念が出てきました。

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「言語環境の汚染」とは、言葉づかいがデタラメなため、「自分は何をしているのか」「なぜそんなことをする必要があるのか」が分からなくなり、混乱する状態のことです。

例えば、敗戦を「終戦」、占領軍を「進駐軍」と呼ぶのは、無条件降伏による占領という現実をぼかします。これが、言語環境の汚染です。
言語環境を汚染させた政治家の代表は、小泉純一郎元総理でしょう。小泉氏は、総理の時、例えば、イラクの治安が悪化する中での自衛隊の派遣継続について、「自衛隊は、非戦闘地域に派遣したのだから、危険にはならない」と発言しました。こういう居直りも言語環境を汚染するものです。

「構造改革」を「成長戦略」と言い換えるのも、言語環境の汚染と言えるでしょう。
最近の例では、国家戦略特区WG座長の八田達夫氏が「解雇特区」との批判に対して、「雇用創造特区だ」と反論した件などがあります。
こんな汚染された言語環境じゃあ、まともな議論は期待できません。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131004/lcl13100417570000-n1.htm

政治とは、言語を通じてなされるものですから、言語環境が汚染されると、デタラメな政治が横行します。

さて、我らが安倍総理は、小泉氏を「政治の師匠」とあおぐだけのことはあり、言葉づかいも師匠譲りのようです。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131021/plc13102120280008-n1.htm

特にTPPに関する言葉づかいは、異常なまでにデタラメです。

例えば、「TPPはアジア・太平洋の「未来の繁栄」を約束する枠組み」であり、「後世の歴史家は評価するに違いない」と言います。そのくせ、その論拠は一切見せず、それどころか秘密交渉で情報は出せないときてる。

さらに、TPPは「歴史の必然」と断言、しまいには「自由、民主主義、人権、そしてルールに基づく秩序の背骨」にまでエスカレートしました。

また、前回の記事でご紹介した自民党の西川TPP対策委員長によれば、西川氏が聖域の見直しについて総理に報告すると、総理は『これで日本人の皆さんの考え方が進むんじゃないでしょうかね』と言ったとか。
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000014014.html

なぜ、聖域としていたはずの関税の撤廃を検討すると、日本人は、公約違反を怒るのではなくて、考え方が進むんでしょう?

意味、分かりますか?

もしかして、日本人の考え方が「そうか、TPPは歴史の必然なのか。ということは聖域を守るなんて、はじめから無理だったんだな。さすが安倍さん、策士!」という方向へ進むということなのでしょうか。

いずれにせよ、安倍総理のTPPを巡る言語環境は、中国の大気環境並みに汚染されております。おかげて、TPPは何のためにやってんだか、まったく見えなくなっています。

そしてついに安倍総理は、国会で「日本は瑞穂の国。この麗しい国をしっかり守っていくために、その手段としてTPPがあるんだと申し上げたい」とまで言い始めました。
http://www.jacom.or.jp/news/2013/10/news131024-22570.php

ここまで言葉をデタラメに使うところをみると、安倍総理にとって、「瑞穂の国」なんて言葉も、最初からどうでもよかったのでしょう。

三橋貴明さんは、「瑞穂の国の資本主義」という総理自身の言葉に訴えかけて、TPPをはじめとする新自由主義的な路線の変更を求めました。

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しかし、言語環境が汚染された状況では、まともな言論は、無力なのです。
言語環境を汚染させた小泉政権が長く続いたのも、そのためです。
これで、安倍政権も、当分、安泰でしょう。

さすが、安倍さん、策士!

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無力でもよろしければ、ここで、まともな言論をお出ししますが。
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特区を使った規制緩和で韓国はとんでもないことに。
もしあなたが世界の流れを的確にウォッチしたいなら、、、
http://keieikagakupub.com/lp/mitsuhashi/38NEWS_video.php

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【東田剛】これで安倍政権は安泰への11件のコメント

  1. 匿名希望 より

     無力だなんて、とんでもありません。 先生方のお陰でたくさんの事を教えて頂きましたし、希望が見えるようになってきたのですから。 平気で嘘を言ったり騙したり、世の中を攪乱したり、道義もモラルも判らないような人が横行していますが、そういう方々は所詮、未熟で人間力が乏しい残念な存在です。 本物の知性と人間力を持った人には決して及ばないと思います。 

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  2. 鬼頭 より

    >総理は『これで日本人の皆さんの考え方が進むんじゃないでしょうかね』と言ったとか。総理はいったい何国人なんだ?自分を日本人だと思っていたらこんな言葉は出てこない。

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  3. みはせじ より

    もう「聖域」とか「瑞穂の国」とか受け手がどうにでも都合よく解釈出来るようなレトリックを、政治の議論で使うのは止めて欲しいよね。

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  5. ぱなとりん より

    仰る通りだと思います。言論が汚染されているせいか議論もヒドイ場合が多いです。「真理や合意や正しさを得る目的」の議論ではなく、「いかに相手を論破するか」の議論が横行しているように見えます。小さいものではネットでのコメント同士の応酬ですが、大きいものでは政治家同士の国会での議論の応酬です。特に法曹関連出身の方に多いような気がします。経済産業大臣時代の民主党枝野議員の答弁も酷いですが、論破力を「戦闘力」などと称する自民党山本一太議員もどうかと思います。議論ではないですが言語の汚染でヒドイと思うのでは、長妻議員をはじめとする何名かの民主党議員が良く使う表現で「自民党は新自由主義だが、民主党はリベラル」です。リベラルって日本語で「自由主義」だから、「自民党は新自由主義だが、民主党は自由主義」じゃねーかよ!対立軸になってないじゃん!・・という恥ずかしい主張を堂々とするのが第一野党ですものね。・・と思って調べてみると、全員法学部出身でした、という・・

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  6. 毒シャア より

    ところでみなさん「言志15」は読みましたか?今回「言志15」の中で秀逸だったのは、西尾幹二さんの記事でした。日本語の美しさに加え、大所高所からのお話でした。記事タイトルは「安倍総理よ、一大事たる憲法改正に向き直れ!」なのですが、憲法に限った内容ではなく幅広く時勢について述べられています。「あー、こういった態度もあるんだな」と、いろいろ勉強になります。一読の価値あり。逆に、つまらなかったのは、申し訳ないのですが、東田さんオススメの佐藤健志さんの記事でした。テーマの定義というある意味「どうでもいい」ことを長々と説明し、意識に関する思想的な話も展開されており、頭脳ゲームとしては面白いのですが、いま目の前の現実にはあまり役に立たない内容だと思いました。テーマを汲んで正面から受け止めてもらいたかったです。まあ、自著のPRという面があったのかもしれません。一方、中野剛志さんの記事は、TPPにまつわる一連の動きを「ラクダの鼻をテントに入れる」というたとえ話で解説されていて、こちらは大変面白い&勉強になります。というか怖い話でした。藤子不二雄Aさんによる「魔太郎がくる!!」というマンガの「不気味な侵略者」(元ネタは安部公房の「友達」という噂も)というお話に、こんな顔をした男を家に招いてしまい、彼の要求がだんだんエスカレートして彼の家族・親族が家に押しかけてくるようになり、ついには家が乗っ取られてしまうという「寄生家族」が描かれているのですが、中野さんのラクダの話はそれと似た怖さでした。オススメ記事です。Amazonで買えますよ。

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  7. 毒シャア より

    ・・おおっと、さっき入った報道によると、「日本版NSC 国家保安局長、民間から 官房長官」だそうです。ここのところ想定を上回る動きをしていますね(もちろん悪い意味で)。

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  8. 名前はまだ無い より

    >どうにも「、」と「。」に胡散臭さを感じて仕方がありません。ここに今まで気がつきませんでした。句読点を省くとかなり印象が弱くなりそうですね。良くも悪くもコピーライターは優秀だったのでしょう。中身が伴っていれば言う事はなかったのですが。

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  9. 名前はまだ無い より

    昨日の藤井先生のお話に通じる記事ですね。『討論』とは『debate』の訳語でしょうが『討』の字をあてたのは良くなかったように思います。結局『言葉で相手を討ち倒す』ことが目的だという誤解を招く表現のように思います。異なる意見のものがそれぞれ誠実に言葉を使い相手の話にきちんと耳を傾ける事なしには議論が深まる事はないのでしょう。日本の首相がまるでキャッチコピーのように言葉を弄ぶ状況(そういう政治を許容する国民にも責任はあると思います)は悲しいものです。私もよく逸脱していると感じますので自戒も込めまして。

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  10. 毒シャア より

    数々の造語(ギャグ)を創作してきた東田さんから「言語環境の汚染」のお話があるとは・・・意外でした。でも、本日の記事はなにか元気が無い感じでしたので、これ以上は追求しません。以下は私見です。安倍首相らの言葉の使い方ですが、彼らにとっては、言語環境の汚染(ネガティブ)ではなくて、言語環境の「除染」(ポジティブ)なんだと思います。砂漠でコップに水が半分あるとしたら「まだ半分ある、大丈夫!」 病の人に対しては「病は気から、前を向こう!」 韓国に対しては「未来志向!」・・・論拠云々ではなくて、将来に対する姿勢なのでしょう。政治リーダーのメッセージとしては当然と言えます。小泉元首相もこのパターンでしたよね。小泉元首相の場合は、「今の痛みに耐えて明日を良くしようという米百俵の精神こそ、改革を進めようとする今日の我々に必要ではないでしょうか」でした。詳しくは「第百五十一回 所信表明」でぐぐってみて下さい。デジャブが・・・両者とも、前向きで困難に挑戦する頼れるオヤジ・・・獅子の子落とし・・・を演出しているのか、マジなのか、マゾなのか、サドなのか、よくわかりませんが、額に汗して働く人も、目から汗が出る人も、こぼれないように上を向いて歩こう♪・・・ということなんだと思います。いずれにしても、東田さんが以前に仰ったポリアンナ効果(世間はポジティブ志向を好む)による「景気は気から」とアベノミクスにより、株価も支持率(50〜60%)も良好な水準です。この結果は素直に評価できます。また、昨日の報道でありましたとおり、トルコへの原発輸出合意というトップセールスも実りました。今年9月までのインフラ輸出受注額はすでに5兆円を超えており、昨年の3兆円を軽く上回りました(との報道あり)。東京オリンピック開催も決定し、主要国以外への外交も着々と展開しています(先日の渡邉哲也さんによる一国一票を参照)。その他諸々含めて、いまのところ安倍政権の「決める政治」「結果を出す」姿勢が功を奏しており、素直に評価できます。しかーし、デフレ脱却と規制緩和の施策が及ぼす結果は予断を許さない、と指摘する人は多いです。私もそう考えます。というわけで、前向き志向(別名、進歩主義)は経世済民と同じく万能スローガンなので世間へのウケが良く、さらには短いスパンで結果を出し続けている安倍政権への批判(改善)は理解されづらい・支持を得られないという状況ではありますが、状況は刻々と変化します。「前向きに」頑張ろうっ!

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  11. カズ より

    瑞穂の国もどうでもよかったというより、中身なんかなーんにもなかったんじゃないでしょうかね?「日本を、取り戻す。」のスローガンにしても、果たして取り戻すべき日本ってなんなのか、なんて考えたこともなかったんじゃないでしょうか。雰囲気に押されて、中国韓国と戦う姿勢を示せば取り戻すことになる、なんて単純に考えてた可能性もあります。いや、電通のプレゼン聞いて「カッコいい」って思っただけかな?どうにも「、」と「。」に胡散臭さを感じて仕方がありません。モーニング娘。じゃないんだから。いや、同じノリか、これも。安部総理はその程度の知性だった、と言われても返す言葉もございません、と言うしかないんじゃないですか?この体たらくでは。

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