FROM 三橋貴明
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自民党安倍総裁の日本アカデメイア
(財界人や教授などでつくられた政策提言集団)における講演を、
弊社の渡辺康平君(三橋経済塾管理人)
テーマは主に経済政策と安全保障となっています。
まずは安全保障ですが、09年総選挙で政権が交代し、
鳩山政権が発足した直後の日中韓三カ国首脳会議において、
「今までともすれば日米関係に依存しすぎてきた。
これを見直したい。
これからは北東アジアとの関係を重視していく」
と発言したことが、
決定的に日米関係を損ねてしまったことが分かります。
無論、普天間基地をめぐる「トラストミー」「腹案がある」
も問題だったわけですが、それよりも「
見直したい」という鳩山首相の発言こそが、
日米同盟という我が国の安全保障の基盤を
決定的に傷つけてしまったとのことです。
考えてみれば当たり前で、実質的にはともかく、
表向きには日米安全保障条約により、
アメリカの「若い兵士」が日本国の安全保障を守るために
生命をかけることが定められています。
逆に、日本側は「兵士が生命をかける」ことは求められていません
(代わりに、基地の提供等の義務があります)。
すなわち、日米安全保障条約により、アメリカの若者が
「日本のために死ぬ」可能性があるにも関わらず、
肝心の日本国首相が「日米関係に依存しすぎて来た。
北東アジアとの関係を重視する」とやってしまったわけですから、
同盟関係にヒビが入って当たり前です。
逆の立場を想像すれば、
日本国民であっても怒り心頭に発するでしょう。
日米関係の基盤が揺らいだ結果、
我が国は中国、韓国、そしてロシアから
安全保障上の脅威を受けるようになりました。
今や、尖閣諸島沖の中国艦船の領海侵犯は
「日常茶飯事」となっています。
全ては、09年8月の総選挙で
日本国民が民主党政権を誕生させてしまったため、
という話でございます。
無論、民主党の無能ぶりは想像の範囲を超えていましたが、
責任はあくまで日本国民が取らなければなりません。
「近いうち」に総選挙が実施され、
政権交代が実現したとして、
新政権の最初の課題は日米関係の立て直しになるわけです。
安全保障面はゼロからではなく、
マイナスからのスタートになってしまうのですね。
さて、経済政策ですが、こちらは文句なしです。
「消費税増税前のデフレ脱却」「インフレ目標(目途ではなく)」
「日銀とのアコードもしくは日銀法改正」「国土強靭化」
「公共投資拡大」「創造的活動への政府投資拡大」
素晴らしい!
これらが全て実施されれば、
我が国は三年程度でデフレから
完全に脱却することができるでしょう
(一年で効果は見えてくると思います)。
個人的に一番注目したのは、安倍総裁が
「小泉政権期から安倍政権期」にかけた公共事業削減について、
合理化、無駄の削減などの効果は認めつつ
「デフレ促進という副作用があった」と語っている点です。
副作用の効果が大きすぎる気も致しますが、
いずれにせよ自民党総裁が公共事業削減は
「デフレ促進」であることを認めたわけです。
この方針転換は極めて影響が大きいと思います。
また、日銀の金融緩和「のみ」では、
たとえインフレ期待が生まれるとしても「その暇(時間)はない」
「金融と財政のパッケージ」
三橋にしても、別にインフレ期待による
デフレ脱却を否定しているわけでも何でもなく、
「それでは時間がかかる可能性があるでしょう」
と主張しているに過ぎません。
しかも、現在は日銀が発行したお金という
リソースの配分を政府が決める必要があり
(東北復興や国土強靭化が必要であるため)、
財政政策と「同時に」金融緩和をせよと言っているわけです。
というわけで、政権交代後の安倍政権は、
三橋的には「ものすごく期待できる」政権になりそうです。
とはいえ、総選挙で勝利をしなければ
「絵に描いた餅」で終わってしまいます。
現在の日本国民、将来の日本国民、
そして「世界経済」のためにも、
次なる総選挙は何としても勝たなければならないのです。
PS
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【三橋貴明】3年で脱却可能への1件のコメント
2012年11月13日 2:49 PM
>>個人的に一番注目したのは、安倍総裁が「小泉政権期から安倍政権期」にかけた公共事業削減について、合理化、無駄の削減などの効果は認めつつ「デフレ促進という副作用があった」と語っている点ですこれは何処で発言されたんですか?
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