From 藤井聡@京都大学大学院教授
「ナショナリズム」というと、
今の日本ではスグに「危険だ!」
という声が聞こえてきます。
例えば、「君の名は。」のテーマソングで一躍、
大人気バンドとなったのRADWIMPSが
「NIHOMARU」という、
少々「愛国」めいた曲をリリースすると、
いわゆる「サヨク」側からえらく批判され、炎上し、
最終的に、バンド側が「謝罪」
一方で、「ホシュ」の側では、
「そんな批判はオカシイ!
愛国心を歌うのは素晴らしい事じゃ無いか!」
という趣旨の「サヨク側への逆批判」が盛り上がったようです。
この曲の歌詞が立派なものなのかどうかの評価は
ここではさておきますが、
たかだかポピュラーソングで少々愛国心を歌っただけで
「批判炎上」が起こったり、
それに対する「逆批判炎上」が燃え上がってしまうのは、
大東亜戦争のトラウマが戦後70年以上経ってもなお、
濃密に残っていることの証左と言えるでしょう。
一方で、今のワールドカップでの盛り上がりをみれば、
我が国のナショナリズムが皆無だ、
というわけでもなさそうです。
そもそも、このNIHOMARUのリリースも、
ワールドカップにあわせたものだったようですから、
「世間の空気」に敏感な音楽ビジネス業界の感覚からして
それがビジネスになると思える程に、
日本には気分としてのナショナリズムが一定存在している、
と言うこともできるのでしょう。
・・・というように、
この一件を取り上げるだけでも明らかなように、
我が国には、ナショナリズムの「気分」が一定、
存在してはいるものの、
それをどういうように扱って良いか分からない状態が
戦後70年以上に渡って継続しているようです。
これは深刻な問題です。
そもそもナショナリズムとは、
国民皆で協力し合いながら、国家として、
いろいろな問題に対処していきましょう、
という考え方や態度を言います。
だから、ナショナリズムが適切に存在していなければ、
経済不況やリーマンショック、巨大地震、朝鮮有事等の様々な
「国家規模の危機」に対して適切に対処できなくなります。
結果、子々孫々に至るまでの国民一人ひとりが
不幸になってしまう他なくなります。
例えば、今、私達の暮らしを苦しめ続けている「デフレ不況」は、
「短期集中的」な「大規模財政政策」という国家的対策を、
全国民の支援と協力の下で実行すれば、
瞬く間に終わるのですが―――
我が国に「ワールドカップ・ナショナリズム」以上の
「適切なナショナリズム」が存在しないため、
いつまでたってもそんな簡単なことが実行できず、
ダラダラとデフレが続いている、という次第です。
同様の構図は、憲法九条の問題にも、
巨大地震対策についても、
朝鮮半島問題対策についても、見られます。
「適切なナショナリズム」が我が国に成立していないために、
こうした全ての問題が「放置」され続けているわけです。
いわば、いまの日本が直面している様々な危機の根幹に、
「適切なナショナリズムが存在していない」という問題
があるわけです。
ついてはこの度、危機と対峙する保守思想誌、
『表現者クライテリオン』https://the-
では、この、日本の諸問題の大本にある大問題に「対峙」すべく、
『ナショナリズムとは何か?~右と左を超えて~』
という特集をとりまとめ、出版いたしました。
https://www.amazon.co.jp/dp/
この企画ではまず、
編集委員の柴山桂太さん、浜崎洋介さん、川端祐一郎さんと、
経世済民新聞にも寄稿しておられる施光恒さんに
当方を含めた五人で座談会を行い、
今日の日本のナショナリズムを巡る様々な問題の全体像を論じまし
その中からいくつかご発言をピックアップしますと・・・
施 例えば構造改革路線というものはとてもまずいんですね。
・・・本来だったら・・・個々人を拘束している、
それが各国・
川端 国家嫌いにもいろいろありますが、
この前、ツイッターで江川紹子さんが、
柴山
グローバリズムについて僕は以前から、
日本だってそうです。グローバリズムが進むということは、
浜崎 そもそもブレトンウッズがなぜ出来たかというと、結局、
・・・いずれのご発言も、「まさに、おっしゃる通り!」
その他、この座談会に加えて、各執筆者から、
ナショナリズムについての様々な論考を寄稿いただいています。
例えば、佐藤健志さんは
「母」と「ナショナリズム」についての本質的な関係について
論じておられます。
「母国」「母なる大地」等の言葉に象徴されるように、
ナショナリズムのコアには「母への愛」と変わらぬものがある――
とのご指摘は、なるほどと膝を打つものでした。
いずれにせよ、日本の様々な今日の「危機」の根底にはいつも、
ナショナリズムの不在問題が横たわっています。
是非、皆さんも一度、本誌を手にとって頂き、
じっくり、「ナショナリズム」について、
「急がば回れ」、と言いますが、
デフレ脱却をはじめとした具体的な問題の「解決」のためには、
時に本質に立ち返った「思想」に立ち戻ることが最善の近道になる
ことが、往々にしてあります。
そのためにも是非、
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【藤井聡】ナショナリズムとは何か?〜右と左を超えて〜への3件のコメント
2018年6月28日 12:32 AM
少なくともRADWIMPSがHINOMARU歌ったぐらいで
サヨク側がクレーム付けて、炎上してしまうというのは社会として異常だなと思います。サヨク側の人は異常じゃありませんか?
サヨク側にそもそも独立心なんてあるのかなと思います
藤井先生は左右の枠を超えてとおっしゃいますが。サヨク側のナショナルな物に対しての被害妄想はちょっと度を超えてるなと思いました。
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2018年6月29日 6:39 AM
そして、それに対して企業や個人がすぐに謝罪をしてしまうのも異常ですね。
相手が容易く折れると分かったら、相手はまた同じことをしてきます。何度でもやります。
そして、その被害は謝罪をした当人ではなく、他の誰かが被ります。
炎上に対してすぐ謝罪することは、火の粉を他人に回すことによって自分だけは助かるという行為でしかないわけです。誠意でも何でもないのです。
みんながそれをやっているわけですから、炎上社会を止められないはずです。
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2018年6月28日 3:14 PM
5才10才なら未だしも73才にもなった老人が己の運命を未だ親や環境のせいにし尚且つ親に依存しているいるのを見て、普通どの様に思うでしょうか ?
私は軽蔑します。
日本晴れ氏がサヨクの独立性を疑問視されています、当然でしょう。が、
ではホシュの側に独立性を感じられる思考がありますか ?
私から見ればお花畑で蝶々を追い掛けていたサヨク。そのサヨクの頭にお花が咲いたのがホシュです。私は北朝鮮問題での右左の民度の低さに絶望を感じました。サヨクは相も変わらずですが…. ホシュの幼稚さw ホンマ笑う位幼稚w
ジャップ ! . com
で御座います。
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