政治

2018年3月29日

【小浜逸郎】財務省VS総理官邸

From 小浜逸郎@評論家/国士舘大学客員教授

3月27日、森友学園への
国有地払い下げにともなう
財務省の有印公文書
書き換え問題で、
前理財局長・佐川宣寿氏の
証人喚問が行われました。

筆者は、朝日新聞が書き換えの事実を
公表した時点で、いかにも傲慢な
一省庁の体質を象徴するミステイクで、
重大ではあるものの、それ以上のもの
ではないと思っていました。

しかしこれを反日野党やマスコミが
大々的に取り上げて、安倍政権攻撃・打倒の
恰好の材料とし、その支持率が急激に
下がるに及んで、その背景などを
自分なりに整理しておく必要を
感じるようになりました。

ちなみに筆者は、森友学園問題
そのものが発覚した少し後に、
自分のブログで、これはひょっとすると、
財務省の緊縮財政路線の前に
立ちはだかる安倍をつぶすための
陰謀の可能性もあるという
憶測を述べています。
https://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo/e/f5b4219a93999f39267870a90b100ba4

これはあくまで憶測ですので、
確証は何もありません。

しかし、書き換えが明らかになった
現時点でも(かえって現時点だからこそ)、
この説が成り立つ余地があります。

理由は次の二つです。

1財務省と総理官邸との間には、
長く続く暗闘があり、その熾烈さを
国民はあまり知らされていません。

これについては、筆者は信頼のおける
複数の筋から情報を得ています。
この暗闘は、上記のような、財務省の
緊縮財政路線をめぐる確執だけ
ではありません。

2014年5月に内閣官房に設置された
内閣人事局が、事務次官、局長、審議官
など役員クラス約600名の人事権を
握ることになり、これまでの官僚主導の
行政から、政治家主導の行政に
シフトさせることが
ある程度可能となりました。

これが実効性を示すようになると、
財務省としては、自分たちの力で
財政を動かすことが難しくなります。

つまり財務省には総理官邸を
恨むだけの十分な理由があるのです。

2財務省がこのたびの書き換えを
行なった決済文書の書き換え前の
部分には、貸付料について
平沼元経済産業大臣や鳩山元総務大臣の
秘書などから財務省などに対し
「高額であり、なんとかならないか」
などと相談があったこと、安倍総理夫人の
昭恵氏が学園を訪問して講演したこと
などが書かれていました。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/moritomo_kakikae/

ご存知のように、昭恵氏は、
森友学園の名誉校長でした。

ここには、自民党政治家および
その周辺人物の関与をにおわせよう
という意図がありありと読み取れます。

決裁文書のなかで、交渉経過を記す
部分(調書)に、なぜ自民党政治家
およびその周辺人物を貶めるような
(しかも昭恵氏の講演などは、
価格交渉経過に何の関係もありません)
記述をわざわざ入れる必要があるのでしょうか?

破格の安値で払い下げたことによって
疑惑が生じた場合、その責任は、
自分たちではなく、政治家および
その周辺人物にある、という
こすっからい印象操作が感じられますね。

書き換え後は、これらは
もちろん削除されています。

書き換える前にこの文書の存在は
中央政界の一部に漏れていたのでしょう。

それが国会で問題視されると、
自省の方針貫徹のためなら
何でもするという財務省の
陰謀的体質を突かれます。

そのことに配慮を巡らせた部内の
何ものかが、あわてて書き換えを
執行したと考えれば、
つじつまが合うわけです。

これは、「安倍政権への忖度」
などという「美しい」話とはとても思えず、
単に、陰謀がばれることを恐れた
組織防衛意識のわざではないか
と推測されます。

以下の動画で、自民党の中では
数少ない積極財政派である
西田昌司参議院議員による、
財務省攻撃の鋭さを見ると、
これまで述べてきた財務省と、
安倍首相自身を含む積極財政派との
確執のありさまがよくわかると思います。

口調だけを聞いても、西田議員と
安倍首相との間には、財務省に
対抗するための連携が
成り立っている様子が感じられますね。

ところで、左派系野党は前々から
安倍政権を倒すことだけを
自己目的にしており、その後
どうするかなど何も考えていません。

そこにめぐってきたこの書き換え問題を
倒閣の絶好のチャンスと見て勢いづき、
財務省攻撃ばかりでなく、
昭恵氏の証人喚問を要求しています。

財務省問題を、政局の転換に
結び付けたくて仕方がないのですね。

愚かとしか言いようがありません。

彼らが目先の問題にばかりとらわれて、
日本国民のためなど少しも
考えていないことは、次のように
政局を見通すことで明らかとなります。

自民党が与党であり続けることが
当面変わらないのだとすれば
(変わるはずがありませんが)、
もし安倍政権が倒れると、
代わって立つ自民党の首班候補は、
ほとんど財務省に尻尾を
振るやからばかりです。

岸田氏、石破氏、野田毅氏、
野田聖子氏、小泉氏、石原氏、二階氏など、
自民党有力議員を思い浮かべてみても、
財務省に対抗して、デフレ脱却を
果たせるような力量と経済知識を
持ち合わせる人が一人としていません。

これでは財務省の思うつぼです。

国民の貧困化は一層進むでしょう。

書き換え問題は、財務省オンリーの
責任問題であり、政権全体にも、
ましてや国民生活にも
何の関係もないことです。

国民生活に関係のないことで
連日国会審議の貴重な時間と
金を空費している暇があったら、
生活に直結する消費増税問題や
PB黒字化問題や移民受け入れ問題について
(いずれも経済の悪化に結びつきます)、
なぜ国会で問題にしないのでしょうか。

与野党議員たちの志の低さが際立ちます。

むしろ書き換え問題は、財務省が
これまでまき散らしてきた悪を
もっぱら象徴している問題であり、
ここを突破口として、財務官僚の
横暴を打ち砕くべきなのです。

財務省と暗闘を繰り広げてきた
官邸側にとっては、禍を転じて
福と為すチャンスです。

国民は、何よりも、安倍政権打倒で
勢いづいている野党やマスコミの
口車に乗せられて、財務省と
政権全体とを一体化して考えるという
発想を捨てなくてはなりません。

国民は、選挙などになると何党が
何人当選したなどと興奮しますが、
本当に日本の政治を動かしている
のがどんな勢力なのかということを、
もっと正確に把握すべきです。

このたびの問題が意味しているのは、
「民主主義の危機」などではなく
(そんな危機ならとっくに続いています)、
ただ財務省という腐った
官僚組織の危機なのです。

この事件を安倍政権がうまく利用して、
財務省がこれまで取ってきた
「デカい面」を、コントロールできる
ように舵取りを行なう必要があります。

これが成功すれば、6月に控えた
「骨太の方針」の閣議決定で、
これまで財務省主導で採用されてきた
PB黒字化という最悪の政策を
破棄することも不可能ではありません。

それにしても、財務省の書き換えを
朝日新聞にリークしたのは誰なのか。

まったく推測の域を出ませんが、
これは二つ考えられます。

一つは、検察です。

この場合、検察は野党と同じように、
その後のことなどまったく考えていず、
硬直した正義感で行ったのでしょう。

あるいは、アジアの反日国家が
検察内部に手を伸ばしている
のかもしれません。

もう一つは、官邸自らがリークした
という推測も成り立たない
わけではありません。

政権基盤を脅かすリスクを冒してまで、
そんなことをするはずがないだろうと、
ふつうは考えますね。

ごもっともですが、
これまで述べてきたように、
中央政権内部に
財務省VS総理官邸という
暗闘が存在する事実、
そしてどちらに軍配が上がるか
という成り行きこそ、日本のこれからを
決定づける非常に
重要なポイントなのです。

陰謀には陰謀を。

もし官邸側に、そうした
「肉を切らせて骨を切る」だけの
覚悟と気概があったとしたら、
ちょっと希望が持てる
ではありませんか。

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【小浜逸郎】財務省VS総理官邸への18件のコメント

  1. 神奈川県skatou より

    今日のお話しで森友騒動の本質と政局が自分にもだいたい分かりました。ありがとうございます。

    財務官僚の保身、また保身のための国会無視と省益追求、この顕在化した問題を批判しないマスコミは、もう生きている必要ないかもしれませんね。国会で具体的に糾弾されているのに、なぜどこも特集を組まないのでしょうか。
    (もはや昭和なステレオタイプに目が曇って、なにも感じられないのでしょうか)

    「財務省による財務省のための情報操作」

    政権転覆さえできればよい野党も、もはや議員に値しませんね。
    ようするにサヨクらしい「ヘイト」に突き動かされてるだけしょう。

    「昔の陸軍と同じ」

    日本のエリートの限界、ですかね。
    もう、どうしようもないですね。
    エリートという者の選ばれ方、育てられ方に欠陥があるということでしょう。

    どうにもならないとして、今の財務省の愚をメンテするに、水は低きに流れる、ですから、官僚のメンツと保身と、自家中毒で狭隘な「正義感」を守ってあげるような誘導がいちばん改革のメスが効くのでしょうね。幾人かはエスケープゴートになって貰うでしょうが!

    「野党時代は積極財政でデフレ脱却、平成の是清になるんだ」
    とおっしゃったじゃないかと、麻生大臣を責める西田議員。
    麻生大臣の
    「(落下傘で来た者には、組織を)上回る力が必要・・・」

    この問題に関して、組織的、制度的に、なにか必要かもしれません。トップ官僚には、自民党に天下りしてもらいますか?政治家としてでなく、スタッフとして。
    入省してからレクチャーじゃ遅い!ということです。

    >もし官邸側に、そうした
    >「肉を切らせて骨を切る」だけの
    >覚悟と気概があったとしたら、
    >ちょっと希望が持てる
    >ではありませんか。

    内閣人事局設置など、未来の日本の政治と未来の日本のために今はひたすら小石を積み上げているのかもしれないですね。

    >口調だけを聞いても、西田議員と
    >安倍首相との間には、財務省に
    >対抗するための連携が
    >成り立っている様子が感じられますね。

    1月に三橋先生と西田先生が首相とお会いになったときの空気は本物かもしれません。そうおもうと、また少し希望も持てますね。政局的には、世間のモリカケ空気の隙間に、扇動政治家が出てきてもおかしくない危機的状況に自分には思われますが、橋下は過去の人ですし、小泉ジュニアは与党内ですし、その他が出てこなければ現政権はまだ継続可能でしょうか。。。

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      1. 丁寧に読んでくださって、的確なコメント、ありがとうございます。私も全面的に賛成です。

        「この問題に関して、組織的、制度的に、なにか必要かもしれません。トップ官僚には、自民党に天下りしてもらいますか?政治家としてでなく、スタッフとして。
        入省してからレクチャーじゃ遅い!ということです。」

        おっしゃる通り、入省してからでは、かえって洗脳を受け入れるだけになってしまいますね。西田さんの突っ込みに麻生さんは苦しい弁解を並べていました。心ある自民党有力議員に官僚スタッフになってもらうようなシステムを作るというのも一考に値しますが、これ、実現はなかなか難しいでしょうね。

        もう一つは、竹中一派を追い払うために、規制改革推進会議や産業競争力会議のようないわゆる「民間議員」のシステムを逆用して、そのメンバーの採用に、内閣人事局の権限を最大限行使し、反グローバリズムを標榜している人(政治家でも、民間人でも)をどんどん採用するという手も考えられます。これは官僚対策とは一応別ですが。

        これからもよろしく。

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        1. 神奈川県skatou より

          レスありがとうございます。
          自分は会社の不遇を深夜音楽聞いて憂さ晴らしするような何もできない人ですが、知れば思い、思えば考え、最近では伝えようとするようで、なにか言葉で形にすればよいのだろうと、中年になり分かってきたようです。
          先生の次回のお話を楽しみにしております。

          カモメが翔んだ日リピート20+回目。。

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  2. かずぅ より

    小浜先生の記事はメルマガでかかさず目を通していますが、今回の一件で私が感じていたことを整理してくれたような思いでいます。
    ことが官邸vs財務省なのは以前から気づいてましたが、TVや新聞報道では何もわからない。
    マスコミの印象報道だけで再び緊縮政権に戻るのは本当に最悪のシナリオです。

    これからも健筆を奮って下さい。

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  3. とすくん より

    いつもありがとうございます。なんとなく見えてきていたのですがよくぞ解りやすく書いてくださいました。ありがとうございます。まぁ安倍政権には前回の8%増税の際に「裏切られた!」という思いも残っているわけで半信半疑ではありますが、では、安倍の次は?となると仰られるようなどうしようもない連中がザクザクと…岸田なんかはわざと不人気になるようなことを発信して逆に安倍3選をアシストしているのか?なんて勘ぐったり…(笑)ホントに恐るべし人材難ですね、政治の世界は。

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  4. 赤城 より

    >もし官邸側に、そうした
    「肉を切らせて骨を切る」だけの
    覚悟と気概があったとしたら、
    ちょっと希望が持てる
    ではありませんか。<

    これはこの記事を読んだ最初の印象で財務省側、
    または財務省を動かす側がそれを仕掛けたように思いました。
    財務省側はどれだけ叩かれても尻尾さえ切ればどうせ消えたりはしませんが、
    内閣、総理は簡単に変わってしまいますからね。
    ただ肉を切らせることも死を覚悟でする事ですから、
    財務省をそんな賭けに動かす意図が存在したなら
    よほどの強い力と謀ですね。

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  5. 昨日の風 より

    まさに是々非々!
    この問題、色々なご意見がある中、小浜先生の説が僕には一番公正に感じられました。
    安倍首相の新自由主義的な政策には反対で今すぐに辞めて欲しいけれども、
    事実かどうか明白でない事で退治した所で、日本は頓死でしょう。
    また、そんなのは、マスコミ、野党がやっているレベルと同じだと思います。
    安倍首相を擁護するわけではなく、正面から批判してこそ道は拓けると思いたいです。
    安倍首相には裏切られっ放しで最早期待しませんが、、、

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  6. あまき より

    「暗闘の事実」とお書きですけど、小浜さんは財務省の売国的政策にも政府与党の売国的思想にも従前から反対でいらっしゃるのでしょう。

    ならば、お書きの暗闘なるものは「売国奴同士の所場争い」ということになり、たとえ財務省が公文書改竄問題で潰えても片方の売国奴は残るわけで、事実、安倍さんは、よほどの経済危機でもない限り消費税増税は予定通り行うと改めて宣言しています。

    公文書改竄ほどの大罪を認めさせても増税路線に変わりはない。これを正面から議論せず森友問題で空費している野党に責任がある、というのは、泥棒に改心を迫らない住人が悪いと言っておられるのと同じで、実家を踏み荒らされた経験をもつ身としてはまったく賛成できません。

    いったい安倍政権の本質を続々と衝く森友・加計の「事実」よりも語られるべき「事実」が、小浜さんはじめ一部がいまだに喧伝を続ける「暗闘の事実」なる物語に、果たしてどれほど含まれているものなのでしょうか。

    野党は亡国の徒だ、政局ねらいだというけれど、売国奴を政権から引きずり下ろそうとしているのだから、売国奴が国政に居座るよりははるかに健康です。家財を盗み、それを売り払い、次なる賊を招き入れようという国賊は、まずは叩き出し、警察に突き出すのが筋です。小浜さんは完全に見誤っておられると思います。物わかりが悪くって申し訳ありません。

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      1. コメント、ありがとうございます。

        政治は、多方面の難問に手を付けなくてはならないので、すべての領域で善政を敷くというわけにはなかなかいきません。
        また大きな組織になればなるほど、外部だけではなく、組織内部にも自分の方針の邪魔をする勢力が多くなり、なかなか思うように政策を貫けないのが実情です。
        さらに、残念ながら、民主主義国家では、マスコミの洗脳などによる国民の間違った判断を簡単には覆すことができず、その動向を無視できないという側面もあります。

        私は、たしかに安倍政権の一連の経済政策をグローバリズムとして批判してきましたが、政府与党の政策をすべて「売国思想」などと決めつけたことは一度もありません。

        少なくとも財務省との関係に関する限り、安倍首相がその緊縮路線に何とかブレーキをかけたいと考えているのは明らかで、それは消費増税の二度にわたる延期や、PB黒字化方針を変更させようといろいろ苦労している点によってもわかるでしょう。
        ただ、何しろ300人態勢で自省の方針を強引に通そうとし、マスコミも味方につけている財務省に対しては、どうしても多勢に無勢の力関係になってしまうのです。
        私は、この局面に関する限り、安倍首相の不利な戦いを断固として支援したいと思うものです。

        物事は、是々非々で考えましょう。

        また、これは本文にも書きましたが、安倍政権のすべてを「売国政権」とレッテル貼りしたうえで、それに異を唱えているからという理由だけで、野党の方がましだなどと考えるのは、浅慮の極みというべきです。
        現存の大方の野党がただ反安倍という単純なスローガンの下、倒閣のみを考え、それが万一実現したらどういう結果になるか、その先のことを少しも考えていない視野の狭さをよく見破ってください。
        それどころか、安倍内閣倒閣によって生じるアナーキーな国政状態を喜ぶのはだれか、それこそ国内反日野党であり、韓国、北朝鮮であり、何よりも日本を支配下に収めようとたくらんでいる中華帝国です。これらが相当強いきずなで結びついていることを示す事例には、事欠きません。

        私はそういう内外の現実的情勢まで視野に入れて論じています。もう一度本文をよくお読みください。「売国奴」を政権から引きずり下ろす方が健全だなどという短兵急な理想主義では片付かない問題だということがお分かりになるでしょう。

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  7. あまき より

    お返事いただきありがとうございます。

    佐川氏が国税庁長官を辞任し、財務省が公文書改竄を認め、佐川氏が証人喚問で官邸が改竄に一切関与していないことを繰り返し強調し断言してみせた後の、本年3月28日の参議院予算委員会において、安倍さんは、リーマン・ショック級の経済危機がない限り、2019年10月に消費税率を10%へ引き上げる、と明言しています。

    なぜこのタイミングで明言する必要があるのでしょう。
    小浜さんがお書きの「事実」とかなり異なる気がするのですが。

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      1. 安倍さんは、こういうセリフは、前にも何度も言っています。「リーマンショック級」など、どういう風にも解釈できます。この前の総選挙の時も、10%への値上げを公約(!)に掲げていました。これは財務省への「忖度」でした。その後、その公約を守らず、延期したのです。政治家の発言を額面通りに受け取るわけにはいきません。

        繰り返しますが、安倍さんは、しょうもないグローバリストで、TPPや農協改革や移民政策や外資導入や規制緩和などに積極的。その点では、私はまったく賛成できません。ただ彼は、こと財務省の緊縮路線に対しては、2014年の消費増税で懲りているので、増税には相当慎重になっていることは確かです。本文にも書きました通り、彼が財務省を「敵」とみていることは、複数の情報から明らかです。ある安倍首相付きの記者の話では、財務省を指して、「あいつらは経済がわかっていないんだ」と漏らしていたそうです。その安倍さんも経済がわかっているとは言えませんが、財務省よりはまだマシです。

        ただ、彼の周りには、すぐれたブレーンが少なすぎます。
        自民党の有力議員を見ても、みんな財務省の財政破たん説の洗脳に引っかかっていることがわかります。安倍さんは最高権力者の地位にありながら、最高権力を振るえない孤独をかみしめているのですよ。やればできるはずなのに、やれないのは、彼のお坊ちゃん的性格にあると私は思います。

        権力構造内部の駆け引き、力関係がいかに青嗣を動かす大きな力となっているかについて、もう少し注意してみることをお勧めします。

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        1. 先ほどの返信で、最後から2行目、「政治」とすべきところを「青嗣」としてしまいました。訂正してお詫びいたします。

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  8. あまき より

    小浜さん、ご返信ありがとうございます。

    是々非々で判断するべきだと私も思います。「政治は結果が大事」と何度も強調する安倍さんには、私もかねてから深く共感しているところです。

    その安倍さんの正しい認識に従って「結果」をみて、安倍政権が緊縮路線にほかならないと判断せざるを得ないから、財政出動を強く求める立場として、異を唱えているわけです。先に「売国的」と書いたのも、伝聞ではなく「結果」に基づいた認識です。それを「浅薄」と言われるのであれば、安倍政権の「結果」が「浅薄」なのではないでしょうか。

    財政政策だけをみても、『新しい国へ』の最終章で安倍さんが示された、増税でPBを達成すべきではなく名目GDP成長で税収増を図るべき、との胸のすくような「理想」と、実際の「結果」とは一致が見られません。竹中平蔵を愛国者と称揚し自ら手放さない。

    仮に、経済政策をめぐる激しい「暗闘」の結果、公文書を改竄してみせることで財務省が官邸・政権を狙って刺し違えようとしたのだとしても、いずれにせよ行政府の長である安倍さんの責任は免れないのだから、政権はもはや「暗闘」の必要はない。にもかかわらず、安倍さんは将来の増税を明言する。おかしいではありませんか。

    ほんとうに緊縮路線が本意でないのなら、記者に伝聞を語らせるのではなく、政権自ら「暗闘」の内実を洗いざらいぶちまいて、内閣総辞職してみせればよい。

    きっと反安倍も喝采を送るでしょう。なぜそれができないのですか。国難だからですか。先の戦中では東條、小磯、鈴木と3人も首相が変わっています。だから負けたのだという人がいるかもわからないが、国難だからというエクスキューズは通用しないと思います。ドイツはあの方一強だったが負けている。

    安倍さんを擁護する言論人の多くが、判で押したように「安倍だからまだこの程度で済んでいる」と言いますが、この論法がまかり通れば、安倍以降のいかなる政権を評価する場合でもこの言い訳が通用ことになります。政治評論としてはゲス以下、将来の我が国を激しく毀損しかねません。どうか誠実な小浜さんだけはこの愚に倣わないでいただきたいです。

    最後に、公文書改竄発覚よりはるか前に、私が本紙にコメントしたことを、もう一度書いておきます。

    社会学者ダイアン・ヴォーンは、米スペースシャトル空中分解事故の要因として、NASAの体質に「逸脱の標準化」があったと指摘しました。重大な結果が発生せずにきたのをいいことに、その場限りで済ませる慣れが生じ、その慣れが常態化して当たり前になってしまい、最終的に取り返しのつかない結果におわる。

    消費税、農業、防衛、領土外交、通商、移民、厚生労働政策、「結果」はすべて出鱈目で、それでも株価、支持率がさして下がらなかったことをいいことに、うそにうそを重ねて来た「結果」、財務省の公文書改竄という取り返しのつかない帰結に至る。

    安倍政権の本質は「逸脱の標準化」です。

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      1. どうも議論がかみ合っていないようなので、申し訳ありませんが、これで打ち切らせていただきます。あしからず。

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        1. あまき より

          政治の力学とか、駆け引きとか、ましてや「結果」にまったく表れて来ない「暗闘の事実」といった出所不明の物語であるとか、もはやそういった大手町流次元の政談に興じる遊戯の季節はとっくの昔に過ぎていると思っていたので、小浜さんの今さらめいたエントリーに正直驚きを禁じ得ずコメントした次第です。

          認識が小浜さんと私とではまるで違うようです。

          こちらこそ、お忙しいなか物わかりの悪い者に誠実にお相手くださりありがとうございました。

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  9. 反日朝鮮人安倍晋三 より

    自称保守やバカウヨは未だに「安倍ちゃんは財務省と戦ってる!」という妄想を描いてるのかw

    消費税増税に関しても、安倍晋三は2013年10月1日の記者会見で「社会保障を安定させ、厳しい財政を再建するために財源の確保は待ったなしです。だからこそ昨年、消費税を引き上げる法律に私たち自由民主党、公明党は賛成をいたしました」と発言していて、野党の時代から消費税増税に賛成だったわけだが。

    それに、自称保守やバカウヨは「安倍ちゃんは日本を守ってくれる愛国者で、野党はそれを邪魔する反日」と勘違いしているようだが、安倍政権が民主党政権時代に減少していた在留外国人数を2012年の203.4万人から2017年の256.2万人まで5年間で52.8万人も増やしたことについてどう思うわけ?

    だいたい、「国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去った」なんて地球市民的な発言し、国民生活を破壊するTPPを「国家百年の計」とか言ってトランプ大統領発足後も推進している安倍晋三が保守なわけないだろうが。

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