政治

2016年7月19日

【藤井聡】秋の景気対策の「成否」は、「真水の水準」にかかっている

FROM 藤井聡@京都大学大学院教授、内閣官房参与

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【PR】

6月23日(木)にイギリスで行われたEU離脱を問う国民投票。
大多数の予測を覆し、離脱賛成派が51.9%、反対派が48.1%と離脱派が上回った。

多くのマスコミはイギリスのEU離脱の判断を
「愚かな衆愚政治」「イギリス人はこの選択を後悔することになる」などと批判した。

しかし、三橋貴明は「そうではない」と断言する。

月刊三橋最新号
「イギリス激震〜英国の没落から日本が学ぶべきこと」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag3.php

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今、安倍総理の指示の下、デフレ完全脱却のための秋の大規模景気対策が、急ピッチで政府内で検討されています。

筆者はこれまで、ブレグジット後のデフレギャップのサイズからすれば、「20兆円程度」の内需拡大策が「本年度」において必要である旨を主張して参りました。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/07/12/fujii-204/

一方で、メディア上では、この景気対策の規模として、「10兆円超」という数字がしばしば言及されるに至っています。
https://www.jimin.jp/news/press/president/132402.html

そしてその結果として、デフレを完全に終わらせることに失敗してしまう事となるでしょう。

そうした点を鑑みるなら、今、何よりも注目すべきものは、

  「財政投融資」

(いわゆる財投:政府が民間主体に貸し出して、民間の投資を刺激する、という資金)の水準ではなく、いわゆる

  「真水」

(建設国債等に基づいて、政府が主体的に事業を行う資金)の金額が、一体いかほどなのか、という「一点」だと言って過言ではないのです。

そもそも、財投の場合、その資金の執行時点も、執行内容も「民間主体」に委ねられてしまうことになります。したがって財投だけでは効果的、効率的にデフレギャップが埋まらず、「脱出速度」を確保することが困難となることが危惧されるのです。

一方で、「真水」の場合には、その支出先、支出内容、そして執行時期を「政府」がコントロールすることが可能となります。だからこそ、「真水」の場合には、より効果的に「脱出速度」をあげるための「かしこい支出」(ワイズスペンディング:wise spending)が可能となるのです。

そもそも7月11日の記者会見で安倍総理が言及した「地方を主役」とする港湾事業、地方創生回廊、国土強靭化等の「21世紀型」の「未来への投資」はいずれも、財投によって民間投資を誘発していくだけでなく、「真水」による政府投資によってはじめて短期集中的かつ本格的に進められるものです。

ついては、この秋に大型の景気刺激策が実行されるという状況になった今、経済対策にご関心の国民の皆様は、財投でなく「真水」が一体、どの程度の水準で支出される計画となっているのか、という点に、最大限の注意を差し向けていただきたいと思います。

筆者がこれまで繰り返し、5兆円規模の財投に加えて、

15兆円規模の「真水」

を、全国各地の重要投資項目に支出することが必要であると主張してきたのは、以上の認識でもって景気対策を考えてきたからなのです。

――サミットで国際的な大型景気対策の議論を日本が主導し、それに基づいて増税を延期、その上で「脱出速度を最大限に上げる」と主張する与党が国政選挙で大勝利を収めるというタイミングであるにも関わらず、真にデフレを終わらせる景気刺激策に失敗してしまうような事があれば――わが国は大袈裟でも何でもなく、もう二度とデフレから自力で脱出することができず、21世紀中盤頃には、中進国や後進国と呼ばれる弱体化した国家に成り下がることとなるでしょう。

そうならないためにも――一人でも多くの国民、そして、政治、政策に直接間接に関わる皆様方の適正な理解に基づく適正な判断が下される事を、心の底から、強く、強く、祈念したいと思います。

PS この度の「大型景気対策」の考え方について、久々に「超人大陸」にて動画配信しました。ぜひご視聴ください。
http://www.choujintairiku.com/fujii160711.html

PS2 中山恭子先生の番組「日いずる国より」でも、拙著ご紹介しながら「大型景気対策」についてお話しいたしました。こちらもぜひ、ご視聴ください!
YouTube https://youtu.be/pfLKv6uGn-4

ニコニコ http://www.nicovideo.jp/watch/1468569945

ーーー発行者よりーーー

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6月23日(木)にイギリスで行われたEU離脱を問う国民投票。
大多数の予測を覆し、離脱賛成派が51.9%、反対派が48.1%と離脱派が上回った。

多くのマスコミはイギリスのEU離脱の判断を
「愚かな衆愚政治」「イギリス人はこの選択を後悔することになる」などと批判した。

しかし、三橋貴明は「そうではない」と断言する。

月刊三橋最新号
「イギリス激震〜英国の没落から日本が学ぶべきこと」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag3.php

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【藤井聡】秋の景気対策の「成否」は、「真水の水準」にかかっているへの6件のコメント

  1. 反孫・フォード より

     そう言えば(高卒赤点知識レベルですけど)、直流回路の抵抗値としてはR:レジスタンス、なのですが、交流回路の場合の抵抗値は、巻線(コイル)もRL:リアクタンスとして、蓄電器(コンデンサー)もRC:コンダクタンスとして、一種の抵抗値(コンデンサーの場合は逆数値)として扱われるのです。考えてみると今の日本の強烈なマクロ経済政策にまでの緊縮エコロジー気質(日本の外国依存エネルギー事情が創ったのか遺伝子レベルの勤勉さなのか?)の中先生は、今やるべきレジスタンスとしては蓄電器、コンデンサーとしての逆の(意味の)抵抗力を発揮しようとしているんですね。先生は右の頬をぶたれても左の頬を差し出してまでも・・・・。このまま真水が供給されなかったら、枯渇し干からびていくのでしょうか?(滅茶苦茶支離滅裂な抽象表現ですみません)。 最近、「そもそもリニアって必要なのだろうか?」と書かれたブログを見てしまい、思わずつい、それって携帯電話にスマホって必要なのだろうか?と言っているのと同じ意味になるのでは、と書き込んでしまいました。ヒトラーのドイツのよう(?)に日本も既に新幹線インフラ網が縦横無尽に張り巡らされた現代であったなら、(そもそも遠い昔から開発が進められていた)次世代新幹線たるリニアに(スマホみたいに)とって変わることは流れとして必然にならざるを得ないと考えてしまいます。昔ほどには田舎風景とかは少なくはなるのは否めないのでしょうけど、(日本のエコロジー的先進技術であれば)地球上の自然現象が壊滅(日本の工業が地球レベルの自然に影響を与えるのはどれ程なのでしょうか)させられるまでに至ることはないだろうと考えるようになってしまいました。 ついついツイッターとかも何もしていないので、長々とわけわからないことばかり失礼しました。

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  2. きらきら より

    チベット、ウイグル、内モンゴルで徹底的に虐殺した中国と戦う覚悟を決め、準備をするべき。と、言って公共投資するのが良いと思ます。生きるか、死ぬかというときに、金をケチるヤツなんていませんから。でも、ヘイトスピーチ法とかいう、言論弾圧法でそれも出来なくなりましたね。本当に残念です。

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  3. 日本晴れ より

    ――わが国は大袈裟でも何でもなく、もう二度とデフレから自力で脱出することができず、21世紀中盤頃には、中進国や後進国と呼ばれる弱体化した国家に成り下がることとなるでしょう全くその通りだと思います。昨日のニュースでIMFの今年度の日本の成長率は0.3成長率の予想だそうです。IMFの予測が必ずしも当たるとは思いませんがそれにしても低いです。0.3%の成長率ではアベノミクスが成功してるととても言えないと思いますし、600兆円なんて夢のまた夢の話だなと思いました安倍政権が一刻も早く藤井先生のやり方に軌道修正していく事望んでます。

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  4. 學天測 より

    やや遅すぎた挑戦だと思います。巻き返すためにも、無理を承知で目標10年で200兆。年間20兆ぐらいの高い目標を掲げて、なんとか最低、年10兆を死守して頂きたいですね。こんな状況下で10年後は藤井先生や三橋さんの頬がこけて白髪になり、水島社長が心労で、やせ細るかもしれませんが、ここまで、デフレ不況が長期化して3年で国民のマインドが変わるかは非常に怪しいと思います。ある種のプラシーボ効果みたいな物が必要でしょうし、やはり10年は覚悟してほしい。その為にも事業を行う順番、必要な事業内容を徹底的に洗い出し、精査して頂きたいです。それだけやって駄目なら、しょうがないでしょう。根本的に皆さん国をやる気がないと言う事です。それなりの措置をしても、やる気を呼び起こせなかったと言う事です。おかしな公共事業があれば、むしろ土木業界の側から、予防的に声を上げ阻止をしていかないと国民の皆様のヒステリックな不信を買うでしょう。自滅は避けねば。安倍総理が責任を明確化せず、誤魔化した以上、必ず、緊縮財政論者の反抗があるのではないかと思います。連中は涎をたらして、公共事業悪玉論の異端審問の魔女裁判を開廷する気満々でしょう。計画主義のファシズムで消費税を上げ国を亡ぼす輩です。民主制を行う様な発展した規模の組織で市民社会の醸成の大切さを無視して、統制的な社会主義と言うマネジメントでガバナンスを行うのが無理だと言う当然の歴史観が無い困った連中です。歴史に学べば前提となる公共心がしっかりしていてさえ哲人王制、貴族制、民主制の市民社会と自治の無い形態である社会主義=ファシズムの様な専制体制ではやはりガバナンスには無理があるでしょう。かといってソーシャルリベラルズムじゃない、公共心の無い自治に対する責任や自覚に欠ける市場崇拝の資本主義では困ります。保守的過ぎて市民社会の醸成を妨げてはなりません。自治の精神が大事です。今後は国を挙げての総力戦体制となりますから、もはや自衛隊の運営ですらコスト負担を軽減する為に統制型の軍から民主化して、徹底して自治していくぐらいの気持ちが必要でしょう。いわゆる古いけど、ちょっと前に言われたネットワーク中心の戦いと言う奴ですね。そういうボトムからの組織では国民、組織の個人レベルをサポートする設備投資が成否を分けるのは言うまでもありませんね。衆愚制は困ります。民進党の言うコンクリートから小市民へではなく、コンクリートも機械もそして視野と見識のある市民を育てる事は大事でしょう。教育は民進党の言うような私利私欲に塗れた小粒人間を育てる物ではなく、学問を通して先人の遺言に耳を傾ける公共心のある大きな人物を育てる為に投資をしています。あの連中は育てる人の定義を誤っていると考えます。公共投資で景気が良くなれば長期的には皆が変な方向に浮かれない様に歴史、伝統、文化或は天文や哲学、宗教学、地球科学、考古学みたいな学問からくる世界観を把握し、自分が何処から来て、今どこにいて、どこへ行くのかしっかりと人間そのものの在り方を問う様に国民の意識を高めていかないと駄目です。私利私欲に塗れた経済動物に成り下がっては負けます。厳しい下り坂です。歯を食いしばって耐える為にもイノベーションと投資が必要でしょう。その為には皆が徹底して知性を磨かんと駄目でしょう。チャンネル桜の討論会に出る様な人達の本がもっと売れる様な世にせんと駄目でしょう。21世紀の学問のススメブームが必要でしょう。これからは人口も減るし、若者のマインドも保守化し、小粒になり、萎縮しています。暗い将来を予見してか若者でさえ精神が家畜化していると思います。絶体絶命で、悪い材料には事欠きません。ここからの手落ちは国家の滅亡や衰退に大きく繋がります。下り坂の傾斜がきつくなる中、今までの様なぬるい気持ちではあっという間に転げ落ちてしまいます。まさに生死を懸けた戦場で有り、その様な常在戦場の気持ちに至らない人物がいれば情報がきちんと取得できてなく、世界観がおかしい方なので政府の重要なポジションからは速めに追い出すべきです。誠に厳しい状況です。 悔いの無い様に人事は徹底してほしい。出来れば大阪市もなんとかしてほしいです。それは望みすぎですが、そんな時代のキーワードは私は予防だと思います。今までの政府や社会は何か問題が起きてから、対処するという事後的な西洋医学的な発想でしたが、これからは情報通信の活用も含めて、情報を収集し問題が起きる前に先手を打って、東洋医学的に予防する事を徹底する事が求められます。イノベーションもまず予防的なイノベーションに注力を注ぐのが大事でしょう。公共投資も企業の設備投資も予防的な先手を取るべきです。やはり問題が出てから対処するのはコストがかかる。そういう形だと減る労働力や増大する社会保障の需要もいっそう厳しくなるのではないでしょうか。だからこそ情報を的確に得る為にボトムからの組織作りは重要だと考えます。市場原理主義はまずいですが、きめの細かいニーズをくみ取る上での市場の活用は大事です。私は隠者ですのではっきりいって正直どうでもいいというかもうほっとけと思いますが、近所のどこか信じてのほほんと歩いている子供を見ているとこのまま国が転落していくのを不憫ですし、それを押し付けられるのは可哀想です。私利私欲の追求で大局の見えない小粒な親世代の馬鹿さでどうして子供まで苦労せねばならんのか、そういうのはいい加減ここでやめて頂きたいと切に願います。失礼します。

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  5. たけちゃん より

    経済財政諮問会議の民間議員の朝鮮東レ社長が財政出動は8兆円等とケチな事を言っている様ですが、またしてもヤルヤル詐欺の兵力の逐次投入になりそうですね。私は安倍晋三はワザとデフレ脱却をする気が無いのだろうと確信している。安倍晋三が組閣してから4年にもなるのに期待とは反対の事ばかりやって未だ道半ば等と言い訳を繰り返し経団連ばかり見ているのは最早 日本人をヒエラルキー分類、分断する為だと断言せざるを得ない。

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  6. 拓三 より

    『供給能力が〜』の解決方法は働く事であります。(簡単)デフレ時に『供給能力が〜』と言うてる時点で論理のすり替えなんやけどテロリスト共はともかく、リフレ派も2〜3年前言うとったからな〜。どうしたもんか……。『土建屋が〜』も同じく公共事業は土建屋だけの仕事やと思とるし。こいつら社会と言うもん解ってんか。2次産業全体の強化と安定やのに。どうしたもんか……。あっ、冒頭に書いた供給能力を上げる方法は国民みんなで1時間でも長く働けばその分供給が伸びます。その前に需給ギャップを埋める事が大切です。デフレのままだとブラック企業にこき使われるだけなので。インフレは労働者側に有利は力が働きますので仕事があり働けば働くほど給料アップ!

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