【今週のNewsピックアップ】
第一地域の災害死史観国
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12890749999.html
アウトプットと会話
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12890900121.html
日本は梅棹忠雄・文明の生態史観でいえば、
「第一地域」、
大石久和・「死」の歴史観でいえば、
災害死史観という、
世界的に稀有な国です。
というか、第一地域の災害死史観国は、
日本以外に存在しません。
我々は、西欧諸国同様に、
君主制から封建制、議会制、民主制へと
権力を分散させていく第一地域に属しています。
なぜ、ユーラシアの西と東の端で、
同じような文明が勃興したのかは、
人類の謎ですが、
とりあえず民族はともかく、
単一言語、単一宗教の民主制国民国家が
成立しています。
それに対し、
ユーラシアステップ周辺の第二地域は、
とにかく遊牧民の影響が大きく、
共同体は専制主義、
ガチガチな官僚制、
言論の自由の制限といった、
いわゆる権威主義国にならざるを得ない。
何しろ、多民族、多言語、多宗教の人々を
まとめなければなりませんので、
強権的にならざるを得ないのです。
そして、まとめなければ、
地平線の向こう側からやってくる遊牧民に
対抗できない。
もっとも、ユーラシアステップから
離れている西欧諸国にしても、
ひたすら紛争、戦闘、戦争です。
日本と同じ島国のイギリス(連合王国)にしても、
ローマ人、アングル人、サクソン人、デーン人、
ノルマン人と、
異なる民族から繰り返し侵略された。
ちなみに、イングランド国王に即位した
デーン人は、
ヴィンランドサーガで
お馴染みのクヌートです。
クヌートは、
現代のデンマーク王室の始祖でございます。
さらに、ヘイスティングスの戦いで
ハロルド王を打ち破った
ノルマンディー公(※フランス)ギヨーム二世の
イングランド国王即位が、
現代の連合王国の始まりです。
チャールズ三世は、
海賊の子孫ということでございますな。
かように第一地域に属していても、
ユーラシア(及びアフリカ)の人々は、
常に殺し合いを強いられてきたわけですが、
唯一の例外が我が国なのです。
日本国は、大東亜戦争までは、
侵略されたことがない。
というか、刀伊の入寇や元寇など、
侵略はされるのですが、
普通に海岸線で撃退している。
日本がイギリスと異なる道を歩んだのは、
まずは大陸との距離が
(ドーバー海峡よりは)長い。
ドーバー海峡が30km程度であるのに対し、
対馬海峡は
(間に対馬、壱岐があるとはいえ)
200kmです。
さらには、東アジアには
ノルマン人(要はヴァイキング)のような
元気な連中(というか凶暴な連中)が
いなかった。
まあ、刀伊の入寇は女真族の海賊でしたが、
どちらかというと後世には
日本人の方が海賊となり、
大陸を荒らしまくっております
(いわゆる倭寇)。
そして、日本人は紛争では死なないものの、
災害では死ぬ。
世界屈指の災害列島で暮らしている我々は、
身内を紛争ではなく、災害で失う。
というわけで、
日本は「第一地域に属する災害死史観国」
となってしまったわけですが、
これが「平和主義」と無茶苦茶に相性がいい。
また、大震災といった災害は
予知が不可能です。
結果的に、日本人には
「災害には備えても無駄」という
諦観的な考え方が
染みついてしまっている。
もちろん、事前の防災は重要ですが、
首都直下地震や南海トラフ巨大地震が起きた際に、
「死者ゼロ」はさすがにできない。
というわけで、
日本人には来るべき災厄に対し、
諦観を持ってしまうのです。
だからこそ、
将来「確実に」発生する大震災に備えるための
財政支出を妨害し、
膨大な国民を殺すことが確実な緊縮財政が、
ある程度の支持を得てしまう。
間違った貨幣観に基づく
緊縮財政とお花畑的平和主義は、
本気で国家を亡ぼし、国民を殺す。
赤坂ニュースにsayaさんが出演され、
財政、税金について語られています。
https://youtu.be/3fj_Kc9nmAc
ご視聴いただければ分かると思いますが、
sayaさんは「完璧」に理解されています。
特に、貨幣観という
最も重要かつ重大な問題の解決に際しては、
傲慢なおっさん(わたくし)よりも、
sayaさんのような女性に語ってもらう方が、
人々に受け入れられていくように思います。
岩明均氏の「ヒストリエ」に、
「書物から得た知識の多くが、
ほったらかしにしておけば
いつでも「他人」なのだが、
第三者にわかりやすく紹介してみせることで、
初めて「身内」になっていく」
という一文がありますが
(元ネタはヘロドトス?)、
まさにその通りです。
インプットも重要ですが、
より重要なのはアウトプット。
それは、人を説得する云々ではなく、
アウトプットすることで
初めて知識が「身内」になる、
つまりは、自分が
「分かる」という話です。
アウトプットは、
できればテキストではなく
「会話」の方が良い。
文章のコミュニケーションには、
限界があります。
だからこそ、
わたくしはXやブログやYouTubeで、
一切、返信をしないのです。
アウトプットに加えて
「会話」でやることが
重要という話です。
というわけで、
財政破綻論を否定する「会話」において、
sayaさんの説明は
なかなか秀逸なので、
是非、ご視聴くださいませ。
財務省から財政主権を取り戻そう!
お花畑的な平和主義を変えられなくても構わない。
何しろ、価値観でございますので、
簡単には変わらない。
とはいえ、緊縮財政の転換は、
まさに「間違っていることを正す」であるため、
変えられる。
何とかしましょう。
◆メルマガのFoomii配信を始めました。
「公務員給与と民間企業の給与」
https://foomii.com/00305/20250322090000136317
◆経営科学出版から
「歴史教科書が教えない最強の天皇」が
刊行になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
◆メルマガ週刊三橋貴明Vol830
「公務員給与と民間企業の給与」
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
実は、公務員給与と民間企業の給与は
GDP統計における取り扱いが違うのです。
なぜか?
GDPが「何」なのか分かれば、
なるほどと思うこと請け合いです。
◆メディア出演
三橋TV、続々公開中です。
【財務省解体デモ】
「貧乏なのは財務省のせいじゃない、
やる気と能力が足りない」
という意見に反対です。
[三橋TV第991回]三橋貴明・saya
https://youtu.be/h-GbE3OslpI
日本のタブー?
誰も語らない特別会計批判(?)の起源
[三橋TV第991回]三橋貴明・菅沢こゆき
https://youtu.be/3YEh9Q-XSWM
れいわ・参政党への緊急提言!
参院選で自公を過半数割れに追い込む方法
[三橋TV第993回]三橋貴明・菅沢こゆき
https://youtu.be/Eq2Fr0hGIkc
特別コンテンツ配信中。
【ステファニー・ケルトン×三橋貴明】
日本を救う経済理論「MMT」とは何か、
提唱者に徹底インタビュー
~財務省は何を間違えたのか?
(ニューヨーク州立大学教授
ステファニー・ケルトン×三橋貴明)
※再掲
https://youtu.be/C0XdBCjjJ5g
石破総理の”10万円商品券配布”は
国民を舐めているので解説します
https://youtu.be/dDTVjlnJ20M
【3/14】財務省解体デモの様子を
現地で撮影してきました!
※主催者の独占コメントアリ
https://youtu.be/qBwe97JGnMo
参院選で自民党を追い込むために
絶対に知ってもらいたいこと
※特に若い人に届けたいです
https://youtu.be/bsiTo6ededs
【緊急LIVE配信】
消費税減税のチャンス到来!
自民党・財務省が恐れる日本国民の逆襲が始まった
https://www.youtube.com/live/_nd8J0DKRao
◆三橋経済塾
3月15日(土)開催、
三橋経済塾第十四期第三回対面講義が
配信されました。
https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=2352
ゲスト講師は宇山卓栄先生でした。
インターネット受講の皆様、
お待たせいたしました。
現時点までに決定している
十四期3月以降のゲスト講師の皆様は、
以下の通りです。
12月以外は、全て決まりました。
https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
第四回 4月19日 森永康平先生
(株式会社マネネ CEO/経済アナリスト)
第五回 5月17日 saya様
(シンガーソングキャスター)
第六回 6月21日 中野剛志先生
(評論家)
第七回 7月19日 藤井聡先生
(京都大学大学院 教授)
第八回 8月16日 荒川和久先生
(独身研究家)
第九回 9月20日 吉田敏浩先生
(ジャーナリスト)
第十回 10月18日 峯村健司先生
(一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所 主任研究員)
第十一回 11月15日 大場 一央先生
(早稲田大学非常勤講師)
https://members14.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
是非とも、ご入塾下さいませ。
◆チャンネルAJER
今週の更新はありません。
【三橋貴明】第一地域に属する災害死史観国への1件のコメント
2025年3月25日 7:53 PM
>>とはいえ、緊縮財政の転換は、
まさに「間違っていることを正す」であるため、
変えられる。
何とかしましょう。>>
ということで、泉房穂さんが今年夏の参議院選挙に兵庫選挙区(改選数3)から無所属で立候補されるということで、皆さんよろしくおねがいします。
<兵庫選挙区>
自民党(現職)元法務政務官加田裕之氏(54)
公明党(現職)元農林水産政務官高橋光男氏(48)
参政党(新人)藤原誠也氏(36)
無所属(前兵庫県明石市長)泉房穂氏(61)
泉さんは明石市を発展させた”実績”もありますので、是非ともいちど彼の話を聞いてみてください。
泉さん「やるべきことは国民一人一人が使えるお金を増やすことです」
泉さん「今、国民の手元にお金が少なく、行政からの支援も少なく、国民が使えるお金が少ない、どんどん減っていっている」
泉さん「お金がどんどん減っているから国民はお金を使いたくても使えない、だから経済が回らない、悪循環です」
泉さん「国民がお金を使えるようになれば経済が回り始める、経済が回り始めたら給料(実質)も上がり始める」
泉さん「手元のお金が減るから将来不安でもう一人子供が欲しいと思ってもあきらめる、結婚まであきらめる人までいる」
泉さん「頑張っていないのは国民ではない、政治家です」
泉さん「この30年間、税金が増え、保険料が増え、様々な負担、そして物価高」
泉さん「変わってないのは給料(実質)減っているのは行政支援」
泉さん「どうすればええか、結論は簡単です」
泉さん「増え続ける4つを止める、減らすです。税金を下げ、保険料を下げ、様々な負担を軽減し、物価を抑制する」
泉さん「増やすのは何か。給料(実質)を増やし、行政からの支援を増やす(給付金や手当)」
泉さん「明石市長時代、市長という立場では(国全体の)税金、
保険料、物価にはさわれない。でも、負担はさわれる」
泉さん「だから、市長としてお子さんのいる世帯に医療費、保育料、給食費、おむつ代、遊び場など無料化して負担を軽減していった」
※そのための予算は泉市長が中央に直接乗り込んで財務官僚からもぎ取ってきている
泉さん「その後、高齢者についてもコミュニティーバスについて無料化を図る、認知症の診断について無料化を図るなど幅広く、市民がお金を使えるようにした」
泉さん「児童手当も18歳まで拡充、政府からの補助金も『業界』に配るのではなく、『”地域”商品券』として市民にお渡しし、そのお金で物を買えるようにしていった」
※地域商品券なので、その地域で使われる
泉さん「だから明石市は経済が回り始めたんです」
泉さん「政治が本気を出せば市民の生活を助けることは可能です」
泉さん、熱い思いをありがとうございました。ペーパーを見ないでここまで言えるって…泉さんの爪の垢を「棒読み議員たち」に飲ませて差し上げたいですね。
兵庫県の皆さんも色々としがらみはおありかと思いますが、「失われた30年」を作ってきた自公にこれからも票を投じていいのかということを一度考えてみる機会にしていただければと思います。
追伸:
「自分の頭で考える」とどうなるのか…
三橋さん「だからこそ、
将来『確実に』発生する大震災に備えるための
財政支出を妨害し、
膨大な国民を殺すことが確実な緊縮財政が、
ある程度の支持を得てしまう」
「自分の頭で考える」とたぶん、多くの人が緊縮政策に賛同してしまうことと思います。
実際、ついこの間まで保守も左翼(リベラル)も財務省と一緒になって「無駄削減せよ!(緊縮増税せよ)」って言ってましたしね。
第一地域の災害死史観国
というだけでなく、財務省による刷り込み教育(小学生に対する税教育)もあって、大半の人は緊縮思考だと思います。それを、財務省解体デモが起こるほど状況をひっくり返したのは間違いなく三橋さんの影響なのではなかろうかと。
「いいや、俺は誰の影響も受けてねえ!自分で考えたんだ!」
そういう勘違い野郎も出てくることかと思いますので、そうした方にはこちらの言葉を贈ります。
ジョン・メイナード・ケインズ(以下、ケインズ氏)
「この同時代の雰囲気は別にして、経済学者や政治哲学者の思想は、それが正しいときも間違っている時も、考えられている以上に強力である」
ケインズ氏
「実際、世界は、それ以外によっては、ほとんど動いていないのである」
ケインズ氏
「いかなる知的影響からも無縁であると信じる実践家も、通常は、過去の経済学者のうちの誰かの奴隷である」
経済に限らず、全てのことは実践の中で育まれるもの。そして、実践は実践の世代を超えた”積み重ねの上に”存在するもの(保守)なので、
「いいや、俺は誰の影響も受けてねえ!自分で考えたんだ!」
という人は、おそらく自分が誰かの影響の上に思考しているということすら理解できていないだけ。
多くの人は財務省の(主流派経済の)「商品貨幣論」を下敷きに思考をしています。だから、
財務省「支出を増やしたいなら、増やす分だけ増税しなくちゃ」
という考えにしかならないわけだ。
その考えである限り、これからも「失われた30年」は続きます。どうか、その考えから脱却していただきたい。
つきましては、「ある日の思索」さんの動画⇓をご覧いただければと…
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10分ほどの動画ですので、そこまでお時間は取りません。
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