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2014年4月10日

【三橋貴明】安倍政権の一貫して間違えた労働政策に反対する

FROM 三橋貴明@ブログ

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●月刊三橋最新号「韓国の正体〜グローバル経済の植民地』お試し版を公開中

https://www.youtube.com/watch?v=lvJ52DpgTGE&list=PLzWX3wp6mOwqeYiQGOiLn2vaRec8VAq87

※本日4/10中にお申込みいただくと最後までお聞きいただけます。

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本日の参考文献。

【東田剛】ここまで墜ちたか
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/04/09/korekiyo-91/

安倍政権の「ここまで墜ちた」労働政策の問題。

『外国人労働者拡大へ 首相、家事支援など活用指示 「女性の活躍推進の観点から」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140404/plc14040423520026-n1.htm
安倍晋三首相は4日、経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で「女性の活躍推進の観点から外国人材の活用について検討してもらいたい」と述べ、女性の就労機会を増やすため、家事などの分野で外国人労働者の受け入れを検討するよう指示した。あわせて政府は同日、全国的な建設業の人手不足を解消するため、外国人労働者の活用を拡大する緊急対策を決めた。
緊急対策は、新興国への技術移転を目的に労働者を受け入れる「外国人技能実習制度」の期間の実質的な延長や、帰国した実習生の再入国などが柱。平成27年度から始め、東京五輪が開催される32年度までの時限措置とする。
東日本大震災の復興工事や、積極的な公共事業により不足する働き手を補うのが狙い。東京五輪の関連工事の増加にも対応する。
現在、実習生は「技能実習」の在留資格を得て建設業では最長3年滞在できる。緊急対策では法相が「特定活動」という資格を与え1年ごとに更新し、最長2年の滞在延長が可能となる。実習生が帰国して1年以上が経過した場合も、最長3年の入国を認める。
一方、同日夕の合同会議で政府は、掃除や洗濯、育児など家事や家族の介護を理由に就職できない女性が220万人いるとの試算を公表。民間議員も外国人労働者の活用により、日本人女性の社会進出が進み「経済成長にも貢献する」と主張した。
また、インドネシアとフィリピンに限定して受け入れている外国人看護師や介護福祉士を、新たに外国人技能実習制度の対象とし、受け入れを拡大すべきだとした。ただ、低賃金で働く外国人労働者が増えると「日本人の賃金低下を招く」ほか、治安や地域社会への影響などから受け入れ拡大には慎重な意見も根強い。』

わたくしは「自分は保守派です!」などと名乗ったことはないし、名乗る気もなく、「保守論」について語るつもりもないのですが、安倍総理はいわゆる「保守派」と呼ばれている政治家のお一人ではなかったのでしょうか。保守的な政治の定義(三橋定義)は、
「過去から受け継いできたものを大切にし、『国民国家』である日本国を大事にし、環境に合わせて制度をメンテナンス(保守)していく」
なのでございますが(しつこいですが「三橋定義」)、現在の安倍総理の数々の労働政策に関する「指示」は、本当に「国民国家、日本」を大切にしたものですか? 我が国の文化や伝統、歴史を将来に引き継ぐという「意志」が込められているのでしょうか?

そんなわけが、ないでしょう。

現在の安倍政権の労働政策は、一貫して間違っています。いや、もちろん、政策の目的を「経世済民(国民を豊かにする)」ではなく、グローバル企業の人件費削減による「国際競争力(価格競争力)」の強化や、竹中平蔵氏が取締役会長を務めるパソナ・グループの「利益拡大」とするならば、一貫して正しいのですが、安倍総理は一体「誰のための政治」をしているんですか?

瑞穂の国の資本主義、とは、一部の大手グローバル企業や産業競争力会議の「民間議員」とやらが会長、社長を務める特定企業の「利益を最大化する」という話だったのでしょうか?

そもそも、扶養控除の縮小・廃止の検討「指示」にせよ、
女性の活躍推進の観点から外国人材の活用について検討してもらいたい」
にせよ、安倍総理は「働く女性は素晴らしい。主婦はダメ」という価値観でも持っているのでしょうか。もしそうであるならば、随分と差別的でござすますね。

個人的には、専業主婦だろうが、キャリアとして働いている女性だろうが、輝いている女性は輝いているし、輝いていない女性は輝いていないと思いますよ。各女性の価値観を大切にして、それぞれが主婦なり、仕事をするなり、好きな道を選ぶことが可能な環境を作るというならともかく、「女性は仕事に出るべき」という価値観に基づく政策を、一方的に押し付けようとしているわけですから、傲慢であると言わざるを得ません。

「掃除や洗濯、育児など家事や家族の介護を理由に就職できない女性が220万人

220万人もの女性を労働市場(低賃金労働市場)に送り込んだ日には、労働市場の競争が激化の一途をたどり、日本国民全体の賃金水準も抑制されてしまいます。

何というか、現在の政府の経済政策の「前提」が、
「生産年齢人口が労働市場に参加したとき、必ず仕事がある」
という、セイの法則を前提にしていることが分かります。周回遅れもいいところでございますね。

現在の日本では、確かに土木、建設、運送、IT開発等で人手不足が発生していますが、求められているのは「日本語に基づく円滑なコミュニケーションができる専門職」です。普通に考えて、30万人近くも存在する「働けるにも関わらず、生活保護を受けている日本国民」(あるいはNEETと呼ばれる若い世代)をトレーニングし、資格を取得させ、労働市場に送り出すべきだと思うのですが、なぜ女性やら外国人労働者やらといった話が出てくるのでしょうか

労働市場から退出中の「日本国民」を「人材」(即席であっても)に育成するためならば、それこそ政府はいくらお金を使っても構わないと思います。

例えば、30万人に対し、一人百万円のコストをかけたとしても、「わずか」3000億円で済みます。この3000億円は、百パーセント「GDP(所得)」になる支出です。(当たり前ですが、百万円は「手当」ではなく、生活保護受給者がトレーニングを受けた際に、費用を全額負担する、といった形を取らなければなりません。そうすれば、トレーニング・サービスを提供した企業の所得になります)

3000億円のコストで、即席ではあっても「人材」に成長した、あるいは人材に成長する可能性がある「日本語が堪能」でコミュニケーション上の問題も起きない「専門職30万人」を、需要が拡大している業界に送り出すことができるわけです。そして、需要が拡大している業界を中心に、賃金水準が上昇していけば、日本国民は(96年を最後に)二十年近くも経験していない、
「実質賃金が上昇する国民経済」
を取り戻すことができることになります。

「そんなことをしたら、企業の国際競争力が低下する!」
と、叫んでいる人々、あるいは上記を信じ込んでいる政治家により、「正しい労働政策」ではなく、労働者の実質賃金を引き下げる労働市場の競争激化政策が推進されていっています。

この動きには、断固として反対していかなければなりません。最終的には、もちろん「移民拡大」が彼らのゴールであるため、一切の妥協(3年延長なら、まあいいか、とか)をしてはならないと確信しています。

日本は「日本国民が働き、日本国民の需要を満たし、日本国民の所得が増えることで成長する」国家であるべきなのです。(などと書くと、いきなり「鎖国するのか!」とか言ってくるおバカさんがいるので、「基本的には」としておきましょう)

PS
三橋チャンネルができました。毎日更新中!
https://www.youtube.com/user/mitsuhashipress

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【三橋貴明】安倍政権の一貫して間違えた労働政策に反対するへの7件のコメント

  1. HG より

    安倍晋三さんは、とどのつまり日本人を信じていないのでしょう。資金も労働力も技術力も知能も海外から調達し、海外で売りさばくことしか考えていません。日本の労働者を全く信じておらず、日本の内需を完全に見捨てています。企業同士がそこそこのところで手を取り合って(談合して)やってきた「日本流」を徹底的に潰して、過激な二極化に向うグローバルスタンダートを目指しています。安倍晋三さんのいう戦後レジュームというのは、中韓からの悪影響を排除することであって、アングロサクソン的インチキ合理主義は含まれていないのでしょう。他の総理候補よりはマシな人なのかもしれませんが、安倍さんが大勝したせいで自民党政権が延命してしまったという事を考えると、果たして本当に安倍政権が誕生してよかったのか疑問に感じます。

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  3. Nami3 より

    三橋さんのように気付いたら声を上げること、とても大切だと思います。こういってはなんですが、安倍総理が完璧なわけでも100%誰もが納得できることができるわけではありません。これおかしい?って気付いたら、近くの議員事務所でも直接でも文筆をされている方はそれを使って意見を上げること、すなわちこのメルマガのような行動が大切ですよね。移民に関して言えば、私も大々的に反対です。日本はラッキーなことに、海という国境をもっています。メキシコとアメリカのような問題はないのですが、その分小賢しいありもしない世論をでっち上げて移民Welcomeという雰囲気を作ろうとしているのがありありとわかります。まずは自国民をしっかり就労させること。生活保護なんて米と水の現物支給で十分!声を上げていきたいと思います。

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  4. はいらんだー より

    コメント、いつも興味深く読んで、頭の中を整理し直しています。三世代生活保護世帯が地方で定着しているとは、本当に驚きです。メージャー政権時にSWT沿線で暮らしてましたが、当時、景気が暗転し、ものづくりと公教育から手を引いたマギー時代のツケが露呈、相当な数の若者が就職できない事態に直面し、保守党の内部や支持者の間で構造改革の進め方に関し深刻な対立が起きていたと記憶しています。急進的な構造改革を躊躇したメージャーは左派に迎合、96年にはウェストエンドでIRAテロが再発、新聞見出しに「彼にお友だちなど、どこにもいない」と出たのを覚えています(後年「仲間が大事だ」と吐露してますね)。結局、三橋さんが批判するPFIを始めて構造改革路線は修正なし。実質トニーの出現に手を貸し、いいとこ取りされてしまうわけですが、労働党政権までもが構造改革をやめないのを見てあれっと思わなければならないのに、帰国後、車上に立つ小泉さんの真っ正面で元気に拍手を送っていました。こんにち、英国ですらグローバル企業の草刈り場と化し、キャメロン政権はこれまでにない厳しい舵取りに迫られているわけですよね。この皮肉で悲愴な事態から、私どもが得るべき解答は自ずと求められる気がするのですが、安倍政権支持という経済政策是認の盲信があとを絶たないのを見るにつけ、「前科」持ちの不見識な自分は偉そうに非難など出来ないが、確かマギーもはじめは若い世代の受けがよかったはずで、のちにその支持層が長じて反逆、暴徒と化した例をつくづく思い起こします。ろんどなーさんには、これまで紛らわしい名前でコメントしてきた不行儀をお詫びします。次回送信する機会がある時は、まったく違うものに変えます。

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  5. 匿各希望 より

    三橋さん、そろそろこの紙面にも「悪魔の代弁人」の論者(ゲスト)を迎えてはどうでしょうか?以下、完全に個人的見解ですが、どうも本紙は同調圧力(張力とも)が強すぎて、よく言えば理想の純度が高くなる反面、現実世界の幅広い価値を退けたり、持論の守備が疎かになったり(独り善がり)、衒学的になったり、という感じも否めません。それが三橋さんら論者だけならまだしも、読者のほうにも毒(まあ「薬」とも言えますが)がまわり傷を舐めあっているようにも思えます。(あくまで主観です。念のため)仮に、この紙面で三橋さんと論敵(≒善きライバル)の間で生産的応酬や対談があったとしたら、客観的な説得力・共感、読者への幅広い選択肢の提示が可能と思います。読者に選択肢は無い!持論を通すのがオレの仕事だ!というのなら話は別ですが(それはもはや宗教と同類ですが)、要するに誰が(何が)主役か?という問いでもあります。安倍首相らと同じで、仲良しグループで論陣を張っているようにも見えるのが本紙の強みでもあり弱みでもある・・・と、ずっと思っていました。あくまで個人的妄想なのでご批判はあろうかと思いますが、「悪魔の代弁人」にはメリットもあるし(持論の補強)、読者としても単純に面白い以上の客観性が得られる(かも)と思うのですが、如何でしょうか?まあ、価値観が異なる人とは話にならん!というのも事実です・・・が、新聞を発行する言論人としてそれを試みる行動に価値が無いわけでもない。以上、「私自身は出来ないこと」を「他人に」意見してみました。

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  6. ろんどなー より

    安倍さんは外交では「日本を守る」ように見せながら、内政では「日本を壊し」ているようにしか見えなくなってきた。移民促進の言い訳として「労働者が足りない」ことが強調されているが、同時に別なところでは「富裕層の税率軽減」も進めようとしているので、中国からの逃避資金と移民を見込んでいる、という予測もつく。無理やりにグローバル化促進派の選挙民を増やすという隠れ戦略か・・・?「移民毎年20万人」と「特区に沖縄」を入れるなど、危険だと思わないのか・・・。鎖国するわけにもいかないので、移民は徐々に増えるかもしれないが、日本国内で摩擦が起きないような方法を国民が議論し慎重に模索すべきなのに、国柄を変えるような重大な政策を一部経済人のロビー活動と政治家の利権がらみで拙速に決めようとしているようにしか見えない。安倍さんが参考にしているのは、どうも英国のサッチャーとブレア両首相が短期間で巧妙に達成した民営化・グローバル化・世界の富裕層取り込み改革ではないか、という気がしてきた。だとしたら、英国が経済成長と国際政治上での地位と引き換えに、政治・経済・社会面でアメリカの52番目の州になったように、日本も53番目の州になるのか・・・。労働力不足なら日本のデフレ期に増え続けた生活保護受給者の就労促進こそ急務のはずなのに、これを政府が検討している様子がないのも納得がいかない。英国では、国家経済の金融・サービス業化を進めたサッチャー改革時代に、失業した炭鉱夫と工員が大量に出た地方で、経済が回復した今でも多数の生活保護需給家庭がある。働かなくとも子供を生んでそこそこの生活が楽にできるため、失業生活が長く続くほどそういうライフ・スタイルに慣れ、かつては勤勉な労働者だった誇りもいつの間にか忘れてしまう。そして労働や教育に無関心な失業者の親に育てられた子供達も同じような大人に成長するため、今では三世代生活保護者というような英国人世帯が社会の底辺層として地方で定着している。少なくともこれだけは、絶対に英国を見習って欲しくはないのだが。

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  7. 匿各希望 より

    最後の括弧文は無用だと思いました。が、本コラム内容が重要な警告と進言であることに変わりはありません。大衆に届くことはもとより、現政権に少しでも届けば(そして理解され政策に反映されれば)よいのですが・・・まあ、難しいでしょうね。だからといって三橋さんの主張に意義が無いとは思いません。あしたのために(そのN)として拝読しました。

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