日本経済

2024年12月16日

【三橋貴明】勘違いバカを潰せ

【今週のNewsピックアップ】
前進
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12878311066.html
ミスター財務省の落日
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12878699520.html

自民党・公明党が
補正予算成立と引き換えに、
「103万円の壁を
国民民主党の主張する
178万円を目指して、
来年から引き上げる」
「ガソリンの暫定税率は廃止する」
の二つについて合意しました。

ちなみに、わたくしが
これまでマスコミで流された
様々な憶測情報に反応しなかったのは、
ある程度、内情も知っており、
オチが分かっていたためです。
あ、宮沢や財務官僚の
「二割上げればいいでしょ」といった報道は、
当然ながら「より良い結果」を
導くために利用しましたよ。

わたくし共がやっているのは、
プロパガンダ戦、情報戦なのですよ。
綺麗ごとを貫き、
国民貧困化、国家の凋落が続くなんて、
まっぴらごめんですよ。

今回の合意のポイントは、
1.178万円を「目指して」とはいえ、
来年(2025年)から引き上げる
2.ガソリン税の暫定税率は廃止する
と、明記されたことです。

178万円、
という数字が合意されてしまった以上、
それ以下の基礎控除引上げに
終わった場合、
責任は全て「自民党・公明党」に
向かいます。
国民民主党は、
「補正予算成立に協力することと引き換えに、
178万円に基礎控除等を引き上げる
という合意を交わしたにもかかわらず、
自公に裏切られた」
と、主張し、
通常予算の成立に
協力しなければいいだけです。

また、「来年」という文言も大きい。
自公(というか、財務省)は
恒久減税に抵抗し、
開始時期を2026年からとか、
国民をなめているような
(というか、なめている)
ことを主張していました。

別に、来年の通常予算で
減税法を可決すれば、
1月まで訴求適応すれば済む話だろ。
あるいは、
年末調整や確定申告で対応してもいい。

やりようはいくらでも
あるにもかかわらず、
自公(&財務省)は
「来年に法律を成立させたら、
施行は2026年から」などと、
ふざけたことを言っていたわけです。
要は、減税をしたくないんでしょ。

ガソリン税については、
時期は不明確ですが、
少なくともトリガー条項凍結解除どころか、
暫定税率の廃止まで合意できた。

合意が守られなければ、
通常予算に賛成しなければいい。
来年3月に立憲民主党が出すであろう
内閣不信任決議に賛成すればいい。

同時に、我々にとって重要なのは、
減税政策に反対する政党、
政治家は、
「次の選挙で落とされる」
という感覚を自公の国会議員たちに
持たせることです。

今回の「前進」により、
国民民主党の支持率は確実に上がる。
次の参議院選挙、
もしくは衆参同日選挙において、
自民党が「壊滅する」という
危機感を持たせる。

落選の危機感を持っていない代表が、
自民党の税調会長、宮沢洋一。

宮沢は、自民党、公明党、国民民主党の三党で、
「国民民主党の主張する178万円を目指して、
来年から引き上げる」
と、幹事長合意をしたにもかかわらず、
二割増、123万円への引き上げを
提案しました。

宮沢洋一は、
「現実」
を理解していない。
あ、ついでに、
皆さんの多くも現状を理解していない。

理由は、これまでは違ったから。

確かに、補正予算は通りますよ。
とはいえ、このままでは
税制大綱について、通らない。
というか、
1.国民民主党を無視して、自公で通す
2.年をまたぐ
のいずれかしかない状況になりつつある。
(年をまたいで良いのか! 
と、思ったけど、
財務省は「別にいい」
と言い始めているそうです)

もちろん、国民民主党の要望
「103万円の年収のかべを
178万円に引き上げる」
「ガソリン税暫定税率を廃止」
を無視して、
自公で税制大綱を決定することはできる。

但し、その場合、
来年1月に始まる通常国会で、
一般会計予算は通らない。
ついでに、「税制大綱」で決定された
税制関連の法律も通らない。

何か、勘違いしている人が
少なくないですが、
税制大綱とは、あくまで、
「来年度の税制について
具体的な内容をまとめる」
文書であり、法律ではない。
税制大綱に基づき、
通常国会(等)で法律を成立しない限り、
全く意味がないのでございますよ。

当たり前だけど、
国民民主党には、
自分たちの要求を呑んでいない
税制大綱関連の法律に賛成する
義務はないよ。
つまり、国民民主党を除いて
税制大綱を決定したところで、
全部無意味。

という現実が分かっていれば、
国民民主党の要求を、
受け入れざるを得ない。
という現実を
理解していないようなのですよ、
宮沢は。
これは、すでに自民党内でも
問題視されつつあるらしい。

「え? あいつ、分かっているの?」

宮沢のような、
(こんな単語は使いたくないけど、
本当にそうなので)
「バカ」を駆逐しましょう。
普通に選挙で落とせばいい。

次々回(次回ではない)の参議院選挙で、
この勘違いバカを潰す。

まあ、勘違いバカ宮沢が消えたところで、
財務省は「次の飼い犬」を
躾けし始めるだけなんだけどね。

◆メルマガのFoomii配信を始めました。
「リバタリアン」
https://foomii.com/00305/20241214084359132636

◆経営科学出版から
「国家予算がわかれば経済がわかる、
マーケットが見える」
が刊行になりました。
https://in.38news.jp/38tosi_1980_yt

◆メルマガ週刊三橋貴明Vol815
「リバタリアン」
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
2025年1月20日に、
アメリカで第二次トランプ政権が
誕生するが、
筆者は新政権が
「リバタリアニズム(完全自由主義)」
の路線を進むのではないか
と懸念しています。

◆メディア出演

三橋TV、続々公開中です。

財務官僚とアイヒマン
~財務省が「減税潰し」に汗をかく
真の理由とは?
[三橋TV第949回]三橋貴明・saya
https://youtu.be/qVOfi87ngMY

起業家に大人気!
シュンペーターの
イノベーション理論について
中野剛志先生に解説してもらいました。
[三橋TV第950回]中野剛志・三橋貴明・saya
https://youtu.be/jOX77cKRIOU

ノーベル経済学者も経済オンチ!?
シュンペーター理論の
核心「資本主義」とは何か?
[三橋TV第951回] 中野剛志・三橋貴明・saya
https://youtu.be/subuycvLhsU

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【力を貸してください】
せっかく手取りが増えそうなのに
財務省がマジで阻止しようとしています
https://youtu.be/XVUFtz8pxfk

【速報】マジで手取りが増えます。
https://youtu.be/VTPPGfk1bu4

ニコニコ生放送
「知識深化!三橋貴明の経済分析チャンネル」
【基礎控除引上げの効果と
「国際収支」の話】
基礎控除の引き上げは、
実は年収103万円前後の方のみに
影響するわけではありません。
全ての生産者(所得を稼ぐ人)の手取りを
増やすことになります。
今回は、前半は基礎控除引上げの効果、
後半はほとんどの日本国民が知らない
「国際収支」の真相について解説します。
https://live.nicovideo.jp/watch/lv346457317

◆三橋経済塾
12月21日(土)開催の
三橋経済塾第十三期第十二回対面講義の
お申込受付を開始致しました。
https://members13.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=2252
ゲスト講師は竹内純子先生です。

◆チャンネルAJER 
チャンネルAJER更新しました。
「消費税の本質ー輸出戻し税(前半)」
三橋貴明 AJER2024.12.3
https://youtu.be/Lp9psT7isu0

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【三橋貴明】勘違いバカを潰せへの1件のコメント

  1. 利根川 より

    玉木雄一郎議員
    「自民党、公明党は、国民民主党に提示した「123万円案」をそのまま盛り込んで、今週20日(金)にも税制改正大綱を取りまとめるとのこと。3党の幹事長間で合意したにもかかわらず見切り発射とは驚きました。
    もともと、財務省の戦略は、
    ・維新の新体制が発足次第、関係部局が接触
    ・当初予算の修正等で盛り込める政策を探る
    ・国民民主、維新、立民で予算に対する影響が最も「安上がり」の政党と握る
    ということだったようなので、最近の維新幹部の発言を聞いていると、維新と握る算段がついたということなのでしょうか。
    いずれにせよ、私たち国民民主党は、選挙で約束した「手取りを増やす」政策にこだわり「178万円を目指して」引き続き頑張ります。
    応援よろしくお願いします。』」

    ということで、誰が(どの党が)財務官僚の狗なのかが明確化されてきましたね。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    新世紀のビッグブラザーより抜粋

    財務官僚がなぜ「緊縮」で評価されるのかと言えば、他に査定方法がないためです。

     というか、皆さん、考えてみてください。

     貴方の会社の「経理」の評価って、何で査定するの? まともな経理ができること。当たり前だろ、そんなの!

     経理を能動的に評価するとなると、
    「どれだけ、費用削減に貢献したか」
     以外に、評価ポイントがないんだよ。

     そろそろ財務官僚は、

    「なぜ、緊縮財政に貢献したら評価されるの?」
     とか、面倒くさい質問するのやめろ。100回以上説明している。財務官僚には、緊縮以外の査定時の評価ポイントがないんだよ。彼らには、事業がないから。

     逆に考えてみろ。予算を査定する財務官僚に、緊縮に貢献する、以外に、何か査定ポイントがあるのか?

    (中略)

     誤解するな。財務官僚は、別に「日本を亡ぼす」なんて思っていないの。単に、彼らが自分の出世のために行動すると、日本が亡ぶの。まずは、この「普通の現実」を理解しろ。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     政治家や財務官僚がどう思っているのか知りませんが、仮に本当に国家国民のために努力をして政治家官僚になったのだとすれば、自分たちが業務を懸命に行えば行うほど日本がダメになっていく(失われた30年)という状況は耐え難いことなのではないでしょうか。支持者の方々は本当に彼らのことを考えているのであれば、もう彼らを楽にしてやった方がいいと思います。

    ”増税に成功すると出世ができると言っても、どこまでも果てしなく限りなく増税を続けることなんて不可能、いつかは増税が(出世が)できなくなる時が来る”

    緊縮派を落選させ、財務官僚の出世のルールを変更してあげるべきです。
     とはいえ、未だに右だ左だとやっている人達もいるようなので、右の方は右寄りの積極財政政党である参政党、左の方は左寄りの積極財政政党であるれいわ新選組、どちらでもない方は国民民主党に入れればいいんじゃないでしょうか。今のところ「信用創造」が理解できていそうな党はこの3党くらいですしね。

    「信用創造」←ココ、テストにでるぞ(笑

    本当にテストに出てますからね、有識者を名乗るのであれば「信用創造」くらい理解しておかないと恥をかくと思いますよ。

    ※2022年1月15日大学入試共通テスト「倫理・政治・経済・問4」参照

    まあ、全ては国民次第ってことですね。

    三橋さん「どうなるか? ではなく、どうするか? だろ。お前、日本国の主権者の一人じゃないの?」

    おそらく、日本にはシュンペーターの言う「行動の人」は極めて少ないのではないかと。私のように無駄に手足を動かしている人間はいくらでもいるんでしょうけど(苦笑い
     海外を見れば、イギリスなんかではストライキが盛んで、国民側も「労働者の権利である」とそれを認めているようですし、香港なんかでは「雨傘運動」なんてのもありましたね。日本ではこうした運動が大規模に行われることは近年ほとんどなくなりました。

    <快楽主義的な人間と行動の人の違い>

    快楽主義的人間:
    自分を拘束する条件を受け入れ、それに逆らおうとはせず”与えられた条件の下で”自分の欲求を満たすように合理的に行動する人。

    行動の人:
    自分を拘束する条件に抵抗し、新しいことをやらずにはいられない人間。社会の同調圧力や習慣と言った拘束にはとらわれない

    イノベーションの神様であるシュンペーターはこのように定義しています。
     おそらく、日本人は「権利を勝ち取る」とか「権利を守るために戦う」とか、そうしたことは向いていないんじゃないでしょうか。だから、20年以上も実質賃金が下がり続けてもまじめに働いちゃうし、景気が悪いときに増税をされようと、意味もなく税金をとられようと(一般会計化した後のガソリン税)たいして怒ることもない。そんな悪政を行ってきた政治家を相も変わらず当選させ続けている。
     
    ”与えられた条件”に何の疑問も抱かない

    それはある意味でとても幸せなことなのだろうけれど、それは「停滞(衰退)」へと続く道でもあったわけだ。
     三橋さん達のように全ての可能性にかけてひたすら足搔き続けるということのなんと難しいことか。
     
    自称保守「左翼と話をする奴は売国奴!」

    そんな時代に三橋さん達は「話を聞いてくれるのであれば政治スタンスを問わず講義に行きます」と当時の民主党にも積極財政に必要性を訴えて講義に行っていました。笑ってしまうのが、普段から「日本を守る」なんて言っている保守系の人達よりも世間一般にリベラルと言われているような人達の方がよほど真剣に話を聞いてくれたことです。話を聞く方の度量も重要だったってことみたいですね。
     いまでは、政治スタンスを問わず積極財政の必要性は広がりを見せています。
     自民党の裏切り(123万円決着)には心底ウンザリさせられますが、玉木雄一郎さんもまだまだやる気なようですので諦めずにやっていきたいですね。
     まあ、今回のことでも分かったと思いますけど、選挙の時に自民党議員の演説を聞くのは全くの無駄ですよ(断言)なにせ、何を約束したところで守る気なんざサラサラないわけでな(苦笑い
     次の選挙が楽しみで仕方がない。

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