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2014年2月6日

【柴山桂太】金融危機の第三幕が、、

From 柴山桂太@滋賀大学准教授

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●三橋貴明の無料動画「日本企業が中国から撤退する本当の理由」
https://www.youtube.com/watch?v=Wzz3dqOIGrY

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新興国の通貨下落が話題となっています。アメリカの量的緩和縮小による資金の引き上げが主な原因です。

http://www.nikkei.com/article/DGKDZO66323000U4A200C1FF2000/

97年のアジア通貨危機の時とは違い、マネーが流出している国のほとんどが変動為替相場制で、外貨準備も積み上げているようです。

下の記事(『エコノミスト』誌の論説)は、パニックさえ起こさなければ危機の連鎖は防げるとしています。ただし、こればっかりは蓋を開けてみないとわかりません。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39849

97年の再来を防げたとしても、次のことは確実に言えます。新興国は通貨防衛で利上げしますので、需要の減退による景気悪化は避けられない、ということです。不動産バブルが弾けるところも出てくるでしょう。新興国経済の先行きは波乱含みです。

大きく見れば、アメリカの量的緩和縮小は「ドル安」政策の休止です。利上げ観測も強まり、ドル安が是正されていけば、新興国はこれまで以上に輸出主導の成長を後押ししていくことになるでしょう。

新興国の市場が縮小するなかで、今度はアメリカを中心とした先進国が世界経済を支える番だ、というのが大方の見方でしょう。しかし、本当にそううまく事が運ぶのでしょうか。

問題は、アメリカの景気回復が本当に力強いものとなっているのか、という点です。個人消費は順調に伸びているようですが、量的緩和縮小の影響は未知数です。くわえてドル高で輸出が減速する恐れもあります。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO66153920R30C14A1FF2000/

もっと問題なのは欧州でしょう。事実上の債務デフレに入っている上に、投資家のリスク回避傾向が強まると、ギリシャやキプロスの債務問題が再燃する可能性があります。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39859

前回、中国と北朝鮮の経済関係について書きました。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/01/23/shibayama-23/

地域の「中核」となる国の景気悪化は、「周辺」の小国に影響します。EUの場合には、ギリシャやキプロスだけでなく、中東欧への影響が心配です。(特に対外債務の大きいハンガリー、ポーランドの通貨が売られています。)

リーマンショック以後の危機は、第一幕(アメリカ)、第二幕(EU)と来て、いよいよ第三幕(新興国)が開き始めたと思います。そして本当にまずい状況になるのは、第三幕目からです。
先進国と違い、新興国の場合には経済基盤が脆弱で、危機への対処能力に限界があります。なので危機が大きくなると内部が揺らいで政治体制が混乱したり、(またその国が大国に挟まれた小国である場合には)地政学的リスクに発展していく懸念があるからです。

2014年は新興国で選挙が集中するとか。下の図によると、インド、インドネシア、トルコ、南アフリカ、ブラジルなど、今回の危機の舞台となっている国々で大きな選挙(大統領選挙や総選挙)があります。今年は「新興国選挙イヤー」です。

https://www.toyo-sec.co.jp/trust/report/pdf/20131220_report_05.pdf

ウクライナやハンガリーでは、ロシアの影響力が強まっており、なにやらきな臭いことも起き始めました。ロシアも今回の通貨安で無傷ではいられず、資源価格の下落から成長率も鈍化。ソチオリンピックという「お祭り」が終わった後、国内が騒がしくなってくると思います。

危機のフェイズは経済から、徐々に政治や国際政治へと移行していくはずです。その行方に、今後も目を光らせておかなければなりません。

それにしても、安倍首相のダボス会議の講演には参りました。
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2014/0122speech.html

「日本はこれから、グローバルな知の流れ、貿易のフロー、投資の流れに、もっとはるかに、深く組み込まれた経済になります。外国の企業・人が、最も仕事をしやすい国に、日本は変わっていきます。
日本の資産運用も、大きく変わるでしょう。1兆2000億ドルの運用資産をもつGPIFについては、そのポートフォリオの見直しを始め、フォーワード・ルッキングな改革を行います。成長への投資に、貢献することとなるでしょう。」

外国投資を呼び込み、日本の年金を外国投資にも積極的に振り向ける・・・って、このご時世にですか?

日本人は、世界の心配をしている場合ではないのかもしれません。

PS
三橋貴明の無料動画。経済ショックの可能性は?
https://www.youtube.com/watch?v=T2QpxrBvCVg

<お知らせ>
グローバル化を考える必読書
http://amzn.to/1g1m4BL

大阪でのイベント・その1
http://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Grand-Front-Osaka-Store/20140121095000.html

大阪でのイベント・その2
http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=229315&userflg=0

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【柴山桂太】金融危機の第三幕が、、への5件のコメント

  1. ろんどなー より

    英国での毎日のニュースは、この記事に出ているような世界の政治経済の危機に関することばかり。この現状下でThe Economist誌が「心配するな。中国も大丈夫。」としか言えないとは、彼らのグローバル化推進方針は一方通行で方向転換ができない、ということでしょうか。唐突に、もしかしたら・・・ですが、安倍総理は空き地だらけで頓挫したお台場開発にグローバル資本活用を考慮しているのかもしれません。あそこを経済特区にすれば、海外に対して「グローバル化を進めている」という名分が立ち、しかもやりようによってはかつての「出島」のような地域限定での管理が可能、かもしれないので。いままでのところ、海外から見ると安倍総理は外交の巧みさが目立ちます。外交とは言葉の応酬なので、時に二枚舌を駆使してでも、とにかくスキを見せずに自国の国益増進と敵対国の国益減退を図ることで、英国や中国の得意分野。世界の混乱期を目前に英国は安倍総理が世界のパワーバランスに挑戦することを警戒してるのか、数日前BBCラジオが突然NHKの騒動を取り上げ、安倍、籾井、百田各氏を「右翼」と断言したのには驚きました。しかも朝日英文記事そのまんまの論調。英米では外交上微妙な問題に政府はあえて黙し、意向を受けたメディアが代行で外国を叩くことがままあります。日本ではそれが逆(つまり外国の意向を受けた日本のメディアが日本政府を叩く、ようにしか見えない)なので、日本を本物の主権国家に変革しようとする時、日本の政治家の苦労は、大変なものではないでしょうか。

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  2. mass より

    リンクがつながっていなかったので一応修正を・・・正しくは↓っぽいです。グローバル化を考える必読書http://www.amazon.co.jp/dp/4560082766グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道

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  3. button より

    歴史という物は、必ず繰り返す。先ず悲劇として、次は茶番として。                                 Karl Heinrich Marx

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  4. poti より

    これまでの時間の流れが無かったかのように改革路線を突き進むうん、崖っぷちから一歩前へ

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  5. ヌコ より

    >外国投資を呼び込み、日本の年金を外国投資にも積極的に振り向ける何処まで本気なのか判りませんが、正直、アホ?、と言いたくなりますよね。安倍総理の心情を勝手に忖度して支持している人達が居ますが、何やってんだか(笑) と言う感じですね。総理自身の口からは瑞穂の国の資本主義だ〜、強欲な資本主義は良くない〜〜だのと飛び出すみたいですが、実際にやって居る事は、産業競争力会議で時代遅れの新自由主義者をブレーンに固めたり、数々の米圧(外国人投資家や訴訟弁護士集団)によると思しき、これまた懐かしい規制緩和の検討をする始末。一体、このお方はどれだけ純真な保守層を利用すれば気が済むのでせうか?さ言えば、一部保守系知識人さまの中にも、蝙蝠の様に、あっち行ったりこっち来たりとして、儲かる方に行こうとチャンスを伺っている人達も居るみたいですね。世も末や。

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