日本経済

2018年10月16日

【三橋貴明】残酷な消費税を本当に増税するのか

From 三橋貴明@ブログ

中野剛志先生が久しぶりに
CSに出演されるそうです!

https://www.tv-asahi.co.jp/ch/tsuda/

三橋TV、すでに「第1回」が
30,000回近い視聴に
なっています。

ありがとうございます。

三橋TV 第1回 【安倍政権は嘘つき内閣である】
https://youtu.be/NG4M12vQJ6w
三橋TV 第2回 【消費税はなぜ国民に残酷なのか?】
https://youtu.be/2irWBZasRZw
三橋TV 第3回 【消費増税で日本国民が貧乏になるカラクリ】
https://youtu.be/GDPIcQl5pNY

不思議なのは、視聴回数で
「第3回」が「第2回」を
上回っていることです。

この手の現象は初めてでございます。

理由がわかる人がいらっしゃいましたら、
教えて下さいませ。

昨日のツイッター にも書きましたが、

『「社会保障のため、消費税増税。
外国人単純労働者受け入れるけど、
移民ではない。
物品貿易協定(TAG)であり、
日米FTAではない」

う~ん・・・。もはや、

「国民貧困化のために消費税増税し、
移民国家を目指し、対米従属故に
FTA締結を目指す」

と説明された方が
すっきりするのですが・・・。』

という感じでございます。

さて、三橋TV第2回は、まさに
「消費税の残酷さ」について
解説したものです。

消費税は、

●低所得者層の
「消費税対所得比率」が高くなり、
高所得者層は低くなる

●赤字企業、失業者、低所得者、
年金受給者であっても、
容赦なく徴収される

という「逆累進課税」の欠陥を持っており、
さらに税金が本来持つべき
ビルトインスタビライザー
(埋め込まれた安定化装置)
の機能がありません。

好景気だろうが、不景気だろうが、
税収が変わらない「安定財源」
である消費税は、まさに
欠陥税制なのです。

さらに、消費税とは
「消費に対する罰則」です。

タバコ税を引き上げると、
タバコの購入が減ります。

つまりは、タバコの
「実質消費」が減ります。

消費税を増税すれば、当然ながら
「実質の消費」が減るのです。

【日本の実質消費支出の推移(2015年=100)】

消費税増税をしても、
一時的に消費が落ち込み、
その後は「V字回復する」などと
寝言を言っていた安倍政権ですが、
実際には「L字型低迷」となっています。

「消費に対する罰則」が
継続している以上、
実質消費が増えるはずもありません。

実質消費の低迷は、
需要縮小、実質賃金の低下を
もたらします。

すると、実質賃金が下がった国民が、
ますます実質消費を減らすという、
絵に描いたような悪循環に
入ってしまうのです。

といいますか、入っています。

2019年10月に消費税を再増税すると、
「消費に対する罰則が重くなった」
ということで、実質消費は
「一段下がった」形のL字低迷の
状況に入るでしょう。

さらに、安倍政権は消費税を増税し、
よりにもよって増収分を
「負債返済」に回しています。

三橋のTV第3回で解説していますが、
「増税+負債返済」の組み合わせは、
我々が稼いだ所得を
ブラックホールに放り込み、
そのまま貧困化させる最悪の政策です。

それでも、本当に
消費税を増税するのですか?

『消費税、来年10月から10%
=財源確保へ予定通り引き上げ
-安倍首相、15日表明
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018101400160&g=eco

安倍晋三首相は2019年10月の
消費税率10%への引き上げについて、
予定通りの実施を決断した。

15日の臨時閣議で表明する。

先の自民党総裁選で訴えた
幼児教育・保育無償化など
「全世代型社会保障」実現に向けた
財源を確保するため。

増税は景気減速を招く
との指摘もあるが、
景気腰折れを防ぐ対策に
万全を期せば、
影響は限定的と判断した。
(後略)』

今度は、
「全世代型社会保障実現」ですか。

いかなるレトリックを用いようとも、
消費税に逆累進性があり、
ビルトインスタビライザーの機能がなく、
弱者に残酷で、勝者に優しく、
消費に対する罰則で、
実質消費を大きく引きさげ、
「コメを買えなくなる国民」
を増やし、国民貧困化を
推進するのは間違いありません。

そもそも、総理自身が
「消費税増収分の半分(のみ)を
子育て世代に」
と語っていたように、
残り半分はブラックホールに
投げ込まれ、誰の所得にも
ならないのです。

低所得者層に残酷な消費税増税を
認めてはなりません。

などと書くと、

「共産党も消費税増税に反対している。
三橋は共産党主義者だ、左翼だ!」

などと、わたくしを貶めることで
懸命に安倍政権を擁護しようとする
「人間の屑」が出てくるのですが、
その手の思考停止こそが、
日本を亡国に追い込もうと
しているのですよ。

赤旗に書かれていようが、
正しいことは正しく、
安倍政権が推進していようが、
間違った政策は間違っているのです。

その基本すら守れないならば、
公の場で発言する資格はありません。

現在の日本は、
消費税を増税してはいけません。

増税の凍結、あるいは減税こそが
「経世済民」という価値観に
立った時の「正しいこと」なのです。

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【三橋貴明】残酷な消費税を本当に増税するのかへの7件のコメント

  1. ぬこ より

    輸出大企業への0%課税取引

    増税処か、輸出大企業には、還付(笑)

    貧乏庶民の懐から大企業株主への還元

    さすが、モルガン・ゴールドマン連立安倍政権

    ケケ中のボスのフェルドマンも真っ青の売国政権(笑)

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  2. 田中育男 より

    安倍首相は三橋氏の話を聞いていたのではなかったのか?これで国民がさらに貧困化したら誰か責任を取ってくれるのだろうか?

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  3. 神奈川県skatou より

    複雑に対する分かりやすい説明と正しい説明、実はかなりイコールなのかなと。

    事象として複雑なものにも支配的なルールなり仕組みなりが存在し、それを言及でき伝達できれば、おおよその動きが予測可能という意味で、説明は成功であるわけです。

    細かい現象は時間を過ぎればどうでもよくなるもので、三橋先生の動画はまだ拝見してないのですが、きっといつもの通り、上記の意味で、スジの確かなお話であり、見た人が記憶力が確かならば長期的に伝搬していくだろう、と確信しております。

    人頭税(消費税)はダメですし、
    資産課税も悪手です。
    所得中心というのがスジでしょう。
    これは現代だけに通じる話でもないわけで。

    また説明というのは無限にある表現の一つでしょうから、できることならば未来が明るくなる表現を恣意的に探して見つけたいなと、自分はかねがね思っております。
    (そしてそれが人というものなのかな、とも)

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  4. とすくん より

    今朝、ワイドショーを見ていると消費統計グラフのフリップをアナウンサーが持ってましてそのグラフはV字型でした。さっと出してすぐ引っ込めるものですからどのような単位を示しているのか(名目なのか実質なのか)確認出来ず…テレビはやらしいですね。昨夜の夜のニュースでも政府支出の97年と直近のグラフをフリップで見せてましたが「社会保障費がこんなに増えているんです!」って言ったかと思えばすぐに引っ込める始末。説明の雑なこと。あっという間に次の話題へ…。

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  5. たかゆき より

    世界革命

    歴史は100年遡る、、

    貧困層による資本家への鉄槌

    世界革命なくして人類解放はなし得ない

    革命賛成分子を増加させる
    消費税増税にたいして

    どうして共産党が反対するのか??

    もしかして 革命なんて する気がないとか 

    というわけで

    安倍某は まごうことなき 共産分子でございます ♪

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  6. 廣瀬 清一 より

    三橋先生
    消費税増税が決定。
    この先日本がどうなるのかは三橋先生からの講義でよく分かりました。なぜ国民ののほとんどが反対しているにもかかわらず、安倍総理は実行しようとするのかを教えてください。
    また、歴史に残るような政府の決定は、これまでにもたくさんあったと思うのですが、主導したのはどの政党で、だれが先導してこの国を悪くしたかを時系列でまとめていただければ大変勉強になります。
    近代史に残る歴史的決定をあらためて皆さんに教えてください。

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  7. 藤井 より

    権威者や財務省がどうして、色々批判のある『消費税増税』して、税体系を消費税のウエイトを
    大きくしたいのかを考えたとき、それは一言『普く負担をさせる』ことを目論んでいるようです。
    つまり、少子高齢化で社会保障費をうまく回収するために、「年金生活者」に負担させれば良いと
    考えると税務署的な感覚でいったら理にかなうものに見えてきます。
    年金として支払ったものを、消費税で返してもらうということでしょう。
    所得税等殆ど払っていない低額所得者でも、その収入(年金)の100%近くを支出(生活費で
    消費)していますので、大変厳しい『税』だと思います。
    財政負担増を懸念して年金額を減額しなくても、消費税率を高めてゆけば、自動的に回収し減額と
    同じことになります。
    消費増税について反対する運動をするためには、取り敢えず「年金生活者及び低所得者」に想起させ
    一大キャンペーンを引き起こすことを考えてもらいたいです。

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