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2023年5月2日

【室伏謙一】「改革改革」では閉塞状況は打破できない

 統一地方選はなんとも不思議な感じで終わりましたね。喉元過ぎればなんとやらとはよく言ったもので、統一地方選の話は既に完全に過去の話になってしまっているようですね。しかし、私が「不思議」と書いたように、今回の統一地方選の結果は分析、少なくともちょっと考察をしておいた方がいいと思います。

 まず、一つの特徴として、日本維新の会の擁立した候補が得票数、獲得議席数ともに大幅に増やしたことがあります。これを「維新への期待」云々で説明されることがありますが、筆者からするとそうした説明は実態を反映していない、勝手な思い込みによるものだと考えます。実際街頭もいくつか現場に見に行きましたし、選挙マニアのような友人で選挙ともなれば街頭に行きまくる、しかも第三極的な位置付けの政党や少数政治勢力の街頭を中心に回っている人からも話を聞きましたが、「改革」を連呼している、しかも具体的な主張や政策の中身よりも「改革」という言葉に重きを置いて街頭演説を行なっている候補者がほとんどでした。

 まあ、日本維新の会と言えば、以前から何かにつけて改革改革と言い、不祥事を起こして辞任する党所属の首長まで「改革を止めるな」と、改革という言葉によって自らの行いや立場を正当化しようとする始末ですから、とりあえず改革と言っておこうという考えが蔓延していても不思議はありませんが、では、なぜその改革という言葉に有権者は反応し、いい方向に受け取り、支持してしまうのでしょうか?これも「この人なら変えてくれそうだから」といった投票理由は随分前から聞かれましたから、その手の反応も今に始まった話ではありませんが、「変えてくれる」というところに着目すると、理由や背景が見えてくると思います。

 賃金が上がらない、経済は成長しない、物価は上がる、中国や北朝鮮の脅威には政府何もできない、「日本はダメだ」の大合唱が聞こえてくる、この国はどうなっていくのか不安でいっぱい・・・そうした閉塞感に苛まれる、ある種の閉塞状況にいる人たちは、とにかくこの状況から解放されたい、少しでも状況を良くしたいと考え、それにつながりそうなものには大きな期待を持ち、場合によっては縋り付くようになります。特に極端な表現を使っていたり、「抜本的な」のような一気に変えてくれそうな言葉を使っていたりすると期待は高まるようです。

 簡単に言えば、「閉塞感の打破には改革だ!」ということなのでしょうけれど、なぜ閉塞感を感じざるをえないような状況になっているのかということについては、冷静に分析することもなければ、「なぜか?」と聞かれて答えることも困難でしょう。

 現在の閉塞状況の元凶はデフレであり、その状況にこの国を押し込んできたのは長年続けられてきた間違った経済財政政策。緊縮財政、消費税増税、そして構造改革。ということは閉塞状況を打破したいのであれば、国に積極的な財政出動を求めるとともに、消費税の大幅減税を実施させることです。構造改革については逆回転させて、緩和・改悪してきた規制を元に戻すこと等をしなければなりません。したがって、この後に及んで更に改革を進めれば、閉塞状況が打破されるどころか深化してしまうことになりかねません。つまり現状では改革は基本的にはやってはいけないのです。

 しかし、改革をすれば状況はよくなるというある種の「改革思考」を叩き込まれてしまった有権者たちは、盲目的に改革を求め続けてしまうのでしょう。

 もう一つの特徴として、若ければいい、女性ならばいい、女性で見てくれが目立っていればいい、その手の候補が大量に立候補し、当選した候補も少なからずいたということがありますが、長くなってきてしまったので、これは別稿に譲ることとしましょう。

 女性候補なら・・・という話については私のブログに書きましたので、そちらもご参照ください。(ポリコレ的観点からダイヤモンドオンライン編集部で掲載を事実上拒否されてしまいました。ポリコレ自主規制、ポリコレ自主検閲とでも言っておきましょうか。占領下みたいですね・・・)

https://ameblo.jp/pierremulot26/entry-12800332626.html 

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【室伏謙一】「改革改革」では閉塞状況は打破できないへの1件のコメント

  1. 考えるな 感じろ より

    ヒトが 思考の種 言語を初めて取り込むさいには
    必ず バイアスの色付けが なされる とのこと

    というわけで なにかを判断するときには
    思考ではなく 直感を 自分は 信じる

    たとえば 地球温暖化 コロナワクチン lgbt
    そうそう 財政破綻 等々

    臭いますね その 臭さ。。

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