日本経済

2022年10月3日

【三橋貴明】「戦後日本」の終わり

【今週のNewsピックアップ】
ロシアのエスカレーションと世界の現実
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12766759791.html

新たな時代 日本の戦後が終わる
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12767100133.html

間もなく、「戦後日本」は
終わることになるでしょう。

戦後とは「戦争が終わった後」
という意味ですから、
次なる戦争が始まれば自動的に終わります。

ロシアがウクライナの占領地域を「併合」し、
ウクライナ軍の攻撃に対し
「ロシア領への侵略」と叫び、
戦術核兵器の使用に踏み切る。

習近平は、プーチンに
核を使ってもらいたがっている。
理由は「相対化」が可能になるためです。

「いや、核はダメだとか言われても、
アメリカもロシアも使ったではないか」
と、核攻撃を正当化するわけですね。

同時に、プーチンが戦術核を使用することで、
「核による脅し」の効果が圧倒的に高まります。

プーチンが戦術核を使った場合、
「核による脅し」のパワーが高まると同時に、
中国も核兵器を使いやすくなる。

さらに、プーチンが核を使わないまま、
占領地域の「ロシア領化」を完了させた場合、
またもや「同じ手」が使われることになります。

今回、ウクライナの占領地域で
「ロシアへの編入の是非を問う住民投票」が
行われたのは、過去にクリミアで
「成功」したためです。

ロシアが「核兵器の使用
(もしくは核兵器による脅し)」と
「住民投票」で現状変更に成功した場合、
中国は確実に「参考」にします。

ところで、台湾戦争が起きた際に、
アメリカ軍が参戦すると、
中国側は「軍事上の常識」として
日本の在日米軍基地をミサイル攻撃してきます。

その場合、日本は
憲法に何が書かれていようとも
「個別的自衛権」の発動、
つまりは「参戦」ということになります。

もっとも、日本が個別的自衛権を
発動するか否かは、
政治家が判断しなければなりません。

発動した場合、戦争、というわけで、
戦後が終わります。

逆に、発動させなかった場合、
これは主権を行使しなかったという話になり、
「日本」が国家として終わります。

というわけで「戦後日本」は、
間もなく終わります。

戦後が終わるのか、
日本が終わるのかは分かりませんが。

◆「財政破綻論の嘘 
99%の日本人を貧乏にした
国家的詐欺のカラクリ(経営科学出版)」
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◆週刊実話 連載
「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 
第484 国民を救う

◆メルマガ 週刊三橋貴明
Vol700 防衛力の余裕
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
安全保障は「平時の供給能力の余裕」
が無ければ成立しません。
戦争という需要がない時期、
防衛産業の供給能力の余裕は、
どうすれば確保できるでしょうか?

◆メディア出演

三橋TV、続々公開中です。

為替の責任は「財務省」にある
日銀をスケープゴートにするな!
[三橋TV第604回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/no_9Hg1DWxk

ODD FUTUREの長田竜介氏登場!
日本の食料危機を救うのはコオロギだ!
[三橋TV第605回] 長田竜介・三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/tpl9gQ34EXI

リベラリズムからリアリズムへの転換を!
間もなく「戦争」だ
[三橋TV第606回]三橋貴明・高家望愛
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特別コンテンツ配信中。

シンガーsayaの3分間エコノミクス
【第55回 潜在成長率】
https://youtu.be/eRA0BwrXa2o

【緊急鼎談】
鈴木財務大臣の爆弾発言について
(藤井聡×室伏謙一×三橋貴明)
https://youtu.be/_SF81Ope3sQ

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9月17日(土)に開催された、
三橋経済塾第十一期
第九回対面講義を配信しました。
https://members11.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1933
ゲスト講師は中野剛志先生でした。
インターネット受講の皆様、
お待たせいたしました。

◆チャンネルAJER 
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【三橋貴明】「戦後日本」の終わりへの4件のコメント

  1. 二度あることは三度ある より

    第一次世界大戦 第二次世界大戦
    そして
    第三次世界大戦

    広島 長崎 そして 日本の何処か、、

    子供のころに 見た夢
    米軍基地の方角に 湧き上がる キノコ雲
    という 悪夢

    大震災を 経験し パンデミック騒ぎを 経験し
    そして
    核の炎を 経験する、、、

    それはそれで 一興 人間いつかわ
    死んで 焼かれてしまいます ♪

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  2. 利根川 より

    >>ところで、台湾戦争が起きた際に、
    アメリカ軍が参戦すると、
    中国側は「軍事上の常識」として
    日本の在日米軍基地をミサイル攻撃してきます。>>

     お上品に軍事基地”だけ”を攻撃してくれるならまだしも、ウクライナをはじめ世界で行われてきた戦争を見れば軍事・民間問わず広範囲にミサイルがぶち込まれることになるので、

    「我が家の周りには基地はないから攻撃されないはず」

    などと寝ぼけたことを言っている人間はその時になって初めて目を覚ますことになるのでしょうね。

    「俺は死ぬのなんか怖くない」

    そうイキっている人間も見かけますが、そういう人の多くが命にかかわるような危険にさらされたことがないのだと思います。大事にされてきたんだね~。ウクライナ人や強制徴兵されたロシア人が何と言っているのかというと

    「私は生きていたい。こんな状況に追い込まれていない人達は幸せだ」

    そう言っているわけでね。

    「大人とは戦争を経験した者のことを言う」

    日本人はその多くがいまだに真面目に物事を考えない子供なのかもしれません。
     さて、マヌケな私にでもわかるくらい日本周辺もきな臭くなってきて、アメリカから防衛費増額を命令された日本は

    防衛費対GDP比2%まで増額

    を決定したわけですが、

    財務省「国交省の海上保安庁の予算も『防衛』に含まれるよな。海保の予算も防衛費扱いにしよう」

    財務省「研究開発費も『防衛』に関与するわけだし、これも防衛費に含めてもいいよな」

    財務省「公共インフラの整備も『防衛』に関与するものもあるし、これも防衛費にいれよう」

    財務省「総務省の恩給予算も防衛費扱い」

    こんな姑息なことをやっているという。これだと、実際には防衛費を増額しなくても帳簿上は防衛費が対GDP比2%に達してしまうという…まともに国防させる気が無いとしか思えない。

    三橋貴明「あいつらは、不真面目です。何しろ、同胞(国民)を救うよりも、『自分が間違っていなかった』という、超ツマンナイ理由で財政破綻論を継続しようとしているのです」

    政治家・官僚になるには多くの努力が必要になります。誰よりも努力して得たその地位や権力をオウンゴールをぶち込むことに使っている。
     実際に言ったのかどうかはさておき、昔どこぞの軍人が

    「無能な働き者は銃殺するしかない」

    とこぼしたそうですが、「余計なことすんな」という意味でなら共感できます。もうそんなことをやっている場合じゃなくなってきているのに保身のために緊縮・増税推しとかさぁ…

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  3. 利根川 より

     この度、社会保険の適用範囲が拡大されましてね。これまで社会保険料を支払っていなかった事業者や労働者も支払い対象になったそうで…まあ、増税ですね。
     岸田政権は「賃上げ」を掲げていますが、そもそもどうして実質賃金が下がり続けてきたのかというと

    森井じゅんさん「事業者さんが従業員にお給料を支払う場合、社会保険料というものがお給料にかかってきます」

    森井さん「つまり、人を雇うと罰金を科されているわけです」

    森井さん「さらに問題は消費税なんですね」

    森井さん「消費税というのは、海外では付加価値税と呼ばれていて、消費者が払っているつもりになっていますが、実際の納税義務者は事業者さんです」

    森井さん「だから、消費税というのは事業者さんへの税金なんですね」

    森井さん「じゃあ、付加価値って何?っていうと、人件費+利益なんです」

    森井さん「人件費+利益のところに消費税はかかっているというのを知っておいてもらいたい」

    森井さん「給料というものにペナルティーの社会保険料がかかります。さらに利益がくわわります」

    森井さん「『社会保険料、給与、利益』(=付加価値)このすべてに消費税がかかります」

    森井さん「今、財界の要望で消費税が導入されましたが、同じく財界の要望で法人税は下がり続けています」

    森井さん「この状態では、消費税がかかる付加価値は増やしたくない」

    三橋さん「払う消費税が大きくなっちゃいますからね」

    森井さん「だけれども、利益は大きくしたい」

    森井さん「何をするかって言うと『給料を下げる』か『社会保険料を下げるか』ということになる」
     

    なので、給料を上げろというのであれば社会保険料の減免や消費税の廃止が必要になるわけですが、それをしないで法律で無理やり「給料アップ」をやれば、ただ事業者を潰すだけになってしまうのですよ。ああ、そういえば菅さんが

    菅元総理「日本は中小企業が多すぎる」

    として中小企業潰しを画策していましたね。

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      1. 利根川 より

         評論家をして「口だけ番長」などと揶揄している人もいますが、言うことすらできず、何をしたらいいかも分かっていないのに行動なんてできないでしょう。

        「言えないこと(言語化できないこと)はできませんよ」

         何をしたらいいのかも分かっていないのに闇雲に働き続けてきた結果が「失われた30年」なのだから、そろそろ気がついても良い頃なんじゃないでしょうか。
         話は変わりますが、財務省の矢野次官は矢野論文の中で

        「吏道(役人道)」

        という言葉を使っています。まあ、言うべきことは言うべきだということだそうです。
         吏道を心掛けている矢野次官のことですからアメリカから防衛費増額を要求されたときに2度目の矢野論文を出してしまうのではないかと期待していたのですが、あっさり要求を呑んで対GDP比で防衛費2%に増額ということになりました。

        「強い者の意見には従う」

        ああ、この人はただ弱い者いじめをしたいだけの人なんだなと。

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