From 藤井聡@京都大学大学院教授
この度、表現者クライテリオンでは、「皇室論」を大きく取り上げた最新刊を出版しました。
『皇室論 ~俗悪なるものへの最後の反“アンチ”~』
定期購読:https://thecriterion.jp/subscript ion/
アマゾン:https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09R34XKSB/
なぜ、今、「皇室」について我々国民が、恐れず論じなければならないのか、と言う点を一言で申し上げるなら……終戦直後に米国GHQによって大きく日本のあり方が激しく変えられてしまい、そして独立後にその暴力的改変から元の日本を取り戻す努力を80年近く怠ってきてしまった必然的な帰結として……皇室が血統においても、そして、伝統においても、皇室始まって以来と言うべき凄まじい危機に陥っているからに他なりません。
是非とも一人一人の国民が、虚心坦懐、この危機を冷静に受け止め、この危機に対して国民として一体何をすべきなのかを考え、特定のイデオロギーや思考停止に陥る事無く、粛々と考え、なすべき実践を成されんことを、心から祈念しています。
そのための契機として是非、本特集をお触れ頂きたいと、心から祈念しています。
さて、この表現者クライテリオンでは、この「皇室論」と表裏を成す第二の特集として、
『愛国』としての『反日』
https://38news.jp/economy/21029
を掲載しています。
この言葉は、第一回表現者賞を受賞された小幡敏氏が来月に出版予定の処女作のタイトルで、本特集でも、前田日明氏と当方との鼎談にて、その内実が如何なるものなのかを論じています。
言うまでも無く本特集は、『反日』の特集ではなく、『愛国』の特集企画です。
愛国であればあるほどに、現在の日本に対して「反(アンチ)」の態度を取らざるを得なくなる、すなわち、我々が真剣に愛国を深めれば深める程に、近現代のこの日本に対して「反日」の徒にならざるを得ないのではないか……という主旨の特集です。
そもそも今回の第一特集である『皇室論』のサブタイトルは、
『俗悪なるものへの最後の反(アンチ)」
これは三島由紀夫が天皇を語る時に繰り返し口にしていた言葉として知られるものなのです。それはつまり、この現代の日本が俗悪に塗れきった国に成り下がっている……そんな中で、最後に残された最後の希望、最後の“聖”は、皇室、天皇をおいて他にないのではないか、だからこそ、我が国が俗悪なる国家へと転落すればするほどに、天皇はより強く光輝くのだ……そんな心情を吐露するにあたって、三島は天皇を、我が国に充満する近代的な俗悪なるものに対する最後の反(アンチ)だと語ったわけです。
この第二特集の「愛国としての反日」の「反」というのは、まさに、この三島の言葉と対を成す言葉です。つまり、国を愛するからこそ、この俗悪に満ち満ちた現代日本に対して「反」(アンチ)を唱えねばならぬのだ、という事を意味しているのであり、これはまさに、現代の皇室論を「裏から」論ずる形になっているのです。
そもそも、愛無き対象に差し向けられるものは憎しみでなく無関心です。そうである以上、愛すれば愛する程に批判せざるを得なくなるのは道理です。だからこそ、愛国者はただただ日本を深く愛するが故に「反日」ならざるを得なくなる宿命を持つわけです。
この特集はこの必然と向き合い、日本を愛すればこそ、戦後のみならず戦前から我が国日本が抱える本質的な欠陥から眼を背ける事無く、そのおぞましさと惨たらしさを力の限り認識せんとするものなのです。
この愛する我が国日本、ひいては「君が世」の弥栄を護り続けるためには、我々が抱えるその宿痾を認識し、可能な限り治癒せんと努力しなければなりません。ただしもしもそれが現実に叶わぬのだとするなら……その宿痾と付き合い続ける覚悟を持たねばなりません。
その作業が間に合うのか間に合わないのか-――残念ながらそれを問う暇すら、我々には残されていない。皇室の危機は先に指摘した通り、途轍もなく巨大なものとなってしまっています。
ただし、その危機の深淵に横たわっているのは、我が国国民に「国防の気風」がこの戦後80年近くの間に、あらかた蒸発してしまったという哀しき実態があります。
国防の気風無き国は、滅び去る他ありません。
米国の属国の地位に喜々として甘んじ、昨今では金持ち国家中国に媚びへつらう愚挙が民間においても政府においても横行する始末になっています。
この状況悪化を食い止めるために一体何が必要なのか……
その最重要課題こそ、「自衛隊」を「国軍」にすることなのです。
そのためになすべき課題は山のように残されています。
憲法問題はもちろんその中心とも言い得ますが、その改正のために国民投票が必要であることを考えれば、国民が国防の必要性を当たり前のこととして認識することが何よりも大切です。
……というか仮に憲法問題などなくとも、国防の気風の無い国民に国軍など持ちうる事等できないのですから、国防の気風の形成こそが、最大の課題なのです。
……さらに言うなら、ここまで国防の気風が壊滅的に消滅してしまっている我が国の惨状を見据えるなら、尖閣問題や北朝鮮のミサイル問題を契機として、自衛隊の国軍化の議論をはじめ、、それを通して、国防の気風を醸成していく、という戦略が効果的なのかも知れません。
そうした国防の議論が少しでも真面目に議論されるようになれば、日本人は今よりももう少ししっかりと皇室論についての議論出来るようになるかも知れません。
本特集は、そうした期待の下、小幡氏の出版を契機として編纂されたものです。
本特集の議論が、皇室論と表裏を成す形で国民世論に展開され、国防の気風が幾ばくかなりとも再生、醸成されんことを、心から祈念したいと思います。
追伸:本特集の「国軍論」と表裏を成す「皇室論」については、クライテリオンではあくまでも「解説」の立場で編纂いたしたもので、当方の見解は説明致してはおりません。ついては、「皇室論」の当方の見解について、下記にとりまとめました。是非、ご一読の上いただきたいと思います。
『なぜ、今、『皇室論』なのか? ~皇室についての当方の見解を、子細に解説差し上げます~』
https://foomii.com/00178/2022021915341491169
【藤井聡】「愛国」としての「反日」 ~国民よ、自衛隊を国軍にせよ~への1件のコメント
2022年2月24日 2:23 PM
結果を出していない経団連や水島を含む高齢者をさっさと淘汰してしまう事ですね。教育からやり直さないといけません。暴力と体罰と徴兵制の導入です。ホモだのSDGSだのしょーもない事ばかり言って、死にたくないんだあーじゃありません。ケツバット、ゲンコツ、ビンタで気合を入れ直さないといけません。
イライラする。
軍にするには菊と刀を繋がねばならないですが、現在の政治体制では無理ですね。安倍だろうが菅だろうが岸田だろうが金属バットで頭カチ割る。言っても分からんヤツは暴力によって分からせる。そうしないと誤魔化してばかりで一歩も進まない。
丸腰論でいいだという論理はあり得ません。何が平和を愛する諸国民の公正と信義に期待するだろう?馬鹿って言うかゴミみたいな国をいつまで続けるのだろうか?
しかし、しかし、陛下のお言葉のニュアンスは日本国憲法に沿ったニュアンスである為にそこが気掛かりです。
銃を解禁する事ですね。政治家だろうが官僚だろうが米国の首脳だろうが無理難題言って来る様ならその場で撃ち殺せ。拉致して拷問くらいしてやれ。
悪いが団塊の煮え切らない態度はイライラするだけ。何年考えてるフリをすれば気が済むのだろうか?日本は一回戦争に負けただけ。
オカマだの脱毛だの気合が入っとらん気合だ。ルールだ何だじゃない、スポーツも乱闘があるから面白いんや。女に舐められとる。女は舐めまくるものでドM島になって舐められたらアカン。
と、色々言いますが、恐らく無理でしょうね。田母神は論文で、西村眞悟も排除されました。
日本には左派政党しかないので右派政党を誕生させなアカンです。
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