日本経済

2021年10月18日

【三橋貴明】財務官僚は「この程度」の連中

【今週のNewsピックアップ】

「財政破綻論は嘘」というファクト(事実)
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12703524584.html

矢野康治がさらした財務省のアキレス腱
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12704153081.html

現役の財務事務次官である矢野康治が、
「(引用)将来必ず、財政が破綻するか、
 大きな負担が国民にのしかかってきます。」
と断言した文藝春秋の寄稿が
話題になっているというか、炎上しています。

実は、三橋は別件で
矢野康治について調べる必要があり、
彼が2005年に出版した
「決断!待ったなしの日本財政危機
 ―平成の子どもたちの未来のために
 (2005年)」を読みました。

もちろん、典型的な財政破綻論なのですが、
驚くべきことに、
「日本銀行」「日銀」
という言葉が一度も出てこない。

そして、今回の文藝春秋の寄稿
「財務次官、モノ申す
 「このままでは国家財政は破綻する」
  /矢野康治」にも、
やはり「日本銀行」も「日銀」も登場しない。

可能性は、二つだけ。
1.矢野康治が日銀の役割や機能を知らない。
2.敢えて、日銀については触れない。

さすがに、財務事務次官でありながら
「1」 はないと思います。
真相は「2」でしょう。

改めて、日本銀行は
(主に)国債を買い取らなければ、
貨幣(日銀当座預金)の発行ができません。

日銀が国債を買う行為は、極々普通というか
「やらなければならない」オペレーションです。

そして、政府の子会社である
日本銀行が国債を買い取れば、
いわゆる「国の借金」とやらの返済負担は
実質的に消滅する。

「国の借金」など、
高々その程度の話に過ぎないのです。

だからこそ、財務省は、
「日・米など先進国の自国通貨建て国債の
 デフォルトは考えられない。
 デフォルトとして如何なる事態を
 想定しているのか。
 (外国格付け会社宛意見書要旨)」
と、表明しているのです。

ちなみに、矢野康治の寄稿を受け、
元財務官僚の小幡績が、
東洋経済オンライン
「「このままでは国家財政破綻」論は
 1%だけ間違いだ
 矢野財務次官と筆者との
 「決定的な違い」とは?」において、

 『(引用)矢野氏の論文は、
  主張というよりは事実であり、
  そのとおりだと思うが、
  実は99%しか正しくない。

  では「間違っている1%」とは何か。
  「このままでは破綻する」のではなく、
  日本財政は「必ず破綻する」のである。』

という、
斜め上にぶっ飛んだことを書いているのですが、
彼の寄稿に「日銀」が登場するのは一度だけ。

『(引用)また政治家を責めるぐらいなら、
  もっと糾弾されるべきは、
  財政出動、減税を礼賛、推奨している、
  有識者、エコノミストたちである。
  彼らこそが、国を滅ぼす戦犯なのである。

  彼らを糾弾するためには、
  「日銀が国債を買えば大丈夫だ」
  「国全体のバランスシートは問題ない」」

  「MMT(現代貨幣理論)は有効だ」
  「インフレが起きてないから、
  むしろインフレを起こすために
  破綻しかねないぐらいの財政出動をしろ」
  といった類の議論がいかに間違っているかを
  書く必要がある。

  だが、それは別の機会にしよう
  (本編はここで終了です。
  次ページは筆者が週末のレースなどについて
  語る競馬コーナーです。(後略))』

だけでございます。

いや、小幡績よ。
「日銀が国債を買えば大丈夫だ」は、
財務省様も、
「日・米など先進国の自国通貨建て国債の
 デフォルトは考えられない。
 デフォルトとして如何なる事態を
 想定しているのか。」
と、太鼓判を押していてくれるのだが。

小幡績は、財務省様に逆らうのか!

というか、
肝心要の「日銀が国債を買えば大丈夫だ」の件を
放置したまま、競馬の話を始めるんじゃないよ!

まあ、バカバカしい話なのですが、
財務省の官僚や元・官僚が
「この程度」なのです。

この程度の連中により緊縮財政が継続し、
日本が亡国に至るとなると、
さすがにご先祖様や子孫に顔向けできませんわ。

皆さんも、そう思われませんでした?

◆「日本をダメにした財務省と経団連の
欺瞞(小学館)」が刊行になりました。
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◆「自民党の消滅(ベストセラーズ)」
(書籍版)が刊行になりました。
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◆週刊実話 連載
「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 
第437回 「新自由主義からの転換」

◆メルマガ 週刊三橋貴明 Vol648 
日銀保有国債の永久国債化
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
国民民主党が公約に
「日銀保有国債の永久国債化」を掲げました。
それが何を意味しているのか、解説しました。

◆メディア出演

三橋TV、続々公開中です。

人口減少デフレ論といった
「幼稚」な理解はやめようね
[三橋TV第454回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/YEgr96_c8OI

2001年 小泉内閣に竹中平蔵を
送り込んだのは「誰」なのか?
[三橋TV第455回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/pho2XM3U5u8

「荒廃する日本」こそが
「将来世代へのツケの先送り」なんだよ!
[三橋TV第456回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/6Dw9atb9MMY

特別コンテンツ配信中。

シンガーsayaの3分間エコノミクス
【第5回 所得の分配】
https://youtu.be/GX17Wd4rRAc

土曜の夜には 第十曲 
ベートーヴェン/ピアノソナタ
第24番Op.78“テレーゼ” 第1楽章
https://youtu.be/6LkeS_3mLQY

土曜の夜には 第十一曲 
アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」
からClariS「コネクト」
https://youtu.be/6hZrZT_VPnQ

三橋貴明 vs 財務省No.1 
矢野康治が犯した憲法違反
https://youtu.be/-zUi5eGdSr0

アトキンソンから
新総理に政策提言のお便り
〜衆院選前に知るべき
たった一つのこと(三橋貴明)
https://youtu.be/iF8qYKUqbHA

財務省トップが文藝春秋でデマ拡散
「日本は財政破綻する」という
大嘘! (室伏謙一)
https://youtu.be/aHUXLSHizJg

ウソだらけの「矢野論文」でも、
なぜクビにならない? 
財務省の裏支配と日本の闇
https://youtu.be/tFgozCXSMg8

チャンネル桜
「Front Japan 桜」に
出演しました。

【Front Japan 桜】
矢野康治・財務事務次官は
なぜ間違えているのか?
『財政破綻』の真実
/ 死生観と皇位継承[桜R3/10/15] https://youtu.be/XR3Zvk_lCoU

【ch桜・別館】
葛城さんに伝授、
三橋貴明のネット護身術[桜R3/10/15] https://youtu.be/cLQV06vK9SM

【討論】日本経済への新提言
-今すべき財政出動と減税とは?
[桜R3/10/15] https://youtu.be/oqrMCfwl5xg

◆三橋経済塾

10月16日 
三橋経済塾第十期第十回
対面講義を開催しました。
https://members10.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?page_id=75
ゲスト講師は一般社団法人「経済学101」
所属翻訳者・経済研究家 
望月慎先生でした。
インターネット受講の皆様は、
少々お待ちください。

三橋経済塾第十期の入塾お申込は以下から。
https://members10.mitsuhashi-keizaijuku.jp/

◆チャンネルAJER 
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【三橋貴明】財務官僚は「この程度」の連中への5件のコメント

  1. この世は既にあの世 より

    上にならうだけですんで仕方ないですよね。

    今年の高市の喋ってる映像、動画見たことないんですよね。顔が好かんもんで。

    玉木はブレブレなんで同じく喋ってるとこ見たことない。

    日曜討論は立花がスッキリした表情で話してたね。

    財政が破綻しようが国が破綻しようが、コロナや自然災害で自分や誰かが死のうが仕方ないことなので絶対的に危惧しません。

    エリートは学校の勉強が出来ただけなのですべてにおいて完璧ではありません。

    殆どの人はただ日銀を考えたりしても、殆どの人の収入は増えませんので考えません。

    理論じゃないんですわ、政治家、あくまで政治。

    結果。

    結果が出ないならクビ。断固クビ。日銀だの理論だのそんなの俺たちが考えるこっちゃない。俺らは自分の仕事があるもんでね。

    政治家が自分の仕事をしないならクビ。

    自分が死んだ後のことは知らんいうか、どうにもならないんでやっぱ知らんかなあ。

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  2. とすくん より

    競馬の話?!…国家の一大事と競馬を同等に扱うな!ふざけた話です、全く。

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  3. 拓三 より

    逆に破綻出来たらラッキーじゃネ

    今のところ世界3位の供給能力が有るので「破綻出来るなら」破綻させて円と違う貨幣流通させればいいじゃん。ほんで新たな大蔵省作って国民国家の為の経済回そw

    国民国家は国民同士の繋がり(信用)で貨幣を作るんよ。
    貨幣の価値=インフレ率だけ。

    財務省さんよ。頼むからお前らが支配する円を破綻させてくれ。
    そっちの方が国民は幸せやw

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  4. 利根川 より

     全然関係ない話で恐縮ですが、森永康平さんのビズアップチャンネルに元格闘家の須藤元気さんが出演されているのを見ました。須藤さんの様な有名人が情報発信することで信用創造やお金の本質についての理解が国民の間で少しでも広がってくれればと思います。
     日本は専制国家ではありませんので、国の経済を良くしたいのであれば国民の経済に対する理解が深くないといけません。(経世済民にたいする理解)なのに、私も含め多くの国民が

    銀行が何をやっているのかも知らない

    状態で経済に対する判断を求められてきたわけです。その結果が失われた30年。

    「いやいや、銀行が何をやってるのかくらい知ってるわ、バカにするな」

    と思われた方も居るかもしれませんが、

    「銀行は皆から集めたお金を他の誰かに貸している。だから、貸し出しが増えると銀行が持っている銀行預金は減っていく」

    と思っている人もいるのではないでしょうか。結論から言えばこの認識は間違いです。日銀副総裁がサラ金と銀行の違いについて国会で解説した質疑がありますので、そのザックリとした書きおこしを載せておきます。以下、書き起こし↓

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    財政金融委員会 2019 5 23

    西田昌司議員「銀行は皆さんから集めたお金を他の誰かに貸し出しているわけではない。サラ金と銀行の違いを説明してください」

    雨宮日銀副総裁「決済性預金口座を提供している銀行だけが、自ら貸し出しと預金を”同時に作り出すことができる”」

    雨宮「私がサラ金で金を借りる場合、サラ金は預金を創造する事は出来ないので、どこか他所から金を調達してきてその金を私に貸すわけです」

    雨宮「ところが、銀行が私に金を貸す場合、私の銀行口座に貸す金額を書き込むだけなのです。金額を書き込むと、その後”書き込んだ金額分の預金が誕生する”という格好になります。これが信用創造」

    西田「なるほど、中央銀行に決済口座をもっていると信用創造ができる、と。(預金を0から作り出すことが出来る)」

    西田「国債の新規発行も中央銀行を通してやってるから、同じように国債を新規発行して銀行が引き受けると(銀行が政府に金を貸すと)、その借りた金で政府が財政出動をすれば、政府の負債は増えるけど民間貯蓄も増えるわけですよね(誰かの赤字は誰かの黒字)」

    雨宮「国債の発行による財政支出が預金通貨の創造につながるかですが、銀行が保有している分について申せば、それは信用創造を通じて(民間の)預金が増加するという格好になります」(政府の負債は民間の資産)

    西田「財務省は政府が国債をどんどん出すと借金が増えて大変だー、と言うのですが、政府の負債は増えてるけど民間の貯蓄も増えるわけだから財務省の説明はおかしいんですよ」

    西田「全体から見て極わずかに出ている個人向け国債については『個人向け国債の発行限度額はその個人の貯金の額』ということになります」

    西田「しかし、銀行が引き受けている新規国債については”民間貯蓄が発行限度額にはならない”と思うが、いかがか?」

    雨宮「ご指摘の通り、金融機関が国債を保有し”財政支出が行われれば”、財政支出した額と同額の預金通貨が事後的に発生しています」

    西田「事後的にと言いますが、政府が予算化すれば当然消費や投資になって誰かの貯蓄が増えるわけです。だから、事後的にというのはタイムラグの話で、結果的に”政府の負債と同額の民間貯蓄が増える”という事でしょう」

    雨宮「ご指摘の通り、投資が発生すれば”それと同額の貯蓄が発生する”わけです」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    つまり、

    サラ金:他所から集めてきたお金を他の誰かに貸しているので、貸せば貸すほど手持ちのお金が減っていく

    銀行:貸し出すお金を0から作り出して貸す(=信用創造)、貸せば貸すほど銀行預金は増えていく

    こういうことなんですね。銀行ってね、お金を貸す所というよりもお金(預金通貨)をつくっている所だったりするのですよ。
     で、よく言われるのが

    TVの有識者「国が財政赤字を拡大して国債を発行しまくった場合、その国債は銀行が買うことになる」

    TVの有識者「銀行は皆から集めた銀行預金で国債を買う、その結果、銀行預金が減って”資金不足になって金利が上がる”財政破綻だ」

    こういうことなのですが、銀行は「銀行預金」で国債を買っているわけではなく「日銀当座預金」で国債を買っているので、我々国民が銀行に預けている「銀行預金」は関係がないというのが一つと、

    雨宮「ご指摘の通り、金融機関が国債を保有し”財政支出が行われれば”、財政支出した額と同額の預金通貨が事後的に発生しています」

    政府の財政赤字の額と同額の銀行預金が発生するわけで、財政赤字の額を増やしていくと(国債の発行を増やしていくと)銀行の銀行預金が減るといったことは起きないのですよ。つまり、金利も上がらない。
    むしろ、新規に国債を発行するから(政府が赤字になるから)民間の貯蓄が増える仕組みなわけですよ。このことはコロナ禍における10万円給付で実感した国民も多いのではないでしょうか。

    政府が10万円分赤字になったから、国民は10万円分黒字になった

    本質的にはこういうことになるわけですが、日本政府は中央銀行にしか口座を持っていません。なので、政府による国債発行がどのようにして我々民間の銀行預金増加に関わっているのかを実際に見てみましょう。以下、建部正義「国債問題と内生的貨幣供給理論」より⇓

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     ①銀行が国債を購入するときには、銀行が日銀に持っている「日銀当座預金」で国債を買います。

     ちなみに、この「日銀当座預金」というのは、銀行が我々から集めた預金ではありません。銀行が日銀に置いている日銀当座預金は、我々の預金を積んでいるのではなくて、日銀から供給してもらっているものです。つまり、日銀から降ってきているお金であって、民間の貯蓄は使っていません。この日銀当座預金を使って、銀行は国債を購入します。

     銀行が国債を購入すると、その銀行の日銀当座預金から政府の日銀当座預金にその分の支払いが振り込まれます。例えば10億円の国債を買うと、10億円が政府の口座に振り込まれます。

     ②振込を得た政府は、その分の公共事業を企業に発注して、政府小切手で支払います。

     例えば、10億円振り込まれたから、その分の公共事業を発注して、建設会社に10億円の小切手を渡して道路を造ってもらいます。

     ③企業は取引銀行に小切手を持ち込んで、代金の取立を依頼します。

     この建設会社は、自身の取引銀行に政府から受け取った10億円の小切手を持ち込んで代金の取り立てを依頼します。

     ④銀行は小切手相当額を企業の口座に記帳します。ここで新たな預金が生れます。この銀行は、同時に、日銀に代金の取立を依頼します。

     例えば、銀行は、10億円の政府小切手を受け取ったら建設会社に10億円を振り込みます。この段階で、10億円という民間貯蓄が増えたのです。

     ⑤政府保有の日銀当座預金が、銀行の日銀当座預金勘定に振り替えられる

     すると政府の日銀当座預金から銀行の日銀当座預金に、10億円が振り込まれます。この時、銀行からすると、10億円分の国債を買うことで額が減った日銀当座預金に、同じ分だけ政府からまた振り込まれたことになります。そうすると日銀当座預金は減ってもないし、増えてもいない。元に戻ったことになります。

    その後、政府が国債を発行したら、また①に戻ります。ループってコワイ

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    おわかりでしょうか、①~⑤を一周しても日銀当座預金は増減していないのです。金利など増えるわけがないという。
    我々の銀行預金については①~⑤を一周するごとに④のところで増えていますね。政府の財政赤字と同額の銀行預金が発生する具体的な仕組みはこのようになっているわけですね。何度も言うけど金利など増えるわけがない。
    ちなみに、税金として徴収されると銀行預金は減ります。

    ”我々の銀行預金は政府によって国債として『支出』されたときに増え、税金として徴収されたときに減る”

    建設国債については60年、短期国債は10年で償還することになっていますが

    「60年経ったぞ、さあ払ってくれ」

    と言われたら、さらに国債を発行して払えばいいだけなので「将来世代の税金で国債を償還」(いわゆる将来世代へのツケ)などする必要はないのです。
     今言ったように(他国からの借金が無い自国通貨を発行できる国は)基本は「さらに国債を発行して償還=借換債」なので、将来世代へのツケにはならないのです。

    以下、三橋貴明さんの意見↓

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    「日本政府の債務残高(2015年時点)は名目の金額で1872年の3740万倍! 実質でも1885年の546倍!になっている」

    「国債発行が将来世代から現在世代への再分配だとすると、名目値で3740万倍になっている説明がつかんだろが。我々は、明治時代の日本人に所得を分配されているのか?」

     無論、現在は財務省は消費税などを徴税し、国債と相殺してジュッと貨幣を消してしまっていますが、そもそもそんなことはやる必要がない。それにも関わらず、
    「やる必要がない国民貧困策を推進している」
     だけの話です。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    ここまで言っても

    「そんなことをしたら日本国債の信認が失われて国債が投げ売りされることになって日本は破綻するぞ」

    という方も居るかもしれませんが、国債は元本保証の債券です。元本保証で投げ売りされてて金利が高い債券、そんな美味しい債券があったら普通は買うでしょう(笑)
    投げ売りされた瞬間に買い手が殺到して金利もさがると。何の問題があるのでしょうか。
     と、このように「銀行が何をしているのか」「信用創造=貨幣発行の仕組み」そういった基礎的な知識すらない状態で経済政策を策定したりするからトンチンカンな政策ばかりがTVを賑わわせることになるわけです。
     わたしも最近まで知らなかったので偉そうなことは言えませんが、この状況を打破するにはこうした知識を仕入れた有名人が拡散してくれることが有効的なのではないかと思います。須藤元気議員の協力が得られるというのはとても素晴らしいことだと思いました。
     

     ときに、森永康平さんは格闘技が大好きとの事で、ビズアップチャンネルでも懐かしい名前がたくさん出てきましたね。
     K-1についてはヘビー級に日本人選手が少なかったせいもあって、森永さんはミドル級ができてからの方が好みだったと言っていましたが、私的には大柄な外国人選手の中でしのぎを削った佐竹選手や武蔵選手が熱かったです。
     よく減量に苦労する話とか聞きますが、体重をあげるの(筋肉量を増やすの)も大変ですよね。極真のフランシスコ・フィリョ選手は筋肉をつけるために磯部師範に死ぬほど肉を食わされたとかなんとか…佐竹選手や武蔵選手もカラテ時代とは体つきが全然別物になってましたから相当苦労したのではなかろうかと。
     なんのかんので格闘戦は筋肉量が勝敗に占める割合が多い競技だと思いますが、その筋肉量で大幅な差のあるバタービーン選手を当時の須藤選手は狙って倒せるだけの実力があったのだからすごいですよね。
     須藤議員は『モンスター路線』とか

    「大晦日に格闘技のイベントが3団体も同時にやるようになった」

    とか、そういった状況を鑑みて格闘技界の先を読んで音楽やダンスなどのエンタメにも進出し、ワールドオーダーが海外で話題を読んだり映画にも俳優として出演したりとマルチに活躍し、政治の世界にも足を踏み入れたわけですが元々は経済にはあまり関心が無かったそうで。しかし、

    「素人から見ても『いま増税すんの?』と疑問に思うことも多く、どうしてなのかを調べていく過程で『目からウロコが落ちる奇跡の経済教室』を読んだ」

    ということでした。
     須藤議員は、格闘家出身の議員ということで自身をを色物と表現していましたが、それを言ったら高学歴で家柄もよく上品で資産も持っている国会議員の多くが

    30年以上も世界でただ一国、日本だけがまったく経済成長していない

    ことに何の疑問も抱かずに議員生活を続けてきたわけで、須藤議員が色物なら彼らはいったい何なんだと言うことになってしまいますからね。疑問を抱かないどころか未だに構造改革を続けようなんて言っているのもいますから(苦笑い)
     この間の報道ステーションでも大阪維新が

    大阪維新の会「日本経済を成長させるためにはもっと構造改革やるべき」

    立憲民主党「その構造改革のせいで日本は派遣やギグワーカーだらけになって国民が貧困化してったんでしょうが。これ以上やってどうする」

    と即ツッコミを入れられていたのには笑いましたが、なるほど、いまだに構造改革とか言っている人達は天然のお笑い芸人なわけですか(笑)
     20年前のGDPと今のGDPがほとんど変わっていないのって日本だけなんですよね。森永さんのブログでも指摘されていましたが、実力のあるスポーツ選手はビジネスとしては海外でやった方がおいしいということでね。(ミルコ・クロコップ選手がUFCと契約した時は数億の金が動いたとか耳に挟みました)
     まあ、堀口選手のようにUFCで活躍していながら「日本の格闘技界を盛り上げる」といって帰ってきてくれる人もいるし、海外で活躍できる実力がありながら「ライジンを盛り上げるためにまずはライジンのベルトを」と日本を主戦場にしてくれている選手もいますが、たぶんそれじゃダメなんですよね。

    ビジネスとして美味しいから日本でやる

    くらいでないとプロの選手を腐らせてしまう結果になるんじゃなかろうかと。で、そのためには少なくとも日本も海外の他の国と同じように経済成長していかねばならないと思いますが、経済成長って政治にしかできないことなんですよね。
     でも、日本の政治家の多くが

    ”バブル崩壊で不景気になり消費が落ち込んでいる時、つまり需要が減っていた時期に構造改革とか規制緩和をして供給を増やした”

    わけでしてね。
     需要が減って供給過多になっていた時にさらに供給を増やすという愚策を何の疑問も抱かずにやって、それを30年も続けてきたって…いったい彼らは魔の何回生なんでしょうか。
     それでも須藤議員のような若手議員が増えてきていることは日本の未来にとって明るい兆しなんだと思います。須藤議員は参議院議員なので今回の選挙には関係ありませんが、今後応援していきたい議員の一人です。
     本日の記事にある矢野康治財務事務次官ですが、池戸万作さんが徹底解説していますので、そちらもご覧いただければと思います。
     あとインボイス制度とやらは事実上の増税になるわけですが、TVでもあまり取り上げていませんし、知らない人も多いようなのでヘビーローテーションでヤバみを周知していただけるとありがたいです。それこそ

    「個人でやってるお店はこのコロナ禍で大打撃を受けているのに、この状況下で増税?」

    ってやつですよ。貴様らの血は何色なのかと。

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      1. 利根川 より

        追伸:

        福島みずほさんが討論会で

        「企業の内部留保に課税する」

        と言っていましたが、中華人民共和国じゃないんだから資産に税金課したらダメでしょう。税金は収入にかけるもんです。ちょっと、ホントにマジで…

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