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2021年10月16日

【藤井聡】総選挙だからこそ、是非、じっくり考えてみて下さい…『日本の「強さ」とは何か』

From 藤井聡@京都大学大学院教授

 

いよいよ、日本の命運を分ける総選挙が始まります。

与党の自民党・公明党は新自由主義からの転換をはたし「新しい資本主義」を目指す方針を打ち出し、そのためにこれまでの構造改革一辺倒の風潮に終止符を打ち、公共の「投資」を加速していくという方針を中心とした公約を掲げています。

ただし、新自由主義からの転換において「絶対的に必要不可欠」な、緊縮財政からの転換については、自民党より、立憲民主党や国民民主党がより踏み込んだ公約を掲げています。

高市政調会長が自民党総裁選の折に主張していた「デフレ脱却までのプライマリーバランス規律の凍結」すなわち、「経済が成長軌道に乗るまで、国債を躊躇無く出し続ける」という方針を、立憲民主党や国民民主党が主張しているのです。そしてその上で、自民党が誰も主張できなかった「消費税減税」も公約に掲げるに至っています。

政府の財務省の基本方針である「プライマリーバランス堅持&消費減税絶対反対&コロナ補償不可」の三点セットをそのまま書き留めた財務省のパンフレットの様な記事を「我が身がどうなろうとも大和魂で発表するのだ」という(他人で見てても穴があったら入りたいくらいに恥ずかしくなるような)台詞を吐いてのけた矢野財務事務次官が、

「バラマキ合戦だ!」

と批判した積極財政方針を、与野党で「競争」するような状況に、幾分なりとも近づいているとは言えるように思います。

(ちなみに、矢野論文が如何にウソとデマに満ち満ちたものであるかは、下記原稿で詳しく解説しています。是非、ご一読下さい。
『矢野・財務省事務次官の『国家財政は破綻する』論文が間違いだらけであることを丁寧に解説いたします。』
https://foomii.com/00178/2021101101220285930

しかし、この程度の「積極財政競争」では、残念ながらデフレ脱却ができるとは残念ながら思えません。

したがって、財務省の緊縮の壁を、今回の総選挙で完全に打ち破るのは難しそうです……ですが、できるだけ、財務省の緊縮の壁に一定のダメージを与えられなければ、その次の展開で、その壁を粉砕することはますます困難となります。

したがって、財務省の緊縮の壁にダメージをもたらすために、それぞれの党において緊縮財政派が落選し、積極財政派が当選する様な選挙結果が、日本にとって望ましいと思います。

・・・

ところで、当方が、強大な権力組織である財務省に抗いつつも積極財政にここまでこだわっているのは、緊縮で直接困っている貧困者をはじめとした日本全国の人々のためには、積極財政がこのタイミングにおいては絶対の絶対の絶対に必要だからですが、より詳しく言うのならば、

「今、日本人らしさを失い始めた日本人が日本人らしくなり、
 それを通して、日本が本来の日本になるためには、
 日本人未来に対して希望が持てるような環境が必要だから」

です。

今の日本は、デフレ不況が続き、どんどん衰退している状況です。

この状況では、日本人の多くが、貧困者は言うまでもなく、 富裕層ですら、将来「落とし穴」に嵌まって、 下流社会へと転落してしまうことに怯えています。

そんな状況では、「衣食足りて礼節を知る」以上は、 「礼節」を保つことが出来なくなり、 残念な事に「野蛮化」してしまっています。

日本人の日本人らしさとは、
余所の国の国民と同様、「礼節」にあるのです。

だから、デフレ不況が続く限り、
日本人は日本人らしく出来なくなっていき
野蛮化して、「何人」か分からないような状況になっていくのです。

・・・

本日出版した表現者クライテリオンでは、
まさにこの問題を徹底的に掘り下げました。

今の日本は凄まじく絶望的な状況であるが故に、
あえて「日本の強さ」とは何があったのかを思い起こし、 その「強さ」が失われているのは何故なのか、 そしてそれを取り戻すには何が必要なのか……を多面的に論じました。

そしてその結論は、煎じ詰めて言うなら、

「プライマリーバランス規律を凍結し、消費税を減税して、財出拡大を図り、
 デフレを脱却することこそ、日本が本来の日本に戻るために
 今、絶対必要である」

というものでした。

詳しくは是非、表現者クライテリオン

『日本の「強さ」とは何か 
 ~亡国を救う「道」の思想~』

をご一読頂きたいと思います。
アマゾン:https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09GZDQ934/
定期購読:https://the-criterion.jp/subscription/

そして、この理念の下、党派を超えて、一体誰が積極財政派で、誰が緊縮財政派なのかをしっかりと見極めていただき、日本が日本であるために役に立ち得る候補者に投票されてはいかがかと思います。

是非、よろしく御願い致します。

追伸:矢野論文が如何にウソとデマに満ち満ちたものであるかは、下記原稿で詳しく解説。是非、ご一読下さい。
『矢野・財務省事務次官の『国家財政は破綻する』論文が間違いだらけであることを丁寧に解説いたします。』
https://foomii.com/00178/2021101101220285930

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【藤井聡】総選挙だからこそ、是非、じっくり考えてみて下さい…『日本の「強さ」とは何か』への12件のコメント

  1. この世は既にあの世 より

    先生、誰が?は関係無いっす。

    自民党には党議拘束があるので。

    日本をアメリカナイズして野蛮化させたのは今の高齢者。

    日本の若者を見捨て中国に進出したのも今の高齢者。

    なるべくしてなった現実、これ如何に?

    官僚は我々にはどうにも出来ません。

    プライマリーバランスもいいですが、安倍は「プライマリーバランス黒字化目標を立ててたでしょう?」

    だから高市に限らず自民党議員はそれに従うしかないんですよ。

    財務官僚が組織に従うように。

    そもそも学術論争なんかどうでもよくて、「政治家はやるのやらないの?やらないならクビね」でOK、新聞テレビには「政権寄りか、あ、そう、お前ら見らんし購読せんわ、せいぜい困れや」ですわ。

    高齢者には、「お前ら早よ死ねや、長生きし過ぎ、厚かましいぞ、昔みたいに50.60でOK」と言えばいい。

    最近は愛媛県新居浜で3人殺されたり、東京で通り魔が発生したりと、非常にいい流れ。

    言っても解らん奴らには目には目をでOK。いい流れが到来したぞ。

    分配しないと人々は余計に苛立ち犯行に及ぶ。アホな日本人、高齢者が望んだ弱肉強食の世界の到来や。

    財務省やフィクサーのブラフは効きませんが、昼間のビールは効きますのう。ニンニク倍増して至極のひととき。

    羊たちの沈黙のレクター博士は人間の脳を食べてたみたいだけど。どうです?人間養殖って。ジンギスカンは仔羊の肉が美味いんです。

    若者のエキスを吸って高齢者が生き延びる、それが団塊スタンダード。

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      1. 拓三 より

        お前…底無しのバカやな。

        団塊世代の思想はともあれ、自国通貨に力を持たせ、自国の判断だけで財政拡大が出来る様に日本経済を豊にしたのは、団塊世代よ。お前その上に乗って文句だけ言うて、恥ずかしないか?

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  2. 礼節、プッw より

    教授、小泉安倍がブチ壊した日本は衣食足りてますか?
    なんでも自己責任 地獄の沙汰もカネカネカネ
    子供食堂が何千とあり、一般人はムショ送りされても上級国民安倍以下超悪人はオトガメ無しと法曹界も腐り果てるこのバカ国で
    何で礼節等あろうか 況んや貧民下層をしてや、、、、、

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      1. 教授 高ナチが瑞穂の国の軍国主義言い出してますよ より

        高ナチの話はもう結構ですよ、ナチスも多額の公共投資してマスゴミ総動員して人気煽った後はパルテノン神殿みたいな巨大構造物 派手な党員制服 忠誠心高揚 その先には憲法改悪 全権委任法 ナチ以外の政党廃止 そして破滅へと続いたんですから 公約破り常態の棄民党は解党追放、「便所の落書」棄民党憲法素案は廃棄処分
        一部の経済学者が言ってた軍国主義に戻らせないための緊縮財政だ思想もあながちって情勢下にありますよ。

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        1. より

          「ナチ」だ「憲法改悪」だ「軍国主義」だと
          まあ見事なパヨ老人お決まりの便所の落書きですね(苦笑)

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            1. ↑↑ より

              バカウヨの戯言は道端の犬糞以下
              落書きには主張があるだろが バカあヨ!

  3. 大和魂 より

    藤井先生お疲れさまです。

    さて藤井先生の懐かしい話題になりますが、先生が以前賛同されて熱心に取り組まれ師事なされていた表現者塾の内幕についての実態も、国際社会の通信網の発達に伴って色々と判明したのを機に、ここで簡単に触れますと先ずは佐高の人間性や三浦と西部先生との関係性や当時博士と呼ばれていた青二才の僕ちゃんなどの真相なんかも大体掴めることができ、要約すれば全てが人生は出会いから本質を追求した、かけがえのない存在であることを、皆さんには認識して頂ければと願いますね。

    だから当時のCH桜の討論番組で西部先生が軽薄な三浦に対して、とてつもなく厳しい口調で注意されていたわけなんですよね。

    つまりは我々が直面している喫緊の国際社会の不都合な真実は、グレタや小泉純一郎のバカ倅や河野デマ太郎の比ではなく本質は今回のコロナ騒動の実態と同じく源流は欧州のホロコーストに起因していること!

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  4. 拓三 より

    国民国家(民主政)と貨幣(信用創造)。

    君主制や権威主義と貨幣(金属貨幣)。

    この違い解ってるのかな? 財務省及び政治家は?

    解っていて、こんな貨幣論なら、民主政の日本の上に君主が居てる事になるんやけどw

    バカ、もしくは現実…たぶんバカ!

    国民の皆様! 国民国家(民主政)において税金は国民の義務でもあるけど、「武器」でもあるんよ。
    財務省が権力握るんやったら財務省に税金払わんかったらええねんで。民主政とは権力の分散なんやから。

    なので、選挙で消費税「廃止」「減税」を唄う政党を支持しろ!

    消費税の廃止をしない政党は国民国家(民主政)の否定もしくはどっか(君主)の犬で御座います。

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  5. やまと だまし より

    どんだけ 騙されたら
    どんだけ 毟り取られたら

    そして

    どんだけ 属国として 舐められた
    気が済む んかい な。。。

    >日本が本来の日本に戻るために

    倍返し
    二発落とされたら 四発落とす
    覚悟が 欠かせない かと ♪

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  6. この世は既にあの世 より

    今はデフレではなくてスタグフですし、官僚が悪いとか何とか言って、自民党をアクロバティック擁護するのはやめましょう。

    テレビで正しいことを言ってたのは山本太郎とN国の立花ですよ。

    でも土建仕事さしたいもんで、あえて立憲とか国民民主とか言うわけでしょ?立憲は連合ですからねぇ。

    自民党政治を見ていると、とにかく給付が嫌いで自助が好きだよね。給付はもとより分配が嫌い。高市は特にそう。

    恐らく性格的に問題があるのだと思う。

    政策論、性別関係無く、とにかく高市は生理的にムリ。大嫌い。どうせ使えないなら稲田朋美や小池百合子、三原ズン子の方がマシ。

    私は年齢的に希望などありませんよ。誰でもそうじゃないですかねぇ、中年になりいつまでもワクワクしているような馬鹿は例外として。

    子供はすべて他人の子供ですから、私には関係ありません。それぞれの親達がそれでいいと言ってるのですからそれでいいじゃないですか。

    矢野がどうとかどうでもいい話しです。

    自民党は「所得倍増とは給与が2倍になるという意味ではない」と言ってますが。自民党ってそんなんばっかりですわ。

    政策ではなく、自民党がダメなんですわ。

    大きな原因は、

    「ダメだけど自民党」という百姓根性、奴隷根性ですわ。

    そら、嘘をつこうが、何をしようが票をくれるわけだからやりたい放題しますわな。

    政策キャッチフレーズなんか多額の政党助成金で下請けに金渡して作らせて、ただそれを言えばいいだけでしょう。楽なもんです。

    子供じゃあるまいし、自民党の言うことをいちいち真に受けるからダメなんだよね。

    「富裕層や土建仕事に財政出動だけすればOKだ」には飽きましたし魅力を感じませんし、移民受け入れの大義になるので反対っすね。

    減税と、「財政出動は何に使うか?」ですわな。

    岸田は具体策は何も言わない、ということは?

    選挙で勝っても増税とか改革以外は殆ど何もしないって事です。

    「瑞穂の国の資本主義」がただ「新しい資本主義」に変わったようですが、こっちは子供じゃないんですよ。

    玉袋筋太郎って言うでしょう?

    不義理を働いて「筋が通らんやん」と女から言われ、「何?玉袋の筋?」と答えたら、

    「ばっかじゃない!このイロキチ!」って言われてしまいますが、

    そんなことばっかりやってると、その内に女は出て行く。

    人や現実はそういうもんです。

    ところが日本の男は女々しいんでしょう、自民党に何度も裏切られても、「お代官さま〜、米国さま〜、お守りくだせぇ〜」とやりたいんでしょう。

    勝手にやったらいいじゃないですか。

    何遍も言いますけど、日本人に民主主義は出来ないんだ、って、それが現実。

    自民党という疑惑の総合商社に何を期待するのか?反社組織は下々を生かさず殺さずでしょう。反社ってのはそういうもんです。カップ麺やお菓子くらい食えるやろ?

    タマキンはタマキンでも玉木ではありませんよ。

    玉袋を頭から被って、タマキンイヤリングがこれからのトレンドです。そういう発想を西郷南洲郷の始末に困るイノベーションというのであります。

    命も要らず名も要らず、ただ寄付金と美味いものがあればいい。それが団塊スタンダード。

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