「サービス業の資本装備率の衝撃」
From 三橋貴明
【近況】
竹中平蔵氏の、
「時間内に仕事を終えられない、
生産性の低い人に残業代という
補助金を出すのも
一般論としておかしい」
発言以降、
日本の資本装備率について
色々と調べているのですが、
財務省の法人企業統計から
「製造業」「サービス業」の
資本曾比率(=労働装備率)の
推移を比較すると、
恐るべき事実がわかりました。
何と、サービス業の資本装備率が、
ピーク(95年)と比較し、
六割以上も落ち込んでいるのです。
(製造業はほぼ横ばい)
資本装備率が高い
=資本集約的、資本装備率が低い
=労働集約的
になります。
デフレ環境下において、
日本のサービス業は次第に
「労働集約的」になってきた
というわけでございます。
資本装備率は、生産性に
決定的な影響を与えます。
そして、生産性(+労働分配率)が
実質賃金を決定します。
それはまあ、
日本の実質賃金が
落ち込んでいったのも
無理もありません。
日本のGDPに
製造業が占める割合は20%程度で、
残りのほとんどがサービス業なのです。
デフレ突入前、
日本のサービス業の資本装備率は、
製造業を上回っていたのですが、
今や見る影もありません。
「ヒト余り」になるデフレ下で、
日本の生産者がサービス業に
「安く買い集められてきた」
現実がよく理解できます。
逆に考えると、
今後の日本の生産性上昇を担うべきは、
製造業よりもサービス業である
ともいえます。
資本装備率をピークまで戻すだけで、
サービス業の生産性は
劇的に上昇することになります。
ここまで理解して初めて、
今後の日本の経済政策は
どうあるべきか、
が、理解できてくるわけです。
三橋経済塾では、
この手の経済用語について、
底の底まで突っ込んだ講義を
ご提供しています。
次回は、まさにこの話を
取り上げたいと思います。
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~新世紀のビッグブラザーへ~」
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◆週刊実話 連載
「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」
第277「骨太の方針2018」
なお、週刊実話の連載は、以下で
(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/
◆メルマガ 週刊三橋貴明 Vol475
産業別で見た資本装備率
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日本の実質賃金が下がり続け、
すでにピークからマイナス15%にまで
落ち込んでしまったのはなぜなのか。
資本装備率のデータを見ると、
理由がわかってきます。
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6月30日(土)
チャンネル桜
「闘論!倒論!討論!
2018 日本よ、今...」
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に出演します。
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チャンネル桜「Front Japan 桜」
に出演しました。
【Front Japan 桜】
緊急現場レポート!人類の運命を左右する
-ILC(国際リニアコライダー)
誘致実現のタイムリミット迫る
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7月21日(土)
三橋経済塾第七期、
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申込開始致しました。
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◆チャンネルAJER
『失った所得、失う所得①』三橋貴明
AJER2018.6.26
https://youtu.be/Edj-Fbw8LkU
【三橋貴明】サービス業の資本装備率の衝撃への3件のコメント
2018年7月1日 11:08 AM
少なくとも、この15年以上のニッポンの「おもてなし」が報われる当てのない6割もの個人持ち出しと堅忍不抜で成り立っていたという、戦時の鍋釜供出レベルのひどい話。事実上無策に等しかった政党の公認を得ながら「一緒に頑張りましょう」なんて候補者たちはよくもいままで平気で言えたものです。
反社会思想の本性が改めて見てとれたという意味で、今回の竹中発言は大変よかった。詳しい出自は知らないけれど、この方は明らかに日本社会と対決しようとしている。同胞を犠牲にしてでも社会を変革させたいとの志向がはっきり見られる点で、久しぶりに公に見ることのできる極左だと思います。
その極左を小泉政権は重要閣僚に重用した。安倍さんは竹中氏を「愛国者」と称揚。昔からレフトとやくざは結びつくといいますね。竹中氏のみならず、竹中氏の発言にいささかの反感も示さないような学者は、自分の手を汚さず壮大な生体実験に加わりたいと言っているようなものです。
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2018年7月2日 12:53 AM
【討論】立法破壊の国会とマスメディア 視聴しました。
ドイツ銀行の筆頭株主は中国だそうで、アメリカによる中国締め付けから欧州でも中国離れが進み、チャイナに依存したドイツがもろにチャイナリスクに曝されようとしているという。
実のないモリカケより、もっとこう言った日本国民が知っておかないと不味そうな話をTV新聞はやってほしいのですが…むずかしいのでしょうね。
新経世済民新聞に記事を載せてくださっている方々の中には右からも左からも批判されている方がいますが、それでも続けてくださっている事に感謝いたします。
(是々非々の議論ができなくなってきている保守系コンテンツやリベラル系コンテンツよりも勉強になっている気がします)
個人的に今回の番組で「耳が痛い」と思った所は
渡邊さん「常識的に考えて人の悪口言ってる人に票を入れたいと思う人はいない」
この部分です。私もよくやるので本当に耳が痛い。
思えば、フランスの選挙でマリーヌ・ル・ペンさんの国民戦線が大きく票を伸ばすも敗れてしまったように、真っ当な政策を掲げていても「人の悪口を言う人(←ルペンさんの御父上)」だと結局は少数派で終わってしまうのだなあと。
フランス国民「政策は支持できるけど、国民戦線はないな」
政策への批判ではなく、個人攻撃に終始していたのでは駄目だという事なのでしょうね。
少々長めの動画でしたが、興味深い内容でしたので、お暇な方はご覧ください。
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2018年7月12日 7:22 AM
設備投資のコストをかけたくないために個人の努力に任せるなんて無茶だろ。
デフレ長期化の貢献者である竹中平蔵には一切政策に口出さないでもらいたい。
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