日本経済

2018年6月8日

【三橋貴明】我々の時代に訪れる「国難」

From 三橋貴明@ブログ

先日のチャンネル桜
「Front Japan 桜」で、
97年以降の緊縮財政により、
わたくしたちが失ってしまった
所得の総額の試算を公表しました。

【Front Japan 桜】衰退途上国化を阻止せよ(他)
https://youtu.be/Cq0JgaSnUS0
http://www.nicovideo.jp/watch/so33287451

【日本国民が97年以降に失った所得 】

試算の前提ですが、
81年から96年までの
公的固定資本形成の増加が
毎年平均4.6%。

81年から96年までの
名目GDPの増加=毎年4.8%でした。

(※乗数効果により、成長率が
公的固定資本形成の増加率を
わずかに上回ったと思われます)

97年以降も緊縮財政を強行せず、
それまで通り公的固定資本形成を
拡大していった場合、
日本の名目GDPは
1366兆円に達していたでしょう。

すなわち、97年以降の二十年間で
喪失した所得の合計は、何と7708兆円!!!

国民一人当たり、6000万円!!!

でございます。

一家四人の家族の場合、
2億4000万円になります。

もちろん、上記は名目ですが、
実質でも四人家族2億円前後の
所得を得られなかったことになります。

今後もデフレが続くと、日本国民が
「得られるはずだったのが、得られなかった」
所得の額は膨らんでいきます。

さて、上記は「所得を得られなかった」
という話ですが、実は我が国は
「ある事情」により、
長期的に巨額の所得を「喪失する」
可能性に直面しているのです。

すなわち、首都直下型地震と
南海トラフ巨大地震です。

『首都直下地震被害推計778兆円
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20180607/1050002697.html

南海トラフ巨大地震や首都直下地震が
発生したあとの長期的な経済被害を、
専門家の学会が初めて推計しました。

このうち南海トラフ巨大地震では、
道路の寸断や工場の損害によって
20年間の被害が最悪の場合
1410兆円にのぼるおそれがあり、
学会は国民生活の水準を低迷させる
「国難」になるとして、
対策の強化を求めています。

災害の専門家などで作る
土木学会の委員会は、
南海トラフ巨大地震や首都直下地震が
発生したあとの長期的な経済被害を
推計し、7日、報告書を公表しました。

それによりますと、地震の揺れや火災、
津波などで道路や港など交通インフラが
寸断され、工場などの生産施設が
損害を受けることで、
長期にわたって国民の所得が
減少すると想定されるとしています。

こうした影響を計算した結果、
地震発生後20年間の経済被害は、
いずれも最悪の場合、
南海トラフ巨大地震で1410兆円、
首都直下地震では778兆円にのぼる
おそれがあることがわかりました。(後略)』

大石久和先生が会長を務める土木学会が、
首都直下型地震、南海トラフ巨大地震により、
日本国がその後の20年間で「失う」
ことになる所得の試算を公表しました。

その額、

● 首都直下型地震 778兆円!!
● 南海トラフ巨大地震 1410兆円!!!

でございます。

土木学会の報告書は、
以下にアップされています。

「『国難』をもたらす巨大災害対策に
ついての技術検討報告書」
http://committees.jsce.or.jp/chair/node/21

大地震により、我が国の交通インフラ、
電力網、工場といった供給能力が破壊され、
日本国は「生産」ができなくなります。

GDP三面等価の原則により、
生産=支出=所得です。

日本国はデフレにより、ただでさえ
所得が停滞している状況で、大震災により
「マイナスの影響」を受ける
ことになるのです。

しかも、長期的に。

政府による緊縮財政で、
デフレが長期化する。

政府の移民政策で、移民が増え、
国民が貧困化し、ナショナリズムが
維持不可能になっていく。

その状況で、首都直下型地震や
南海トラフ巨大地震が発生。

日本国は「存亡の危機」を
迎えることになります。

まさに、「国難」です。

願わくば、本報告書を可能な限り
多くの国民、政治家に読んで頂き、

「今、何をするべきなのか?」

を、真剣に考えて頂きたいです。

首都直下型地震や南海トラフ巨大地震の
発生確率は、三十年以内に70%から80%。

国難は、「我々の時代」に訪れるのです。

関連記事

日本経済

【三橋貴明】新幹線の夢

日本経済

【三橋貴明】長崎新幹線 フル規格軸に検討を!

日本経済

【三橋貴明】読売新聞に求める報道姿勢

日本経済

[三橋実況中継]需要から目を背けている

日本経済

【藤井聡】「(朝日社説)北陸新幹線 大阪延伸は必要か」におけるウソ

【三橋貴明】我々の時代に訪れる「国難」への2件のコメント

  1. たけちゃん より

    小松左京原作 日本沈没は気骨溢れる総理大臣が地殻大変動で沈み行く日本列島から僅かながらも日本人を待避させる物語だが、現実の現代日本は 無能な総理大臣自らが経済的にも人間的にも日本人を奈落の底へ一人残らず突き落とす政策を実施し、来るべき大災害をワザと看過しているフシがある。
    現実に日本沈没が起こったら生き残るのは安倍晋三とオトモダチだけなのだろう。

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

  2. たかゆき より

    日没する処の天子

    書を 日出る処の天子に致す 金が無きや。。。

    「貴様ら まがりなりにも 資本主義を標榜する国家だろ 知らなければ教えてやろう カネとは こうやって回すもんだ」 と

    共産主義の天子さまから嘲笑されているのでせうか、、、

    はい 知恵もなければカネもございません

    カラ筒が ある バカり♪

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

週間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】「反緊縮」は「反グローバリズム」と共に進めよ ~第...

  2. 2

    2

    【三橋貴明】三橋TV始動(前編)

  3. 3

    3

    【三橋貴明】安倍政権が「移民受入政権」であるという現実

  4. 4

    4

    【三橋貴明】三橋TV始動(後編)

  5. 5

    5

    【三橋貴明】残酷な消費税を本当に増税するのか

  6. 6

    6

    【藤井聡】10%消費税増税の「凍結」:風は少しずつ、しかし「...

  7. 7

    7

    【三橋貴明】官も民も等しく良くもあり、ダメでもある

  8. 8

    8

    【柴山桂太】危険な為替条項

  9. 9

    9

    【藤井聡】「消費増税」すれば、「税収」が減ってしまいます。

  10. 10

    10

    【三橋貴明】バランシートとおカネ

MORE

月間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】消費税は、「10%はもうしようがない」と諦めれば、...

  2. 2

    2

    【藤井聡】10%消費税増税の「凍結」:風は少しずつ、しかし「...

  3. 3

    3

    【藤井聡】国土強靱化2.0:「財政」でなく「安心」のための防...

  4. 4

    4

    【藤井聡】「反緊縮」は「反グローバリズム」と共に進めよ ~第...

  5. 5

    5

    【小浜逸郎】泊原発を再稼働すべき理由

MORE

最新記事

  1. 日本経済

    【三橋貴明】残酷な消費税を本当に増税するのか

  2. 日本経済

    【三橋貴明】三橋TV始動(後編)

  3. 日本経済

    【三橋貴明】三橋TV始動(前編)

  4. 日本経済

    【三橋貴明】官も民も等しく良くもあり、ダメでもある

  5. 政治

    【三橋貴明】安倍政権が「移民受入政権」であるという現実

  6. 日本経済

    【藤井聡】「反緊縮」は「反グローバリズム」と共に進めよ...

  7. 日本経済

    【三橋貴明】バランシートとおカネ

  8. 欧州

    【三橋貴明】イングランド銀行

  9. コラム

    【saya】五輪ボランティアで浮き彫りー共犯関係

  10. 政治

    【三橋貴明】「国の借金」という壁を壊すために

MORE

タグクラウド