日本経済

2018年4月13日

【三橋貴明】安倍”移民受入”内閣

From 三橋貴明@ブログ

日本経済新聞が、技能実習生の在留期間が
「10年も可」になるという記事を
スクープしました。

『外国人、技能実習後も5年就労可能に 本格拡大にカジ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29256530R10C18A4SHA000/

政府は2019年4月にも外国人労働者
向けに新たな在留資格をつくる。

最長5年間の技能実習を修了した
外国人に、さらに最長で5年間、
就労できる資格を与える。

試験に合格すれば、家族を招いたり、
より長く国内で働いたりできる
資格に移行できる。

5年間が過ぎれば帰国してしまう人材を
就労資格で残し、人手不足に対処する。

外国人労働の本格拡大にカジを切る。
(後略)』

まず、我が国には
「専門的技術分野・技能」という
外国人の在留資格があります。

専門的技術分野の場合、
元々、家族の帯同は可能です。

「技能」とは何のことかといえば、
外国料理人、外国建築家、宝石加工、
パイロット、スポーツ指導者
などになります。

フランス料理店のフランス人シェフ
などは、この「技能」の在留資格で
日本で働いているわけですね。

「技能」に在留期間の
上限はありますが、更新できます。

特に問題を起こさない限り、
専門的技術分野・技能は
「永住資格」とみなしても
差支えがないと思います。

さて、それに対し、技能実習生は
在留期間三年、もしくは五年の
「実習生」です。

つまりは、外国人労働者では
ありません(少なくとも、建前は)。

先進国
(今ではこれも怪しくなっていますが)
である日本が、アジアなどの
途上国の若者に技能を実習し、
お国に帰ってもらい、祖国の
発展のために貢献して頂く、
という建前になっています。

実習生でございますので、当然ながら
「家族の帯同」は認められません。

留学生は、普通は
「家族を帯同」しませんよね。

さて、日経のスクープによると、
政府は秋の臨時国会で、
技能実習生と「専門的技術分野・技能」
との間の資格、「特定技能(仮称)」を
設立するとのことでございます。

特定技能は、昨年の10月末時点で
25万人の技能実習生に、
さらに最長5年間、就労の道を
開くものです。

つまりは、最長十年の
在留資格となります。

しかも、技能実習生の在留期間が過ぎ、
すでに帰国した外国人に対しても、
上記優遇措置が適用されるようです。

怖いのは、技能実習生として五年、
特定技能として五年働くと、
試験をクリアすることで
「専門的技術分野・技能」に
移行できることです。

「技能」に移行すると、家族の帯同が
認められる上、資格を更新することで
「永住」することが可能になります。

さらに、専門的技術分野・技能の
外国人労働者が、年収などの
一定条件をクリアすると、
滞在一年で「永住権」を得られる
「高度専門職」に移行できるのです。

つまりは、日経がスクープした
「特定技能」の資格創出は、
技能実習生に対し、日本に家族を帯同し、
永住することを可能とする
制度設立ということになります。

骨太の方針2018に入ると言われている、
農業、土木・建設、運送、小売の
「専門的技術分野」化とは、恐らく
本件を意味している
のではないかと推測します。

未だに、安倍政権が「移民政権」
ではないと強弁する人は、
さすがにいないと思います。

安倍政権は、日本の歴史上、
最大最悪の「移民受入政権」なのです。

先日、
「ヒトを安く買い叩くことを望む人々 」
で解説しましたが、グローバリストは
常に「高失業率、人手過剰」を望み、
低失業率、人手不足の時代は、
「移民受入」により、国民の
実質賃金を引き下げ、ヒトを
買い叩こうとします。

安倍政権は、完全に
「グローバリズム」のテンプレ通りの
政策を推進しています。

移民受入は、日本国の貴重な
ナショナリズムを破壊し、最終的には
皇統の維持も不可能とする。

人手不足ならば、生産性向上で
実質賃金を引き上げなければならない。

この手の「当たり前の話」を
日本国民が思い出さない限り、
我が国の移民国家化は避けられない
状況になってまいりました。

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【三橋貴明】安倍”移民受入”内閣への2件のコメント

  1. eva より

    何も知ろうとはしないで、ぬるま湯に浸かってました。本当のニュースを知って日本のことを考えないととんでもないことになります。

    返信

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  2. rama より

    外国人の流入は、いったん間口を広げたら、引き締めることは難しくなる。 理由① まず政府関係者は心情的に「自分が頭の固陋な排外主義者」だと思われるのを非常に嫌う傾向がある。マスコミ・学者どもも騒ぎ出すだろうし。 理由② いったん広げたらそれを予定して計画を作ってきた企業関係者から苦情が出てくる。 理由③ 日本人は、物理学でいうところの「慣性」が大きい。慣性とは「止まっている物体は止まり続け、動いている物体は、動き続ける」という性質。 日本人は、やらないときは全然やらないけど、やりだしたらどこまでも突き進んでしまう習性がある。例。戦争。企業の中国進出。構造改革。

     安部政権が広げた移民受け入れの政策は、今後の政権にもひき続がれることが予想されるので、非常に危険である。 

     そういうことを指摘するとすぐ、安部信者に「今は安部を支持すべし。外交上手だから。安部の代わりにだれがいる。代わりを言え。」とすぐ言われてしまう。三橋さんもいわれたし、かつて西尾幹二氏も言われてしまった。 日本の場合政治家が前もって公約をぼかすし、守らなくてもあまり非難されないので、代わりの政治家を指摘しずらいのである。それこそ鈴木哲夫さんとかの政局通以外は、詳しく知りようがないのだ。

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