日本経済

2017年11月16日

【島倉原】インドブームに思うこと

From 島倉原(しまくら はじめ)@評論家(クレディセゾン主任研究員)

史上最高値の更新が続くアメリカをはじめ、
世界的な株価の上昇が目につきます。
日本株もバブル崩壊以降の天井を抜け、
およそ26年ぶりの高値を記録しました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL07HJG_X01C17A1000000/

こうした中で、日本の個人マネーは
インド市場に向かっているようです。
同市場で運用する投資信託の残高は、
10月末で過去最高の1.7兆円、
1年前の2倍強の水準に膨らんでいます。
この間のインド株式市場の値上がりは
円建てで1.3倍前後なので、ほとんどが
資金流入による増加ということになります。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO23112820U7A101C1MM0000/

上記の記事にはインドのほか、
ブラジル・ロシア・中国といった、
いわゆるBRICs諸国向け投資信託の
2006年以降の残高推移が載っています。
調べてみると、いずれの残高の増減も、
各国株価の上下にほぼ連動しています。
(例えばインドの株価は下記の通りです)
http://realtime-chart.info/世界の株価/インドSENSEX30.html

経済規模がかなり大きくなったとはいえ、
こうした新興国は経済グローバル化の下、
成長のための資本の少なからぬ部分を
先進国に依存しています。
ご存知の通り、日本は世界最大の債権国。
その個人マネーの影響力の大きさが、
上記の連動性をもたらしているのでしょう。
そんなグローバルな資本移動を背景として、
新興国危機が周期的に発生してきたことは、
以前こちらの記事で述べた通りです。
https://38news.jp/archives/04407

けれども、投資ブームはいずれ終わるもの。
過去の経験則に従えば、株価もその時には
大きく下がる可能性が多分にあります。
つまり、マスコミで報道されるほど
過熱した状況でのそうした市場への投資は、
極めてリスクの高い行為といえるでしょう。

とはいえ、ブームがいつ終わるのか、
正確に予測できるわけではありません。
「インターネットビジネスの未開拓地」
という背景もあり、インドブームは
今しばらく続く可能性ももちろんあります。

他方で、世界的な株高の支えとなってきた
欧米の大規模金融緩和が収束しつつあり、
インドのみならず新興国全般、ひいては
世界の金融・経済への影響も注目されます。
国内株式の値動きもやや不安定な感じで、
市場動向から目が離せない今日この頃です。

〈島倉原からのお知らせ〉
1)経済がグローバル化する中で、
金融緩和に依存するのもまた危険な政策。
代わるべき処方箋はここにあります。

↓『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』
http://amzn.to/1HF6UyO

2)メルマガ『島倉原の経済分析室』では、
経済や金融のタイムリーな話題について
独自の観点から分析しています。
以下は直近記事のご紹介です。

直近の株式市場の極端な値動きについて、
より具体的に掘り下げています。
まずは、ITブームの中で注目される、
あるアメリカ企業の株価についてです。
↓「株式市場の極端な値動きが示唆するもの」
http://foomii.com/00092/20171105004747421652

こちらは、株式市場全体の動向に関する
ある指標の極端な動きがテーマです。
↓「続・株式市場の極端な値動きが示唆するもの」
http://foomii.com/00092/2017111123360542301

↓その他、バックナンバーはこちらをご覧下さい。
http://foomii.com/00092/articles

3)ツイッター/フェイスブックページ
/ブログでも情報発信しています。
こちらも是非ご活用ください。
https://twitter.com/sima9ra
https://www.facebook.com/shimakurahajime
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【島倉原】インドブームに思うことへの1件のコメント

  1. たかゆき より

    太古の昔
    マネーと総称される悪霊崇拝が ガイアに存在した、、

    個々の悪霊は $ ¥  € などの標章で示される

    悪霊の跋扈を憂えた創造主はガイアを核の炎で焼き付くしたが
    創造主の お告げによりLunaの地に難を逃れた
    Hoanの一族が人類の祖先となった(出ガイア記)

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