日本経済

2017年10月29日

【三橋貴明】二つの壁

From 三橋貴明

【近況】

日本には、二つの「壁」があります。

何の壁かといえば、日本の繁栄を妨害する壁です。

「日本国を繁栄の下で永続させよう」

と、日本国民や政治家が動いたとしても、
この二つの「壁」により妨げられ、
「発展途上国」もしくは「中国の属国」以外の
ゴールにはたどりつけないのです。

もちろん、わたくしは「○○をやれば、全てOK!」
といった発想を嫌悪します。

世の中、そんな単純ではありません。

それにしても、この二つの「壁」を取り除かない限り、
我が国は繁栄と永続に向かう第一歩を
踏み出すことすらできないのです。

この二つの「壁」は、異なる時期に建設されました。

一つ目の壁が建設されたのは1947年、
二つ目は1997年です。

それぞれ「法文」の形をとっており、
第一の壁が「日本国憲法第九条第二項」、
二つ目が「財政構造改革法
(現:プライマリーバランス黒字化目標)」と呼ばれます。

とにかく、日本国の問題を解決しようとしたとき、
九条二項もしくはPB目標のいずれか、
もしくは双方が必ず立ちふさがり、
一切の解決策が打てないのです。

例えば、日本国が北朝鮮のミサイルに備え、
敵基地攻撃能力を持とうとしましょう。

九条二項「交戦権の否定」に抵触し、
敵基地「攻撃」能力は持てません。終わり。

というわけで、せめて「反撃能力」くらいは持とうよ。

攻撃された後に、反撃するのは
「自衛権」の範囲でしょ。

という話になるのですが、日本の自衛隊は、
戦闘機などを地上の格納庫に収容している、
世にも珍しき軍隊です。

普通の軍隊は、反撃に必要なミサイル、
戦闘機、爆撃機などを、核ミサイルを落とされても
平気な「地下シェルター」の中に格納しています。

そうしなければ「反撃」することは不可能です。

日本が敵基地「反撃」能力を持つべく、
戦闘能力(航空機など)を地下のシェルターに
格納しようとしても、現時点では存在しません。

各航空自衛隊の基地に地下シェルターを
建設する必要があります。

というわけで、防衛費を増強しようとしたところで、
「PB目標」が壁になり、不可能です。

「社会保障支出が増えていく状況で、
PB黒字化目標を達成するためには、防衛費は増やせない。
防衛費を増やすなら、他の予算
(公共事業や科学技術予算など)を削減するか、増税」

という話になってしまうのです。

日本は「憲法九条第二項」と「PB黒字化目標」という
二つの壁を破壊しない限り、発展途上国もしくは
中国の属国という「未来」が確定します。

もちろん、九条を改正し、PBを破棄したら
「それでOK!」という話ではありません。

とはいえ、二つの壁が存在する限り、
繁栄への道にたどり着くことすらできないのです。

これが日本の現実です。

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日本を亡ぼす「壁」の一つ、PB黒字化目標を破棄するためには、国民が経済、デフレ、財政、そして「財務省が何をやってきたのか」について、正しい知識を持たなければなりません。

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◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第244回「内部留保課税という狂気」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

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とはいえ、この世界には買い手の「効用」を高めることが、買い手の「幸福」に繋がるわけではないサービスがあるのです。

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【Front Japan 桜】財務省が日本を滅ぼした / 精神科から見た医療費の問題[桜H29/10/27] https://youtu.be/JDUMJ94Tpks
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『ビットコイン①』三橋貴明 AJER2017.10.24
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