From 島倉原(しまくら はじめ)@評論家
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★★★★★:midori sensei様のレビュー
過去最高の内容でした。
ヒラリーとトランプの戦いは、以前も分析されていましたが、
TPPの成り行きは、まさに シナリオ通りと より深く理解できました。
モンサント社の世界農業戦略など、本当に、三橋先生の処には
密度の濃い情報が 集まる物だと感心しました。
特に、世界史の奴隷制度が今日の文化、価値観の違い…との考察は素晴らしいです。
ここまで言って〇〇…テレビや新聞に書けない真実を、
実際に三橋先生は、こんなに斬り込んで良いのか、今回は心配になりました。
月刊三橋10月号
「2016アメリカ大決戦〜グローバリズムと反グローバリズム、勝つのはどっちだ?」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php
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今週月曜日の本メルマガは、三橋さん執筆の「いわゆるリフレ派の罪」でした。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/10/17/mitsuhashi-481/
かくいう私自身も、リフレ派の方々が唱える金融政策が無効であることを、
理論・実証の両面にまたがり、折に触れて指摘してきました。
そんな批判ばかりではあまりにもかわいそう(?)ということで、
今回はリフレ派の残した功績を、理論的に解説してみたいと思います。
リフレ派の功績とはズバリ、
主流派経済学の立場からの均衡財政論を、
身をもって葬り去ったことにあります。
なぜそのようなことが言えるのか―それを解くカギは
「財政支出=税収+国債発行+通貨発行」という、
いわゆる政府の予算制約式に存在します。
予算制約式そのものは、支出(左辺)のあるところには、
必ずそれに見合った何らかの形での資金源(右辺)が存在するという恒等式、
すなわち、経済学派の違いを問わず、常に成立する構図を示したものに過ぎません。
では、なぜこの恒等式から、
「財政支出は全て税収でまかなわなければならず、
前者が後者を上回る財政赤字は悪」という
均衡財政論が導き出されるのでしょうか。
財政支出が税収を上回り、財政赤字が発生する局面では、
その分国債発行か、通貨発行(いわゆるヘリコプターマネーや、
公的部門全体ではマネタリーベースを資金源としている
中央銀行による国債買取りすなわち「マネタイゼーション」も、
こちらに分類されます)を実行しなければなりません。
しかしながら、通貨発行に頼れば過度なインフレを招くため、それはご法度。
だからといって代わりに国債発行を増やし続ければ、
いずれ民間の買い手がいなくなって国債が暴落して
政府の資金調達が行き詰まり、財政が破たんする。
したがって、突き詰めると財政支出は全て税収でまかなわなければならない―
これこそが、主流派経済学の立場からの均衡財政論の骨子なのです。
ところが!!
日銀はリフレ派の論理の下で「異次元金融緩和」という名の
大規模なマネタイゼーション、すなわち通貨発行を推し進めました。
その結果は過度なインフレどころか、
消費税増税の影響がはげた2015年度以降、
むしろ次第にデフレ傾向が強まっていることは、
前回もお伝えした通りです。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/10/06/shimakura-58/
すなわち、リフレ派はある種の社会実験によって、
「インフレを招くため、通貨発行はご法度」という
均衡財政論の大前提をくつがえしてしまったのです。
そうなると、
「財政赤字を続けると国債の暴落を招き、財政が破たんする」
という均衡財政論者の結論も、当然ながら成立しなくなってしまいます。
もちろん、「通貨発行を増やせばインフレになる」という均衡財政論の大前提は、
ほぼそのままリフレ派自身の理論的根拠でもあったので、その破たんは当然のごとく、
リフレ派理論の失敗という結果にもつながりました。
そうした現実離れした理論を振りかざして
日本のデフレ脱却を遅らせたことは、
三橋さんもご指摘の通り、間違いなくリフレ派の罪。
しかしながら、そうした失敗を白日の下にさらすことで、
本来正しい政策である積極財政の大きな足かせとなっている
均衡財政論と事実上共倒れしてくれたことは、
「リフレ派の功績」として評価しても良いのではないでしょうか。
〈島倉原からのお知らせ〉
なぜ通貨発行を増やしてもインフレにならないのか―
その仕組みについてもう少し詳しく知りたいという方は、
下記拙著などを参考にして下さい。
↓『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』
(二番目のURLはあらすじをまとめたブログ記事です)
http://amzn.to/1HF6UyO
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-94.html
今月に入ってドル高傾向が強まる中、トルコリラ相場の動向と、
ソフトバンクとサウジアラビア政府による投資ファンド共同設立という2つの事象について、
世界経済を動かす金融循環の観点から考察しています。
↓「トルコリラ相場とソフトバンクの投資ファンド」
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-202.html
リフレ派政策が限界を迎えた日本のみならず、
アメリカをはじめとした主要各国の長期金利が上昇傾向を示す中で、
超低金利環境に支えられてきた不動産投資信託(REIT)の長期的な動向について考察しています。
↓「不動産市場を左右する長期金利の動向」
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-201.html
↓ツイッター/フェイスブックページ/ブログでも情報発信しています。こちらも是非ご活用ください。
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ーーー発行者よりーーー
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★★★★★:midori sensei様のレビュー
過去最高の内容でした。
ヒラリーとトランプの戦いは、以前も分析されていましたが、
TPPの成り行きは、まさに シナリオ通りと より深く理解できました。
モンサント社の世界農業戦略など、本当に、三橋先生の処には
密度の濃い情報が 集まる物だと感心しました。
特に、世界史の奴隷制度が今日の文化、価値観の違い…との考察は素晴らしいです。
ここまで言って〇〇…テレビや新聞に書けない真実を、
実際に三橋先生は、こんなに斬り込んで良いのか、今回は心配になりました。
月刊三橋10月号
「2016アメリカ大決戦〜ク_ローハ_リス_ムと反ク_ローハ_リス_ム、勝つのはと_っちた_?」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php
【島倉原】いわゆるリフレ派の功績への1件のコメント
2016年10月21日 10:09 PM
ふむふむ、なるほど! と言う事は主流派(財務省)も同様、リフレ批判をすればするほどブーメランが己のオツムに突き刺さり脳みそが垂れ流し状態になっている現状でんな。可哀想な人達はともかく、今日本は長期投資の絶好なチャンスであり、逆に回収能力の高い事業は円高圧力を誘発するのであまり考えなくてもよく様々な未来への挑戦ができる現状であって『蜘蛛の糸』の様に一本の糸を取り合う醜い貶し合いをする必要もないのです。インフラ、防衛、教育、エネルギー、宇宙、様々な未来への投資が出来る財政があるのならば、貶し合うのではなく全員が政府に訴えたらええねん。「出来ない」言うたら『嘘』になるからその時は暴動起こしたったらええねんで。こっちに大義あんねんから。エエ子ちゃんになったら損するで。
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