日本経済

2016年9月26日

【三橋貴明】社会実験の終わり

From 三橋貴明

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【今週のNewsピックアップ】

日本銀行の総括
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12202366754.html

岩田規久男教授への提案
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12203013549.html

80年前の大恐慌という「超デフレーション」と戦ったジョン・メイナード・ケインズは、著書の「雇用、利子、お金の一般理論」のラストにおいて、
「経済学者や政治学者たちの発想というのは、それが正しい場合にもまちがっている場合にも、一般に思われているよりずっと強力なものです。というか、それ以外に世界を支配するものはほとんどありません。知的影響から自由なつもりの実務屋は、たいがいがどこかの破綻した経済学者の奴隷です」
と、書いています。

まさに、このまま「経済学者」の妄言、率直に書けば「間違った発想」に基づき、過去三年半、デフレ脱却を目指したのが我が国なのです。

岩田規久男教授を初めとする「いわゆるリフレ派」の間違ったデフレ対策、
「日本銀行が2%のインフレ目標を設定し、コミットメント(責任を伴う宣言)に基づき、量的緩和を継続すれば、期待インフレ率が他k●はずだ。期待インフレ率が高まれば、実質金利が下がるはずだ。実質金利が下がれば、設備投資や消費が増え、需要が拡大することでデフレ脱却できるはずだ」
という、「はずだ」理論に基づき、すでに250兆円超のマネタリーベースを拡大したにも関わらず、インフレ率は▲0.5%。ところが、誰も責任を採らない。

そもそも、一般の経営者や消費者が「期待インフレ率」やら「実質金利」など見ているはずがないでしょ! 誰一人、見ていませんよ。

なぜ、実質金利が下がった(ずっとマイナスで推移)にも関わらず、我々が設備投資や消費を増やさないのか。
これだけデフレが長期化し、儲かる投資先がない状況では、実質金利がどうであろうとも経営者は投資を増やしません。それ以前に、我々経営者が見ているのは、「名目金利」と「投資利益」のみです。実質金利を横目で見ながら投資決断する経営者など、この世に一人もいませんよ!

更には、安倍政権の緊縮財政で実質賃金が下がった我々が、消費を増やすはずがないでしょ。期待インフレ率など、消費者は一人として意識していません。

我々は単に、実質の所得が増えれば消費を増やす。実質賃金が下がり、貧困化すれば、消費を減らす。ただ、それだけの話です。

上記の類の話は一般国民にとっては「常識」ですが、経済学者たちにとってはそうではないのです。我々は、実質金利が下がれば投資を増やし、将来インフレになるという予測があれば、賃金がどれだけ下がっていても消費を増やすのです。
そんなわけがないでしょ!

「デフレは貨幣現象」という、奇想天外な理論に基づき、日銀の量的緩和のみでデフレ脱却を果たそうとした結果が、現在の日本なのです。「いわゆるリフレ派」の社会実験は、失敗に終わりました。

さあ、どうしますか。

別に、難しい話ではありません。9月20・21日の日銀金融政策決定会合で「日銀がギブアップ」した以上、残された手段は政府による「需要創出=財政出動」という普通の政策しかないのです。

常識に帰りましょう。それこそが、現在の日本国民に求められているのです。難しく、かつ間違った理論に基づく社会実験は、もう終わりました。

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【三橋貴明】社会実験の終わりへの4件のコメント

  1. robin より

    あらゆる政策には賛成派反対派が居て対立するのは当然ですね、安倍政権はこの矛盾する双方を両立させよう、という政治的交渉が上手なのでしょうね、金融緩和する一方で消費増税緊縮財政で需要を減らし、未来投資会議では生産性向上のための投資を訴え働き方改革実現会議で移民を受け入れる。「永遠に0」成長政権と呼ぼうか。日本人が働いた経済成長分はグローバル株主に流れる。政治家にとって善悪は等しく権力で、万事がパワーゲームなのだろう。「今だけ金だけ自分だけ」なのだから同じ国民や将来世代への連帯意識が希薄になり「待つ」ことも出来ず生活が不安定で変化の激しい社会を望んでいるのだろう。

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  2. きらきら より

    残念ですけど、あと残っている方策としては、外国人移民推進です(笑)批判し難いように、しっかりヘイトスピーチ(日本人だけ)規制法を成立させてあります。この方策なら、国のあり方そのものから駄目になるので、経済ごときは問題ではなくなり、解決できます(笑)

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  3. たかゆき より

    下げ 噺 ♪風が吹けば 桶屋が儲かる はずだ、、、ほとんど 落語の世界が長屋の黒介と岩蔵の経済談義どこまで 下げたら いいんだべ、、タガが外れて マイナス金利という オチですかではでは お後が よろしいようで ♪

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  4. 拓三 より

    実質金利を下げることだけに捉われ、金利上昇圧力を同時に上げなければ意味がありません。これを航空力学に例えると、浮力を生むには抗力が必要であります。抗力を生むには推力が必要です。当たり前の事。リフレ派さんは、色気出しすぎ!確かに理論的には一つのほころびを解けば次々に解け、脳に刺激を与え「自分は天才」と錯覚してまう。特に社会経験が少ない若者は特に。だからと言って金融政策は間違いではありません。金融政策を否定する人はテロリストか残念な人たち。三橋はん!実質金利を見て投資してる奴ら腐るほどおるで。カネでカネを儲ける投機家ども!…….と言う事は….キャアーーーーー。

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