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2015年11月9日

【三橋貴明】職人さん存亡の危機

FROM 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/

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「中国の読み方–地獄に引きずり込まれないために日本人が知るべきこと」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php

●他国と違う・・・中国経済成長率の算出のカラクリ
●中国に存在する”鬼の城”とは?住んでいるのは一体誰なのか?
●日経新聞に煽られて中国進出した日本企業の悲劇
●地図を横にすると見えてくる…日本は中国の世界進出を邪魔する”蓋”

http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php
【11/10(火)まで】

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【今週のNewsピックアップ】
合成の誤謬を打破できる者
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12092065314.html
絶望のGDP600兆円
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12092410265.html

最近、講演で全国を回っていると、比較的景気が良い地域では「人手不足」が大きな問題になりつつあることが分かります。特に、人が動かざるを得ない「職人さんのサービス」などにおいて、人手不足は深刻化しつつあります。

企業経営者の方々は、
「このまま職人が高齢化し、引退してしまうと、技能継承ができない」
と、危機感を抱いていらっしゃいます。それにも関わらず、なぜ若い人を雇わないのか。あるいは、雇えないのか。
「お客さん側がサービス価格の引き上げを受け入れないだろうから、高い給料で若い人を雇用することも難しい」
とのことでございます。

本当に、顧客側がサービス価格の引き上げを受け入れないのでしょうか。受け入れないでしょう。何しろ、我が国には未だにデフレギャップが存在する、つまりはデフレが継続しており、さらには国民の間に「デフレマインド」が蔓延してしまっています。

日本国民の多くにとって、モノやサービスの価格は「下がるもの」という意識が染みわたっており、この状況で「値上げを」とやることは、確かに難しいのだと思います。

とはいえ、生産年齢人口比率の低下は容赦なく進み、いずれは値上げをせざるを得ないか、もしくは「サービスを供給できない」状況に至ります。
もっとも、顧客サイドにしても所得(利益)が十分に出ている、もしくは「利益を継続的に増やせる見込みが立った」わけではないため、サービス価格の引き上げは受け入れ難いものがあるでしょう。結果的に、サービス供給者(企業)が「人件費の上昇」と「顧客からの価格引き下げ要求」に挟まれ、増収になっても減益、に突入してしまっている企業や「業界」が少なくありません。

すなわち、現在の日本にとって必要なのは、誰かが「サービスを高く買う」ことなのです。しかし、デフレ期にはサービスを安く買うことが、民間にとっては合理的になってしまいます。
みんながモノやサービスを安く買おうとすることで、各人の所得が下がっていく。合成の誤謬が発生しているわけです。

だからこそ、非合理的に「サービスを高く買う」ことが可能な政府の出番なのです。合成の誤謬を打破できる者は、政府しかいません。
しかも、安倍政権は「名目GDP600兆円」という目標を掲げています。政府が「サービスを高く買う」ことで、名目GDPは増えます。名目GDPとは、誰かがモノやサービスに支出した金額の合計なのです。

それにも関わらず、政府がモノやサービスを「安く買う」ことを続けているわけで、名目GDP600兆円達成は「夢のまた夢」であり、同時にこのままでは現役世代の技能が、若年層に引き継がれないまま、我が国は発展途上国化していきます。

日本国や日本政府がやるべきことは明らかであるにも関わらず、安倍政権は経済財政諮問会議に伊藤元重東大教授など、日本に誤った道を歩ませることを続けてきた人を起用し、誤った提言をさせています。

国民一人一人が危機感を持ち、「安倍政権は間違っている」という声を政治に届けない限り、現状は変わらず、我が国はモノやサービスの生産ができない発展途上国と化すでしょう。

「日本政府はやるべきことをやるべき!」に、ご賛同下さる方は、↓こちらをクリック
https://www.youtube.com/watch?v=Gdo9CzUvhhk&list=PLzWX3wp6mOwqeYiQGOiLn2vaRec8VAq87&index=31

PS
・・・中国経済は、高騰していた不動産価格、株価がともに大幅に下落し、バブル崩壊の苦境に直面している。この状況に対する解釈は二つに分かれている。

一つは「単なる景気後退」あるいは「投資主導の経済から消費主導の安定成長への過渡期」とする見方、もう一つは「メッキが剥がれた中国経済が崩壊を始めた」あるいは「経済のみならず、中国共産党の独裁体制崩壊の序章」などとする見方だ。

単なる景気後退なのか、それとも崩壊の序曲なのか? 日本への影響は? われわれは今後、どう対処していくべきなのか?

中国取材から帰国したばかりの三橋貴明が、自らの足で集めた最新の情報を元に、「中国の読み方」、そして「中国との付き合い方」について解説する。
(月刊三橋最新号「中国の読み方〜日本が地獄に引きずり込まれないために」)
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php

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【三橋貴明】職人さん存亡の危機への7件のコメント

  1. ねこ より

    アメリカを見ていても、80年代くらいまでは、クラフトマンシップを、尊重する気風があって、よかった気がします。が、ホワイトカラーとか金融とか製薬企業とかが力を持ちすぎてきて、食肉工場なども職人技から、奴隷労働のようになってきた、またそれを安くなって喜ぶ消費者がいて、ほらみんな喜んでるじゃん安くした俺たちは正しい!職人のこだわりなんか切り捨てOK、工夫して無駄をなくした俺たちこそ神サマに褒められる正義のヒーローだ!だから他人より金持ちになって当然!みたいな。・・しかし、それは、社会をジリ貧にする、賎しい心根、間違った価値観だったのでしょうかねーー。儲けるのは善!みたいな彼らの宗教ともリンクしていそうなのが、ややこしいですね。アメリカの生活水準も80年代より低質化したそうですね。要因はいろいろと思いますが。

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  2. 下出 より

    「職人の人手不足」、そうなるのは、至極当然の話。ホワイトカラーだと、給料が高く、休みも多く、体も楽。なのに、社会的地位も高い。ブルーカラーは、給料も安く、休みも少なく、体はキツイ。なのに、社会的地位は低い。これで、職人になりたい人が増えるのでしょうか。建設業では、施主からもらう金額の1/3ほどを工事費に充てていて、一次下請に全部を支払い、その金額の一部を差し引いて、各二次下請に支払い、またその一部を差し引いて、各三次下請に支払い・・・。こんな事で良いものが作れるのでしょうか。設計監理費や営業費が高すぎる。三井不動産の傾いたマンションの問題は、元請の三井不動産の問題であって、三次下請の旭化成建材ばかりが叩かれてるのはおかしい。そもそも、材料を発注してる業者の責任でしょ、と言いたい。三次下請だと、工事するだけでしょ。文句を言えば、次から仕事がもらえないから、誰も文句が言えない。それで、不手際があったら、世間から強力なバッシングを浴びる。一番悪いのは、少しでも安く買いたたこう、という施主の方。変な不動産屋に騙されて入居された方々には、お気の毒としか、言えません。で、こんな状況を見てて、そういった業界に就職したいですか。施主は叩けば値引きするもの、と考え、元請も安く受注し、下請けに押し付ける。支払いは値切って消費税分は値切るのが当たり前。見積もりを出しても、「半値八掛け」が普通。国土交通省の「建設物価」なんて、いい加減なもので、何で、これが適正価格?という代物。もう米式の構造を変えて、昭和40年代以前の構造に戻らなければ、少なくとも、建設業の匠は消えていくでしょう。

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  3. ねこ より

    まぜっ返しですが、個人的には、作務衣を着たオジサンが歯ブラシをのぞきこんでいる全面広告には、何じゃこりゃ、って思いますけどね、へー(・∀・)て。何で歯ブラシに作務衣やねん、ヽ(^。^)丿て。こういうのはセレブ番組と同様に、載せている新聞の知性も、イメージダウンですね。

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  4. ねこ より

    お世話になっております。すごく納得します、採算はとれないが人の生活に必要な物事、というものがある、こと。そこをフォローするのが、公がやってほしいことですね。大学でも役所仕事でも、競争に放り込むことで、採算のとれるトコばっかり力を入れて、ほらやっぱり民間のほうが成績上じゃん公のヤツはダメだ、みたいな話に持って行きがちですが、ちがうヤロ、と、採算のとれない民間が手を出さない地味だけれども必要なことを、落ち着いてじっくりやってみんなに平等に貢献するのが、公やろ、と。まあ、一般人も、安売りばっかりありがたがる精神は、いけませんね、パック1円の卵とか、ばかり買いあさって、それが賢い節約主婦、みたいにおだてる昼番組が流行りましたが、それはどこか誰かに歪みがでることなので、それで得意になるのは、本来、賎しい心得なのですねーー;そうかと思うと、逆極端にセレブ?を憧れ、みたいな番組とか。賎しい心根を省みないといけませんね〜(セレブに憧れはないですが安売りはひかれます(^-^;)

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  5. たけちゃん より

    三橋先生 デフレマインドが蔓延するのはひとえに政治家が悪いせいです。特に小泉純一郎以来の構造改悪を20年も続ける自民党清和会のバカ議員共のせいです。だからといってミンスがいいと言う訳では無いですが小泉がいなければミンス政権も無かった訳で特に竹中平蔵を今尚登用するバカ性悪棄民党の責任は万死に値します。

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  6. 神奈川県skatou より

    三橋先生をいつも応援しております。職人といえば、自分の身近には、似非職人、エセショクニン、というのもいます。もう自分の仕事にはとっくに飽いており、やってることはひと時代前のことだが、口先だけは鋭く、上司までも言いくるめて「俺の理屈が正しい」と自己完結してしまっているパターンです。自己完結しているから自分が顧客を観てないことも気づかず、誰のための仕事か見失い、新しいことを嫌い、いや自分自身との闘いを辞めている、そのくせプライドと自分の古びた技術のこだわりだけは頑強。やたら上下関係や年齢関係を強調する。若い人からみれば区別つきにくいこの似非職人、職場では腫れ物なのですが、こういう残念な陥穽もあるわけで、それら含めてどう人を育て、先行きまで考えるかというのも、大事な話かなと思います。人に限らず、部署、会社レベルで似非職人になっていないか。そんなものたちを保護・支援して未来は拓けるのか。そんなことを最近の苦労から考えております。(自分も職人気質なのですが、、、だからこそ許せないというか。。。)

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  7. ぬこ より

    デフレ脱却して企業の業績が良くなっても、果たして、僕らの生活は良くなるんでしょうか?上場している大企業であれば株主(平均して日本の大企業の3割近くは外国人株主)の意向には逆らえませんし(そもそも会社法自体が会社は株主のものであるという精神前提で創られている気がします)、中小法人であれば融資をしてくれる金融機関(日本の大手金融機関の株主の4割近くは外国人)の意向には逆らえません。これらの目に見えない外国人投資家(とは言え、最近では、どんな財閥や、どんな投資銀行が保有しているかは判りつつありますよね)の顔色を気にしながら政治をしているのが安倍自民党政治ではないでしょうか?現に、三橋先生の批判なさっている民間議員と称すロビー団体(というより民主主義否定の独裁者群)って、大体が、これら外国人株主か、もしくは彼らの威を汲む人脈で構成されていますよね。その連中が日本の政治に陰に日向に圧力をかけてやってきた事が、自民なら構造改革、ミンスなら事業仕分け、なのではなかったでしょうか?企業の幸福が働く人の幸福では【必ずしも無い(勿論、比例する部分も多々あると思いますが)】。と言う事の批判抜きには語れない気がします。これからデフレ脱却しようがなんだろうが、非正規雇用は無くならないと思いますし、彼らが一生低賃金なのは判り切っているかと思います。

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