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2015年5月2日

【浅野久美】天まであがれ

From 浅野久美@月刊三橋ナビゲーター&チャンネル桜キャスター
http://keieikagakupub.com/38news/

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●●憲法9条は日本の誇りなのか? 国家の危機の原因か?
月刊三橋最新号のテーマは「激論!憲法9条〜国家の危機に備えるために」

https://www.youtube.com/watch?v=4OQ4DnbgVS0&feature=youtu.be

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いよいよ大型連休ですね。
いつも殺人的なラッシュとなる朝の電車がガラガラに空いていると、わーい、とシートを堂々と占領出来て得をしたようでもあり、でも、ゆったり座ったら座ったで、あまりにいつもと違う広い空間に落ち着かず、遠足に置いて行かれたおっちょこちょいな子供になったような気分にもなり。
で、一瞬大きくふんぞり返ったものの、さりげなく姿勢を直して座ってみる・・・日本に残ってカレンダー通りやり過ごす者(私です)にとっては、いまひとつ、世の中の連休モードに乗り切れていないままのゴールデンウィークの始まりとなりました。

でもね、GWって、どちらかといえば、年末年始の休みほど気合の入った非日常でもなければ、夏休みのように、非日常を積極的に追求して楽しむ、とするガツガツ感があるわけでもないし、
本気でがっつり息抜き出来ないような、なんつーか、どこか「ほどほどにしとけよ」感がありませんか?
スキーでも海水浴でもない、《超》ちょうどいい緩めの陽気のせいなのかな・・あるいは、新年度からの頑張りを癒す調整期間にも当たるせいか、ホリデーという意味では、
余力を残しながら楽しもう、という《(仮)》みたいな空気を何故かいつも感じてしまうんですよねぇ。
なーんて。ま、特に大掛かりな予定もなく、同窓会と法事以外はひたすらデスクワークの宿題に精を出さなければならない連休なので、ただのヒガミみたいになってしまいますけどね。

そんな中、いちばんGWの実感を沸かせてくれるのが、電車の窓から見える鯉のぼりでしょうか。大きければ大きいほど、空気を孕んで高く泳ぐ姿には今でもわくわくします。
学生時代に、老舗の人形店で働く友達のピンチヒッターで、二週間ほど春休みのアルバイトをしたことがありますが、鯉のぼり一式って、金糸を使ったものなどは100万円ぐらいするものもあるんですよ。たしか鯉のぼりセットの正式な名称は《鯉の滝登り一式》。
健康と立身出世を願うには、めちゃくちゃ縁起が良さそうですね。
五月飾りのカブトを羨ましいと思ったことはないけれど、鯉のぼりだけは男の子のいる家庭が羨ましかったなぁ。
都市部では屋上やベランダに立てる小ぶりの簡易スタイル以外はあまり見られなくなりましたが、都内から離れれば、庭の広いお宅で立派な鯉のぼりを立てているのをまだ見つけることができますね。
子供の頃、少し風が強まる夕方に、農家の同級生の家で、地面に飛び跳ねる大きなヒゴイとマゴイの影をみんなで追いかけるのがとても楽しみでした。
あの、《ただの土》だった広い地面も、今となっては恋しいです。
空に舞う鯉のぼりの黒い影を踏みながら遊ぶなどという経験は、都会の子供にはなかなか縁がないかもしれませんね。
というわけで、この連休は、どこかで鯉のぼりを見つけて、
同窓会で再会した幼なじみとウン十年振りに影踏みでもしたいと思ったりしている浅野です。
みなさま今週もオンとオフの調整など、いろいろとお疲れ様でした。

ところでこの時期は映画館も混むでしょうね。知り合いの子供も《名探偵コナン》か《シンデレラ》か、どちらを観ようか迷っていると嬉しそうに悩んでいました。
シネコンとよばれる複合施設も増えたので、おやつを食べたり、あれこれグッズやらも欲しくなるし、親たちもお小遣いをたくさん持っていかないといけないのかな。

私は先日、久しぶりに横浜の《シネマジャック&ベティ》という、映画好きの人にはよく知られるミニシアターに行ったのですが、相変わらず年配の方々でほぼ満員。
建物からはみ出て、裏の中華食堂(サンマーメンが_550・味は良いのに残念ながら餡が薄い)手前までつながる勢いの長い行列をみて、一瞬、入れないかとヒヤヒヤしましたよ。

大きなシネコン流行りの昨今、ホールの構えも上映作品の規模もまったく対象的なこじんまりとした映画館ですが、かつて一旦は閉館となったものの、多くのファンの声で復活したという、小粒ながらも60年以上の歴史を持つレジェンドなんです。
そして、今では年配の映画ファン中心に大変な愛され劇場となりました。
《ジャック》と《ベティ》が一緒になる前身のひとつ、洋画専門の《日劇》だった建物は、老朽化が原因で取り壊されてしまいましたが、ぜひとも次の世代に残したかった、とてもとても素敵な古い建物だったんですよね。(ちなみにそのすぐ裏に、オウム真理教の横浜支部道場がありましたっけ・・・・)

私が今回観たのは《妻への家路》という中国映画です。
台湾映画や香港映画は度々観ますが、中国大陸の作品は本当に久しぶり。
張芸謀(チャンイーモウ)監督は、北京オリンピックの開幕式典総指揮を担うほどの世界レベルの大物ですが、かつては抑えの効いた、最小限の表現でありながら、深い行間の側にむしろインパクトを際立たせるような独自の世界を築いてきた映画人として世界をうならせていました。
しかし、その後は何を思ったか、急にワイヤーを使ったりCGを駆使したりすることが多くなって、個人的には何年もまったく興味も敬意も失せていたところ。
さらに、2011年、いわゆる《南京大虐殺》の虚構を、えげつないほど過剰に表現した、中国映画史上最高の制作費をかけた一大プロパガンダ映画を撮ってからは、正直、張監督には敬意どころか、嫌悪感しか持てなかったのですよ。
かつては、ドラマの背景にある真実を深く裏取りし、ドキュメンタリー性を誰よりも大事にしていたはずの監督なら、《虚》はあくまで《虚》であることぐらいは知りつつ、敢えてその部分を誇大に広めたのでしょうから、中国政府に媚びた、あるいは利用された、、そのくらいの想像しか出来ません。

その、中国政府お気に入りの(はずの)監督が、久しぶりに、微妙な文革ネタで、これまた盟友コンリーさんとのタッグときいて、ちょっと気になっていました。
映画を観終わった感想は、私にとっては少々期待ハズレではあったものの、役者さんたちの演技は文句なく素晴らしく、つまり、演出も健在なのだと思います。でも、ところどころ雑な印象があって、感情移入はあまり出来なかったかな。

ところで、今では中国という国に親しみをまったく感じなくなってしまったこんな私にも、
まだ留学生上がりだった若かりし頃、日中合作映画やドラマ・CMなどに係わっていたこともありました。
かつては張芸謀監督をはじめ、多くの中国、台湾の映画人の皆さんと、仲良くさせていただいていた時代があったことを、特にここ数日、色濃く思い出しています。
思えば、常にその中心にはひとりの、アジアの映画技術の発展と交流に尽力した日本人録音技師、山方浩さんがいました。
当時から中国の悪口ばかり言っているような私にも、いつも笑いながら、たくさんのスタッフ仲間を紹介してくれたものです。日中双方の映画人のよい兄貴として、多くの若者に慕われていた人。
《妻への家路》の録音技師も、今では有名な録音マンですが、かつて日本では、山方さんが親しくフォローしていた研修留学生の名前でした。
また、「中国はひどい国だけど、文化や芸術までを卑下してはいけないよ」というのが、山方さんの口癖で、私もよく言われていましたっけ・・・

先頃、公私に渡って大変お世話になったその山方浩さんが、ネパールの地震で雪崩に巻き込まれて亡くなりました。
もしかしたらチベット人亡命の山越えが映画の題材なのか、それとも一般の登山隊の記録映画なのか、まだまったく詳細はわかりません。現実のこととはとても信じられませんが、今はただただ、大きな感謝と敬意を込めて、静かにご冥福を祈りたいと思います。

ネパールの今回の地震は、首都壊滅という絶望的な被害となりましたが、そんな状況のなかで、現在もがれきの中から生存者が発見されていることを知り、その尊い生命力には強く手を合わせたくなります。
私にとっても、ネパールは、大切な恩人の最期の地となってしまいました。
日本も含め、各国からの多大なバックアップはもちろん、
中国が乗り込んで来て、混乱に乗じてネパールまで我が物にしてしまわないように、世界の監視の目もひときわ光らせなければなりませんね。

さて、
どうかみなさんも事故などにはくれぐれも気をつけて、健やかなゴールデンウィークをお過ごしくださいね。
交通事故はもちろん、海や山の事故も多いですもんね。たくさん注意してください。
ではでは、素敵な《鯉の滝登り》に出会えますように。

PS
憲法9条は日本の誇りなのか? 国家の危機の原因か?
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https://www.youtube.com/watch?v=4OQ4DnbgVS0&feature=youtu.be

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【浅野久美】天まであがれへの2件のコメント

  1. あまき より

    毎回楽しみに拝読していますが、大陸の故事に因む鯉の滝登りに始まり山方浩さんへの哀惜に至る浅野さんの筆力。名文風、通俗はびこる媒体で、これほどさりげない文体で胸に迫る追悼を読んだことがない。浅野さんの至芸を見出した三橋さん、水島さんは伯楽です。

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  2. たかゆき より

    百瀬の滝を登りなば♪いつかは竜になってやる と登竜門をくぐったばかりの この季節散歩の途中に立ち寄った名画座で観た黒澤明監督の「生きる」ラストのシーンで不覚にも涙した記憶があります。無彩色が好きなので、、仕事での作業着は白 普段着は黒を愛用し趣味は臨書 不祝儀色にまみれております。いつも思うのですがお仕事で深い挫折を経験なさった支那の書家には逆立ちしても適いませんね好みのタイプは  黄庭堅人混みと 行列が苦手なので連休中は学生時代に戻り早朝テニス 風呂 読書に臨書 そして竜の姿焼きならぬ どぜうの蒲焼きと焼酎で締める毎日となりそうです。橘かおる朝風に泳ぐ鯉のぼりに出会えますように?

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