From 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/
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●このVideoには一部の方にとって不愉快な内容が含まれています。
ご覧になる場合は自己責任でお願いします。
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【今週のNewsピックアップ】
●東日本大震災から四年が過ぎ去り
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12000131919.html
●安倍政権の真実
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12000477174.html
わたくし達日本国民にとって、東日本大震災により東北の被災地が大きく傷ついたことは、人間でいえば、例えば左腕を骨折したことに等しいわけでございます。現時点で復興は途上にあり、未だ左腕からギブスが取れていない状況なのです。
自分自身や自分の家族が左腕を骨折したとき、わたくし達はとりもとりあえず病院に駆け込み、治療しようとするでしょう。当たり前ですが、完治するまでは「激しい運動」や「筋肉質な体を目指す」といったことは控えなければなりません。
それにも関わらず、日本政府は東日本大震災発生後、「財源」の議論を延々としていました。大震災という緊急事態が発生した以上、普通に建設国債と日銀国債買取で財源を確保すればいいのです。ところが、財務省を中心に財源議論が続けられ、結局は「復興税」という異様な手段で財源が確保されることになりました。
さらに、自民党政権になって以降は、総選挙の際に「まず、復興」というスローガンが掲げられていたにも関わらず、公共事業を十分に伸ばさず、人手不足の解決のために長期的な予算(もしくは計画)が組まれることはなく、消費税増税が断行され、国民経済がマイナス成長に落ち込む中、外国人労働者受け入れや、労働規制緩和(派遣法改正など)といった「国民をしばき上げる政策」が次々に繰り出されてきています。
挙句の果てに、東北の主要産業の一つである「農業分野」において、農協改革やTPPという、「弱者淘汰」方式の改革が実施されようとしています。
こんな有様では、東北の被災地の方々が「将来のための投資」を実施しようとは思わないでしょう。
農協改革の目的の一つは、加工・流通分野を担う全農の株式会社化や、民間企業の農地取得を可能にすることです。資本力に秀でた「株式会社」が新規参入してくる未来が予想されたとき、東北の農業従事者の方々が本気で「将来のため」に投資をするでしょうか。
あるいは、アメリカの農務省は、TPP合意で2025年までに加盟国間の関税が完全撤廃になった場合、TPP参加国の輸出増加額の70%に当たる58億ドル分について、輸入という形で日本が背負い込むというレポートを公表しました。TPPに日本が加盟した場合、「日本の農家が一人負け」になることは明らかなのです。
将来的に外国企業と熾烈な競争を強いられ、「儲けることが難しい」と予想される分野において、誰が真剣に投資をするでしょうか。「まず、復興」などと口先だけでは言いながら、安倍政権は明らかに「東北の復興を遅らせる」構造改革路線を突き進んでいます。
ギブスをした人に、
「筋肉質なボディビルダーを目指せ!」
とやっているわけで、残酷極まりないのです。
というわけで、3月11日、東日本大震災から四年目という節目を迎え、わたくし達日本国民は改めて「東北の復興」「改革の意味(定義)」について思考停止に陥らない形で考え、政治家を動かす必要がると痛切に感じる次第でございます。
PS
月刊三橋の最新号のテーマは、
「農協改革のカラクリ〜巨大利権をめく?るヒ?シ?ネス攻防戦なのか?」です。
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_sv.php
PPS
なぜ、「農協改革」を議論するメンバーに、農業の専門家がいないのか?
そんな疑問をお持ちの方には、お役に立つかもしれません。
【三橋貴明】東日本大震災から四年が過ぎ去りへの1件のコメント
2015年3月16日 9:22 PM
「原発ゼロの真実」を読むと、政府が不必要な強制で帰還困難地域を作り出しているように思います。訴訟を起こして、損害賠償および自宅への帰還を勝ち取る方法はないのでしょうか。
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