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2014年11月17日

【三橋貴明】なぜ、解散総選挙なのか?

From 三橋貴明

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●三橋貴明公式チャンネルに最新Videoが登場
https://www.youtube.com/user/mitsuhashipress/videos

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【今週のNewsピックアップ】
なぜ、解散総選挙なのか?
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11951306602.html

根本的な問題
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11951728846.html

現在、執筆中の飛鳥新社の単行本なのですが、仮タイトルが「黄金の拘束衣を着た男」に変わりました。「黄金の拘束衣」が何なのかについては、柴山先生のメルマガや有料メルマガをお読みになられた方はお分かりでしょうが、「グローバリズム」が各国の政策を「一律化」していくという問題です。何しろ、「一律化」とは「グローバル投資家のための政策に一律化される」ことを意味しているのです。

よくよく考えてみると、FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)は、ドイツをはじめとする欧州諸国が実施していた再生エネルギー政策の丸写しです。電気使用量が多い大企業は、再エネ賦課金の負担を免除されるといったところまで、ドイツそのままなのです。なぜ、日本がドイツを模倣したエネルギー政策を実施しなければならないのでしょうか。

あるいは、法人税の減税です。現在の日本が法人税を減税したところで、内部留保や配当金、自社株買い、そして対外直接投資に向かう可能性が高く、「国民経済」には滴り落ちません。トリクルダウン理論など、単なる「仮説」に過ぎず、現実には起きえないのです。
それにも関わらず、なぜ日本が法人税の減税をしなければならないのか。法人税減税の推進派は、
「他の国(アメリカ除く)も法人税を減税し、外国企業の投資を呼び込んでいる」
と主張していますが、何故に日本が他国と法人税の引き下げ競争をしなければならないのでしょうか。資本も企業も技術も人材も、我が国には「まだ」揃っており、政府の財政出動の拡大で需要が創出されれば、「経済」は回り始めます。別に、「外資はいらない」などと言いたいわけではありません。なぜ、外国企業に「媚びた」政策を採らなければならないのか、という話でございます。

安倍総理は、恐らく衆議院を解散するでしょう。表向きの理由は、消費税増税の「延期」ですが、二つ、懸念があります。

(1) 総選挙後に成立させる必要がある「2017年4月に消費増税を延期する法案」に、今回の争点となった附則十八条「景気条項」が含まれないのでは? 少なくとも、財務省はそうしようとするでしょう。その場合、2017年4月の消費増税が、経済環境と無関係に「確定」してしまいます。

(2) 総選挙の際の自民党の公約に、「黄金の拘束衣」的な政策、すなわち「日本国民」の所得拡大に役立たないどころか、貧困化させる政策が入ってこないか?

無論、現時点で解散総選挙が確定したわけではありませんが、自民党の公約作りはすでにスタートしているようです。WSJの記事では、
「円安対策や地方活性化に重点を置き、デフレからの完全脱却を前面に打ち出す」
となっています。本当に「地方活性化」を実現したいならば、例えば「国民の安全保障」を守るために、日本海側に「第二国土軸」を造るなど、大胆なビジョンを掲げる必要があります。

ちなみに、維新の党の橋下徹共同代表は、記者会見において、
「地方を自立させることが地方の再生だ。ローカルは政府が計画を立てる話ではない」
と、非常に分かりやすい政策を掲げています。「分かりやすい」とは、もちろん皮肉で、安全保障や地域間格差を無視し、「地方は自立して競争しろ」という政策になるわけです。

正直、内閣改造後の安倍内閣が「地方【創生】」というスローガンを掲げたことで、「地方経済成長のためには、道州制の導入」という、維新の党と同じ路線が推進されるのではないかと危惧していました。今のところ、道州制議論は下火になっていますが、今回の総選挙の公約に「道州制実現」が入り、選挙に勝利した自民党に「国民の審判を得た」などと言われてはたまったものではありません。

もちろん、我が国の政策の話であり、他人事ではありませんので、三橋も懇意にさせて頂いている議員の方々に訴えかけ、「国民を貧困化させる政策」が自民党の公約に含まれないよう、精一杯の努力をしたいと思います。(すでに、始めています)

PS
消費増税が日本に与えた本当のダメージとは?
http://youtu.be/FYzYGcCtZpI

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【三橋貴明】なぜ、解散総選挙なのか?への6件のコメント

  1. 子芥子 より

    正直、結果は何も変わらないどうでもいい選挙安倍さんが先頭にいれば「明日と同じ昨日」なのですからところが朗報首相が自ら、勝敗ラインは与党で過半数 達しない場合「退陣する」と!ならば次の選挙は安部政権の暴走を止める事が目的で、日本の前進は次の次の選挙からだと思います極論を言えば日本を守る為、保守が共産党に入れるのもアリではないかと共産党が与党になることは、まずありませんから

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  2. バルハンハルドゥンナ偏屈男 より

     11・18の記者会見の総理には、はっきりと消費増税判断が誤り、であったことを認めた発言がほしかったですね。 経済再生と財政再建を同時に達成・・・(第二の矢の発言は無く、解散は成長戦略への判断)。 なんとなく記者会見の論理に矛盾を感じ、経済志感の無茶苦茶思考のズレを感じます。そう選挙‥‥うそ劇場になれば全体主義(字余り) 2年前の安倍政権誕生盛況の再来(小泉劇場)となれば、烏合の衆たる“顔のない独裁者”による更なる狂った羅針盤の第二次攻撃に晒される日本の労働者。米(連合)軍の犯した民間人無差別攻撃が、(逆輸入思想に侵された)政財官メディア有識者の手によって血が見えない形で再現されるのかもしれない。 そしてまた甘利氏は「学べた」とでも発言するのでしょうか。なんら過去の自民、民主から時間を経ていない気がしてしまう。「政治家は歴史を学んでないのか!」(自余りの私はもういっそ五体バラバラにされたい‥現実に住みたくない‥なんでっ!政府はそうやってまで人口まで減らすのですか!)

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  3. ななし より

    経済も政局も混乱してますね…。解散って言われても、もう何処を支持していいやら…。

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  4. ろんどなー より

    消費税増税の「延期」どころか「5%に戻してGDPが成長基盤に達しインフレ懸念が出るまでは維持する」くらいの公約で選挙に出る政治家はいないものでしょうか。消費税を8%に上げたことが国家経済に打撃を与え、その結果税収が下がったなら、財務省や御用学者は公明正大に名指しで今までの発言を総括され、何らかの責任が問われるべきでしょう。彼らが何のお咎めもなく現職に留まれば、また同じ過ちを犯し国家経済に損害を与えかねない。民間人なら失策で損を出した経営者や社員は降格・減給、またはクビが当たり前。財務省と御用学者だけが「増税有理」で「増税無罪」では、「権利・権力と責任は表裏一体」という民主主義国家の原則に外れていませんか?。

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  5. 利根川 眞通 より

    日本が、独立国」として、軍事力を持つことが、第一義であり、そのうえで国民ありきと思います。資本主義の列強支配から、眞に解放されるために必要と思う。歴史と思想を根本におき、全ての人々が、平和で安心して生きていける世界を追及する事が、大事であるとおもいます。真実は、闇にしてはならない。

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  6. 神奈川県skatou より

    三橋先生のご活躍を熱く応援しております。お役にたてればと思いますが自転車操業サラリーマンでなにができるか思案中です。>「地方経済成長のためには、道州制の導入」道州制は完全にイメージだけの主張ですよね。でも、そんなことを言う自分も最近ようやく、三橋先生の会員向け動画で、物価上昇率を上回る所得上昇率の現象が具体的に理解出来ました。名目GDPと実質GDPの成長を整理して把握すればよかったのですね。経済成長、というと自分には分かりにくかったのですが、実質GDPの増加だと考えれば実に簡単で、分からなかったのは「経済成長」というコトバを作った人?の悪影響でしょうか。そもそも実質GDPはどうやって増加すればいいのか、それこそイノベーションだ規制緩和だ道州制みたいな制度変更だ、など、すぐに改革断行、痛みに耐えろ、になりそうですが、実質GDP、数量の増加と考えればよかったのですね。だれでも仕事を毎年同じようなことをやっていれば慣れとか熟練という意味で少しは失敗が減ったり、無駄な手間が減ったりするものです。それが数量としての増加、実質GDPの成長という理解をすれば、なにも改革なんて必須でないはずです。(特にデフレ期には)むしろ先生のご説明にあった最悪のパターン、物価上昇するけど実質GDPが減るという現象、これはもしかすると金融緩和を強力に推進し、同時に改革断行とかいうリストラの嵐で「目先の儲けが出る業務」以外を切って捨てて無くせば実現できそうな、つまりは安倍政権なのかなと、今日の実質GDP速報値発表をみるに、ありありと実感できた気分です。

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