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2014年10月7日

【藤井聡】「公共事業による民需阻害」という「事実誤認」

From 藤井聡@京都大学大学院教授

政府の「経済財政諮問会議」では,いよいよ次年度予算の内容についての本格的議論が始められました.
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2014/1001/interview.html

これは次年度の予算,すなわち,次年度の政府の取り組みの大枠を決定するための,極めて大切な会議で,その様子は様々に公表,報道されています.中でも,重要論点の一つとして議論されたのが,以下の視点です.

「公共投資への過度な依存、民需主導の成長阻害=諮問会議民間議員」
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKCN0HQ3L620141001

実際,会議後の甘利大臣からの記者会見でも,次のようにまとめられています.

『民間議員から、「公共事業は、資材・人件費の高騰もあり執行度が低い...(だから)公共事業によるクラウディングアウト(に)注意が必要である.」』
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2014/1001/interview.html

この発言に対応するのが,政府HPに公表されている「民間議員の提出資料」の中の以下の下りです(民間議員とは,東京大学の伊藤元重教授らをはじめとした,財界関係者とエコノミストら四名の方々です).

公共事業の過度な拡大が民需主導の持続的成長を阻害する可能性
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2014/1001/shiryo_01_2.pdf のP2の図2あたり)

もちろん筆者は,それがいかなる事業であろうと,それが政府のものである以上,優先順位を決め,絞り込みを行っていくべきである,と考えます.

しかし,上記の「民間議員からの意見」には,これだけ短い文章であるにも関わらず

『いくつもの間違い』

が含まれています.こうした「間違い」に基づいて議論が重ねられ,政策判断がなされてしまえば,「効果的な財政の執行」が阻害されてしまうことにもなりかねません.

以下,それら「間違い」を一つずつ指摘して参りたいと思います.

(1)公共事業の執行度は「低い」 ⇒ 正しくは,『高い』
これは,今回の間違いの中でも,特にシンプル(かつ深刻)な間違いです.

民間議員の意見として,「公共事業の執行度は低い」と断定的に書かれていますが,そういう事実はありません.

実際は,去年よりも,今年(6月時点)の方が執行度が1〜2割弱程度も「高い」のです.
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=563863303714617&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=1&theater

また,いわゆる「不調不落」(政府から募集しても,業者が決まらない現象)については,今年は去年よりも一昨年よりも低いのが実情です.

つまり,「公共事業の執行度は低い」という事実は存在しないどころが,実情は,その真逆に「高い」のです.

(2)資材の高騰もある ⇒ 正しくは,資材は高騰して『ない』
では,なぜ,メディア等でのイメージとは裏腹に,実際の今年の執行度は高いのでしょうか?資材が高騰したり,賃金が高騰したりしていては,執行度が低いはず,であるにも関わらず──.

もちろん新聞やテレビでは,「今日,公共事業のやりすぎの結果,資材が高騰して,建設事業がやりにくくなっている」と言われており,民間議員も,そういう報道にそったご発言,ご提言をしておられます.しかし,こうした報道や指摘は全て「イメージ論」にしか過ぎず,実態においては,そういう事実は,存在してい「ない」のです.

こちらのグラフをご覧ください.
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=569134109854203&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=1&theater

確かに一部の資材(赤線)が値上がりしていますが,それらは全て「輸入」資材を主体とするものであって,その値段の変動は,「石油価格の高騰」と「円安の進行」によってもたらされています.

国内調達ができる資材(黒線)に至っては,ほとんど値段は変動していません.

つまり,「公共事業のやり過ぎによる資材の高騰」というイメージは,単なるイメージにしか過ぎず,現実には生じていない,という事が,このグラフから読み取れます.

(3)公共事業の拡大が民需を阻害する ⇒ 正しくは,阻害してい『ない』
この諮問会議での民間議員のご提言の最大のポイントは,「公共事業を増やしすぎて,民間の投資が阻害されている可能性がある」というものでした(民間議員発言ではこれを「公共事業によるクラウディングアウト」と表現しています).この主張はもちろん要するに,「だから,公共事業を拡大すべきで無い,むしろ,削減すべきだ」という趣旨を示唆しています.

もちろん,そういう『可能性』が存在することそれ自身には,当方もまた同意します.しかし,可能性があるからといって,そのクラウディングアウトが「本当に今,存在している」とは限りません.

そして事実,実際の状況を考えれば,民間委員の方々が指摘する「クラウディングアウト」なるものは,存在するとは考えがたいのです.

そもそも第一に,「公共事業が増えすぎて,行政の仕事すらまともに受注することができない,これ以上の仕事を受注できる余裕は無い」というイメージそれ自身が,誤りである,ということは,先に指摘した通りです.

第二に,同じく先に指摘したように,「公共事業のやりすぎで,資材が高騰している」というイメージも,必ずしも真実ではありません.

そして何より重要なのは,現在の建設産業の構造を考えれば,公共事業がどれだけ増えても,民間が建設投資をできなくなるということは,考えにくい,という点です.

そもそも,建設には橋や道路,堤防などを作る「土木」と,ビル等をつくる「建築」の二種類の「分野」が存在しており,両者はきれいに住み分けられています.

多くの業者は土木だけを専門に扱ったり,建築だけ扱ったりしています.土木と建築を取り扱うゼネコン各社ですら,土木と建築の部署は,何から何まで分離されているのが実情です.

そして,民間投資の大半は建築で,公共投資の大半は土木なのです.

こうした事実は建設業界の人間にしてみれば,「常識」なのですが,一般のメディア,エコノミスト,経済学者の皆様方にとっては,全く知られていない事実ではないかと思います.

もちろん,この業界の常識は,データからも明白です.
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=569305533170394&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=1&theater

・・・・

以上,いかがでしょうか?

要するに,公共事業がどれだけ増えても,民間の建築事業が大きく阻害されるとは考えがたいし,資材の高騰や,公共事業の執行率も低い,などという事実はいずれも確認できないのです.

これら以外にも,「人件費の高騰」と言いますが,これについても,大きな誤解があるものと思います.

もちろん,人件費が,上昇してきているのは事実です.しかし,建設の現場従業者の賃金は,製造業のそれよりも1割以上も低いのが実情です.しかも,「かつて」の水準に比べても,まだ2割程度も低いのです.
(出展:http://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/B00097/K00360/taiheiyouokijishinn/kasoku1/140927shiryou1.pdf のP31)

つまり,今までデフレのために下がりすぎていた状況があり,それが少しずつ「改善」してきているのが実情です.常識で考えれば,これをして「高騰」と呼ぶ事は難しいのではないかと,筆者は考えます.

さらに「人手不足」とも言いますが,民間議員提出資料にも明記されているように,今年7月時点での労働力不足率は2%にしか過ぎません.
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2014/1001/shiryo_01_2.pdf のp2)

これは裏をかえせば実は,98%の水準で,つまり「ほとんど」人手は足りている,ということを意味しています.

もちろん,前年よりも今年の方が不足率は高いわけですが,そのピークの時でも4%に過ぎません.これはつまり裏を返せば,「最悪の状況」においても,96%は人手が足りていた,ということです.

さらに言うと,人手不足現象は,主として復興やオリンピック需要などがある東日本において生じており西日本においては,求人倍率は「格段」に低いのが実情です.
http://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/B00097/K00360/taiheiyouokijishinn/kasoku1/140927shiryou1.pdf   のP30)

つまり,甘利大臣が記者会見でご報告された,

「公共事業は、資材・人件費の高騰もあり執行度が低い...(だから)公共事業によるクラウディングアウト(に)注意が必要である.」

という民間議員のご指摘には,これだけ短い文章であるにも関わらず,驚くべき量の誤りが含まれている,という次第です.

繰り返しますが,資材の高騰も人件費の高騰も必ずしも存在するとは言えず,公共事業の執行度も「高く」,かつ,構造的に考えてクラウディングアウト(公共事業による民業圧迫)を注意する必要性は必ずしも高くない....のが実情であり,したがって,上記のご指摘は全て「逆が真」なのではないかと筆者には思えるのであります(さらにもう一つ付け加えれば,去年よりも今年の方が,実際上公共事業関係費は1兆円以上も低いのです.....).

是非とも,イメージ論ではなく,きちんとしたデータに基づいた議論が展開され,それに基づいて国の政策方針が定められていきます事を,心より祈念申し上げたいと思います.

PS1 「築土構木の思想」についてご関心の方は,是非,こちらをどうぞ.
http://www.shobunsha.co.jp/?p=3225

PS2 土木チャンネルでは今週から,東洋と西洋の「社会思想」と築土構木の関係を,森田実先生にお伺いします.
http://doboku-ch.jp/

PS3
このVideoには、一部の人にとって不快な情報が含まれています。
ご覧になる場合は、自己責任でお願いします。
https://www.youtube.com/watch?v=ZK5RY5rIGs8

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【藤井聡】「公共事業による民需阻害」という「事実誤認」への4件のコメント

  1. kkenji1 より

    建設業界のことを何も解っていないのに経済学者様が、おめでたい記事ですね。公共事業の増加により作業員が不足し、単価が暴騰し民間需要を圧迫しているのは確実です。一度、リーマンショックのような大不況下ですら削減し、大幅に職人数が減った段階で、公共事業を増やしていけば、こうなるのは自明。ニューディール政策では、失業者がいるなら、穴を掘って埋めるだけでも良いと事業を増やし、資金の循環を作ったかもしれませんが、今の若者は公共事業を増やしたところで、建設業に向かうことはしません。結果として、公共事業を執行していくには、外国人労働者を迎え入れるしかないという状況です。せっかく消費税増税までをして作った血税が、なんと外国人労働者の本国の為に、向かう状況を作っているだけです。現在は少子化であり、失業率も低い中で、公共事業を増やしたところで、事業主は、収支というものがあるので暴騰した建設費により投資を控えざるを得ないのが現実です。また、職人の強気により単価の暴騰を抑え込めない、中小の元請、下請会社は、大赤字を垂れ流しているのも事実。事実として、最も恩恵を受けるであろうはずの型枠・鉄筋専門工事業者に、倒産が出始めています。このような倒産が続けば、強気であった職人に対し、賃金の不払いが発生するだけです。公共事業とは、リーマンショックのような、大不況下で栓を開けるべきであり、景気回復期に民需で潤っている中で、不用意に開けると、大きな弊害が起き、奈落の底に突き落とされるのです。財政に余裕が無い中で、このまま公共事業の栓を開け続ければ、公共事業に頼り続けなければ、成り立たない建設業に成り下がってしまう。人員不足の建設業は、もう食べられないほど胃袋は満杯である中で、もし公共事業級の予算を投下し、将来への投資をするのであれば、人材育成への助成や、少子化や晩婚対策、軍需であるべきです。功名な経済学者様は、もう少し建設業を知ってから記事を書いてください。

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  2. kobuna より

    >ケインズ政策を「穴を掘って埋めること」と単純に誤解し・・・まだやってる。もう海外助教ではなく韓国助教と名乗ったらどうでしょうか。本当にバカみたいですよ。  >私は、あなたの妄想ではなく事実に基づいて議論をしたいのですが、あなたがしたい議論は、「藤井さんが本当に正しいかどうか?」という事を一切考えないで済むような議論です。韓国人が望む歴史論争みたいなものです。追求される側に回ると困るので、変なレッテル張りをしてでも「自分が追求して相手がそれに苦労する」という展開を作りたがっている。  >それが何か?必要なだけやるんです。あなたは「公共事業は何のためにするのか」を理解していません。そんなだから「調教済みの猿」だとこちらは言っているんです。あなたの話は、実際にはゴミかもしれない人達でも庇える話になっているんですよ。例えば、・経済を本当は解っておらず、「200兆円くらいの公共事業でGDPが900兆円になるだろう」という民主党のマニフェストじみた計画は最初から成功する見込みもなかった。・公共事業の広告塔として土建業界への利益誘導に成功し、そのうえ計画が杜撰だったせいで余分に使われたお金も土建業界の儲けに繋がった。こういうアホでも庇えるのがあなたの話です。 藤井さんが「大衆」と言って蔑む国民が全員あなたのように猿なら公共事業の計画に関わる人は本当に楽でしょうね。「どの様にお金を使うか?」「それによってどうなるか?」こういった話の中身がどれだけ杜撰なものでも許されるようになりますから。  >高々数億〜数百億円程度の「汚職」とかどうでも良いですから、国民は「汚職」をどうでもいいとは思っておらず、そんな国民に合わして公共事業を考えるべきなんですよ。それが藤井さんに出来そうにないというなら、そんな役立たずには退場してもらえばいい。自分達のやり方や価値観は変えようとせずに「汚職」を嫌ってきた国民が変わればいいと思っている、そんな人達の傲慢さに少しは気が付いたらどうでしょうか。 また、「どうでも良いはずだ」とかいうノリで公共事業をやっていては、必要な公共事業にさえお金を使えなくなってしまうでしょう。あなた達が言う所の「国民がマスコミに煽られる」という現象が起こりやすくなってしまいますから。藤井さんが馬鹿だとバレてしまう心配よりも、公共事業の心配をするべきだと思いますよ。   >「ニートが10%」とかいう話こそ「雑な話」ではないですか?「穴を掘って埋めること」と単純に誤解し・・・という話や、「永遠の0」について藤井さんではなくて私が百田さんを侮辱していたという話と同じです。あなたは変な反応をしながらこちらが悪いという事にしようとする。どうせ何度言っても無駄なのでしょうけど、無駄なのを承知でもう一度説明をしましょう。まず、所得が増えて行くという状況があるとして、その時の選択肢は「消費を増やしていく」という事だけではありません。。かりに平均労働時間が12時間で、一定期間の所得が100万円の人達がいたとする。そして、大勢の給料が+10万円となる様な時に「前よりも消費を増やしたい」と思わずに「所得が減らない範囲で労働時間が減ればいい」と思う人がいつの間にか増えていたとします。そんな価値観の変化というのは経済にも影響を与えるようになります。「価値観の変化にも目を向ける必要があるのにそれをしない連中が単調な話をしている、」こういう話をする為に持ち出したのがニートの話でした。しかしあなたは迷走を繰り返しているばかりでした。そこで少しでも解りやすい例をと思って「ニートが10%」といった話をしても、あなたはそれを加工してこちらを非難する材料にしてしまう。あなたはネット上のやり取りに限らず元々卑怯な人間なのかもしれませんね。  >だから、1970年代からバブル崩壊まで、そういう時代だったんですよ。 何の話だと思ってこちらの書くものを読んでいるのやら。1970年代からバブル崩壊までの「そういう時代」が普通であるとは言えないだろうとこちらは言っているんです。例えば、・テレビにしか出てこない様な新しい生活スタイルを求めて皆が経済活動をする、・後で売れ残るような不動産に皆が競う様にお金を使いあう、このように過去の好景気には「理由」がありました。では、そんな「好景気になる理由」があった頃は『特殊』だったのか?『やや特殊』だったのか?『普通』だったのか?これはよく解らない事です。金利や経済成長についても、高い時もあれば低い時もありました。そして、例えば「経済成長が低い」というのはいったい何%からになるのか?これについては、誰かの理論の都合に合わして「ここが普通だ」という話が出てくる事はあるでしょう。しかし、「●%が普通でなくては自分の理論がゴミになる」という人達の都合を無視すれば、経済成長率5%が低いのか高いのかもよく解らないんです。  >減税して余裕が出来ても、すぐに別な増税で物が売れなくなるのが見えている「短期的な効果」では、企業は装置なんか買いませんよ。>現に今も「消費税を増税しなくては社会保障がもたない」という話になってるでしょ。いい加減に「現実」を見なさい。自分で書いていて何か変だとは思いませんでしたか?公共事業の為の国債発行については「財政破綻しない」とか「ハイパーインフレにはならない」という話があり、そんな話にあなたも納得しているはずです。しかし、減税の為の国債発行については「増税しなくてはいけない」などと言っている。 ちなみに、「国債を発行して減税」という政策を行い、その後で増税しないとどうなる予定なのですか?財政破綻してハイパーインフレにでもなるのでしょうか?そうすると三橋さん達がしてきた話ともかなりズレてくると思いますけど。  >機械の導入でその月に1万円浮いた。その次の月も1万円浮く。そのまた次も・・・継続します。この話もその他の話も、あなたは「国債を発行して減税」をする場合には「増税が必要」で、「国債を発行して公共事業」をする場合には「増税が不要」という前提で書いている。だからこちらとしては、せっかくあなたが一生懸命に並べた話がゴミみたいに見えます。あなたの様に「公共事業でなくてはいけない」と決めつけていい理由がないはずですから。  >道が増えることで「人件費をカットせずに」生産性が上がるからですよ。これだって、「国債発行+減税」という政策をした後で増税をしなければ「人件費カット」をするようなマイナスの効果は出ないではありませんか。そしてマイナスの効果をわざわざ出さないで済むのなら、自衛隊では使えるお金が少ないから駄目、というあなたの話も狂ってきます。「結局は公共事業にこだわる必要なんてないじゃないか、」という事になる。 少しでも変だと感じたなら、こんなふうに考えたらいいですよ。・公共事業をやたらと勧めてきた人達にとっては「減税や定額給付金では増税になる」というふうに錯覚する猿が増える事が望ましい。 >「なぜ予算を超過したのか」を考慮しなくては「思考停止」なんですよ。その「なぜ」の中にあなたの場合は藤井さんや下河辺の資質や価値観を疑うという視点がないではありませんか。 >はい、日本は下河辺氏のように「能力がある国民」が出世でき、経済発展の指揮を取れる国ですね。カスさえ庇えるのがあなたの話だと何度も言ってきているでしょう。あと、偉大な指導者のおかげで国が良くなるかの様な気持ち悪い考え方になっていますから、その点も見直してほしいですね。

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  3. 海外助教 より

    ケインズ政策を「穴を掘って埋めること」と単純に誤解し、その意義を「緊急対策」としか把握できず、国民所得の恒等式「Y=C+I+G」を「Y=CIG」と間違って、「過剰貯蓄」を「お金が溜め込まれていくこと」と定義してその無意味さに右往左往した挙句に問題を見失い、「量が問題」とした直後に「量は問題ではない」と言い、データや統計の積み重ねを無視した妄想しか出せず、日本の規模を無視した中学生のお小遣い感覚しかなく、ワイドショーを「皆がそう言ってる」と無邪気に信じ、相手が不都合なことを教えてくれるのを受身で待ち、「色々考えられる」と虚勢を張って自分を誤魔化す自爆大好き、幼稚なルーピーkobunaさん、>気持ちの悪い小細工をずっとやってきているあなたは実際に「公共事業の歪みとは何か、金額や割合は?」という最初の質問に答えられていません。私は、あなたの妄想ではなく事実に基づいて議論をしたいのですが、まだ議論の出発点にも達していません。>200兆円から300兆円に増えたりすることになるそれが何か?必要なだけやるんです。あなたは「公共事業は何のためにするのか」を理解していません。公共事業は「景気を刺激するため」であり、刺激が足りなければ更に行うだけです。「国土強靭化」は「災害対策」という別の意義もあり、これは「公共事業」とイコールではありません。国土強靭化が終わってもなお景気が悪ければ、更に別な公共事業を組むべきでしょう。国土強靭化が完了する前に景気が過熱しそうなら、別途、他の公共事業を後回しにしたり増税するなりで景気を「冷やす」ことが必要です。>過去の公共事業には見直しが必要だ、という前提だから、「何の問題ですか」と聞いているんですが?高々数億〜数百億円程度の「汚職」とかどうでも良いですから、定量的に何がどれだけ問題だったのか示しなさい。>『痛み止め』にしかならないかもしれない現実に、世界恐慌を立て直して数十年間世界経済を支え続けてきた実績があります。あなたは根拠なく「〜かもしれない」と繰り返すばかりで、私はそれを「妄想」と指摘しています。>決めつけをしないと成り立たない雑な話私は、生活満足度や失業率というデータを示しました。で、あなたの話の根拠は?「ニートが10%」とかいう話こそ「雑な話」ではないですか?>『普通』と決め付けるような考え方だから、「普通」ではなく「様々な変化を通して」ということですが?私は更に「欲しがりません勝までは」の戦時中からの価値観の変化も説明済みです。>時代によっては政府の経済政策で物価が乱高下だから、1970年代からバブル崩壊まで、そういう時代だったんですよ。いざなぎ景気が終わり、2回のオイルショックや円高不況、バブル景気とその崩壊というように様々な経済状況の変化を通しての話です。オイルショックでの物価上昇率は23%(1974年)にも達しました。1980年代後半からは1%以下の上昇が続きました。バブル景気のときは3%程度になりましたが、90年代後半からは「0%」です。そういう時代を通じて安定的であった、ということです。>「自衛隊を増員しても給料が増える」ですよ。だから、その給料の伸びは「無理をしても」年換算で0.05%程度しか経済成長に寄与しません。その程度ではデフレ脱却に役立ちません。「10年で2〜3兆円」を「大金」と捉えるあなたの感覚が幼稚なだけです。>個々の産業がどれだけ成長するかは解りませんだから、ある産業はポシャり、別な産業は予想以上に伸びるでしょう。投資額が定まれば「全体として」の成長が大体決まり、その枠の中で「個々の産業」がパイを奪い合うだけです。>グラフが綺麗に右肩上がりになっていた頃など先日、ロイターのインタビューで「消費増税に反対=「債券の帝王」ダン・ファス氏」というのがありました。氏はアメリカ経済の見通しについてシェールガスと絡み「経済が最も弱かった米中西部北側での活動が盛んになった」と消費パターンの改善を指摘していました。これまで何度も指摘しているように、国土強靭化も「従来の日本の経済システムで衰退してきた地方」を活性化させる効果が期待できます。つまり、日本にも「フロンティア」が残されており、「パラダイムシフト」と説明したように「地域」という高次元の構造を考えることで0次元シミュレーション以上の効果が考えられるんです。また、加速していく技術革新は「エネルギーの国産化」などを可能にし、これは貿易収支や国際的地位向上を通じて経済に不連続な好影響をもたらします。シミュレーションはあくまで「最低限」のレベルを示し、その予想以上の成長も十分可能です。>他の先進国の経済成長までが横這い一方、マレーシアやインドネシアは高い成長率をキープしています。「グローバル化」で途上国に投資が行っていた影響は既に説明済みです。そして、今後その流れが逆転したら、途上国には何も残らないことも説明しています。このところ中国経済の減速が言われ、EU経済の不調とあわせて資源価格が急速に低下しています。これは資源を輸入する日本経済にとって有利でしょうが、世界経済の減速と先進国への回帰で「囲い込み」あるいは「食い合い」の時代が本格化することを示唆します。今後は「投資の引き上げ」で途上国には「残酷」な時代になるかもしれませんが、日本が成長を確保して21世紀の中盤以降も生き残るためには必要なことです。「他所の国は他所の国」と、横並び意識を脱するべきです。>あなたはアメリカが景気回復をしていると「持ち直し」であり、それが長続きしないことも指摘済みです。アメリカ経済回復の一因となったシェールガスがバブルであることは、このサイトでも昨年の段階でコメントしています。そして、そのバブルが弾けた影響は「住友商事の失敗」で、先のコメントで指摘しました。一方、あなたは「企業であれば慎重に色々と見直す」と「企業の人達も意外にバカという事」を知りませんでした。所詮は就労経験の無いおバカさんの幻想ですね。「知識人はバカ」とか背伸びをする前に、自分が一番のおバカさんであることに気が付きなさい。>こちらは「減税でも同じようなものだ」という話をはあ?「『減税では駄目だ』という考え方を植え付けられている」というあなたの話に対して「私は以前から『効果がある』と説明していた」という指摘ですよ。「あなたは私の話を理解できてますか?」という意味の「?」なんですよ。>「短期的には効果がある」政策がされている中でも向上いえ、デフレから脱却されない限り、企業からの積極的な投資は緩やかです。だって、「まだ売れない」のだから。特に、減税して余裕が出来ても、すぐに別な増税で物が売れなくなるのが見えている「短期的な効果」では、企業は装置なんか買いませんよ。初期から大規模な投資を可能にし、デフレ中でも技術革新によって経済成長を押し上げる点で、公共事業は優れているんですよ。研究開発減税や設備投資減税のように明確に目的化されたものなら効果はあるでしょうけどね。ただ、これはそれこそ金額が限られてしまいます。>生産性ならば減税による(中略)向上します>それでも減税は「短期的には効果がある」という程度で>ならば、(中略)という生産性向上もあるとどうなるか?またしてもルーピー発言ですね。すごいですね。あなた、そんなにバカで生きていくのって辛くありませんか?>「長期的な効果がある」という話をするとして、それは相当苦しいいえ、それこそ典型的に「長期的な効果」をもたらしますよ。新しい設備の効果は継続しますから。機械の導入でその月に1万円浮いた。その次の月も1万円浮く。そのまた次も・・・継続します。で、浮いたお金でまた別な設備を買って、より多くの金額が浮くんですよ。長期的な効果に加え、波及効果も見込まれます。で、あなたはなぜ「「短期的には効果がある」という程度で終わってしまう」のか、説明できますか?>結局は増税になる」というふうに習ってきているいえ、現実の話、バブル崩壊以降そうなっています。現に今も「消費税を増税しなくては社会保障がもたない」という話になってるでしょ。いい加減に「現実」を見なさい。まあ、私は「バカの考えることってフリーダムだよなあ」と楽しませてもらってますが。>減税と公共事業ではこの様な違いがありますつまり、公共事業の方が効果がハッキリしてますね。>景気が格段に良くなる理由は?道が増えることで「人件費をカットせずに」生産性が上がるからですよ。>設備投資をする企業に補助金を研究開発減税や設備投資減税の効果と限界は既に上で指摘しました。いずれにせよ、これらの減税は「受身」です。売れる見込みが無いのに製造設備を増強しても仕方がありません。「確実に売れる」と企業が考えて、かつ、その規模が「個別の産業」ではなく「全体として」有意なものであるためには「数千億円」程度ではなく「数兆円」以上で無ければいけません。だって、日本の経済規模は500兆円程度、1%動かすだけで5兆円なんだから。現在の税収が40兆円ちょっとなんだから、税金からそれを出すのは無理です。だから「減税」だけでなく「国債」で資金を確保するのが必要なんです。>イエスマンが増えて公共事業へのお金の使い方がその可能性は「日本が発展してきた」ことで否定されると説明済みです。あなた自身がその証明をしました。>考えるまでもなく明らかな事だと思いますけどいえ、企業もかなりバカです。「社内の公用語を英語にしよう」とかね。就労経験の無いあなたは知らないでしょうけど。「企業に対する幻想」の否定として、ギガジンの「CEOが巨額の報酬を得ている企業ほど実際の業績は悪化しているという現状が明らかに」「「企業」という存在がいかに非効率的なものであるかを示す18の事例」という記事で企業の問題点が紹介されています。このような問題点の指摘の正否以上に、こういう指摘が出てきたこと自体、興味深いですね。>どちらの計画者も日本にとって良い事をしたまず「同じ道を作る」という比較が「個人の家作り」と同じくあなたの貧弱な知性の限界です。「同じ道を作る」などありません。「同じ場所」でも状況は刻々と異なります。ですから、「なぜ予算を超過したのか」を考慮しなくては「思考停止」なんですよ。>公共事業に関わる人達の能力や価値観に疑いをそれらの評価は「何を為したか」で決まります。そして、これまでの公共事業は日本を発展させました。あなたは具体的な問題を指摘できていません。>経済発展をして行ける国民がいる日本に生まれたのが下河辺はい、日本は下河辺氏のように「能力がある国民」が出世でき、経済発展の指揮を取れる国ですね。それが何か?

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  4. kobuna より

    >でも、あなたは何一つ「事実」に基づいた話を出してないでしょ。・他人に変な決めつけをしておいて、・その反論については「事実に基づいていない」とか言って拒絶する、こんな気持ちの悪い小細工をずっとやってきているのがあなたなんですよ。あなたに自分がしてきた事を思い出してもらおうと思って「永遠の0」の話を再び持ち出したりしましたが、それでも自分がしてきた小細工について自覚できなかったのですか? >「正確に」なんて要らないんですよ。1兆円出した効果は、2兆円か2.5兆円か、それはその都度その都度見ればいいんですよ。「正確」でなくては、公共事業でGDPを900兆円にする計画に使われる予定だったお金が200兆円から300兆円に増えたりすることになるんです。また、公共事業に300兆円を使った後でもGDPが900兆円になる気配がないならさらにお金が必要になったりする。そんな計画を一般的には「いい加減」という。 >経済の目的は「国民が幸せになること」です。国民の幸せをゴリラや猿に考えてもらう必要はないと思いますよ。一般人以下なのがあなた達です。過去の公共事業には見直しが必要だ、という前提から物事を考える事さえ出来ないのですから。  >いや、「デフレを脱却すれば」というのが基本ですよ。『痛み止め』にしかならないかもしれない経済政策を『万能薬』であるかのように語ってきた人達についての弁護か何かでしょうか?  >デフレを脱却すればデフレマインドは消えるんです。随分とお手軽ですね。馬鹿すぎて哀れに見えてくる。「人はそういうものだ」という決めつけをしないと成り立たない雑な話をしている知識人がいるだけだとどうして思わないのやら。  >「1970-2000年ごろまで日本では乗数効果は2.5前後で安定している」その頃を『普通』と決め付けるような考え方がまず間違っている。時代によっては政府の経済政策で物価が乱高下してしまう事もありました。金利が10%を超える、というように。逆に、政府がアホかと思えるほどお札を増やしても金利がさほど変わらない今みたいな時代もあります。では、どの時代が『普通』でどの時代が『異常』なのか?これについて財政破綻論者達はあなた達とは違う時代を『普通』という事にして変な話をしていました。そんな馬鹿どもを反面教師にして学べる事があなたには多いはずですよ。  >自衛隊を増員すれば給料が増えるから景気刺激になる、と言うのがあなたの話でしょ。「自衛隊を増員しても給料が増える」ですよ。公共事業に拘りすぎている藤井さんやあなたは変だという話を私はしたんです。あなた達の場合、『景気』について考える場合にも『安全』について考える場合にも公共事業一択ですから。  >これまでの日本のデータから「消費の傾向」は分かっています。 それが馬鹿を騙すための嘘なんですよ。個々の産業がどれだけ成長するかは解りません。だからそれぞれが押し上げるGDPが0.1%+0.1%+0.1%+・・・となるのか、0.01%+0.01%+0.01%+・・・となるのかも解らない。また、傾向の話から将来を予想するのにも無理がある。グラフが綺麗に右肩上がりになっていた頃など、すでに終わっているからです。それで他の先進国の経済成長までが横這いという変な状況になっている。自分達の出す「消費の傾向の話」に合わして経済も動くと信じている馬鹿がまだ少しはいて、そんな馬鹿がまだいるから助かっている役立たずの学者達がいるというだけなんですよ。シュミレーションがどうのという話もそんな人達の戯言です。あなたはアメリカが景気回復をしているとか言っていた。私ならばこれを本格的な景気回復と見る事は絶対にしない。「アメリカが景気回復している」という話が一年続くだけでも意外に感じるでしょう。そんな私とあなたの違いは、経済を語る人達がバカという事を知っているかどうかです。あなたはどうも勉強でもしていればそれで解るようになる経済があると思っているらしい。  >いえ、「短期的には効果がある」と説明済みですが?「?」とか付く反応が返ってくるのがおかしい。こちらは「減税でも同じようなものだ」という話をしている。つまりは、「短期的には効果がある」という辺りでも同じになると言っているんですよ。  >公共投資はインフラの充実による生産性向上など「費やしたお金」以上の経済成長をもたらします。ちょっとは頭を使ったらどうですか。生産性ならば減税による「短期的には効果がある」政策がされている中でも向上します。より儲けたい人達が投資を増やすことでそうなる。それでも減税は「短期的には効果がある」という程度で終わってしまうでしょう。ならば、『設備投資によって物を作る時間が一時間短縮される、』という生産性向上に加え、『道が増えて物を運ぶ時間が一時間短縮される、』という生産性向上もあるとどうなるか?この場合には「長期的な効果がある」という話をするとして、それは相当苦しいでしょう。あなたも馬鹿みたいな話からは距離を置くようにした方がいいのではありませんか。色々と辻褄が合わない話につきあい続ける、こんなのは財政破綻論者がやっていた事と同じですから。  >親切心からもう一度同じことを書きましょう。憲法九条の大切さを学んで賢くなったつもりの馬鹿から憲法九条の大切さを教えられているような気分です。あなたが公共事業好きの人達から「減税も交付金も消費に回らず、結局は増税になる」というふうに習ってきているだけなんですよ。それで本当に合っているのかを考える頭があなたにはない。あなたが惜しい所まで来ている様な気がしないでもないので、参考になりそうな話をしましょう。(減税)・減税で大勢の貯金通帳の数字が増える      ↓・不特定多数のAさんやBさんが貯金通帳の数字を増やす(公共事業)・公共事業で大勢の貯金通用の数字が増える      ↓・公共事業に関わるCさんやDさんが貯金通帳の数字を増やす減税と公共事業ではこの様な違いがあります。これに加えてある違いは「道や堤防が増えるのかどうか?」です。ならば、道や堤防が増えると本来なら「結局は増税」というふうにしかならない景気が格段に良くなる理由は?なお、生産性が重要だというのなら、庶民への減税に加えて設備投資をする企業に補助金を出すという事だって出来ます。 >社内には社内の「政治」があり、イエスマン_[limit]

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