アーカイブス

2014年5月26日

【三橋貴明】本当に思考停止状態なんだなあ・・・・

From 三橋貴明

————————————————————

●三橋最新無料Video。他国を乗っ取る中国の”洗国”とは?
https://www.youtube.com/watch?v=KsarXQFVVP4

————————————————————

【今週のNewsピックアップ】
G0.5の世界
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11855684657.html
続 G0.5の世界
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11856465899.html

TPPについて「中国包囲網である」「TPPに加盟することでアメリカとの安全保障が強化される」と主張した論者がいました(大勢いました)。現在、中越間が緊迫した状況にありますが、アメリカは影響力を発揮できていません。

中国とベトナムとの国境付近に中国軍が展開しているとの報道がありましたが、アメリカ軍は全く動いていません。ただ、要人が中国批判の発言を繰り返すのみです。

ベトナムはもちろん、TPP交渉参加国です。「ベトナムはTPPに加盟しようとしているのに、なぜアメリカは動かないんだ!」などと言いたいわけではなく、そもそも経済連携協定であるTPPは「安全保障」とは無関係でしょ。既存のP4協定にも「安全保障」は含まれていないでしょ。と、言いたいだけです。

要するに、TPPについて「安全保障」と絡めて推進論を唱えていた人たちは、アメリカのパワーが圧倒的だった冷戦期、あるいはポスト冷戦期(G1の世界)の思考方式に囚われているです。脱原発派同様に、個人が、

「アメリカに依存し続ければ、きっと何とかしてくれる。尖閣や沖縄も守れる」

と思うことは勝手です。個人の価値観の問題ですから。とはいえ、その場合はアメリカに依存すれば「なぜ、尖閣を守れるのか?」を説明する必要があります。脱原発派に、

「代替エネルギーは何なのか? 日本のエネルギー安全保障はどうなるのか? 使用済み核燃料はどうするのか? 貿易赤字や電気料金引き上げは放置なのか?」

と説明を求めているのと同様に、「TPPは中国包囲網」の皆さんには、TPPに加盟することで日本国の領土的主権が守られる「プロセス」について、是非とも語って頂きたいのです。さもなければ、議論になりません。

日米安全保障条約一つとっても、第五条には、

「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。」

と書かれており、オバマ大統領が「尖閣諸島は日米安全保障条約第5条の適用範囲内にある」と宣言したとしても、条約上、ごくごく当たり前のことを言っているに過ぎません。それを、少々大げさに書くと「もうこれで大丈夫だ〜! アメリカ様万歳〜! TPP入ります〜!」といった「ノリ」で喜んでいるマスコミや「識者」の姿を見ていると、

「本当に思考停止状態なんだなあ・・・・」

と、つくづく思います。

例えば、オバマ大統領が、

「尖閣諸島に中国の艦船は勿論、漁船が大量に押し寄せ、島に上陸した場合も日米安保条約第五条を適用する」

とでも宣言したならともかく、オバマ大統領は元々の条約の条文のままのことを言っているに過ぎません。当然、中国の漁船が大量に押し寄せるようなグレーゾーンでは、アメリカは政治的判断により介入非介入を決めます。また、中国海軍が襲来した場合ですら、アメリカは自国の憲法上の手続きに従って動くのみです。いずれにせよ、アメリカは尖閣問題について、中国に対していわゆる「レッドライン」の通告はしていません。

それ以前に、「アメリカ大統領が○○と言った! もう安全だ」などと考えてしまう思考の仕組み自体が、属国根性丸出しだと思います。韓国の事大主義を笑えません。

結局のところ、我が国は今、自国の主権に基づき、自らの行く末を決める国家に独り立ちができるか否か、決定的な「ポイントオブノーリターン」(後戻りできない分岐点)に近づいているという話です。ポイントオブノーリターンにおいて「日本が繁栄する方向」に舵を切るためには、まずは「過去の常識」に囚われた思考方式を改める必要があると思うのです。

PS
三橋最新無料Video。他国を乗っ取る中国の”洗国”とは?
https://www.youtube.com/watch?v=KsarXQFVVP4

PPS
日本も他人ごとではない! 韓国大崩壊ただ1つの理由
https://www.youtube.com/watch?v=ZK5RY5rIGs8

関連記事

アーカイブス

【島倉原】アベノミクスとは何だったのか

アーカイブス

【島倉原】年金改革法案の問題点

アーカイブス

【藤井聡】「真剣」に国土強靱化・地方創生を目指すのなら・・・・・・

アーカイブス

【三橋貴明】インドネシアの「規制」

アーカイブス

【三橋貴明】移民受入政策の本命がやって来る

【三橋貴明】本当に思考停止状態なんだなあ・・・・への3件のコメント

  1. poti より

    彼の国の大清属国宜しく、大米属国とでも焼印を額に押すべき人々が多すぎますね

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

  2. ぬこ より

    >韓国の事大主義を笑えません。そうです、ここなんですよ。日本の所謂「保守」に腹が立つ所が…

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

  3. 不破 慈 より

    あ、あ~! それですか! いや、オバマ大統領訪日のあと、産経さんで「TPPも締結して同盟関係を磐石に」とか、論が展開されてたんで、「は? 何言ってんだ?」と思ってましたが。 TPP締結すれば、抑止力になると思ってる識者・論者が多いんですね? いや、もう、アメリカは弱体化したし……。ここに書くと長くなってご迷惑と思いますから、一応、ウェブサイトの欄に、この件に付いて書いた拙ブログの記事URLを入れさせて頂きましたが。安倍総理、軍事絡めた外交はお上手なんですが、経済が苦手なのが辛いですよね……。まぁ、今回の芸能人の薬物犯罪検挙の騒動で、パ〇ナの会長さんがどうなるかは解りませんが。やっぱ、トカゲの尻尾切りで終わってしまうんでしょうか……。

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

週間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】デフレの原因ここにあり 〜福田氏「醜聞」騒動が示す...

  2. 2

    2

    【三橋貴明】移民問題の「目的」

  3. 3

    3

    【三橋貴明】文明の生態史観と乙嫁語り

  4. 4

    4

    【竹村公太郎】水の分かち合いの奇跡

  5. 5

    5

    【三橋貴明】安倍"移民受入"内閣

  6. 6

    6

    【藤井聡】「財政規準」(クライテリオン)の歪みが導く「危機」...

  7. 7

    7

    【藤井聡】いよいよ、「プライマリー・バランス」を巡る攻防が本...

  8. 8

    8

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その1)

  9. 9

    9

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その2)

  10. 10

    10

    【三橋貴明】日本国民の問題

MORE

月間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】いよいよ、「プライマリー・バランス」を巡る攻防が本...

  2. 2

    2

    【小浜逸郎】財務省VS総理官邸

  3. 3

    3

    【三橋貴明】続 2018年6月 日本国の運命が決定する

  4. 4

    4

    【小浜逸郎】国家的事業か法的正義か

  5. 5

    5

    【藤井聡】「財政規準」(クライテリオン)の歪みが導く「危機」...

MORE

最新記事

  1. アジア

    【三橋貴明】後戻り不可能な非核化

  2. 日本経済

    【藤井聡】デフレの原因ここにあり 〜福田氏「醜聞」騒動...

  3. 日本経済

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その2)

  4. 日本経済

    【三橋貴明】移民問題の「目的」

  5. アジア

    未分類

    【三橋貴明】文明の生態史観と乙嫁語り

  6. コラム

    【竹村公太郎】水の分かち合いの奇跡

  7. 日本経済

    【三橋貴明】安倍"移民受入"内閣

  8. 日本経済

    【小浜逸郎】福沢諭吉は完璧な表券主義者だった(その1)

  9. 日本経済

    【藤井聡】「財政規準」(クライテリオン)の歪みが導く「...

  10. アジア

    【三橋貴明】「文明の生態史観」の再評価を

MORE

タグクラウド