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2013年4月30日

【藤井聡】経済成長の作り方

FROM 藤井聡@京都大学教授

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●4月の新規会員を募集中。「月刊三橋」

http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_1980/index.php

※4月号のテーマは「TPP」。TPPは農業問題ではない。最大の問題点とは?

※4月号より、QAがスタートしました。当月コンテンツ配信時に質問を募集、
いただいた質問をピックアップし、
次の号の配信までに三橋貴明が答えていきます。

※今、申し込んだ方には、創刊号『アベノミクス』を無料プレゼント。

————————————————————

みなさん,こんにちは.

先週は本メルマガを不在にしてしまい,誠に失礼いたしました.その間,おかげさまで,レジ墾(注:ナショナル・レジリエンス(防災・減災)懇談会の略語でございます 笑)の作業も進み,第四回を開催し,強靭化についてのいろいろな取り組みの「優先順位」の付け方についての考え方の整理が,進んで参りました.

ちなみに,今現在は,各省さん,各地方政府さんに

「うちらの管轄では,こんなん起こったら洒落になりません!」

っていうような事を改めて考えて頂いています(←これが脆弱性評価,と呼ばれるものです).で,その検討結果を,内閣官房にあげて頂く作業を進めています.この作業結果に基づいて

「起こしてはならない事リスト」
(↑あくまでもこれは,通称,であります 笑)

をつくり,そのリストと,上記の「優先順位の付け方」の議論とに基づいて,強靭化の取り組みを考えよう...としているわけであります.

・・・・さて,そんな議論をしている中で経済学的な視点から指摘されて,改めてその重要性をしみじみと感じていたのが,

「安定性の価値」

と呼ばれるものです.

当たり前なのですが,もし,「将来」がものすごーーく不安定だったら誰も投資なんてできなくなってしまいます.

なぜなら,投資というのはそもそも「将来」に対して行うものな訳ですから,将来がおおよそ,どういうものかが見通せていなければならないからです.将来が不安定だったら,将来なんてなーーんにも見通せなくなってしまい,結果,投資をしたくても,どんな投資をしたらいいか分かんなくなってしまてて,投資ができなくなる....からです.

....ってことで,不安定性(不確実性)が高くなればなるほどに,民間の投資は進まなくなってしまうわけで,その結果,「内需」がしぼんでしまい,デフレ(不況)が加速してしまうわけです.

....で,今現在の日本経済というものは(というか,世界的にそうですが),まさに,「デフレ不況」のただ中にあって,そんなデフレの時代には,次のような不安が,どうしてもつきまとってしまう事になります.

ギリシャ危機が起こるかも....中国経済のクラッシュが起こるかも....っていう様な「マクロ」なレベルでの不安定性/不確実性/不安も大きいですし,

取引先が倒産するかも..... “自由化”とあいまってデフレ下で競争が激化したら,自分とこの客も激減してしまうかも.....企業収益が一瞬でも下がってしまったら金融機関の査定によって融資が止められてしまうかも.....っていう様な「ミクロ」なレベルでの不安定性/不確実性/不安も大きくなっています.

しかも,日本の場合は「巨大災害による直接/間接被災リスク」なんてものもあるわけですから,民間主体は皆,不安で不安でしょーがない....という状況にあるわけです.で,こうした「不安」が,投資を妨げ,内需をしぼませ,さらなるデフレを誘発している....という構造が存在しているわけです.

つまり,不安定性というものは,そこにあるだけで,経済成長を阻害するワルイ奴なのであって,逆に,安定しているということは,安定しているということだけで既に「価値」があるものなのだ,ということなのです.

....で,この「不安」を軽減させ,将来への不安定性を軽減させるための取り組みこそが「政府」の重大な任務なのだ....というのが,かのケインズ博士がおっしゃった話であります.

....で,「何が起こっても対応できる」という強靱性=レジリエンスを確保しようとする「強靭化」の取り組みには,実に様々な意味が宿りうるものですが,経済学的に言うなら,

「不安定性,不確実性を軽減し,安定性の価値を生み出す」

という重大な意味を秘めている,といえるわけで,ここに,レジリエンス(強靱性)の重大な経済的価値があるわけです!

つまり,レジリエンス(強靱性)は,安定性を確保することで,民間の投資を引き出すという,莫大な経済的価値を持っているわけであります.

...というような議論を踏まえるなら,如何なる国であれ,もしもその国家的な経済政策の現場において「安定性の価値」が十分に評価されていないとするなら,その価値を十二分に織り込んだ経済政策の運用が必要になる,ということが言える訳であります.

我が国日本の「レジリエンス」を巡る議論が,さらなる広がりを見せ,日本経済に安定をもたらし,それを通して,「平時」の成長と発展をますますもたらす事を祈念したいと思います.

以上,ご紹介まで!

PS
将来の安定性を確保するためのレジリエンス=強靭化の取り組みについての包括的な議論にご関心の方は,以下の書籍をご覧ください!
http://amzn.to/ZeQhnj

PPS
月刊三橋5月号(5/12配信)のテーマは「国土強靭化」です。
しかし、これを推進するには大きな問題が2つあります、、、

http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_1980/index.php

PPPS
ちなみに、4月号のテーマは新古典派経済学の申し子「TPP」です。
さらに創刊号「アベノミクス」を無料プレゼント。

「アベノミクス」「TPP」「国土強靭化」で、
新古典派経済学がもたらした混乱、
現在の日本が陥っている混乱を捉えられます。

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