From 浅野久美@チャンネル桜キャスター&「月刊三橋」ナビゲーター
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小さい秋から『THE秋』へ・・・10月になってさすがに涼しくなりました。
私たちは日々の会話で天気や陽気のフレーズをちょいちょい入れますが、それは相手の健康を気遣う御挨拶にもなったり、あるいはエレベーターの中で間が持てない場合のつなぎにすることもあったりと、大人になってからは『暑い』『涼しい』『寒い』『晴れ』『雨』がとても有用なアイテムとなりました。
だって子供の頃は、天気なんてまったく話題にしませんでしたもんね。
私は小さい頃、周囲の大人たちがすれ違いざまにさりげなく使う、「よく降りますねぇ」や「いいお湿りですね」「今日はなんだか蒸しますね」という、それほど意味のなさそうで、それでいて一瞬空気を丸くする、こんなやりとりがけっこう憧れでした。
同じ環境を共有している・・という、親しみ感の確認というか、いたわり合いというか・・・大人ならではの小さなエール交換のように感じ、大きくなったら自分もいち早く使ってみたい、と秘かに画策?していたものですよ。まぁ、「今日は蒸すわねぇ」なんて呟くような、こなれ感ハンパない小学生も不気味ですからね。
ところで、挨拶抜きでも気温の変化に敏感に反応するのが動物のみなさん。
特に、涼しい場所や温かいところ、風通しのよいところなど、快適なスポットを探すのが滅法上手いと言われるのが猫です。9月後半は私の顔の脇で寝ていた我が家の猫も、10月に入ってからは首だけ出してボディは布団という、秋冬型の寝姿にシフト・・・なので、あ、そろそろ毛布を出す時期か、いよいよ衣替えのタイミングか・・・などと、季節の行事をやんわりとアニマルに促されている今日この頃です。
ペットに興味のない方には恐縮ですが、我が家の猫も今年の春で13歳になりました。そしてかなりぽっちゃりしていて貫禄もあり・・・人間で言えば、ちょい派手な毛皮を着たマダム風の熟女、と言ったところでしょうか。で、この13年、風邪もひいたことのない丈夫な猫だったのですが、先日、おしりの病気で初めて本格的に動物病院にかかり、待合室で体調の悪いワンちゃんや猫ちゃん、そしてその飼い主さんたちとすっかり猫も私も顔なじみになってしまったわけです。(そこでは動物が主語なので、お天気の挨拶はないですけどねぇ・・)
病院の日は何かを察してか、朝から完全に警戒している様子の我が家の猫・・・宥めたり媚びたりしつつも、出かける際には結局、爪を立てられ、強烈な猫パンチをくらったりで、最近は腕や首筋に深いミミズ腫れが絶えない、傷だらけの浅野です。
みなさま、今週もお仕事お疲れさまでした。
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というわけで、動物病院の待合室では、不安げなペットたちもさることながら、あれこれと心配で落ち着かないのが飼い主さんたちなんですね。
治療中はドアの外で待っているので、診察室から漏れてくるペットのうめき声やら叫び声を聴いただけでももう気の毒なくらいソワソワ(私もですが)。ましてや何をされているのかもよくわからないのでなおさらです・・・診察室も最近は人間と変わらないような設備で、レントゲンや超音波、点滴、血液検査、尿検査なども一般的だそう。もちろん、お金もその分かかります。まぁ、お金の話をするのもアレなんですが、保険にも入っていないので当然すごく高いわけなんですね。
ちなみにうちの猫は、肛門腺の炎症という、軽めの症状ではありましたが、シニアということで弱りがちな腎臓のためにも何度かの通院を『おすすめします』となり、初回は治療と血液検査、飲み薬でお会計が¥23000也!!・・・その後毎回平均7〜8千円で今週末で5回目、そろそろ終了。
・・・ということで、私はこの秋に新調する予定だった黒のロングブーツはすっぱりと諦めることとなりました。
とはいえ、イタイケなペットにはどれほどお金をかけても、惜しいと思わないのが飼い主の心情・・・
だからこそ、ペット関連業界が、1兆円産業とも言われるようになったのでしょうね。
フードから美容、ファッション、保険、葬儀、供養、さらにはその後の飼い主のペットロス(死の喪失感による心身異常)に対するセラピーの分野、そしてそのセラピストを育てるための専門学校まで・・もう何でもありです。
しかも、食や医療も発達したせいか、専門誌によれば、犬も猫も平均寿命がぐっと伸びたとのこと。そのぶん、ガンや糖尿病なども増え、老いに伴う歯の衰えなども深刻だというのです。
高齢化は人間だけではなかったのですね。
高齢化といえば、アメリカでは、『タイガープレイス』という、ペットと一緒に住むことを前提とした、高齢者(人間)向けの専門住宅施設が大人気だというのですから、ペットも人間も高齢向けビジネスが伸び盛りといったところでしょうか。あれもこれもグローバル過ぎる世の中、日本にもそのうち参入し始めるのかもしれません。
私の友人に、つい最近、糖尿病の老猫を看取るまで、2年ほど毎朝インシュリンを打ってから仕事に出かける人がいました。超美人でオシャレな女性でしたが、毎月猫の薬代6万円の出費のために、長年愛用したシャネルの化粧品をチープコスメに変え、ブランドものの衣料品も海外旅行も抑え、ネイルサロンや美容院も行かなくなったと言います。でも、「最期まで一緒にいられて本当に幸せだった」・・・と、猫の死の数日後に会った彼女は、意外なほど晴れやかな顔でした。
まぁ、こんな時は、よく、「飼い主の傲慢だ」とか、「自然に任せろ」「たかだか動物じゃないか」という意見も必ず出てくるものですが、これがなかなかどうして、飼い主の人生を豊かに彩ったり、時には苦難や危機を救ってくれたりもした、大事な大事な家族なんです。
配偶者や恋人への愛情は一緒にいれば大抵は激変(減?)するものですが、ペットへの情は深くなるばかりですもんねぇ。
ところで、人間さながら・・なのは、高齢化や美容、医療、お墓や位牌だけの話ではなく、なんと、ペット詐欺まで出現しているというじゃありませんか。
なんでも、ペットロスセラピーと称し、亡くなったペットの供養にかこつけて、
「おたくのワンちゃんはまだ天国に行けていない」
「あなたの猫ちゃんにはもっと供養が必要です」などと言って、高額の金を騙し取る手口なのだそう。
普通なら絶対に騙されない荒唐無稽な話にも、強い喪失感で弱くなってしまった心には、何かしないといられない・・・という異常な状況が生まれるのでしょうか。なかには、思い出の写真を焼き付けた壷やら奇妙なオブジェや絵画を買わされることもあるといいますから、どうしても、どこかの宗教がやっている霊感商法を連想してしまいます。
人の心の寂しさに付け入る詐欺、これは本当に気をつけましょう。そういえば、病院で、飼い主の住所やペットの名前を書いてカルテを作りますが、その後、ペット保険などのパンフレットが自宅に届いたりすれば、その病院もそもそも怪しいってことですよね。
保険・・今回のことで私もちょっとだけペット保険を考え始めました。
しかし、これまた『月々900円からの安心』・・・などと、人間の世界と同じように外資系の安いものがどうやら人気のようなのです。うーん、なんとなく考えてしまいますね。
ということで、とりあえずは保留にして、我が愛猫には、病気の元にならぬよう、まずは肥満体型を治すことから頑張ってもらうことにしました。
と、言っているそばから、我が家の毛皮マダムが今、起きて来て急にでんぐり返しを始めたので、今日はこの辺で。彼女が寝ぼけているうちに、ノルマ最後のお薬を飲ませます。
今夜は知人の送別会です。『キャッツアイ』でも歌おうかな。
ではでは、みなさまお元気に秋の夜長をお過ごしください!
PS
三橋貴明の最新ダイジェスト動画。
情報工作としての「いわゆる従軍慰安婦問題」とは?
https://www.youtube.com/watch?v=uZknbK44rpY&feature=em-subs_digest
【浅野久美】アニマル秋口への3件のコメント
2014年10月5日 12:48 AM
生き物がたり♪最初に接したペットはぼくが4歳のときのオスの子猫虐められている僕を(悪戯して叱られてた可能性あり)身を挺して守ってくれました。あれほど僕を想ってくれたペット(人間を含む)は彼のほかにはおりません。学生時代住んでいたマンションのベランダにいつも鳩が遊びにきておりました。手に乗るほどなついた鳩の足に釣り糸が絡まっていたためその釣り糸をとってあげたことが学生時代の唯一の善行大学院時代数多の実験用動物を人類の幸福のためと称して酷い目にあわせてしまいました。その後実験用動物の祟りが起こったことは申すまでもありません。今一番好きな生物はクライアントです。理由は、、、お察しください。
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2014年10月5日 4:24 PM
浅野さんのメール(だけ)は、自分のスマホに転送して通勤帰りの車中で読むことにしています。これには理由がありまして、浅野さんのほっこりした文章に触れると、テンションが上がった日中のON状態をOFFに切り替えられるのです。いわば私にとっては「ヒーリングメール」なのです。浅野さんの綴りは、日頃身の回りの何気ない出来事を題材にしつつ、その奥には本日の内容でいうと、?ペット産業の市場規模?ペット保険とそれにまつわる詐欺への警告など、「ペットをとりまく世相の今」が凝縮されているように、毎回、奥深い内容になっているのが素晴らしいと思います。今後も毎回楽しみにしています。
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2014年10月7日 3:31 AM
小生の家の(=^・・^=)も二匹飼っておりましたが、二匹とも亡くなってしまったのどす…亡くなる直前の話なのどすが、小生がTVを観て居ると、TVの前にわざと立ちはだかって横向きに体を魅せるんどす。その後、反対側から来て逆側を魅せてくるんどす(さも、アタチを忘れないで…、ちう風に)。また、もう一匹の子も、亡くなる2〜3日前に目が見えなくなってしまったのどすが、鼻の匂いだけで小生の位置を探して飛べなくなった足でジャンプして小生の膝の上に載ってこようとするのどす。そんな二匹とも、最後は立つのすらやっとの事で、体は苦しかったのかと思いますが、家族を観る時の優しい笑顔は変わりませんでした。家族の中で誰よりも優しい笑顔を最後まで振り撒いてくれた、そんな(=^・・^=)ちゃんどした。浅野大老も、(=^・・^=)ちゃん、お大事に願いマウス。
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