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FROM 藤井聡@京都大学
安倍内閣は今、文字通り、何から何まで「立ち上げの時」、
人材配置が決められ、いろいろな組織・体制が構築され、
今からまさに、いろいろな議論が始められようとしています。
そしてそんな中で起こったのが、
今回のアルジェリアでの人質事件……
未だ、その被害の全容は確認されてはいませんが、
この事件に関わった、海外コンサルタントの有力企業「日揮」
日本は、甚大な被害を被ることとなりました….
この問題は、海外で展開する企業にとって、
いかに、「セキュリティ」を確保するのか、
という点が重要であることを明らかにしています。
そんな問題意識でとりまとめられたのが、
来週からはじめられる世界経済フォーラム(ダボス会議)向けの
特別レポート:グローバルリスクに対する「国家強靱性」の構築
Special Report: Building National Resilience to Global Risks
http://reports.weforum.org/
です。
(#なお、甘利大臣は、日本政府の代表として、
ダボス会議に出席されると、報道されております)
ここで言われる「レジリエンス(Resilience)」
文字通り、「強靱さ」「しなやかさ」を意味する言葉で、
このレポートでは、国家としてのResilience、
つまり、「国家強靱性」をどうやって作ることが必要なのか、
ということがまとめられているわけです。
ちなみに、「強靱性を構築する」ってことは、
文字通りの「強靱化」っていうことですから、このレポートは、
まさに、「国家強靱化」のレポートだ、っていうわけですね(!)
一方、この度の安倍内閣では、
「国土強靱化担当大臣」
が新しく設置され、
古屋先生が就任されておられますが、この
「強靱」
のキーワードは、
実は、日本国内だけの特殊な事情なのではなく、
今、世界中で、特に世界の経済界で、
重視されている、っていうわけですね。
で、なぜ、今、世界の経済界で、
「強靱化」がこんなに注目されているのかというと、
「グローバルリスク」
なるものを、多くの国々が、
ホントに恐れ始めたから、なわけです。
言うまでも無く、そのきっかけは、
リーマンショックであって、
今、懸念されている、欧州危機です。
そして、経済大国日本の巨大地震、なんてものも、
文字通りの「グローバルリスク」になっていますし、
今回のテロなどもそんなリスクの一つと言えるでしょう。
で、そんなグローバルリスクに恐怖している
世界各国ですが、そんな中でまとめられた、
このレポートでは、なんと、
「国家強靱化こそが、経済成長の源泉だ!」
と主張されているのです!
このことは、要するに、
「古屋大臣が所管されている「国土強靭化」が、
甘利大臣が所管されている「経済成長」にとって、
必要不可欠な重要な柱の一本なのだ」
ということを意味しているわけですね。
これがなぜかというと、
これだけさまざまなリスクにさらされている21世紀の今日、
ちょっとしたリスクで滅んでしまうような「脆弱」な国家なら、
成長なんてできっこない、というのが理由なわけですね。
(#同じことが、一つ一つの「企業」についても言えるでしょう)
これから様々に進められる「経済成長」の議論では、
「Building National Resilience = 国家強靭化」
を重要コンセプトの一つにしていくことが、
求められているのではないかと思います。
ご関心の方は、ダボス会議での議論、
新聞、ニュース等にて、是非、ご注視ください。
PS
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【藤井聡】グローバルリスクへの1件のコメント
2013年1月22日 10:36 PM
藤井先生 : 内閣官房参与として日本の強靭化に向けては大きな役割を果たして頂けることは当然ですが、クルーグマン・ステイグリッツ あたりと語らって強靭化の世界的潮流を巻き起こして欲しいです。 政治・経済・社会・文化など先進的にリードして行けるのは学者先生の深い学識と将来を見通す予測力です。市井の民として自分自身も周囲と議論を戦わして草の根のレベルアップに努めたいものです。 皆で一緒に隣人と助け合い、安心して好きなことを出来る世間をぜひとも築き上げたいと祈念しています。 これまでもすごい影響力を発揮された藤井先生 これからもお元気で ますます日本国民のために頑張ってください。
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