政治

2020年6月14日

【三橋貴明】History Maker

【近況】
6月16日に、オンラインライブ
「saya 初夏の配信スぺシャルライブ2020」
が開催されます。
https://www.ragnet.co.jp/livespot/22578

sayaさんのライブ告知は、こちら。
(是非とも、チャンネル登録を!)
https://youtu.be/MxPZ8Jv1EFs

経世史論の特別コンテンツとして、
評論家の中野剛志先生に
「通貨論争史 イギリス編」「日本編」を
お話し頂き、6月20日から
「イギリス編」が視聴可能となります。
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

「イギリス編」の中野先生のお話で
印象的だったのは、

「貨幣や中央銀行、財政といった制度は、
 誰かが事前に○○であるべき、
 と設計されたわけではなく、
 人間が臨機応変に対応することで作られたもの」

という点です。

例えば、中央銀行の元祖である
イングランド銀行は、
第二次対仏百年戦争を戦っていた
イングランド王国が、「戦費調達」目的で、
国債を引き受けさせ、
イングランド銀行券(紙幣)を
発行させる目的で設立されました。

最終的にはナポレオン戦争に至る
長期の対仏戦争において、
「財政的制約」があっては勝てない。

というわけで、試行錯誤の結果、
「あ、イングランド銀行を作って、
 政府の国債と引換に銀行券を発行させて、
 それで国内の支払いをすればいいんじゃね?」

と、誰かが思い付き、
とりあえず、やってみた。

という感じで設立された
イングランド銀行が、
世界の歴史を変えてしまいました
(財政革命、と呼びます)。

あるいは、イングランド銀行の前身とも
いうべきネーデルラント連邦共和国の
アムステルダム銀行は、元々は単なる
「両替」目的で設立されました。

そのうちに、商人たちが
アムステルダム銀行口座を持ち、
手形決済を始めました。

それが、あまりにも便利だったため、
商人たちは誰もが
アムステルダム銀行宛の手形で
決済するようになります。

ある日、アムステルダム銀行は、
預金の金貨・銀貨への兌換を停止します。

ところが、何の問題もなかった。

もはや、アムステルダム銀行の
預金口座を持つ商人たちは、
誰も金貨や銀貨を必要としなかったのです。

などなど、貨幣のシステムは
「事前の設計」ではなく、
歴史的な試行錯誤の積み重ねで
発展してきました。

別に、貨幣に限らず、
社会システムとは必然、
試行錯誤の繰り返しなのだと思います。

現在の我々は、コロナ・パンデミックの最中、
芸能・スポーツ系の「仕事」を
何とか生き残らせるべく、
試行錯誤をしなければなりません。

さもなければ、普通に歌い手も、
スポーツ選手も廃業していきます。

何しろ、試行錯誤でございますので、
「何」が正しいのかは分かりません。

それでも、やってみるのですよ。

人類の歴史とは、その種の「足掻き」が
積み重なることで進化してきたのです。

というわけで、とりあえず試行錯誤の
第一弾として、sayaさんの
オンラインライブが開催されます。

皆様、是非ともご参加下さいませ。

試行錯誤を繰り返し、生存のための
一人一人の足掻きこそが、歴史を創ります。

今の我々こそが、
History Maker なのです。

◆過去十年以上に渡る三橋の言論活動の
 「集大成」とでもいうべき、
 「自民党の消滅(ベストセラーズ)」
 (Kindle版)が刊行になりました。
 https://amzn.to/3cBGALk
 
 書籍版は、6月26日に発売予定です。
 今すぐご予約下さい。

 https://amzn.to/3dEIFqS

◆週刊実話 連載
 「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」
  第373回 財政破綻論者の断末魔

 なお、週刊実話の連載は、以下で
 (二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
 http://wjn.jp/article/category/4/

◆メルマガ 週刊三橋貴明 Vol577 
 経済自由主義という「計画」経済
 http://www.mag2.com/m/P0007991.html
 
 実は、「経済は市場の自由に任せるべき」
 といった経済自由主義もまた、
 特定の「理想」を設定し、
 現実を理想に合わせようとするという点で、
 悪しき「計画」経済なのです。
 

◆メディア出演

三橋TV第246回
【財政破綻論
 ・自己責任論を徹底的に潰せ!】
https://youtu.be/JUsAJ9piXr4

三橋TV第247回
【第2次世界恐慌と日本の危機 
 安倍総理かく語り、かく裏切る】
https://youtu.be/WH-NrU_ZSYc

三橋TV第248回
【古過ぎ!平成かよ土居丈郎先生(笑)。
 で、いつ「財政破綻」すんの?】
https://youtu.be/Fa13OgK3vD8

sayaさんの公式Youtubeチャンネルが
スタートしました。

チャンネル登録はこちらから
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
https://youtu.be/Guag-GHIG1Y

特別コンテンツ、
続々リリースされていっています。

WHO年次総会とファイブアイズの動きを解析
〜世界は中国のコロナ隠蔽を曖昧にしない
【三橋貴明×河添恵子】
https://youtu.be/KMlAVA7L9dU

6月10日 チャンネル桜
「Front Japan 桜」に出演しました。

【Front Japan 桜】
日本の国債金利・インフレ率の謎を解く
/ 北朝鮮、韓国との通信断つ
~拉致問題解決は?[桜R2/6/10]

https://youtu.be/X8fRYPszhSs

【ch桜・別館】
saya、三橋所長の痩身疑惑を追及![R2/6/10]

https://youtu.be/-uSqj5iQn5k

【RE:明るい経済教室 #1】
基本中の基本から、経済とGDPの成長って何だ?[R2/6/12]

https://youtu.be/j5QSKSM25qQ

◆三橋経済塾

6月20日(土) 
三橋経済塾第九期第六回講義の
お申込み受付中です。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1129

会場は「TKP札幌カンファレンスセンター」、
ゲスト講師は元北海道議会議員
・チャンネル桜北海道キャスター、
小野寺まさる先生です。

特別ゲストとして、
高家望愛さん、mayさんもご参加されます。

今回は地方講義であるため、
一般の方も参加可能です。
https://ws.formzu.net/fgen/S81496643/

三橋経済塾ご入塾はこちらから。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/

◆チャンネルAJER 
今週の更新はありません。

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【三橋貴明】History Makerへの2件のコメント

  1. 大和魂 より

    本当に三橋先生のおっしゃるとおりです。しかし一方的だけでは伝わりにくくて、分かり難いと思います。なので端的には国民国家のバックボーンになる【経済】と【国防】との関係を認識する必要があるわけです。それは中野先生の最高傑作、【富国と強兵】と同意になるわけです。だから執拗に沖縄返還から米国基地問題を声高く叫んでいるのです!つまりその背景の延長線上に拉致問題や北方領土や北海道の買収やアイヌ問題などがありますから、この数回の【直言極言】も理解しにくいと感じましたし、護る会辺りの議員なども認識不足だと疑っている訳です。なぜなら国防の尊さと厳しさを認識しておりますから。

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  2. 利根川 より

     書いてみるとよくわかるのですが、「目から鱗が落ちる奇跡の経済教室」や「三橋TV」を読み込んだ今でも、私のお金に関する知識はフワッとした理解で止まってしまっている所がおおい。
     私ほど酷くはなくても、日本国民の多くがまだまだお金についてきちんと理解できていないのではないでしょうか。
     日本の主権を握っている日本国民が、お金の事をきちんと理解せずに、正しい経済政策(デフレ不況から脱する経済政策)など選べるのだろうか。
     中野剛志さんの「日本経済学新論」でも世界各国の「成長率」ランキングが紹介されていますが、

    1995年~2015年までの20年間の名目GDP成長率で日本だけがマイナス成長(-20%)

    これは相当な異常事態ですが、知識0の人達が闇雲に動いた(緊縮増税政策)結果だとすれば納得もいくというもの。
     弟がよく見ているTV番組で「仏教には一人一人ができることを頑張るのをよしとする教えがある」ということが解説されていました。たしか、最澄さんの回だったかな。
     いま、日本がデフレに陥っているのは、一人一人ができることを頑張っちまったからですよね。

    企業「景気が良くなくて需要が少ない。だから、設備投資も抑えて、人件費も削って、効率化を徹底します。節約ガンバルゾー!」

    個人「給料増えない、税金増える、節約せざるを得ない。節約ガンバルゾー」

    政府「景気対策に財政出動でも…」

    個人「我々が節約して苦しい思いをしている時に、政府は無駄使いをしている。けしからん」

    政府「分かりました。国民目線に立って、我々も節約します。増税だー、構造改革だー、節約ガンバルゾー」

    政府・企業・個人「節約ガンバルゾー」←全員、お金使わない宣言

    藤井聡教授「全員が一斉にお金使わなくなったら経済崩壊してまうやろーーー!」

    お前が言うなと言われそうですが、知識0で闇雲に動くくらいであれば、寝てた方がまだしもマシなんじゃないかとすら思えます。
     雨の日も風の日も血反吐を吐きながらデモをする、そんなハードモードな日常を送らなくても、多くの国民が

    エアコンが効いた図書館か何かでちょっと「お金」に関する正しい知識を仕入れる

    だけで、いまの日本の問題の多くが快方に向かっていくのではないかと思います。全国民が読んだら歴史が変わっちゃう感じの本もきっとあるはずですよ。いいのよ、そんな頑張らなくて。
     日本の経済をよくしたいのであれば、体を動かすよりもまずは「お金」に関する正しい知識を手に入れる必要があります。
     で、どうやって「お金」に関する正しい知識を手に入れるかですが、ぶっちゃけ、知ってる人に教えていただくのが一番手っ取り早い。
     自分で一から研究するとなると、凡人ではヘタすると一生かかっても足りないということにもなりかねない。
     天才でもなければ、知っている人の話を良く聞くのが一番だと思います。
     

    その知ってる人とやらがお金に関して正しく説明しているとなぜわかる
     

    そうおっしゃる方も居るかと思います。
     まず、データ。
     三橋貴明さんや中野剛志さん、藤井聡教授などはかなり早期からデフレ期の財政出動の必要性を訴えていた方達ですが、彼らはデータ(と、データの出どころ)を出して話をします。
     最近では国会で玉木雄一郎議員が日本の労働者の賃金の推移をグラフにして解説していましたが

    視聴者「あれ、あのグラフ、三橋がだしてたグラフじゃね?パクリか?」

    と言ってた人も居たとか居ないとかも耳にしましたが、データの出どころが同じなら”改ざん”でもしないかぎり誰がグラフを作っても同じになるというだけの話。
     

    ”誰がグラフを作っても同じになるデータをきちんと出しているということです”

    さらに、財政金融委員会 2019 5 23 で、西田昌司参議院と雨宮日銀副総裁が質疑を行っていますが、

    ”政府の新規国債発行(と財政出動)が市井の銀行預金を増やす”

    といった内容でした。
    これは、三橋TVや中野剛志さんの「目から鱗が落ちる奇跡の経済教室」でも解説されていることですが、少なくとも「国会で」「日銀副総裁が認める」内容なわけです。
     最後に、なぜ日本円(不換紙幣)に価値があるの?と聞いて

    主流派経済学者「それはね、皆が価値があると思っているから価値があるんだよ」

    三橋TV「報酬をコメで受け取ろうとドルで受け取ろうと、日本政府は日本円での納税しか認めていないので、税金を支払うためには日本円を手に入れなくてはならない。だから、日本円には価値がある」

    どちらに教えてもらいたいかと問われれば、私は下段の方のかたでお願いしたいですね。
     三橋TVに出演された方やクライテリオンに寄稿されている方も、経済に関しては切り口を変えたり説明の仕方が違っているだけで、言っていることは同じだと思います。
     三橋TVや藤井聡のあるがままラジオはタダで視聴できますので、聞いたことないという方は(たぶんいないと思うけど)一度視聴してみてはいかがでしょうか。
     

    で、長々と何が言いたかったのかというと「タダ、サイッコー!アザーーーッス!」(←デフレ圧力)ということ。
    タダでやらないとデフレ下では情報がなかなか広まらないというのもあるのかもしれませんが、冗談抜きで本当にありがたい。ありがとうございます。
    本当はTVがしっかりこういった情報を流してくれればいいんですけどね…
    でも、最近は

    森永卓郎「コロナ対策のために加入した経済学者って全員、緊縮派なんですよね」

    ちょっとは言う人も出てきているみたいですよ。
    報道関係だと産経の田村秀男さんが孤軍奮闘というイメージだったんですが、少しは変わってきたのでしょうか。
     

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