政治

2017年6月17日

【三橋貴明】小池百合子都知事は辞任するべきである

From 三橋貴明@ブログ

お分かりでしょうが、わたくしは「ブログで取り上げる話題」と「それ以外の話題」を切り分けています。
理由は、チャネルとしてのストーリーを重視しているためです。

例えば、加計学園の問題で言えば、そもそも国家戦略特区というのは、首相の「意向」を反映し、岩盤規制とやらに「風穴」を開ける、厳密に言えば国会議員を無視して規制を緩和させるための制度でしょ。首相の意向があった云々って、そもそも国家戦略特区とは、
「首相とお友達であれば、好き放題、規制の緩和ができる」
制度であるからこそ、「発展途上国のシステム」であると、わたくしは批判してきたわけです。首相の意向云々で揉める時点でバカバカしい話で、そもそもそういう制度が「国家戦略特区」でしょ、としか言いようがないのです。

発展途上国的に、特定の政治家と「仲がいいか、どうか」で制度が変わってしまう制度だからこそ、わたくしは「発展途上国のシステム」ということで、批判をしているわけです。

というわけで、加計学園の認可に安倍総理の意向が働いているか否かなど、どうでもいい話です。そもそも、それが国家戦略特区でしょ?

わたくしは、この種の制度が「発展途上国のシステム」であるから反対しているわけで、加計学園の認可に首相の意向が働いているなど、当たり前でしょ? としか、言いようがないのです。

これが問題があるというならば(問題ありますが)、なぜ国家戦略特区の制度自体に反対しないの? と、ラジオ(おはよう寺ちゃんなど)では、批判してきました。

同じく、小池都知事の「豊洲問題」については、週刊朝日の連載「列島報告書」において、批判し続けてきました。

豊洲市場の場合、最新型の耐震化設備であり、しかも密閉式であるため、築地よりも圧倒的に衛生的なのです。「汚染水云々」の話は、共産党が東京都を攻撃する際のプロパガンダ・ツールに過ぎず、そこに愚かな都知事が乗っかっただけなのです。

何しろ、豊洲市場で使用される水は、全て水道水です。さらに、地下から汚染水が染み出したとしても、地下水管理システムを通し、浄化した上で下水道から排出されます。まさに、そのために地下モニタリング空間(「謎の地下空洞」とやらではない)が建設されたのです。

小池都知事は、築地市場の安全性が問題化しつつあることを受け、
「築地市場は、たとえ土壌汚染があるとしても、アスファルトやコンクリートでカバーされていれば問題ない。その点から築地は安全である」
と、述べました。それならば、豊洲市場は「より安全」という話になります。ダブルスタンダードもいいところです。

2016年8月31日に、豊洲市場への移転延期を発表した小池都知事は、理由として「安全性への懸念」を挙げました。安全性云々言い出すなら、密閉型の豊洲市場よりも、開放型の築地市場の方が間違いなく問題があります。

小池都知事が、都議会の自民党との「政治抗争」に豊洲問題を活用しようとした結果、豊洲ブランドは決定的に傷ついてしまいました。小池都知事の判断は、まともな国であれば辞職要求を迫られるほどに間違ったものです。豊洲市場への移転延期に伴い、東京都が負担する費用は、すでに2017年4月時点で100億円近くにのぼっています。

『小池都知事、市場業者に直接謝罪へ 17日にも築地訪問
http://www.asahi.com/articles/ASK6H528LK6HUTIL02L.html
築地市場の豊洲移転を巡る問題で、小池百合子・東京都知事は15日、豊洲市場の敷地内の地下水から環境基準値を超す濃度の有害物質が検出されていることについて、近く市場業者に直接謝罪する意向を明らかにした。17日にも築地市場を訪問する方向で調整している。
移転問題を検討している都幹部らの「市場のあり方戦略本部」の会合に出席し、明らかにした。小池氏の知事就任前に都が約束した豊洲市場の「無害化」を実現できていないとし、「現場の方に(謝罪を)伝えたい。直接会うのが筋だろう」と述べた。(後略)』

何を言っているんだ、この知事は。

謝罪すべきは、使用しない汚染水の問題を殊更にクローズアップさせ、豊洲ブランドを決定的に傷つけ、事態を紛糾させた「自分自身の判断」についてでしょう。「無害化」云々をいうならば、築地市場の方が明らかに豊洲以上よりも有害です。当たり前です。

何しろ、築地市場は築地市場が開設されたのは、1935年です。耐震性も脆弱なのに加えて、吹きさらしの開放型施設であるため、ハトやネズミも少なくありません。東京都の調査によると、少なくとも500匹のネズミが生息しているとのことです。

豊洲市場の場合、最新型の耐震化設備であり、しかも密閉式であるため、築地よりも圧倒的に衛生的です。「汚染水云々」の話は、共産党が東京都を攻撃する際のプロパガンダ・ツールに過ぎず、そこに愚かな都知事が乗っかっただけなのです。

自らの政治的理由に基づき、豊洲への移転を延期しておきながら、
「豊洲市場の敷地内の地下水から環境基準値を超す濃度の有害物質が検出されていることについて、近く市場業者に直接謝罪する」
形で、自らの間違った判断を誤魔化そうとしているわけです。

ふざけるな。

豊洲移転の延期を決めたのは、小池都知事の「政治的判断」であり、結果的に被った都民の損害は、全て小池都知事が責任を負うべきものなのです。

小池都知事が豊洲への移転を決定するのは当然の話として、政治的責任も取らなければならないでしょう。

小池都知事は、辞任すべきです。それ以外に、責任の取りようがありません。

もちろん、小池都知事が辞任し、再度「都知事選挙」という話になっても、碌でもない人物が都知事に就任するかもしれません。とはいえ、これは「愚かな政治的選択」を繰り返して気が、東京都民が負わなければならない罪業なのです。我々、東京都民が愚かであるからこそ、これほどまでに愚かな知事を何度も当選させてしまうのです。

とはいえ、東京都民が愚劣だからといって、小池都知事が免罪されるわけではありません。
小池都知事は、速やかに豊洲移転を決定し、さらに速やかに東京都知事を辞任するべきです。それほどまでに愚かな選択を、小池百合子氏はしてしまったのです。

関連記事

政治

【三橋貴明】経済人の終わり

政治

【三橋貴明】東京都知事選挙の焦点

政治

【三橋貴明】天照大神に感謝する

政治

【藤井聡】「改革」の対案は「マネジメント」です

政治

【藤井聡】「菅直人」政権が導入。日本経済を破壊し続ける「PB黒字化目標」

【三橋貴明】小池百合子都知事は辞任するべきであるへの4件のコメント

  1. マルム より

    初めてコメントします。私は月間三橋の会員で、配信されたプログも全て拝聴させてもらってます。いつも的を得た解説で、他の評論家とのレベル違いは歴然としており関心してますが、今回の豊洲の問題は的が外れています。一番問題は豊洲移転に絡み、最低でも数十億のお金が動いています。今まで一度も表に出て来てませんが、業界にいた私から見れば常識です。ヒントは土壌汚染絡み。(施設も当然談合で、桁違いのお金が動いている)それ以上は言えません。マスコミも含め表の話しばかりが話題になってますが、裏に真実がある。

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

      1. 拓三 より

        こんな話は織り込み済みですよ?

        大規模な事業、つまり多様な価値観がそこに存在すればするほどそこに寄生虫は集まります。残念ながらこれが世界的にも歴史的にも現実です。これを出来るだけ排除する事は必要ですが白黒付けれる問題でもありませんので全て排除するのは不可能です。

        こう言う現実を潔癖なまでに排除しようと出来たのが共産主義です。しかし理想は理想。言うまでもありません。

        マルム氏がどの業界に居たか知りませんが仰っている話は賛成派、反対派のどちらにも存在します。また『談合が〜』と言う批判がありますが、逆にこれだけ大きな事業を都政だけの能力で見積もりを出せるのかが不思議です。都政、民間、それぞれの力がバラバラでカネだけの価格競争での繋がりだけでこれだけ大きな事業を成し遂げる事が出来るのでしょうか?

        是非はともかく世界に比べ日本の裏など鼻くそほどで御座います。

        返信

        コメントに返信する

        メールアドレスが公開されることはありません。
        * が付いている欄は必須項目です

        1. 拓三 より

          マルム氏のコメントをもう一度読み返しさせていただきましたところ、私の意見がマルム氏の真意と異なるのではないかと気付き、私のコメントを無視して頂き、なお、お詫び申し上げます。

          返信

          コメントに返信する

          メールアドレスが公開されることはありません。
          * が付いている欄は必須項目です

  2. robin より

    国家戦略特区という大枠や前提、必要条件?を抜きにして首相の意向が云々~しても「お話にならない」のかな、マスコミとしてはそこは隠したいのだろうか。マスコミという公告の民間営利企業にとっての手段はプロパガンダしか出来ないのだからセンセーショナルな手段しか取れないのだろう、つまりマスコミに議論は出来ない、金にならないし。豊洲についての小池都知事の「安心だが安全ではない」には吹き出した、名言だと思う。精神的な安心は物理的な安全の上に成り立つものと思うが安全がタダで当然だと思い込むと無限の安心を求めるようになるのだろうか、無限の欲望を必要とする大量消費者の習性なのか。原発事故の訓練をするだけでも周囲の人が不安になると言う理由で反対するような心情だろうか。安心を掴まされて安全を奪われる、というのが日本が外交で負ける理由の一つか?敵味方友達に明確に線引きする、というのはここ2千年くらい続けられている有益な政治手法なのだろう、人類も2千年くらいじゃ進歩しない、という証明でもあるのか。

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

週間ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】デフレは未だ継続中。アベノミクスの完全成功のために...

  2. 2

    2

    【小浜逸郎】日経のウソ記事にだまされるな

  3. 3

    3

    【三橋貴明】ヴィンランド

  4. 4

    4

    【佐藤健志】ゴジラのグローバル化、その顛末とは

  5. 5

    5

    【三橋貴明】グローバリズムと金属主義

  6. 6

    6

    【青木泰樹】日銀は「プラスの付利」を止めるべき

  7. 7

    7

    【三橋貴明】インフラ整備に向かうアメリカ、背を向ける日本

  8. 8

    8

    【藤井聡】内閣府データが示す、10~15兆円規模の大型補正予...

  9. 9

    9

    【佐藤健志】支持率変動と認知的不協和

  10. 10

    10

    【三橋貴明】敵基地反撃能力保有の議論を封じられてはならない

MORE

累計ランキング

  1. 1

    1

    【藤井聡】大阪都構想:知っていてほしい7つの事実

  2. 2

    2

    【藤井聡】「公明党・大阪市議団が日本を破壊する」というリスク...

  3. 3

    3

    【藤井聡】「橋下入閣」は、日本に巨大被害をもたらします。

  4. 4

    4

    【三橋貴明】人間の屑たち

  5. 5

    5

    【藤井聡】「橋下大臣」による、憲法改正での「都構想の悪夢の再...

最新記事

  1. 日本経済

    【三橋貴明】交通インフラによる生産性向上

  2. 日本経済

    【三橋貴明】交通インフラの整備と経済成長

  3. アメリカ

    【三橋貴明】インフラ整備に向かうアメリカ、背を向ける日...

  4. 日本経済

    【小浜逸郎】日経のウソ記事にだまされるな

  5. 日本経済

    【佐藤健志】ゴジラのグローバル化、その顛末とは

  6. 日本経済

    【藤井聡】デフレは未だ継続中。アベノミクスの完全成功の...

  7. 日本経済

    【三橋貴明】ヴィンランド

  8. 欧州

    【三橋貴明】グローバリズムと金属主義

  9. 未分類

    【青木泰樹】日銀は「プラスの付利」を止めるべき

  10. 未分類

    【三橋貴明】敵基地反撃能力保有の議論を封じられてはなら...

MORE

タグクラウド