From 三橋貴明
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【今週のNewsピックアップ】
亡国の全農解体を阻止せよ! 前編
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12220858347.html
亡国の全農解体を阻止せよ! 中編
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12221149890.html
亡国の全農解体を阻止せよ! 後編
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12221446200.html
未だにTPPについて「中国包囲網」などなど、厨二病的なことを主張する人が少なくなく、呆れてしまうのですが、TPPとは日本における「構造改革を後戻りさせない」「さらなる構造改革を推進する」ための仕掛けに過ぎません。
構造改革とは、各種の規制を緩和、撤廃し、法律改定により特定のグローバル企業、グローバル投資家の「利益最大化」を実現するレント・シーキングの一手法です。
とはいえ、レント・シーキングを狙う構造改革派は、
「目的は、自分の利益最大化です」
と、説明することはできません。
といわけで、何となく「それっぽい理由」を持ち出し、規制の管理下にある業界を「悪者」とすることで、構造改革を進めようとしています。
全農解体でいえば「「攻めの農業」の実現に向けた農協改革」と、実に「それっぽい」タイトルで進められています。
成熟し多様化する国内市場、大きく拡大する世界市場に、魅力あふれる日本の農産物の真の価値を伝え、日本の農業を大きく飛躍させる重要な鍵を、農協組織が握っているのです。とりわけ、農業者や農業生産資材業界、流通加工業界と密度の濃い接点を有する全農が、その潜在力を大きく開花させ、農業者の協同組織という原点に立ち返り、農業者の立場であることを明確にして「攻めの農業」の実現をリードする組織へと生まれ変わることを期待して、その目指すべき改革の方向を提言します。
と、冗談でも何でもなく規制改革推進会議の提言の冒頭に書いてあるのです。
どうですか? この美辞麗句。中身のない、抽象用語の羅列。それでも何となく「それっぽい」ために、提言を読む人は、あたかも規制改革推進会議が真剣に日本の農業や農協について考えているかのごとき錯覚を覚えてしまいます。
とはいえ、実際の提言の中身は、
「全農の生産資材に関する商社ビジネスを禁止する」
「全農は農家から農産物を全量買い取れ」
と、民間組織である全農に対する不当介入です。一体全体、何の権利に基づき、政府の諮問機関に過ぎない規制改革推進会議が、全農を「破綻」させるための提言ができるのか、今でも分かりません。
とはいえ、理由は分かっています。全農を経営破綻に追い込むことで、日本の食糧安全保障の「盾」である全農グレインを売却に追い込みたいのです。全農グレインが売りに出されれば、その日のうちに世界最大の穀物メジャーであるカーギルが買うことになります。
全農グレインさえ消えれば、カーギルはIPハンドリングに余計なコストを費やす必要がなくなり、さらに利益を厚くすることで、「自己利益最大化」を達成できます。
我が国は、もはや遺伝子組み換え作物の流入を食い止める術を失い、国民は、
「遺伝子組み換え作物を食する多数派の国民」
と、
「自分と家族のために安全な食物を入手売るルートを確立する少数派のお金持ち」
に二分化されていくことになります。
中国では、共産党官僚が「中国共産党ご用達の農場」から安全な農産物を手に入れていますが、同じ構造になるわけですね。
ちなみに、カーギルは別に「日本の食糧安全保障を崩壊させてやる!」などと、厨二病的な発想で全農グレインを欲しているわけではありません。単に、自分たちの利益を最大化したいに過ぎないのです。
全ては、利益のため。
現在の世界は、「自己利益最大化を求めるグローバル投資家 対 各国の一般国民」の対立構造で動いているのです。国民の多くがこの本質を理解しない限り、我が国の安全保障は弱体化し、各種の構造改革求められず、最終的には亡国に至ることになるでしょう。
ーーー発行者よりーーー
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★★★★★:山本直美さまのレビュー
豊洲問題は、完全に小池百合子劇場に取り込まれていました。
解説を聞いてはっきり理解でき
月刊三橋の会員でよかったと心から思いました。
プロパガンダに騙されないつもりでいても、
見抜く知識や経験のなさで、簡単に
騙されるものだということがよくわかりました。
今回教えていただいた
1)恐怖プロパガンダ
2)ルサンチマン・プロパガンダ
3)木を見せ森を見せないプロパガンダ
をしっかり理解してこの3つのプロパガンダに
対しては騙されない人間になります。
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【三橋貴明】亡国の全農解体を阻止せよ!への6件のコメント
2016年11月28日 9:05 AM
TPPも当初の当てが外れた訳でそれなのにドヤ顔で語る小泉進次郎氏は何だかなーと思いました。この人は父親の元首相もそうですが民営化!民営化!規制緩和!規制緩和!が経済よくする国家の為になる国民の為になると思い込みがあるように思います。それに小泉進次郎氏は基本的に緊縮財政と国の借金で破綻する論に染まってるようで経済の事分かってないと思います。
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2016年11月29日 7:30 PM
自由が大事と言いながら、農協には自由を認めない。こんな矛盾したことを恥ずかしげもなく、堂々と発言できて、安倍先生は本当にすごいと思います。
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2016年11月30日 1:24 PM
『日本の食料安全保障を崩壊させてやる!』それを画策するのは国賊、ユダ金の手先 売国奴、安倍晋三 小泉進次郎。コイツラを外患誘致罪 国家反逆罪に問えない日本ってオカシイだろ!
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2016年12月1日 12:42 AM
考えれば小泉総理が誕生した時点でこの国はすでにグローバル資本利益者に支配されてしまっていたのですね。今では彼らの思うままにこの国のすべてを切り売りすることが出来るようになっている。これも規制改革推進会議などの売国企業家を民間議員として好きにさせて積極的に売国を進める安倍総理のおかげです。このとんでもない状況を作り出すことが出来た工作者と安倍総理の売国力に脱帽します。自分たちの食糧安全保障が決定的に破壊される全農自殺命令を何も知らない感じないかスルーか賛成である多くの日本国民に心が凍える。
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2016年12月2日 9:01 AM
成熟した〜潜在力を開花させ〜生まれ変わるって、全農を潰してその既得権益をカーギルの既得権益に置き換えたい、その権利秩序を国境を越えてこっちに寄越せってだけでは。改革すれば上手くいく、ではなく改革美味しいです、だろう。先進国の中で日本だけこの20年延々横ばいの0成長、中二ワードに翻訳すれば安倍首相は差し詰め「虚無の使い手」といった所か。芸術的な政治手腕、曲芸染みたバランス感覚の持主か。
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2016年12月3日 9:01 PM
なんで小泉のバカ息子にさせてんねん。社会経験も無い若造は左派的思考がどうしても強なる。又何故か人気もある。それを見越しての起用…..? 誰かさんの立ち位置はさておき、この話はただ単に利権欲しいだけやろ。農業は改善せなアカンとこ確かにあるけど農協主体で考えたらエエやん。農協があるから改善出来へんて可笑しな話や。改善するのが真の目的やったら農協と言う力を利用した方が話は早い。当たり前の事やねんけどなぁ。交渉下手なんかそもそもの目的が違うのか…..?あと、『自由貿易で攻めの農業を』これはただのファンタジー。日本国民の食の利権が欲しいだけの目くらましスローガンにすぎん。なんでこんな簡単な利権買収劇わからんかな…..?
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