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2022年12月15日

【藤井聡】財務省の中には「岸田内閣はもう長くないからその前に色んな増税をさせておこう」という議論がある、と今、永田町界隈では囁かれています。

From 藤井聡@京都大学大学院教授

みなさん、こんにちは、表現者クライテリオン編集長、京都大学の藤井聡です。

岸田内閣は今、「国民年金の受給年齢5年先延ばし」や「退職金課税増税」「インボイス制度の導入」等、驚くべきほど多くの項目にて増税を進めていますが、今、新たに「1兆円の防衛増税」(法人税&所得税)を公表するにいたっていますが、このスーパー増税ラッシュには、国民からのみならず、自民党内部で激しい批判の嵐が巻き起こりました。そして遂に、内閣の中の高市大臣からも、激しく批判される事態となっています。

この増税ラッシュがなぜ起こっているのか……を解説する記事を、『藤井聡・クライテリオン編集長日記』https://foomii.com/00178/20221212091737103038)にて配信いたしましたので、下記にてご紹介差し上げます。

・・・

岸田増税ラッシュがなぜ起こったのかについては今、岸田内閣が、かつての民主党政権期と同様「学級崩壊」にあり、政府内の最大の権力組織たる財務省が「暴走」しているためだとしばしば言われています。
https://foomii.com/00178/20221210133050102980

つまり、(永田町の)組織のリーダーたる岸田さんがあらゆる意味において弱腰であり、政府内の秩序が失われ、その結果、組織内の最大の権力組織である財務省が、岸田総理を無視してやりたい放題を始めた、という状況にあるわけです。

そして、その財務省の暴走は今や、「学級担任」である岸田総理を「無視」するだけでなく、「操る」状況にも至っている、というのが今回永田町から聞こえてきた話でした。

今やもう、岸田総理は、風前の灯火の状況になっており、メディア上には「岸田おろし」の文字が頻出する様になっています。

例えば……

『自民党内で「岸田下ろし」が始まる…その時、二階元幹事長が推す「次期総理」の名前』
https://news.yahoo.co.jp/articles/81aabf88820ed1d48223e7cab06871104420845c

『統一選前に「岸田降ろし」も 政権を左右する新法の動向』
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20221206/se1/00m/020/037000c

『菅「4月までだな」岸田降ろし始動』
https://bunshun.jp/denshiban/articles/b4536

……これだけの記事が、ここ最近、一気に出てくるようになりました。

霞ヶ関の官僚は、自分達の「ボス」がどうなるかについて、常に神経をとがらせていますから、こういう永田町での空気感の変化は瞬時に悟ることになります。

そしてその結果、財務省の中から「岸田内閣はもう長くないからその前に色んな増税させておこう」という認識がでてきたようなのです(某永田町関係者)。

財務省は常に「増税」を狙っていますが、それは当然、国民の反発が強く実現することは容易ではありません。しかし、今の岸田内閣はどうせ潰れるんだから、どれだけ増税やらせて人気が落ちても、構わないだろう、今こそチャンスだ!と、財務省が思っている、というわけです。

いわば財務省は今、岸田総理を増税のための使い捨ての道具として活用している、という次第です。

これほど現役の総理大臣を舐めきった話はない、というくらいの舐めた話です。

是非、岸田さんには、「フザケンな!」と怒って欲しいところですが、そういうことをしないからこそ、ここまで自分の部下組織にコケにされるんでしょうね……ホントに情けない話です。

いずれにしても財務省の暴走、ここに極まれり、というところですが、彼ら(財務省)にしてみれば(もちろん、国家破壊なんてやっちゃイカンのは当然ですが、それはさておくと)「合理的」な判断ですよね。だって、総理は何にもしないし怒らないし言わないだから、そりゃ、好き勝手に動いたとしてもしょうがない、とも言えるわけです。

ちなみにこの状況はやはり、民主党とそっくりです……。

何と言っても、民主党が潰れそうになったところで、消費増税の三党合意をしかけたわけですから。

……もちろん、この話は某筋からの証言で、必ずしも当方が直接取材して確認したものではありませんので、タイトルでも「~だそうです」という書き方にしているわけですが、財務省は今、確実にそう思っていると、当方も認識しています。

……だからこそ、今、岸田増税ラッシュを、どれだけ止められるかの正念場に、我が国はあるのです。

ここでまかり間違って、弱体化した岸田内閣に財務省の思いのままの増税を決められてし合えば、それを撤回することは極めて困難となり、事実上不可能になってしまうからです。

岸田内閣は一瞬で終わったとしても、彼らが決めた増税は、半永久的に続けられることになるのですから、それによって日本が奈落の底に沈んでいくことになってしまうわけです……。

ここはまさに日本国家の「正念場」

岸田氏は年内にも増税を決定するという「強い決意」を持っていると報道されていますが、ここまで激しい反発を受ければ、考え直す可能性はゼロではありません。

岸田さんに理性の片鱗が残されていることを祈念しつつ、与党内、閣内の増税反対の声を徹底支援差し上げたいと思います。

今後とも引き続きよろしくお願いします。

追伸:この「正念場」で、増税されてしまい、国家衰退が決定付けられてしまうことを回避するためにも、増税路線を批判し、増税反対論者を支援する記事を連日、様々に配信しています。例えば……

なぜ財務省は憑りつかれたように増税したいのでしょうか?そして、なぜ政府は財務省の顔色を必要以上に伺ってしまうのでしょうか?
https://foomii.com/00178/20221214100000103118

では、政府が増税に走ってしまう永田町のメカニズムを、

今日の経済状況に何も配慮せず「強い決意で増税を進めるのダ!」と叫ぶ岸田総理は単なる「愚の骨頂」と言わざるを得ない。
https://foomii.com/00178/20221213152049103090

では、増税することの不条理性、国債での財源確保こそが必要であることを指摘しました。そして、上記で紹介した議論は、

財務省の中には「岸田内閣はもう長くないからその前に色んな増税させておこう」という議論がある、と今、永田町界隈では囁かれています。
https://foomii.com/00178/20221212091737103038

にて論じました。そして、増税反対を鮮明に打ち出した高市氏を応援する記事として、下記を配信しています。

高市早苗大臣が「岸田増税」批判。岸田総理も自民党もこういう批判が党内・閣内から出てくることを疎んずるので無く「感謝」すべきである。
https://foomii.com/00178/20221211100556103003

是非、ご一読ください!

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【藤井聡】財務省の中には「岸田内閣はもう長くないからその前に色んな増税をさせておこう」という議論がある、と今、永田町界隈では囁かれています。への3件のコメント

  1. 利根川 より

     ウクライナ戦争を受けてガソリン価格や輸入食品の価格が上がったことで”国内の需要は増えていないにもかかわらず”物価が上昇してしまい、多くの国民は苦しんできました。かねてから二重課税問題が指摘されていた「ガソリン税の廃止」や「消費税の廃止・ないし減税」については

    「社会保障の財源だから慎重に検討する」

    などと言って、結局は議論すらせずに一年近くたってしまいました。減税の話はいつまで経ってもやらないくせに増税や御用商人(民間議員)に都合の良い法案についてはたった2日の会議でスピード決定してしまうという(苦笑い
     財務省「税収に関する資料」厚労省「社会保障関連参考資料」によると

    消費税5%→8%後の変化

    2013年度 消費税収10.8兆円
    2013年度社会保障費29.1兆円

    2014年度 消費税収16.0兆円
    2014年度社会保障費30.5兆円

    となっていて、消費税が社会保障の財源ではないことがお分かりいただけると思います。

    岸田総理「消費税は社会保障の財源です」

    岸田総理は国民に対して明らかに嘘を言っているわけですね。加えて、そもそもなぜ消費税が導入されたのかというと

    「直接税(法人税・所得税)と間接税(酒税・入浴税)のバランスが悪いから、新たに間接税である消費税を導入してバランスをとる必要がある」

    ということで「直間比率の是正」をスローガンに導入されたものだったわけですが、

    東京地裁「消費者が納税義務者であることはおろか、
    事業者が消費者から徴収すべき具体的な税額、
    消費者から徴収しなかったことに対する
    事業者への制裁等についても
    全く定められていないから、
    消費税法等が事業者に徴収義務を、
    消費者に納税義務を課したものとはいえない」
    「消費税の納税義務者が消費者、
    徴収義務者が事業者であるとは解されない。

    したがって、消費者が事業者に対して支払う
    消費税分はあくまで商品や役務の提供に対する
    対価の一部としての性格しか有しないから、
    事業者が、当該消費税分につき
    過不足なく国庫に納付する義務を、
    消費者に対する関係で負うものではない」
    (共に東京地裁平成2年3月26日判決、
    平成元年(ワ)第5194号損害賠償請求事件、
    判例時報1344号)

    ということで、消費税は間接税ではなく直接税だったことが判明しています。つまり、当時の政府は、消費税は間接税であると嘘をついて導入したわけですね。
     辞典を調べてみると

    詐欺(さぎ)は、他人を騙して、金品などを奪ったり損害を与えたりする行為

    と書いてあります。するって~と何かい、日本の官僚や政治家は国民に対して詐欺を行う輩だったってわけかい?(苦笑い
     散々教えていただいておいて何ですが、正直、政治にも貨幣にも思想にも興味はないわけですが、全力で国民を騙しにくる人間がハンドル握っている都合上、情報収集せざるを得ないという…
     今回、増税に最後まで反対を貫いたのは自民党内ではたったの10人程度だったと聞いて

    「だろうねぇ」

    とは思いましたが、やはりもう自民党はダメなんだろうなと。10年前から孤軍奮闘してこられた西田議員や、責任ある積極財政議連の城内実議員には申し訳ありませんが自民党を応援するメリットがまるで感じられません。
     総理大臣の椅子に座りたい人間は財務官僚のケツを舐めるのがルールだそうで、自称保守の稲田朋美議員や立憲民主の枝野議員など増税賛成に余念がないようですね。野党も与党もろくでも無い感じでいよいよ煮詰まってきましたね

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      1. 利根川 より

         先ほど、消費税は社会保障の財源ではないと説明しました。そもそも、税金は何かの財源にするために徴収されているものではない。来年は是非

        税は財源ではない

        これを流行語大賞にノミネートさせたいですね(笑)
         現在、コストプッシュインフレで国民は大変な苦痛を味わっていますが、そんな最中、さらに増税をするという頭のおかしいことを強行したのは

        財務官僚「財政再建を急がなくてはいけない」

        これなんですよ。

        誰かの赤字は誰かの黒字

        世の中、全員が黒字になることはできない。政府が黒字になると言うことは民間(企業・個人)は赤字になるわけです。
         高度成長期以降、日本政府が黒字になった事が1度だけあって、その時はバブルだったわけです。民間企業が銀行からお金を借りてバンバン投資をしていたわけですよ。勢いあまって株とか土地とか投資ではなく投棄になってしまったくらい民間は金を借りて使っていたわけです。

        バブル期は民間が超赤字になったことで政府は黒字になった

        バブル期は政府が黒字になったわけですが、あの状況が「健全財政」だったとでも言うんですかね(苦笑い
         財政健全化というけれど、じゃあ、どういった状態が「健全」なのか言ってみろと。

        返信

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  2. 利根川 より

    日米中の政府支出の状況と負債増加額
    (IMF World Economic Outlook Datebase2022より池戸万作が作成

    ・21世紀の日米中の政府総支出額の推移

    2001年

    米国:3.47兆ドル

    日本:1.54兆ドル

    中国:0.23兆ドル

    2021年

    米国:9.74兆ドル

    日本:2.09兆ドル

    中国:5.8兆ドル←25倍に急増

    米国:年率5.4%

    日本:年率2.0%

    中国:年率18.0%

    ・21世紀の日米中の政府総負債額の推移

    2001年

    米国:5.62兆ドル

    日本:6.34兆ドル

    中国:0.32兆ドル

    2021年

    米国:29.46兆ドル

    日本:12.94兆ドル

    中国:12.68兆ドル

    米国:年率8.8%

    日本:年率3.1%

    中国:年率18.8%

    これを見れば分かるように政府負債を増やすことで政府支出を増やすのが世界の常識(増税で政府支出を賄うとかやってるのは日本だけ

    つまり、財源は国債で良いと言うこと

    因みに、自国通貨建ての国債を償還している(60年償還ルール)のは日本だけ

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