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2021年2月17日

【藤井聡】「抗中論」で、中国・アメリカに対峙せよ!

From 藤井聡@京都大学大学院教授

今、中国は、途轍もない勢いで膨張し続けています。

少し前まで中国は、日本よりも遙かに経済力も弱く、かつ、政治力・外交力についてもアヘン戦争、日清戦争で大国であるイギリスや日本に敗れてから過去100年以上もの間、「二流国」の地位に甘んじている状況が続いてきました。

しかし今、中国はまさに「日の出の勢い」で大国化、超大国化しつづけています。

例えばコチラのグラフをご覧下さい。

これは、これまでの日米中のGDP(名目)の推移と、その推移に基づく2040年までの推移の予測値です(過去10年間の成長率が持続すると仮定しました)。

https://twitter.com/SF_SatoshiFujii/status/1361551395833307139/photo/1

ご覧の様に、消費税を増税した1990年代後半まで、日本は順調に成長し続け、日本の経済規模は米国と並べても遜色がないくらいの水準にありました。そして、中国より圧倒的に大きな経済規模を誇っていました。

ところが、1997年に消費税を3%から5%に増税してから状況が一変。その消費増税のせいで需要が縮退し、供給を下回る「デフレ」不況状態となり、そこから全く成長出来なくなったのです。

一方で中国は、2000年代から、世界のグローバル化の加速の波に乗り、一気に成長し続ける状況になります。

そして、2010年頃には日の出の勢いにある中国は、デフレで低迷し続ける日本を抜き去ってしまいます

そして、2020年代前半の今、日中の格差はどんどん広がり、今や中国は日本の3倍程度もの経済規模を誇る経済超大国へと膨張したのです。

そしてこのままでは、日中両国の格差はますます拡大していくことが明白です。

中国はぐんぐんと成長し30年代前半には米国を抜き去ることが予期されています(コロナ禍の影響を考えれば、20年代後半に抜き去るのではとの観測もあります)。

そして、2040年頃には、日中の格差は今のさらに倍以上の7~8倍程度にまで膨れ上がることが予期されているわけです。

もうこうなれば、日本は経済、外交、軍事といったあらゆる側面で中国に「圧倒」されることは必至。

今はまだ、かつて日清戦争で勝利を収めた日本が、東アジア地域における「覇権国」の地位を占めており、アメリカやヨーロッパのパートナーは中国ではなく日本だということになっています。

しかし、それだけの国力の格差が開けば、そうした日本の地位は確実に失われてしまうことになります。

そんな日本の凋落を決定付けるのが、中国の「尖閣諸島」に対する侵略、すなわち、尖閣を巡る日中の争い、すなわち、紛争ないしは戦争における中国の勝利です。

この紛争・戦争において中国が日本に勝利をすれば、日清戦争で激しく傷付いた威信を、中国は完全に取り戻す事になります。

そして東アジアの覇権国の地位を、中国は日本から完全に奪い取ることに成功します。

そうなったとき、経済的にも外交的にも、日本は中国の圧倒的な劣等国家となり、中国に飲み込まれ、従属・隷属していく状況となるでしょう。

そして、日本は中国にあらゆるマーケットを奪われ資本を奪われ、日本の大企業の多くが中国系に買収されてしまうことになっていくでしょう。

そして、中国は日本の親中派の政治家を徹底的に支援し、取り込み、日本の政治を中国に利する方向にどんどん歪めていくことになります。それは丁度、戦後アメリカが、日本の政界に対して自民党を使って徹底的に進めてきた工作そのものです。

もちろん、米国はそうした中国の日本に対する支配力の増強を嫌うでしょうが、大国中国がそれを強く望めば、中国と事を構えたくない米国も、中国の日本支配を徐々に許容していくことになるでしょう。

かくして、このまま進めば、日本は米国と中国の両経済大国に対して属国化していくことが予期されるわけです。

そうなったとき、普通に日本に生まれた日本人は、米国、中国から、徹底的に搾取されていくことになるでしょう。

とりわけ、中国は日本に対する日清戦争や満州事変の「恨み」を持っており、日本に対する態度にはチベットやウイグルに対する弾圧的な側面を確実に含む、あるいはそれ以上となり得ることは間違いないのです。

・・・・

というようなストーリーを目にしても、多くの日本人は俄に想像できないかも知れません。

しかし、上記のGDPのこれからの推移を見れば、そうした悪夢の未来は十二分以上に簡単に予想されうるリアルな未来なのです。

当方が編集長を務める表現者クライテリオンでは、そうした悪夢の未来を絶対に回避せねばならないとの認識の下、この度、

『抗中論~超大国へのレジスタンス』

を出版することとなりました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08T77KDZC
https://bit.ly/3b7VXME

本誌では、今日の大国中国の実情、ならびに、これまで日本が中国を侮り続けてきた過去を振り返ります。

そして、単に中国をディスりたい感情を煽るだけの「嫌中論」や、先の大戦について中国に償わねばならぬとの気分に裏打ちされた「親中論」とは完全に一線を画し、今のあるがままの中国をしっかりと見つめ、それに対して独立を確保するために如何にして抗うべきなのかを論ずる

「抗中論」

を打ち立てます。

これからの日本の未来を考える上で、日本は米国のみならず、中国からも独立を確保せねばならないのであり、その必要性は近年、飛躍的に拡大しているのです。

そんな時代状況を踏まえ、是非共、この

「抗中論~超大国へのレジスタンス」

https://www.amazon.co.jp/dp/B08T77KDZC
https://bit.ly/3b7VXME

をご一読いただきたいと思います。

何卒よろしくお願い致します。

追伸:
抗中論において何よりも重要なのが、日本の国力、基礎体力を増進すること。にも関わらず、下らない「財政破綻論」だとか「コロナ騒動」だとかに惑わされていれば、いつまでたっても抗中なんて絶対無理。そんな現状を打破するためにも是非、下記、ご一読ください。
『「ポリコレ」というモノの見方を、今回の「森喜郎発言」騒動や「コロナ」騒動を機に是非しっかり身に付けて下さい。』
https://foomii.com/00178/2021021313202776630

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【藤井聡】「抗中論」で、中国・アメリカに対峙せよ!への7件のコメント

  1. 通りすがり より

    第二の黒船ということですね。

    あっ、既に黒光りしているし、つうか、くすんでいるな。

    さて、天気いいのて、いざ、出陣。

    返信

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  2. 拓三 より

    大国と同じ事をすれば差は開くだけ。当たり前の事。

    しかしながら同じ事すら出来ない日本国…

    グローバル化で日本独自の文化を忘れ、このコロナ渦での対応もグローバル化が基本(自粛派)…それすら出来ない日本…

    何故、こんな自然災害が多く資源の乏しい小国が大国と渡り合えて来たのでしょうね…? そんな国だからこそ「知恵」が出来たのでしょ。このコロナ渦でその知恵を考えるだけで「個人主義」「新自由主義主義」扱い…

    【そらあ、世界規模で見ればグローバリズムもナショナリズムになるけどね…】←これが大問題! 昭和天皇まで行くかも…

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  3. この世は既にあの世 より

    先生、お言葉ですが、国民は今、ワクワクチンチンに夢中でございます。

    保守派は保守派で「じゃあどうする?」と永久凍土の中で五里霧中で思案中でございます。

    一度も勝たない保守派ですが、保守派なんて我が国にいるのでしょうか?

    去勢された日本国民なんて、シナと言わず世界中のワクワクチンチンにド突き回されて欲しいと思う今日この頃。

    ワシは知らん。

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  4. 大和魂 より

    藤井先生には、これからも人間としての最低のあさましいインテリ気取りのバカ勢力やメディア関係者やアホノミクスやらカスノミクスを礼賛し政権擁護する低次元のチンピラ学者連中ならびに、この十年弱に社会を歪めた橋下徹や竹中平蔵や杉田和博や黒田勝弘みたいな検察関係者などにも対峙してもらいたいですし、当然私自身も日本を汚す寝ぼけた連中には容赦ない行動を起こして行きます。

    そして恐ろしいことに日本を始めとして国際社会のチンピラ化ともなるしグローバル化が現実的にも横行しており、近々到来してくる状況に少人数であれ是が非でも楔を打って阻止するしかない心境でいるところです。

    そこで、ヤッパリ事の発端は沖縄の基地問題から拉致問題や竹島問題や尖閣問題にまで進展していることは明確ですから、官房機密費などで活動しているあさましい最低の保守勢力にも厳しく指摘しているわけで、こんなの明らかにチンピラ化の要因だと考えていますね。

    ちなみに社会を歪めるチンピラ化を進めたのも小泉純一郎政権関係者であり愚劣の中央省庁のバカ役人たちだし自民党や公明党の執行部だし、それらの寝ぼけたインテリ関係者こそ紛れもなく日本を少子化社会にしたバカ丸出しの当事者なんですね!恥ずかしい話フランスでさえ責任とってギロチンの餌食になってましたね。

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  5. タカッキー より

    日教組のポリコレやめてほすぃです。
    未来を担う子供たちを根無し草のようにしています。
    運動会のリレーを全員でゴールとかSMAPの世界に一つだけの花とか・・・

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  6. 文化系バカ社長とクソ自民党と財務省大国大国大国大国大 より

    中国を超大国にしたのは以上3つの国賊共でしょう。
    新幹線の技術を設計書ごと渡したバカ企業
    金と女で罠にはまったバカ政治屋、野党もそう
    デフレを30年放置したうえに所管の不動産を平気で売り渡す省庁
    財務省だけではない、北海道はもはや中国に支配されコロナで潰れた企業不動産を買い漁るのも中国だ。
    あまつさえ安倍のようなアホに8年も総理させたツケだよ
    もう全てが遅い。

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  7. ヒロ より

    個人的には、中国って
    既にマイナス成長に突入
    していると見てます。

    先進国も勿論、あまり成長も
    見られない分、追い越せるか
    どうかと言うところ。

    今回のウイルス騒動により
    新しい産業を作って
    なんとか世界経済を
    保たせようとしている
    ような感じにも
    見えなくは、無い。

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