From 室伏謙一@政策コンサルタント/室伏政策研究室代表
2月13日土曜日の夜、東北地方を震源地とする大きな地震がありましたね。最大震度は6強で、マグニチュードは7.1。この地震により常磐道で法面が崩落したり、東北新幹線の架線柱が一部区間で折れたりする等のインフラに関する被害が発生しました。今年で東日本大震災から10年、あれだけ国土強靭化の必要性が説かれ、政府の重要政策の一つになったにも関わらず、掛け声倒れだったということが明らかになりました。別の言い方をすれば、言葉ばかりが踊っていて実を伴っていなかったということです。
さて、そのインフラ、なにも土木構造物に限った話ではなく、我々の、国民の生活や生命に必要不可欠なものが含まれると言っていいでしょう。その一つが農業です。人間は食べ物を食べていかなければ生きていくことができません。しかも食うに困らないようにするためには、海外から買ってくるのではなく、自国で国民全員に食わせるのに十分な食料を生産する必要があります。このことは今回の新型コロナショックによる食料流通の寸断や、十数年前にあった旱魃による農産物生産国による輸出規制を想起すれば自ずと分かることでしょう。
その我が国の農業に関し、菅総理大臣が施政方針演説の中でこんなことを述べていました。
「我が国の農産品はアジアを中心に諸外国で大変人気があり、我が国の農業には大きな可能性があります。昨年の農産品の輸出額は、新型コロナの影響にも関わらず、過去最高となった2019年に迫る水準となっています。
2025年2兆円、2030年5兆円の目標を達成するため、世界に誇る牛肉やいちごをはじめ二十七の重点品目を選定し、国別に目標金額を定めて、産地を支援いたします。農業に対する資金供給の仕組みも変えていきます。
さらに、主食用米から高収益作物への転換、森林バンク、養殖の推進などにより、農林水産業を、地域をリードする成長産業とすべく、改革を進めます。美しく豊かな農山漁村を守ります。」
いくつも指摘すべき点はありますが、ここでは重要なポイントを2つ指摘しておくと、まず、①我が国の農業を輸出中心に考えているということ、しかも目標額を定めたり、輸出用の重要品目を選定したりしていること。次に、②主食用米から高収益作物への転換を推進するとしていること。
①の問題点は、輸出で儲かるから成長産業だとし、市場を国外に求めて、外需に頼る農業に作り替えようとしていること。農業はまずは国内需要を満たすことが必要で、輸出に回すのはそれを上回る部分です。実際、農産物の大輸出国は自給率は100%を超えています。しかしそれでも旱魃等により生産量が落ちることがあれば、輸出を禁止するか制限して、まずは自国民に食わせる分を最優先で確保しようとします。それが国家としては当然なのです。しかし菅政権は輸出を最優先にしようとしているのです。
②の問題点は、これも①と共通しますが、主食用の米の栽培を止めさせて、輸出用の高収益作物を作らせようということであり、外需依存の農業に作り替えるのみならず、国民に食わせること、内需を満たすことを後回しというより蔑ろにしようとしているということです。
端的に言って、日本の農業破壊を進めようということであり、これは日本の農業の「植民地農業化」と言っていいでしょう。つまり、植民地人の食は蔑ろにされ、宗主国や輸出先の需要を満たす作物に特化して生産させることと同じということです。そして儲かるのは、貿易会社や食料会社とごく一部の農家、金融投機家だけで、国民の多くはひもじい思いをするか、海外からの安くて危険な農産物を食べざるを得ない状況に追い込まれることになるでしょう。
農産物の輸出拡大、小泉政権から進められてきており、一瞬聞こえはいいですが、その実態はこのように恐ろしいことなのです。
そして更に恐ろしいことに、この事実はほとんど報じられていませんし、問題として提起されることもほとんどありません。菅総理の施政方針演説をじっくり読んだ際に私は気づき、驚愕し、直ぐにFront Japan 桜等でこの話をするようにしました。(三橋経済塾の会員で、日本富民安全研究所の松本社長との対談動画でも解説しています。 https://www.youtube.com/watch?v=FBaz1ZC1CAk&t=3s )
しかし、まだまだ広まっていません。是非、この事実を拡散していただき、農家さんたちにも教えてあげて、反対の声を強めていきましょう。
【室伏謙一】日本の農業の「植民地農業化」を進める菅政権への8件のコメント
2021年2月16日 12:57 PM
いやまったくその通りで。テレビの森の後釜とかホントにどうでもいいわ。菅の所信表明演説はホントに色々首を傾げるようなことばかり。国会とかでももっと突っ込めないんでしょうかね?
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2021年2月17日 10:05 AM
どんぶり物は、ご飯の上に、肉がのっかっているので、ご飯の質、維持をごまかせます。
定食は、ごまかせない。
横浜のご飯、まずい。
チェーン店でも、地域により、違うかも。
コンビニでさえ、地域の海産物が、ありました。
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2021年2月17日 10:08 AM
我々、人間にとって絶対に必要ものは何かと言えば、各々が考え抜いて現状以上に社会の環境をより良く保全したり整備したり構築したりすることだと思うのです。
そこで間もなく広島の有権者が、バカかどうかがためされますね!
ところで近頃、全国的にも少子化の影響から市町村単位で無投票を画策する【輩】の勢力が増えているようで、私の地元でも例外なく農協や財務省に関係するドブネズミの政治家連中や現役大臣の地元でも先日そのような出来事が起こされました。マジで腐敗してますね!
つまりこれらも全ては国際社会を牛耳る勢力に加担しているがために、いわゆる手柄乞食が横行している腐敗の構図だから、メディアや医師会や自民党や維新の会や経団連や連合や、はたまた行政などの関係者も【みんなグル】だから、永田町でも内閣府やら金融庁なんかの連中も、ヘラヘラしやがって少子化関連の答弁して、一体どいつもこいつも何様のつもりなんだろうかねコレ。
だから国際社会のATMに大反対して抗った中川昭一はハメられて貶められたんだしその時、財務省やメディア関係者にグチャグチャにヘラヘラとコケにされてたんだよな!!
そこで国際社会を牛耳る勢力が困らないように、あらゆる話題を投げ掛けて有耶無耶にして大衆化に仕向けているのが、国際社会の実態なんです!
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2021年2月17日 10:10 AM
ご飯は、単独で食べて、
うまければ、うまい。
芸術と同じです。
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2021年2月17日 10:24 AM
渡辺淳一、北海道出身か、
環境や、観光とかで、ああせい、こうせい、というのは、よく知らない外部者の人間だ。地域の事情というものがある。
みたいな趣旨を記憶している。
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2021年2月17日 10:43 AM
うまければ、うまい、だが、
知らなければ、それまで。
革のサンダル、いいよね。
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2021年2月23日 9:16 AM
たった350円でこんな美味しい物が食べられる日本っていい国だ
それが嫌ならこの国出てけとか言ってるそこのバカ、
室伏氏の全うな意見ちゃんと聞け 、
統一教会ネトアホ!
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
2021年2月23日 5:08 PM
かつてマレーシアには天然ゴムはなかったしブラジルやガテマラにコーヒー園等無かったが英米の植民地経営で無理矢理作る様になったんだよな。
アホキンソンが現代のクソ毛唐マシューペリー、トマスグラバー、ジャーデンマセソン それにアホ晋三 、アホウ太郎、カスヨシヒデら売国奴に売り飛ばされてる認識がカルト野郎牛丼バカ共に理解できる筈も無いだろうな。
コメントに返信する
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です
コメントを残す
メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です