日本経済

2018年11月5日

【三橋貴明】バッドエンドルート

From 三橋貴明

【今週のNewsピックアップ】

自民党「移民受入拡大案」を了承
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誤解なき「移民政策」
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バッドエンド・ルート
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最近の安倍政権の言葉の乱れは、
本当に目を覆いたくなるほどに
酷いものです。

日米FTAを「TAG」なる
造語で誤魔化そうとしている
ことなど、典型です。

そして、移民問題。

安倍総理は、移民の定義について、

「一定規模の外国人を
期限を設けることなく受け入れ、
国家を維持する政策」

と勝手に決めつけ、
移民受入法案を
強行的に進めています。

移民とは、

●国連の定義:
出生あるいは市民権のある
国の外に12カ月以上いる人

●OECDの定義:
国内に1年以上滞在する外国人

なのです。

外国人を上限なしで受け入れ、
定住を認め、家族帯同も許す。

これが移民政策でなくて
何だというのでしょうか。

安倍総理は、国会における議論で、

「移民政策をとることは
考えていない。
誤解を払拭したい」

と語りましたが、
誰も誤解などしていません。

安倍政権が推進する入管法改正は
正真正銘の「移民政策」なのです。

移民は、一般的に理解されている
「外国人犯罪」
「ナショナリズムの崩壊」
以外にも、経済面で致命的な
一撃を日本国に与えることになります。

もちろん、移民受入で
人手不足が解消に向かうと、
生産性向上のための投資が行われず、
日本の経済成長率は抑制され、
国民の貧困化(実質賃金の低下)は
続くことになります。

生産性向上が起きないとは、
投資がなされないという意味です。

公共投資が行われず、
日本の交通インフラ、
防災インフラはひたすら
劣化していくでしょう。

技術投資がなされず、
日本の技術小国化は止まりません。

設備投資が拡大しなければ、
日本経済は次第に
労働集約的になっていきます。

つまりは、発展途上国化です。

さらには、移民受入は
人材投資の否定でもあります。

日本人を育てるのではなく、
外国人に頼るのでは、
現場の生産性向上も起きません。

そして、移民受入で
国民が貧困化すると、
ますますデフレが進みます。

デフレが進めば、
企業は設備投資をやりません。

税収が減り、財政赤字が拡大するため、
政府は緊縮財政に走る。

すると、生産性向上が起きず、
人手不足の深刻化。

ならば移民受入という、
バッドエンドルートを
ひた走ることになってしまうのです。

このまま移民受入が進む限り、
将来の日本の教科書には、

「安倍政権が日本国を決定的に壊した」

と、書かれることになるでしょう。

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【三橋貴明】バッドエンドルートへの2件のコメント

  1. 神奈川県skatou より

    優秀な人材はどこへ行くか?

    もし自分が優秀な人材ならば、絶え間ない向上心がありますので、働きたい場所はどこかと問われれば、切磋琢磨できる環境、ということになりますので、同等以上に優秀な人々のいる職場、ということになります。

    世界の優秀な人が日本に来る理由はあるのでしょうか?
    カネの魅力は、きっと一定額まででしょう。とある研究では年収は800万円を超えるまでしか幸福感には直接影響しないそうです。

    日本に来ても、多数派である日本の学者、技術者が自分より残念なレベルならば、そこに居続けたいでしょうか?
    本気で優秀な外国人を日本に招きたいのならば、日本人の学生をこそ、熱くチャレンジできる状態にしなければならないのではないでしょうか。留学生にカネだすのではなく、です。

    本当に優秀な人材で日本を、と考えているのか。
    単価の高い人材派遣ビジネスで儲けたい人への便宜ではないのか。

    安倍三に魂はあるのか。
    確認できるまで名前の一字は保留です。

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  2. over120th より

    介護の世界は、人材不足。慢性的な人手不足。介護報酬の低さと労働のきつさにて求人の応募が少ない。そこには、海外の人材が必要かも。生産性向上と言うが、この部門での生産性向上は、一朝一夕では出来ない。介護報酬の上昇は絶対に必要なこと。生産性向上にロボットなどの導入も必要でしょうが、安全安心なロボットが導入されるのは何時のことやら。とにかく、政府は、介護報酬の引き上げと国費の投入が必要。

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