日本経済

2017年12月11日

【三橋貴明】存在しない問題

From 三橋貴明

【今週のNewsピックアップ】
諸悪の根源
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12333609424.html
世界経済の落ちこぼれ
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12334123496.html

現在の日本は、需要で満ち溢れています。

厳密には「潜在」需要ですが。

橋の維持管理に限っても、今後五十年で
27兆円もの「需要」があるのです。

ただし、誰もおカネを出さなければ需要は
「潜在需要」のままで終わります。

人々が飢えている。

食料や水に対する需要はある。

とはいえ、誰も食料や水のために
おカネを出さなければ、潜在需要は
「潜在」のままに過ぎません。

もちろん、国民に十分な「所得」がない場合は、
需要に対する支出はできません。

日本国には、たった一つだけ、
「所得」を無視して支出することが可能な存在があります。

すなわち、政府です。

政府は子会社の日本銀行に日銀当座預金、
現金紙幣といったおカネを発行させることができます。

あるいは、政府自ら政府支出や
政府硬貨を発行しても構いません。

日本政府が「一兆円玉」を30枚発行し、
日本銀行に持っていく。

日本銀行は、一兆円玉x30(=30兆円)の
資産を取得した代償に、政府に
日銀当座預金(政府預金)30兆円を支払う。

政府は、30兆円の政府預金を担保に、
橋の維持管理を発注し、代金を政府小切手で支払う。

上記のプロセスにおいて、
政府に「負債」は増えません。

問題になるのは「インフレ率」のみですが、
現在の日本はデフレです。

政府が30兆円の国債を発行する、
あるいは政府紙幣、政府硬貨を発行することで、
橋の維持管理という需要を満たそうとしたとして、
何が問題あるのか。

何にも問題がない。これが真実です。

無論、一気に30兆円もの橋の
維持管理を政府が発注すると、
さすがに入札不調が相次ぐことになるでしょう。

毎年5000億円を、五十年間
発注し続ければいいだけの話です。

毎年5000億円の需要が、今後、
五十年も継続するとなると、土木・建設会社は
絶好の「ビジネスチャンス」ということで、
設備投資、人材投資を継続していくことになります。

さらに、橋の補修を目的にした技術投資も、
一気に進むでしょう。

橋補修の生産性は向上し、
働く人々の実質賃金も上昇します。

日本はただ単に、インフラの補修という
最低限の支出を政府がするだけで、
デフレ脱却と生産性向上、技術革新、実質賃金上昇の
全てを実現することができるのです。

政府が老朽化したインフラを補修するという、
最低限の支出をするだけで、他の先進国を
上回る経済成長を実現することが可能。

何と、楽な状況なのでしょう!

それにも関わらず、日本政府は、

「国の借金で破綻する!」
「日本は財政破綻する!」

といった「存在しない問題」に足を採られ、
最低限、必要な支出すらできず、
世界経済の落ちこぼれと化していっているのです。

何と、情けないことか・・・。

このままでは、我々は日本国のインフラ整備のために
汗を流し、努力を重ねた先人に顔向けができないまま、
この世を去ることになります。

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【三橋貴明】存在しない問題への3件のコメント

  1. たかゆき より

    ghost に 怯える かたがた

    1: 幻影に怯える 白痴
       財政破綻という 幻を 信仰する輩

    2 : 極小の可能性に怯える 高裁 判事
       とにかく nuclearは嫌いという 
       unclear な 輩

    右を向いても 左を見ても
    気の滅入る 幽霊 バカり で ございます。。。

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  2. メイ より

     12月2日の三橋さんのブログに、「最近の日本「人」の姿を見ていると、優秀性の「ゆ」の字も見られません」「日本「人」には、シンパシーを全く感じません」といった文言が並んでいますが、何か、侘しいような気持ちです。
     確かに、日本人は、愚かでどうしようもないのでしょうね・・。私など特に。
     だけど、そうじゃない国の人って、いるのかな。どこの国のどの民族なら、そんなに立派なのかな。人間て、不完全なものでしょう?
     どんなに優秀な人であっても、完全では無いし、だから人間て他者を必要とするのではないでしょうか。
     
     「経済政策」というのは、どんなものも「これなら絶対に効く」とは言い切れない曖昧さがあるように思うので、意見が違う人に対し「絶対否定」みたいのは、どうなのかなあ。

     また、12月12日、安倍総理と会食された由、目にしましたが、本当に残念です。
     でもいつからか、薄々「三橋さん本当は安倍さんを支持し、擁護しているのかな」といった感想を持つようになっていたので、それが自分の中で決定づけられた気がした。
     ブログの中では、とうとう水島さんと同じく、総理は財務省より弱いような事を書かれておりますが、それは無いですよね?
     むしろ、今までにない位、総理の権限は高まっているでしょう。
     それより権力の乱用の方を恐れています。この国では、総理と仲が良ければ、何でも許されるような状態になりかけていて、モラルハザードといえるのではないでしょうか。

     私は、「この界隈の先生方」を、やはり信じていた・・自分の心を正直に見れば、そうだった。
     私は、自分にとって、信ずるべきでない対象を信じていたのかもしれないと、哀しくてならないですが・・・。

     でも、政治家だけでなく、言論人の先生も、「期待」したり「信じる」対象ではない事を学ぶ事ができました。寂しいですが。
     「コミンテルンだ」と他人に言う人がコミンテルンで無いとは限らない。改革に批判的な発言をする人が改革者で無いとは限らない。そういった事も全て学び、ですね。

     これまで政治や経済について話せる人がいなかった私にはコメントを書かせて頂けて、心の支えにさせて頂いていたし、存在に感謝します。
     
     私自身の今のショックも含めて、全てを「良かった事」にするには・・どうしたら?
     たぶん、誰かを犠牲にする事なく、日本「人」で無い人もある人も、自信を持って本当の幸せになる人が、たくさん増える事なのではないかと思います。

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  3. 天鳥船 より

    一昨日のことですが、小生の住む地域のローカルニュースで、財務事務所の職員が地元の高校で課外授業を開き、「国の財政を個人に置き換えて考えよう」と講演を行ったそうです。
    嫌な予感がしましたが、それは的中し、国家財政を「家計」に例えて「今、日本さんの家の借金は~」という内容で行われたようです(あくまでニュースで見ただけなので、断片的ではありますが)。
    その後、「増え続ける社会保障費の問題を解決するにはどうしたら良いか」という内容でグループワークが行われ、生徒達の間からは「このままでは国が破綻するので、その前に増税する」「社会保障サービスを大幅にカットする」と言った意見が出たようです(そりゃ、そんな講義を聴かされたらそうなりますよね)。
    恐るべき財務省。どうやら子供の頃から洗脳し、日本人を徹底的に愚民化させる作戦に出たみたいですね。

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