日本経済

2017年9月25日

【三橋貴明】国民貧困化政策

From 三橋貴明

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我が国では財政、特に「消費税増税」問題について、
真っ当な議論が行われません。

もちろん、消費税以外も酷いものですが
(例えば、対北朝鮮問題など)、
特に消費税関連がひどいのです。

2017年6月に内閣が閣議決定した
「骨太の方針2017」では、
増税や予算カットにより、
政府の負債を減らすのではなく、

「債務残高対GDP比の安定的な
引下げを目指す(骨太の方針2017より)」

という財政目標が明記されました。

債務対GDP比率(政府の負債対GDP比率)の
引き下げであれば、日本人が豊かになる、
つまりは「GDPを増やすこと」で
財政目標を達成できます。

政府の債務が減らなかったとしても、
GDPが拡大すれば、
債務対GDP比率は下がるのです。

もっとも、問題の
「プライマリーバランス黒字化目標」
は骨太の方針に残ってしまいました。

現在の日本は、
14年の消費増税の影響で、
再デフレ化してしまいました。

菅直人政権時に
日本の喉元に撃ち込まれた「毒矢」である
プライマリーバランス黒字化目標は、
未だに抜けていません。

それどころか、喉元から毒が
身体全体に行き渡っている状況です。

それにも関わらず、相も変らぬ
「財政破綻論」の蔓延で、
毒矢を抜き取ることはできず、
安倍政権は「19年の消費税増税」が前提で、
解散総選挙を行おうとしています。

「財政破綻」とは、政府が借りたおカネが
返せなくなることです。

英語で言えば、デフォルト(債務不履行)になります。

日本政府の財政問題について、

「このままではギリシャや夕張のように破綻する」

などと主張する人が少なくないわけですが、
落ち着いて考えてみて欲しいのです。

ギリシャは共通通貨ユーロ加盟国であり、
政府の負債はユーロ建てでした。

ギリシャ政府は、ユーロを
勝手に発行することはできません。

さらに、夕張市にしても、
自分たちでは発行不可能な
「円」を借りていたのです。

通貨発行権がない以上、
ギリシャにしても夕張にしても
破綻する可能性は常にあり得るし、
実際に破綻しました。

それに対し、日本政府には
「通貨発行権」という強大な権力を持つ、
国内最強の銀行たる
「日本銀行」がバックにいるのです。

日本銀行が「最後の貸し手」として存在している以上、
日本政府が日本円建ての負債で
破綻する可能性はゼロです。

そして、日本政府の負債は100%日本円建てです。

現在の日本のように
「自国のカネを借りている政府」
が財政破綻に追い込まれた事例は、
世界に一つも存在しません。

それにも関わらず、消費税増税を強行し、
しかも増税で増えた税収を「借金返済」に回す。

借金返済とは、消費でも投資でもないため、
誰の所得にもなりません。

消費税増税とは、
露骨な「国民貧困化政策」なのです。

それにも関わらず、
消費税減税を主張する政党が、
共産党のみ。何と、情けない。

とりあえず、消費税増税や政府の負債返済が
「国民貧困化政策」であり、
我々の子孫に「中国の属国民」として
生きることを強いる最凶最悪の政策であることを、
日本国民は早急に理解しなければなりません。

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