【近況】
相変わらず、地方講演が多く、新幹線に乗りまくっています。
九州の豪雨災害を見るまでもなく、日本は自然災害大国です。
自然災害大国である以上、国民はできるだけ分散して暮らし、
いざという時(自然災害発生時)は、
互いに助け合わなければなりません。
とはいえ、経済成長という観点から見ると、
人口は集中していた方が都合がいいのです。
人口が増えると、サービス業を中心に経済が成長します。
防災安全保障上、国民はできるだけ
分散して暮らさなければならない。
経済成長のためには人口の集中が望ましい。
人口の分散と集中を同時に
達成する方法があるでしょうか。
一つだけあります。
新幹線で、分散して暮らす国民を
市場的に「統合」することです。
というわけで、日本は「フル規格」の新幹線で、
地域と地域を結び付けていかなければなりません。
ところが、日本国の繁栄ための予算を
削ることについては、最強のパワーを
誇る財務省は、日本の新幹線整備について
徹底的に妨害してきました。
山形新幹線や秋田新幹線は、
実際には「新幹線」ではありません。
何しろ、奥羽本線などの在来線の線路の横に
もう一本線路を引き、新幹線車両(小型ですが)が
通れるようにしているだけなのです。
山形新幹線、秋田新幹線は
全国新幹線鉄道整備法の定義では
在来線であって、新幹線ではないのです。
また、長崎新幹線では、
新鳥栖-武雄温泉間で「フリーゲージトレイン(FGT)」の
構想が進んでいました。
新幹線の車輪幅を調整することで、
在来線を新幹線車両が走れるように
しようという発想です。
FGTが成功してしまうと、
我が国でフル規格新幹線が
整備計画化されることは、もはやあり得ません。
今後の新幹線整備は全て
「FGTでいいじゃん」という話になってしまうのです。
幸いなことに、FGTの技術開発は
限界に突き当たりつつあり、
かつ山陽新幹線を運営するJR西日本が、
速度が遅いFGT車両の乗り入れに
難色を示しています。
山形新幹線、秋田新幹線の例を見るまでもなく、
「フル規格の新幹線」と「在来線活用ミニ新幹線」では、
効果が全く違います。
日本は、フル規格の新幹線ネットワークを
整備しなければなりません。
それこそが、
「分散して暮らす国民を市場的に統合する」
唯一の方法なのです。
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◆「時局 2017年 08 月号 」に、連載「三橋貴明の経世論 第4回 デフレーションはなぜ起きる?(前編)」が掲載されました。
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◆週刊アサヒ芸能 連載 列島報告書 第125回「数字に基づき「比較」することでプロパガンダを見破る!」
http://www.asagei.com/
◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第230回「交通インフラと防災安全保障」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/
◆有料メルマガ 週刊三橋貴明 Vol425 平均概念の潜在GDPがデフレを促進する
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
平均概念の潜在GDPがデフレギャップを小さく見せ、
デフレを継続させ、結果的に平均概念の潜在GDPが小さくなり、
デフレを促進するという悪循環について解説しました。
◆メディア出演
7月19日(水) 6時から文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/
7月19日(水) チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651
7月14日(金) チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演しました。
【Front Japan 桜】財務省が日本を亡ぼす / 第七十一回 みたままつり[桜H29/7/14]
https://youtu.be/zfZzIVaTUUg
http://www.nicovideo.jp/watch/1500011255
◆三橋経済塾
7月15日(土)三橋経済塾第六期第七回講義が開催されました。
http://members6.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?page_id=8
ゲスト講師は鈴木宣弘先生(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)!
インターネット受講の方は、しばらくお待ちくださいませ。
◆チャンネルAJER
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【三橋貴明】分散して暮らす国民を市場的に統合するへの2件のコメント
2017年7月16日 9:38 AM
国家百年の計を考えへん財務省の小役人ども、あんたらのせいで国が小そうなってしまいとうないわ、恥を知れ、と言いたいわ。
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2017年7月16日 4:40 PM
かつて全国で展開された我田引水が膨大な負債となって国鉄と国民を苦しめた。その轍を二度と踏むまいと、政府・与党申し合わせによるいまの建設スキーム、地元にも応分の負担を求める形が出来上がった。とにかく大変な苦労の結果たどり着いた落としどころだったそうだが、しかしこれによって沿線自治体が負担に合意しなければ新幹線整備が進まないことになった。
事実、軟弱地盤区間の莫大な建設負担分に見合う利益が見込めないと判断してフル規格に応じなかった佐賀県は、整備推進派からナベカマ供出に応じぬ非国民さながらの扱いを受けた。しかしこれは非難する人たちの方に無理と転倒がある。いまの建設スキームは緊縮財政の認識に基づいており、これに異論を持たないのは財務省主導の緊縮策を間接的に支持することになるからだ。個人的には佐賀県に対する非難よりも制度の異論を聞きたかった。
GCTではなく山形・秋田のミニ新幹線方式ではだめなのか、との意見もあるが、国内外でその後採用された例を聞かないことから、ミニ新幹線方式はシステムとしてすでに破綻しているのではないかと思っている。
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