コラム

2016年11月26日

【三橋貴明】自由について

From 三橋貴明

———————————————

【PR】

月刊三橋最新号
「東京五輪問題の罠〜知られざる日本貧困化のカラクリ」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php

———————————————

【近況】
一気に寒くなりました。
最近は、講演の回数が週五どころか「週六回」と化しております。つまりは、土日も講演のお仕事が入ってしまっているのです。(本日は仙台)

労働基準法はどうなった! と言いたいところですが、経営者に労基法は適用されません(厳密には、労基法は経営者(使用者)の「義務」について記載した法律です)

さて、グローバリズムについて解説する際に、三橋は「ノルウェーのバイキング」の話から始めることにしています。

グリーンランドの命名者であるノルウェーのバイキング、赤毛のエイリークの息子トールヴァルドらは、グリーンランド入植地からヴィンランド(現在のニューファンドランド)探検に出発。
マルクランド発見(現在のバフィン島南)しました。

当時のグリーンランド、あるいはマルクランド、ヴィンランドには「政府」がありませんでした。厳密には「政府の施政権が及ばなかった」わけですが、そうなるとまさに「ルールなき社会」です。

「小さな政府」が実現しているどころか、「政府がない」わけで、ノルウェー人たちを守るものは「自らの力」以外にはなかったのです。
自由、です。

自由、ですが、ルールなき世界において「勝ち負け」を決めるのは、結局は暴力です。政府なきグリーンランド、マルクランド、ヴィンランドに植民したノルウェー人たちは、イヌイットやアメリカ先住民との「暴力」による争いに負け、植民地を撤収することになりました。トールヴァルドはヴィンランドでの戦闘で命を落とします。

究極的な自由とは、要するに「北斗の拳」の世界です。弱肉強食、強い者が勝つ。負けた者は、自己責任。すべては「自由」。
もちろん、三橋は何でもかんでも法律や規制で統制するべき、などと言いたいわけではありません。究極の自由と、究極の統制。その間のどこかで、適度な「バランス」を探らなければならないというのが、現実の世界という話です。

トランプが大統領就任と同時に「TPP離脱」を通告すると発表し、TPP発効がほぼ不可能になりました。

TPPの議論が始まった初期、竹中平蔵氏とテレビ大阪の番組で討論した際に、具体論で突っ込みまくる三橋に対し、竹中氏が切れたのか、
「三橋さんね! TPPは自由貿易です! 自由だからやるんです!」

と、叫んだのを思い出しました。この手の「言葉の議論」はもうやめにして、本質=中身について語る必要があるのです。

◆ヒカルランド「日本人が本当は知らないお金の話」予約開始しました。
http://amzn.to/2ef2NEl

◆週刊アサヒ芸能 連載 列島報告書第94回「ルサンチマン症候群が東京五輪特需のチャンスを潰しているのだ」
http://www.asagei.com/

◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第199回「アメリカ・ファースト」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

◆有料メルマガ 週刊三橋貴明 Vol392 マネタリズムとリフレ派(前編)
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
いわゆる「リフレ派」のバックボーンである、フリードマンのマネタリズムについて考察します。
「モノの量に対し、お金の量が多ければ、インフレになる」 正解? 不正解?

◆メディア出演

11月30日(水) 6時から文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/

◆三橋経済塾

平成28年11月19日(土)三橋経済塾第五期 第十一回講義をアップ致しました。
http://members5.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1738
ゲスト講師は、大石久和先生(国土技術研究センター国土政策研究所所長)。
インターネット受講の方、お待たせいたしました。

◆チャンネルAJER
『トランプとグローバリズム?』三橋貴明 AJER2016.11.22
https://youtu.be/dmwUIir_Lps

ーーー発行者よりーーー

【PR】

★★★★★:山本直美さまのレビュー

豊洲問題は、完全に小池百合子劇場に取り込まれていました。

解説を聞いてはっきり理解でき
月刊三橋の会員でよかったと心から思いました。

プロパガンダに騙されないつもりでいても、
見抜く知識や経験のなさで、簡単に
騙されるものだということがよくわかりました。

今回教えていただいた
1)恐怖プロパガンダ
2)ルサンチマン・プロパガンダ
3)木を見せ森を見せないプロパガンダ
をしっかり理解してこの3つのプロパガンダに
対しては騙されない人間になります。

月刊三橋最新号
「東京五輪問題の罠〜知られざる日本貧困化のカラクリ」
http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_D_1980/index_mag.php

関連記事

コラム

[三橋実況中継]シンガポールの街はなぜ綺麗なのか?

コラム

【小浜逸郎】水道民営化に見る安倍政権の正体

コラム

【三橋貴明】国民経済の教育(後編)

コラム

【室伏謙一】売国・亡国法案が目白押しの通常国会に要注意

コラム

【三橋貴明】国家主権とグローバリズム

【三橋貴明】自由についてへの2件のコメント

  1. 學天則 より

    だから自由を規制する民主主義が機能しないんですよw同調大好きブラック国民ですからねw

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

  2. たかゆき より

    自由とは ナンゾヤ??「片殺し」という 意味ならすんなり きます(ぼくには)「三橋さんね! TPPは片殺し貿易です!  片殺しだからやるんです!」。。。素敵じゃあ ないですか ♪Trump が 文字通り 切り札なら竹は 全て 切り倒し なのだ オンp 竹は はなから 絵札じゃあ ないか ♪

    返信

    コメントに返信する

    メールアドレスが公開されることはありません。
    * が付いている欄は必須項目です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
* が付いている欄は必須項目です

名前

メールアドレス

ウェブサイト

コメント

メルマガ会員登録はこちら

最新記事

  1. 日本経済

    【三橋貴明】パズルを解く選挙

  2. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】立民・維新の「食料品だけの消費減税」は,まっ...

  3. 日本経済

    【三橋貴明】日本人はどこから来たのか?

  4. 日本経済

    【三橋貴明】「低所得者 対 高所得者」のルサンチマン・...

  5. 日本経済

    【三橋貴明】付加価値税という世界的詐欺

  6. 日本経済

    【三橋貴明】鳥は三匹しかいないわけではない

  7. 日本経済

    【三橋貴明】混迷の政局

  8. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】小泉八雲『日本の面影』の読書ゼミを本日開催....

  9. 日本経済

    【三橋貴明】石破を引きずりおろす手法がない

  10. アメリカ

    政治

    日本経済

    【藤井聡】なぜ,『石破茂という恥辱』という特集号を編纂...

MORE

タグクラウド