コラム

2016年11月13日

[三橋実況中継]環境が歴史を動かす

From 三橋貴明

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月刊三橋最新号
「東京五輪問題の罠〜知られざる日本貧困化のカラクリ」
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【近況】

日本経営合理化協会主催の
「三橋貴明の経済動向塾」のゲスト講師にお招きし、
「水力発電が日本を救う 」や「日本史の謎は「地形」で解ける 」
シリーズで著名な、竹村公太郎先生とお目にかかりました。

竹村先生は、元・国土交通省の官僚ですが、
「地形」から歴史を紐解くという独自の切り口が
非常に斬新、かつ面白く、三橋は以前からファンでした。

例えば、大和朝廷はなぜ平城京から平安京に遷都したのか。
歴史学者は様々な仮説を立てていますが、
竹村先生方式で「地形」から見れば、理由は一目瞭然です。

奈良に都を置いていた200年間で、
奈良盆地周辺の森林を伐採しつくしてしまったためです。

奈良盆地の住民が十万人(最盛期は二十万人と考えられています)
と仮定すると、一人当たり必要な立木は年間十本になるため、
奈良に都が置かれていた200年間で、
何と2億本の立木を消費したことになります。

当然、奈良盆地周辺の山々は禿山になり、
「文明」を維持する上でも、朝廷は京都に
遷都せざるを得なかったわけです。

あるいは、徳川家康はなぜ未開の
関東に本拠を置いたのでしょうか。

戦国時代、森林の伐採は近畿地方の枠を超え、
西は山口、南は高知、北は能登、
さらには東は伊豆にまで及んでいました。

エネルギー問題を考えたとき、
広大な森林地帯が広がる関東の地は、
家康にとってまさに宝の山に見えたのでしょう。

歴史学者は、歴史を「人間」を中心に語ります。
人間の言動、コミュニケーション、対立が
歴史を動かすと「見る」のです。

無論、歴史家のソースが歴史書である以上、
そうならざるを得ないのは分かります。

とはいえ、人間はそれ以上に
「環境」に左右される生き物なのです。

日本国民は「デフレ」という環境の下で、
成長する意欲、消費・投資を拡大する魂を失ってしまいました。

この「歴史」は、あくまで環境がもたらしたものです。

あるいは、現在の日本の雇用が改善しているのは、
少子高齢化による生産年齢人口比率の低下によるものです。
人口構造の変化という環境には、誰も抗うことができません。
わが国の人手不足は、100%の確率で深刻化します
(それで、いいのですが)。

環境が歴史を動かす。竹村先生の著書は、
歴史の真実を教えてくれるのです。

◆一般参加可能な講演会のお知らせ。

11月18日(月) 平成28年度 東ト協ロジ研第2回オープンセミナー
http://www.ttal.jp/?p=2525
東ト協ロジ研のページでは申込終了となっていますが、限定二十五名様のみ、弊社からお申し込み可能となっています。
https://ws.formzu.net/fgen/S55219779/
※残りのお席が十名を切りました。お申し込みをご検討されている方はお急ぎ下さいませ。

◆ヒカルランド「日本人が本当は知らないお金の話」予約開始しました。
http://amzn.to/2ef2NEl

◆政経電論2016年11月号に連載「三橋貴明が説く 今さら聞けない経済学 日銀”総括”の矛盾 デフレ脱却は可能か?」が掲載されました。
http://seikeidenron.jp/mitsuhashi/20161110_column_mitsuhashi.html

◆週刊アサヒ芸能 連載 列島報告書第92回「デフレ脱却を果たせる東京五輪予算に、難癖をつけるのは矛盾だ」
http://www.asagei.com/

◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第197回「経済成長と認知的不協和」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/

◆有料メルマガ 週刊三橋貴明 Vol390 エネルギーと文明
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
経済や文明の基盤は、実は「エネルギー」なのです。過去の歴史は、エネルギーの枯渇が大きく動かしてきました。
エネルギーと歴史の関係について知ってください。

◆メディア出演

11月16日(水) 6時から文化放送「おはよう寺ちゃん活動中」に出演します。
http://www.joqr.co.jp/tera/

11月18日(金) チャンネル桜「Front Japan桜」に出演します。
http://www.ch-sakura.jp/programs/program-info.html?id=1651

◆三橋経済塾

平成28年11月19日(土)三橋経済塾第五期 第十一回対面講義の詳細と申込方法をご案内致します。
http://members5.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1731
ゲスト講師は、大石久和先生(国土技術研究センター国土政策研究所所長)。

◆チャンネルAJER 
今週の更新はありません。

ーーー発行者よりーーー

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小池百合子都知事は就任直後から、
築地市場の豊洲移転問題で都政を批判して注目を集め、
返す刀で東京五輪の予算にまでメスを入れようとしている。

はたして東京五輪のための施設建設コストの削減は正しい方向性なのか。
世界各国から来る人たちを「お・も・て・な・し」することは可能なのか…。

三橋貴明が、東京五輪問題を鋭い視点で斬り、
デフレの国に蔓延する「プロパガンダ」を3つに分類しながら解説する。

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「東京五輪問題の罠〜知られざる日本貧困化のカラクリ」
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[三橋実況中継]環境が歴史を動かすへの6件のコメント

  1. 學天則 より

    率直に申し上げて、あの当時、橋下さん一人に喧嘩売られた学者は皆たじたじで正面からというかデマゴーグに対する基本的で実践実務的な処方箋を基本通りにやれたのは藤井先生だけでしょう?それに橋下さんに対抗できるなら自分で挑戦状を叩きつける手もあった。でもそうされなかった。見くびられてもしょうがないでしょう?もはや日本の学者の信用は地に落ちましたよ。わからないんですかね?今後はそれなりにフィルターが厳しくなっていくでしょうし、やはり机上の空論では実務屋には勝てないというのは今更でもないでしょう。ちょっと前にあった事実だし、そう言う事ですね。そういうのを踏まえて反省して次に生かしていくのが実務屋の発想なんですね。それが解らないのであればやはり机上の空論ニストと言う実証です。3%も経済成長できない生産性の無いのが経済学というのも事実でしょうwそして、言われる通り環境はどんどん変わってますよ。それは和辻哲郎というか日本の風土処か太陽とともに宇宙をさすらい移動する地球の位置に左右されている可能性も排除できませんね。間違いなら訂正しますが事実は事実に過ぎない、あしからずw

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  2. 學天則 より

    ですよねw歴史学者にしても環境要因を無視は全くはしてないでしょう。自然と前提としてそれは入ってるでしょう。その上で人の動きに注目しているのでしょうからね。ワインをテイストするソムリエがそのワインのブドウの育て方まで語る必要性はないでしょうし・・・。何事も不文の前提と言う物はある訳でして。

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  3. 學天則 より

    もし、私に対する反論なら下らない事はやめましょう。子供じゃないんだから。皆が合意できる契約である事実に机上の空論で反論できる訳ないでしょう?そうでないならご免なさい。まあ、そういう姿勢では橋下さん見たいな連中には貴方方は正面から勝てないのではと苦言を呈しておる訳です。彼らは実務屋であり戦争屋で学者ではない。確実に実務的に確信犯でしとめに来る。私は歴史学者でもなんでもない実戦、実務家であり人を動かすのはルールだと事実を言っているだけですよ。当然、環境要因もルールとしてあるでしょう。私は地政学もやってるし、その地政学の根源はルールだとも言っている。人の組織もそのルールによって生じる。楽園では組織なんかいらないでしょう?それに万物は情報=ルールだとも言っている。だから自由貿易は物だから別だなんて下らない、いかにも無責任な学者的な自分でその言葉の本質を解ってない癖にぺらぺら区分けする事もない。三橋さんは実務屋なんだから本の世界に引っ張られない方がいいですよ。持ち味が死にます。そんな事より後に別に久々に長文寄稿致しますのでよろしくお願いいたします。

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  4. 神奈川県skatou より

    史学とは資料主義、ようするに文字で書き表したものを基にする学問だと聞いたので、どうしても人の意志(の記録)をなぞることになりそうです。つまりそういうものかと。地形からひとびとの暮らしの流れを考える。とても興奮する面白い話ですね。なんだか目に浮かびます。そういえば、建築と都市計画という話も実は棲み分けがあって、「人が手に触れるものまで考えるのが(建物の)建築設計であり」「人のうごきを大きく考えるのが都市計画である」とも聞きました。さいきんニュースでレガシーうんぬん聞きますが、個々の施設とかモノだけでない、ということだと思います。

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  5. robin より

    木材と水のある所に文明が起こり、木材エネルギーが無くなると人口も食料も文明も維持出来ずに衰退する、というのが人類史、表向きの都合の良い戦勝史には書かれない身体的な地に足の付いた歴史なのかな、「恥ずかしい」身体的な事実は高級な意識的な歴史書からは排除されるのではないか。「日本史の謎は「地形」で解ける」は関東湿原を関東平野にするための家康の利根川東遷の話が印象的だった、インフラと文化の両立、堤を民が踏み固めて常時監視しつつ自分達の文化(色食市楽祭花)を守るように仕向けた当時の政治家の力量を感じますね、インフラと文化の相互作用、フィードバックの仕組み、自分達がこの国のインフラを守っているという自負とか責任感、自然と節度を持つように仕向けるというのは今の専門化、分化特化効率化しすぎた現代だとそのまま生かすことは難しいのだろうか。それはそうと中野さんの「地政経済学序説」が楽しみだ、640ページもある(大歓喜)、経済社会学とか日本では育ちにくい理由があるのかな?もっと社会学が育たないと現状の時節的な分析も出来ないのでは、そもそも一部金権学者にも政治家にも分析は不要なのかな。

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  6. たかゆき より

    人間(環境)が 歴史を動かす♪揚げ足取り で 恐縮ですけど、、、>奈良に都を置いていた200年間で、  奈良盆地周辺の森林を伐採しつくしてしまったためです。そのような 状態にしたのは 日本人という存在、、自然に 森林が 枯渇したのでは ないと思うのだ ♪日本の景気が 悪いのは 天候が 悪いため という 素敵な理論が 能吏 もとい 脳裏を かすめもうす。。。

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