FROM 三橋貴明 http://keieikagakupub.com/38news/
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【YouTube】
本当に経済学は経済を良くするのか?
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TPPは日本の植民地化を進めるのか・・・?
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三橋貴明が自らの目で確かめた中国”鬼城”の実態とは?
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1950年代からオイルショックまで、西側先進国は「人類として前例がない」急成長時代を経験しました。日本の高度成長期は、ドイツの「経済の奇跡」、フランスの「栄光の30年間」の時期に該当します。
当時の西側先進国の急成長は、総称として「黄金の四半世紀」と呼ばれたりしています。
とはいえ、高度成長期の各国の成長率には、やはり「差」がありました。50年代から70年代にかけ、日本の成長率は10%近い(しかも「実質」で)状況だったのですが、ドイツやフランスは6%前後、アメリカは4%程度でした。
すでに、世界最大の経済大国に成長していたアメリカはともかく、独仏両国の経済成長率が日本に及ばなかったのはなぜなのでしょうか。日本人と、独仏両国人の「能力」や「努力」の差なのでしょうか。そうは思いません。
データを見れば、日本と独仏両国の経済成長率の差が、「生産性向上の速度の違い」により発生したことが分かります。総人口や生産年齢人口、あるいは輸出の増加ではなく、「生産者一人当たりの生産の拡大」のスピードが違ったことが、三カ国の経済成長の速度に差をもたらしたのです。
それでは、なぜ日本の生産性向上速度が、独仏両国を上回ったのか。独仏両国は「外国移民」を受け入れ、インフレギャップを「労働投入量」を増やすことで埋めた。それに対し、日本はインフレギャップを「労働者」で埋めることができませんでした。高度成長期の日本は、完全雇用が成立していた上、近隣諸国から外国人労働者を受け入れることも不可能でした。
というわけで、日本は「生産者一人当たりの生産の拡大」すなわち生産性向上でインフレギャップを埋めるしか道がありませんでした。それが、幸いしたのです。
生産性が向上すると、「定義的に」国民が豊かになります。豊かになった国民は消費や投資という需要を増やすため、またもやインフレギャップ。
生産性向上によりギャップを埋めても埋めても、すぐにインフレギャップが生まれ、いつまで経っても生産性向上の努力を続けなければなりませんでした。そして、それが「正解」だったのです。
継続的な経済成長は、インフレギャップ下の生産性向上以外の理由では、まず起きません。そして、日本の高度成長期は、まさにインフレギャップ下の生産性向上により、独仏両国の二倍近い平均経済成長率を達成することができたのです。
この「史実」を前にしながら、あるいは現在の「移民国家・欧州」の混乱を目にしながら、未だに、
「人手不足を外国移民受入で解消を」
などと主張する愚かな日本人が後を絶たないわけです。この手の連中との「言論戦」に勝たない限り、我が国が再び継続的な経済成長路線を歩む日は訪れないように思えるわけです。
◆「月刊WiLL (ウィル) 2016年1月号」に連載「反撃の経済学 新・アベノミクス、三つの「的」」が掲載されました。
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◆イエロージャーナルに「経済評論家・三橋貴明氏も呆れる「自民党有志」が「大企業の内部留保」に対して課税案」が掲載されました。
http://www.yellow-journal.jp/politics/yj-00000022/
◆小学館「中国崩壊後の世界」Amazon予約開始しました!
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◆徳間書店「2016年 中国・ユーロ同時破綻で瓦解する世界経済 勝ち抜ける日本」刊行となりました。
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◆ヒカルランド 「ドイツ第4帝国の支配と崩壊 亡国の新帝国主義(グローバリズム) 日本人に緊急警告!」発売中!
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◆週刊アサヒ芸能 連載「三橋貴明の列島丸わかり報告書」第四十六回「「自由貿易」というレトリックで見える「帝国主義」の本質」
http://www.asagei.com/
◆週刊実話 連載「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」 第152回「緩やかな回復基調」
なお、週刊実話の連載は、以下で(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/
◆Klug連載 三橋貴明の「経済ニュースにはもうだまされない」 第333回 2016年
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2015/11/24/024845.php
◆有料メルマガ 週刊三橋貴明 〜新世紀のビッグブラザーへ〜 週刊三橋貴明 Vol340 三つのマネー
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
三つのマネーの増減を見れば、現在の日本に必要な正しいデフレ脱却策が何か、誰でも分かります。
◆メディア出演
※今週は三橋が台湾出張のため、「おはよう寺ちゃん」はお休みします。ご了承ください。
12月4日(金) 7時からTOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。
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◆三橋経済塾
11月21日(土) 第十一回対面講義をアップしました。
http://members4.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1246
ゲスト講師は柴山桂太先生(京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)でした。
◆チャンネルAJER
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[三橋実況中継]高度成長期の再来はあるのかへの1件のコメント
2015年11月30日 2:56 PM
下手に移民に頼らず、今の日本の絶望的な問題を解決できる独創的かつクリエイティブに溢れる製品やサービスを作って生産労働人口が減っても、付加価値を維持どころか向上させれれば、それは何処の国でも売れるし、自国も経済成長するでしょう?その為には徹底的なクリエイティブ人材を育て敬う組織に公共事業の在り方だけでなく、教育から何から日本の全てを再編する必要性があるでしょう。藤井先生の大好きな公共交通もなにもかも全てはハードの前にそれを欲しがる組織が求め欲しがるものですから、卵が先か鶏が先かになりますがやはりどの様な価値観を持つ集団を作るのかという観点から全ての行政サービスはなされるべきですよねwまあいい加減コスト勝負のレッドオーシャン戦略はやめてほしいwやはり地域の伝統や文化に基づく固有性や多様性から独創的な製品やサービスは生まれるでしょうしねえw京都を一つの製品と見ればわかりやすいwコスト勝負のレッドオーシャン戦略は消極的にやるべき話だと思いますw小粒でも数で勝負するネットでよく言われるロングテイル形の経済の在り方もあるかもしれませんwあっと驚くようなシェイクスピアの様な芝居を書くために日々の芝居の上演から役者の教育、舞台の構築まで全てを徹底しないと新興国とコスト勝負では戦えないとは思います。まあ新興国みたいに貧富の差が激しく、中間層が崩壊した組織を目指してらっしゃる方はクリエイションに挑戦して責任とらされるのは嫌でしょうけどねwそういう方は出来ない理由を並べ立てて自分が出来ない事を出来ない事にしてしまう事に対して壮絶に有能?ですから民間であっても30年で生き残る組織は1%わるのはそういうことでしょうwクリエイションから逃げる組織は厳しい大陸では滅んできましたwだから聖書では宇宙そのものをクリエイションした唯一神を崇めるんだと思いますw初めから全てあって後から神さえ出来た日本は価値観が、まあそういう事でしょうw自分でクリエイションを頑張らなくても大陸から降ってきたわけですw日本開闢以来の価値の転換が必要かとw
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